実写(じっしゃ)とは、実在する状態・風景・人物などを別の何かで表現する表現技法の事。
現在「実写」というと実際の人物や風景などを映像に捉えた作品を指す言葉として使われることが多い単語である。一般の意味では小説など実在する物を文章や絵に起こすときなども実写と呼ばれる。
(例:人間模様を実写する)
ニコニコ動画において実写というと、漫画やアニメーション作品を実際の人間で演じる映像作品を指す事が多く動画検索すると非常に多くの実写動画を見ることができる。
ニコニコ動画はこういったアニメやゲームを勝手に実写化した、「勝手に実写化シリーズ」が有名である。
ニコニコ動画における実写タグは主にレスリングシリーズやエア本さん、キーボードクラッシャーや松岡修造、スパイダーマに代表される実写系MADと日記タグでの顔出し配信者が実写の多くを占める。
これらに対しては、実写が当たり前であるために、改めて実写とタグがつけられていることは多くない。
上記にある実写系MADをひとくくりにするカテゴリタグは2009年現在存在せず、またニコニコ動画(9)へのバージョン移行に伴い、それまでレスリングシリーズが利用していたチャットカテゴリと、エア本さんが利用していたひとこと動画カテゴリが消滅したため、行き場を失っているのが現状である[1]。
このため、これらの動画に相応しいタグの増設が求められる訳だが、現状ではカテゴリタグを増やすことが難しいと運営長の中の人こと中野真は言っている[2]。
サブカルチャー的な意味での実写という場合、小説、アニメ、漫画、ゲームなどの二次元メディアの作品を実在の風景、実在の人間を用いた極めて現実的な映像表現に基いて製作した作品の事を指し、TVをはじめとする映像メディアの誕生と普及に伴い、“TVドラマ”あるいは“映画”という形式で公開されるようになった。
これらは上記にジャンルに原作になるものが存在する場合、だいたい“実写版○○”と呼ばれる。
当初は小説や絵物語などの古典的文学を題材に、よりその作品の内容、状況を見ている人に分かりやすいものとしてそれらの実写化作品が作られはじめ、さらにそこから恋愛、人情、戦争、サスペンスなどの様々なジャンルの作品もまた実写という表現で再現されるようになり、時代を経るに連れて映像技術が発展していくと本来なら現実的ではないファンタジーものやアクションもの、ロボットものなどを主題とした文学、ひいてはアニメ、マンガを元とした実写化作品も続々と制作されるようになる(ただし、その実写作品に用いられた表現方法によっては実写ではなく“特撮”として扱われる)。
加えてこの“実写化”は基本的に一部の極めて知名度の高い人気のある作品しか行われない事からやがて“実写化”というのはその作品にとってある種の“ステータス”とも言える意味合いも含む事になる。
1990~2000年代に入るとコンピュータ技術の劇的に進歩により映像表現の幅を広がったという事で、今まで実写化は不可能、あるいは困難と思われていたタイプの作品の実写化が果たされるようになり、現在ではどのジャンル、どの作品が実写化されるのかという事が映像メディアの業界において大きな関心事となっている。
他にはそれらの二次元的作品を“舞台演劇”という形で表現する事も広義の意味で実写化と呼ばれる事もある。
また、近頃の舞台演劇としての製作においては物語の途中で派手なダンスや歌などを挟んで場を盛り上げる演出を用いた所謂“ミュージカル”という形式になっているものも少なくはない。
上記の通り、実写化への派生はその作品の人気度、知名度、期待度を表すある種の“箔”とも言えるものであり、一般的には喜ばしい事とされている。
ただし実写化というのは同時にその本来の作品のジャンルから大きくその表現方法が変わる事を意味しており、例えばある原作のキャラクターを実際の俳優が演じる際にはその俳優のビジュアル、演技力においてそのキャラクターをどこまで再現できるのか、原作における重要なシーンを実写でもきちんと描写できているのか、さらに元が現実離れしたファンタジーやアクション系の作品の場合、原作で持ち味であった空想的なファクターを説得力のある事象として表現できているのかといった様々な要素に対して非常に気にする“原作のファン”も多く、予算が不足していたり、用いられた特殊技術が未熟だったり、ひいてはそのキャラクターとそれを演じた俳優のイメージギャップや製作者側の都合による細かい設定の改変[3]など、その出来た作品の内容が原作のファンに受け入れ難いものとされると、他の純粋なオリジナル作品よりも評価が厳しいものになりやすい。
かねてよりそういうケースが頻繁に見られた事もあってか最近では“実写化=原作レイプ”みたいに感じる者が増加傾向にあり、ある作品の実写化製作が発表されるとその対象となった原作のファンの間では期待よりも不安の方が勝って強い反発現象が起こったりする事も多くなっている。
無論、その実写版が原作ファンも納得できる出来になるという可能性も充分にあり、そういう作品も決して無くはないのだが、その作品の中身がどういうものになるかは実際に公開されて見てみないとわからないため、その成否がどう転ぶかに対してやはり複雑な感覚に陥ってしまう者は少なくないというのが実情である。
また、そもそも実写版というのは原作ファンのために作るのではなく、普段はそのジャンルに触れないような人間[4]のために作られるものという側面もあり、“原作のファンには不評だったが、そうでない観客には好評かつ興行的は成功だった”なんてケースもよくある話だったりする。
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最終更新:2024/12/23(月) 00:00
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