イタリアは、事実上、すでに破産している。
ドイツ銀行が破綻すれば、メガトン級の衝撃波が大陸を覆い尽くす。
日本は・・・デフォルトする。
※これは、メルマガ第165号パート2のダイジェストです。全文はメルマガでお読みください。
ブレグジットが発端となってナショナリズムが燎原の火のように世界中に広がる
女王陛下が密かに抱き続けていた英連邦王国復活の野心を巧妙に引き出した寡頭勢力の政治エリートたち、そして、ロスチャイルドが支配するロンドン・シティーの国際金融資本家たちで構成される秘密のグループは、おそらく数十年以上前にブレグジット(英国のEU離脱への一連の活動)のプランを練り始めたことでしょう。
・・・ブレグジットは、間違いなく偉大なユーロ圏の実験のための計画されたイベントで、今後数年間は、その「終わりの始まり」として世界中に認識されることになります。
・・・「終わりの始まり」とは、英国のGDPの落ち込みとEUとの貿易協定の再交渉に伴う混乱が始まることではなく、さらに多くの国々がユーロ圏の経済ブロックからの離脱を試みるようになるであろう脅威についてです。
「イタリアは、とっくに破産している」
・・・欧州中央銀行(ECB)が、イタリアの銀行に債務負担を減らすように求めたところ、世界最古(1472年に創設)の銀行にしてイタリア第3位の大手銀行であるモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行(Monte dei Paschi di Siena)の株が暴落しました。
・・・イタリアの銀行は、分かっているだけで、およそ3600億ユーロ(約4000億ドル)の不良債権を抱えています。これは、ユーロ圏のすべての不良債権の約3分の1に相当します。
モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行が抱えている不良債権は、約470億ユーロ(約440億ドル)です。(BBC)
この銀行は、2013年に巨額の損失を出したことから、ことあるごとに預金者が本店に殺到する事態が続いています。
・・・こうした事件が起こって以来、今回のように株価が大きく下がると、確かにイタリアのごく一部の銀行では、すぐにATMに向かう人々が出てくるようになりました。
しかし、今回のように「ATMから金が引き出せない!」と騒いでいるのは、欧州で果敢に進められているという「キャッシュレスATM」のニュースと混ぜこぜにされてしまったのか、いゆわるフェイク・ニュース(ガセネタ)の類として地元の人々は受け止めているようです。
・・・ウニクレーディト(Unicredito)は、ユーロ圏で第一位の資本を持つイタリアの銀行です。
同銀行の株価は、2008年の最高値から比べると94%も下落しています。そして、ドイツ銀行同様に、2015年の高値からも71%も下落しているのです。
もうひとつのイタリアの主要銀行、バンカ・カリージェ(Banca Carige)の株価は、2008年のピークから、なんと99%も下落しました。
これは、モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナやウニクレーディト、バンカ・カリージェなど、イタリアの代表的な数行の金融機関だけの問題ではありません。
IMFは、イタリアの銀行に対してベイルインの実行を迫っている
・・・イタリアの銀行のリスク関する国際通貨基金のレポートの要点は以下です。
イタリアの金融当局は、歴史的な課題に直面している。
銀行のバランスシートのゆがみを修復し、非常に高い公的債務の水準を下げることを含め、資本バッファ(最低自己資本を上回る資本のこと。資金的ゆとり)が構築されなければならない。
下振れリスクは、銀行の資産の(品)質への対処の遅れから生じる。
下振れリスクが現実のものとなれば、イタリア全体の経済危機が重しとなって、その他の地域や世界に与える副次的影響は重大である。
激化する世界金融市場のボラティリティー(変動性)、また、輸出の重荷になっている世界貿易の低迷、安全保障の脅威となっている難民の流入などが政策決定を難しくしている。
残念であるが、目下のところリスクは下振れに傾いている。
銀行のバランスシートのゆがみを修復し、非常に高い公的債務の水準を下げることを含め、資本バッファ(最低自己資本を上回る資本のこと。資金的ゆとり)が構築されなければならない。
下振れリスクは、銀行の資産の(品)質への対処の遅れから生じる。
下振れリスクが現実のものとなれば、イタリア全体の経済危機が重しとなって、その他の地域や世界に与える副次的影響は重大である。
激化する世界金融市場のボラティリティー(変動性)、また、輸出の重荷になっている世界貿易の低迷、安全保障の脅威となっている難民の流入などが政策決定を難しくしている。
残念であるが、目下のところリスクは下振れに傾いている。
国際通貨基金のクリスティーヌ・ラガルドは、今までもそうであったように、国際通貨基金の伝統的な手口として、ベイルインに反対しているメルケルとヂセルブロエンを懐柔して預金者の金を国際金融資本家の失敗の穴埋めに使え、と言っているのです。
ベイルインもベイルアウトも、本質的にはステルス増税のことである
・・・このように、これまでは銀行が破綻するというときに、国が多額の税金を注入して救済してきました。この方法が、「ベイルアウト」です。
しかし、世界中の預金者は二度と騙されなくなっています。
ベイルアウトの本質が、自分たちの税金が国際金融資本家の金融機関に奪い取られることであると悟ったからです。
・・・金融帝国の支配者たちは、全世界をカオスに導こうとしていますが、かといって、彼らがコントロールできなくなるような大暴動は避けたいと思っているのです。
・・・国民からお金を強制的に奪い取る、という点では、本質的にベイルアウトもベイルインも同じです。
なぜ中央銀行総裁には、無能な人間が配置されるのか
・・・日本政府からは、米国の「情報スーパーハイウェイ構想」。中国の「一帯一路構想」のような全地球的な高速ネットワークの構築を主導する、というような壮大で戦略的なアイデアは出てこないのです。
もっとも、情報ハイウェイ構想も一帯一路構想も、最終的には、アメリカ2050のようなメガシティー構想を着地点としている点で、両者とも共産主義社会を目指していることは明確です。それがいいのかどうかは、世界市民が決めることです。
(※メルマガ第78号(パート2)「アメリカ人も知らない密かに進められている『新世界秩序のメガシティー構想』」で詳述。ダイジェストはコチラ)
イタリアは次のギリシャです!
