2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

オンリーゴッド

ニコラス=ウィンディング=レフン監督作品『オンリーゴッド』(原題:ONLY GOD FORGIVES)を観た。 『ドライブ』の主演及び監督による作品と聞き期待して観た。 しかし、本作は『ドライブ』のような判りやすさは無い。一体私は何を観終えたのか、という問いを…

地獄でなぜ悪い

早稲田松竹にて園子温監督作品『地獄でなぜ悪い』を観た。 連続歯ぎしりレッツゴ~と子どもが歌う本作の広告を映画館で何度も観たが、結局映画館に行かず。去年のベスト映画に挙げている人が多くおり興味を持った。 ヤクザの抗争を映画撮影する話と聴いてい…

凶悪

早稲田松竹にて、白石和彌監督作品『凶悪』を観た。 劇場公開時、リリー・フランキー、ピエール瀧の怪演が話題になっていた。保険金殺人事件を題材にしていると聞き興味を抱いていたという事もある。 原作は「凶悪 -ある死刑囚の告発-」であり、その名の通り…

象られた力

飛浩隆著『象られた力』を読んだ。 飛浩隆の「グラン・ヴァカンス」シリーズを読む前の手始めとして読んだ。 本書は全4篇の作品が収録されている。 「デュオ」…双子の天才ピアニストについて記された手記。サスペンス調。 「呪界のほとり」…小さなドラゴンら…

バレエ・メカニック

津原泰水著『バレエ・メカニック』を読んだ。 バレエ・メカニックという言葉で坂本龍一の作品を思い出し、更に遡れば短編映画の題名といううろ覚えの知識。最近では安藤ロイドなるテレビドラマで主人公がネットで将棋を指す際のハンドルネームだったとか。 …

100,000年後の安全

マイケル=マドセン監督作品『100,000年後の安全』を観た。 都知事選にて脱原発が争点化した事を理由に、配給会社であるアップリンクが都知事選中のみYouTubeにて無料配信した。 当初、都知事選にて脱原発が争点になっていると聴いた時、なぜ?という思いを…

『天冥の標』Ⅰ~Ⅶ

小川一水著『天冥の標』を既刊Ⅰ~Ⅶまで読んだ。 全Ⅹ巻からなるシリーズものであり現在でⅦ巻まで発表されている。但しⅩ巻といっても1巻を前後編、3パート毎に分冊で発表される形で、現状で10冊刊行されている。 第Ⅰ巻は西暦2800年の植民地惑星から始まる。酸…

老ヴォールの惑星

小川一水著『老ヴォールの惑星』を読んだ。 TwitterのTL上で小川一水著「天冥の標」が面白いという評判だった。調べてみると「天冥の標」は全十巻の大作だと聞き、まず作品集である本書を手に取った。 本書は、 ギャルナフカの迷宮 老ヴォールの惑星 幸せに…

耳をすませば

近藤喜文監督作品『耳をすませば』を観た。 観るとウンザリする作品とネットで言われるのは知っているものの、それ程かという印象を持っている。 小学生の時、家族に連れられて観た記憶だとラストシーンでプロポーズするシーンが唐突で恥ずかしいなという思…

海がきこえる

望月智充監督作品『海がきこえる』を観た。 大学生位の昔の恥ずかしい話という程度の印象を持っていた。しかし物語は大学生の青年が同窓会に出席するに辺り、高校時代の思い出していくというものだった。 転校生を中心に物語が進むのだが、語り手は青年にな…

借りぐらしのアリエッティ

米林宏昌監督作品『借りぐらしのアリエッティ』を観た。 実はもっと人と小人のやりとりが多いものかと思っていた。しかし二人のやり取りは慎重に、しかし共に思いながら、というかたちで進む。 人は小人を思い行動するも小人を追い込んでしまうという状況、…

崖の上のポニョ

宮﨑駿監督作品『崖の上のポニョ』を観た。 公開当時、何かと話題になっていたが、確かに恐るべき物語だった。 高波を走るポニョのシーンは狂気だし、何だかよく判らないうちに月と地球の位置が変わり陸が海に沈み衛星が地球に落ちて行く。 君と僕の物語、つ…

コクリコ坂から

宮崎吾朗監督作品『コクリコ坂から』を観た。 少し古臭い話だと思いぼんやり眺めていた。調べてみれば1963年横浜を舞台にしているそうである。 主人公の住む下宿から見える海、学校で繰り広げられる学生寮の存続運動をぼんやりと眺めていた。 退屈な話かと思…

『〈盗作〉の文学史』

栗原裕一郎著『〈盗作〉の文学史』を読んだ。 本書は文芸作品に関する盗作事件を収集、分析、検証したものである。 それでは盗作と何なのか。著者によれば「「盗作」にしろ「剽窃」にしろ、いずれも俗語だから、明確な定義は持っていない。」という*1。 もし…