これが私が十年の修行で会得した破壊の極意
「二重の極み」だ。
悠久山安慈とは、漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場キャラクターで志々雄真実が率いる十本刀のうちの3番目の手練れである。
他の十本刀の中でも一番情けが深い人間である一方、ある事情により明治政府を激しく恨んでいる。
”明王”の安慈と呼ばれる破戒僧。この世に「救世」をもたらす目的で志々雄の十本刀になることを受け入れた。
目の下の隈と全身を覆う筋肉が特徴で、その分厚い筋肉壁は相楽左之助の打撃をものともしない。
使用する技は、当てれば一撃必倒の破壊の極意「二重の極み」。
元は人一倍優しい顔つきとごく普通の体つきで「怒るのが苦手」と自ら口にするほどの温厚な和尚であったが
十年前の廃仏毀釈の夜により表情やそれまでの考え方を変え、五年後には別人のように体格が変化した。
それからは救世の障壁に対し容赦なく、救世にそぐわなければ志々雄すらも敵に回すという破戒僧らしさの一方で
生殺与奪の自由のもと、宇水から操を救ったり左之助に慈悲をかけるなど、無益な殺生は好まない。
志々雄の配下となったのは利害の一致からだが、その際には「例え殺害の指示をくだされてもそれを実行に移すかどうかは安慈が決めていい」という生殺与奪の権利を条件に提示し、認められている他、志々雄が明治政府を破壊した後の世界が自らの救世にそぐわない場合には、反旗を翻すつもりだった。
ちなみに、志々雄のアジトにある自分の部屋「衆合の間」には、巨大な不動明王像を安置している。
スキンヘッド+バンダナに目の隈といったデザインは、解散したバンド「アンジー」のボーカリストから。名前もここから。
これに作者和月伸宏の考える知的マッチョを加えたものが安慈である(巻之九 登場人物制作秘話 其ノ二十八)。
元々は東北地方の小さな村に寺を構え、戊辰戦争で身寄りを失った子供たちの面倒を見る線の細い心優しき僧侶だった。廃仏毀釈によって寺を去ることになったが、その引越しの前、新政府への協力を口実とする村長の私欲から寺を焼かれ、さらに同居していた子供たちも全員無残に焼死してしまう。
「御仏よ…何故この子たちを見捨てたのか」とやり場のない怒りと共に祈りや慈悲の心だけでは心正しき者は救われないことを痛感。この瞬間、心優しい温厚な和尚は心を鬼にした「破壊僧」となるのだった。
常に鋭く威圧感を湛えた目の下の隈のようなものは、預かっていた子供の一人である椿という少女の焼け焦げた死体のススを塗り付けたもの。また身に着けている数珠は、椿の形見である。また、死んだ子供たちの位牌を懐に常に持っている。
以後己の体を鍛え上げ、それまでの細身の体から鎧の如き筋肉を纏った巨漢に変貌し、事件の5年後には子供たちを殺した村長一味を惨殺している。そして破壊の極意「二重の極み」を10年かけて会得。
その後は怒りの矛先を腐敗した世の中を作りあげた明治政府へと向け、「救世」のために志々雄一派の一員となり、明治政府を志すようになる。
下諏訪の森で修行をしていた所、剣心を追って京都へ向かう道中で道に迷った相楽左之助と出会う。同じく明治政府を憎む者のよしみで二重の極みを伝授する。このとき1週間で二重の極みを会得した左之助のことを「大した男だ」と評している。
その後、比叡山のアジトにおいて左之助と今度は敵として再会。決闘の1番手として、互いの信念を懸けた一騎討ちに臨む。
両者共に精神が肉体を凌駕した壮絶な死闘の末、左之助の編み出した三重の極みを受け、己の救世という暴走が、最も大切に思っていた子供たちをも苦しめているということを悟り、敗北を認める。
志々雄の死後、佐渡島方治を救い出し、警察に出頭。あくまで罪に服することを希望して明治政府のもとで働くなら減刑するという裏取引の誘いは拒絶するも剣心たちの嘆願によって極刑は免れ、懲役25年の実刑判決となり、北海道の集治監に服役。ここで本編での出番は終了となる。
続編シリーズの「北海道編」で再登場。劍客兵器による樺戸集治監襲撃の前日に永倉新八と共に、函館に向かっていた。その後、5年ぶりに再会した瀬田宗次郎を仲間に加え、剣心たちと合流。宗次郎に銃を向けた三島栄治に対しては宗次郎を床に叩きつけた上で自分も土下座で謝罪する男気を見せ、その場を収める。
なお、剣心や左之助からは「和尚」と呼ばれるようになり、関係は良好である。
本来、二重の極みとは悠久山安慈が十年の修業を積んで習得した技の一つである。
安慈は左之助に二重の極みを教えた人物であり、ある意味でフタエノキワミのネタの元凶である。
もし彼が左之助に二重の極みを伝授しなかったらフタエノキワミの時代が来ることもなかっただろう…
左之助(当時右正拳のみ)と違って安慈は体のあらゆる部分を使って技を出すことができる。
また、左之助と出会った時には腰の刀剣による遠当てを試していたといい、間接攻撃もできる。
これに対し左之助は三重の極みともいえる技を一度だけ放ったが、二重の極み以上に骨に負担がかかる。
二重の極みは完全に極めた
降参しろ安慈、あんたに教わったコレであんたを殴りたくねェ…
HOG(動画がないだと!?この仕業は…)
HOG「今のは…アンチのフタエノキワミ」
掲示板
108 ななしのよっしん
2024/11/15(金) 10:36:29 ID: nl1BAxx2NZ
今思うと全身で二重の極みが出来るってどういうことだ…
あくまで衝撃を完全に伝える技術で物を破壊するのは使用者の力な筈だが
109 ななしのよっしん
2024/12/08(日) 19:46:23 ID: X/C8aU3xid
110 ななしのよっしん
2024/12/14(土) 17:43:12 ID: v8Cm62l5YU
廃仏毀釈の一件も安慈サイドには非が全くないんだよな。立ち退きを拒否したわけでもなく納得したうえで出ていこうとしたのに明治政府の恩恵を欲した村長一派によって寺を焼かれたが当時の政府は財政難で大して恩恵は貰えないのに。
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最終更新:2024/12/23(月) 10:00
最終更新:2024/12/23(月) 10:00
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