・・・しかし、「預金者から金を奪って銀行の損失の穴埋めに使え!」と言っている国際通貨基金のクリスティーヌ・ラガルドとは反対に、倒産しそうな銀行の預金者や株主に損失を生じさせないようにしようという動きも出ています。
つまり、ベイルインを適用しないようにしよう、という動きです。
「もし、EU加盟国の金融機関で広く実施されているストレス・テストの結果が、その銀行が財政的不安定安定に晒されていることを示した場合、イタリアの場 合であれば、銀行の資本を増強するために公的資金の注入を検討する可能性が出てくるだろう」と言っているのは、国際通貨基金のイタリアへのミッションの責 任者であるリシ・ゴヤル(Rishi Goyal)です。
・・・金融帝国・ロスチャイルドのコントロール下にある国際通貨基金の狙いは、まさにそこにあるのです!
それは、EU諸国の整理統合です。これはワン・ワールドへの道程にほかならないのです。
イタリアの公的債務は、すでに2015年にGDP比で132.6%と過去最高に達しています。これはユーロ圏内ではギリシャに次ぐ高い水準です。
・・・何よりの問題は、イタリアの蔵相、ピエール・カルロ・パドアン(Pier Carlo Padoan)が悲痛な面持ちで訴えているように、イタリアの銀行が信頼を取り戻すことができるかどうかということです。
パドアン蔵相は、「イタリアには迫っている銀行危機など存在しない」と言います。
・・・ずはり言いましょう・・・イタリアは次のギリシャです!
ドイツ銀行のCoCo債発行で、ますます破綻が近いことが分かる
・・・ドイツ最大の銀行であるドイツ銀行は、イタリアの銀行と同じように危険水域を突破しそうです。
それは2015年に70億ドルの損失を上積みしたにも関わらず、次の財政危機に至らないよう、なんら援助もないままに放置されています。
ドイツ銀行の株価は、2008年前半と比較すると89%まで下落し、2015年の水準と比較しても一気に62%も下落しているのです。
・・・2008年の金融危機の後、ドイツ銀行は資本力を高めるために※CoCo債を発行しました。
高い利回りを期待してCoCo債を買った投資家は、その発行企業が破綻しそうになると、保有しているCoCo債は有無を言わさず資本金に変わるので、つまりは間接的に経営に参加させられることになるのです。
・・・だから、ドイツ銀行は、他の種類の債券ではなくCoCo債を発行しなければならなかったのです!
・・・ドイツ銀行のCoCo債の利回りは、今では12%以上に上昇し、債券価格は大幅に値を切り下げてきました。これは、破綻が近いことを暗示しているのです。
・・・このように、EU加盟国で起こっている一連の悲劇を見ていくと、ブレグジットを決断した英国王室とロンドン・シティーの本当の目的が見えてくるのです。
それは、「支配的なEUの差し出がましい物言いには、もう我慢がならない」といったエリザベス女王の子供じみたわがままではなく、ドイツ、イタリアなどの国々の銀行の破綻がトリガーとなってEUの債務危機ドミノが生じる可能性がある、ということなのです。
そのとき、英国とロンドン・シティーは、たとえ英ポンドが下落し、GDPが縮小しようとも、EUのカオスに引きずり込まれないように骨身を削る覚悟でブレグジットを決断したのです。
・・・日本はというと・・・やはりデフォルトします。
・・・彼らエコノミストたちは、自分たちの無能を「明るい未来を取り戻す」という情緒的な言葉で包み隠そうとしています。
あなたの経済サバイバルはこれから本格的に始まるので、怒りによって健康を害するなどという贅沢は許されなくなるでしょう。
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