電磁スペクトルって何ですか?

電磁スペクトルとは、存在し得るすべての電磁波を、 その周波数（または波長）の順に並べた連続的な帯域のことです。 これは、波長が長い電波（低周波）から、 原子の幅をも下回るガンマ線のような高周波のものまで、 すべての電磁波を含んでいます。 周波数が高くなるほど波長が短くなり、 光子エネルギーが大きくなるという関係があります。 電磁スペクトルは、その波長や周波数によって、 性質や用途が異なる以下のようないくつかの領域に分類されます。 ガンマ線： 最も波長が短く、エネルギーが高い。 原子核の崩壊などから生じる。 医療や殺菌などに利用。 X線： ガンマ線に次いで波長が短い。 医療の画像診断や非破壊検査などに利用。 紫外線（UV）： 可視光線より波長が短い。 日焼けの原因となる他、殺菌作用がある。 可視光線： 人間の目に見える電磁波の範囲。 波長の長い方から赤、橙、黄、緑、青、紫の順。 赤外線（IR）： 可視光線より波長が長い。 熱として感じられることが多く、 リモコンやサーモグラフィーなどに利用。 マイクロ波： 赤外線より波長が長い。 電子レンジや衛星通信、レーダーなどに利用。 電波： 最も波長が長く、エネルギーが低い。 ラジオ、テレビ、携帯電話などの無線通信に広く利用される。 （長波、中波、短波、超短波などにさらに細分化）。 補足： 電磁スペクトルと電磁波スペクトルは、 実質的に同じものを指す同義語・類義語として使われます。 「電磁スペクトル」という表現が最も一般的ですが、 「電磁波スペクトル」も同じ意味で使用されます。