2024年08月30日
オリジナルフライ試作/ロイヤルピーコック
しばらく釣りに行けそうにないので、YouTubeの釣行ビデオを見て
いたら、アブフライがフィーチャーされていました。ベンジョアブも含
めて過去に色々巻いたことはあるのですが、もっと簡単にオリジナ
ル版が作れないものかと、以前から温めていたアイディアを試すこ
とにしました。
いつも使っているロイヤルオーストリッチの派生形となりますが、
カーフテールのウィング付きで、カーブドフックを使ってテールはあ
りません。ピーコックハールのボディに黒いオーストリッチハールの
ソラックスは、ROの逆の組み合わせになります。
ROに対して、ロイヤルピーコック(RP)とでも呼んでおきましょう。
狙いとしては、渓魚からはアブにも見えるし、羽根を広げて水面に
落ちた甲虫にも見えるかもしれません。
タイイング時のポイントをいくつかご紹介した後に、水に浮かべた
際の姿勢についてもちょっと考察してみたいと思います。
<ロイヤル・ピーコック:使用マテリアル>
・ フック: Maruto c46FWBL-4XF #12
(細軸バーブレスのカーブドフックです)
・ スレッド:ダークブラウン
・ ウィング:カーフテール(白)
・ ボディ:ピーコックハール(ダイドグリーン)
・ リビング:エキストラファインワイヤー(赤)
・ ソラックス:ミニオーストリッチハール(黒/毛先の短いもの)
・ ハックル:コックハックル(本当はダーク系が良いかな?)
カーフテールのウィングは斜め前方45度に傾けます。これは、
後述するフライの浮く姿勢にも関係してきます。この場所にパラ
シュートポストを立てるというオプションもあるのですが、アブの
羽根が欲しかったので、他のマテリアルで後付けするのではな
く、カーフテールで万歳しているアブ/甲虫のウィングとしました。
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いたら、アブフライがフィーチャーされていました。ベンジョアブも含
めて過去に色々巻いたことはあるのですが、もっと簡単にオリジナ
ル版が作れないものかと、以前から温めていたアイディアを試すこ
とにしました。
いつも使っているロイヤルオーストリッチの派生形となりますが、
カーフテールのウィング付きで、カーブドフックを使ってテールはあ
りません。ピーコックハールのボディに黒いオーストリッチハールの
ソラックスは、ROの逆の組み合わせになります。
ROに対して、ロイヤルピーコック(RP)とでも呼んでおきましょう。
狙いとしては、渓魚からはアブにも見えるし、羽根を広げて水面に
落ちた甲虫にも見えるかもしれません。
タイイング時のポイントをいくつかご紹介した後に、水に浮かべた
際の姿勢についてもちょっと考察してみたいと思います。
<ロイヤル・ピーコック:使用マテリアル>
・ フック: Maruto c46FWBL-4XF #12
(細軸バーブレスのカーブドフックです)
・ スレッド:ダークブラウン
・ ウィング:カーフテール(白)
・ ボディ:ピーコックハール(ダイドグリーン)
・ リビング:エキストラファインワイヤー(赤)
・ ソラックス:ミニオーストリッチハール(黒/毛先の短いもの)
・ ハックル:コックハックル(本当はダーク系が良いかな?)
カーフテールのウィングは斜め前方45度に傾けます。これは、
後述するフライの浮く姿勢にも関係してきます。この場所にパラ
シュートポストを立てるというオプションもあるのですが、アブの
羽根が欲しかったので、他のマテリアルで後付けするのではな
く、カーフテールで万歳しているアブ/甲虫のウィングとしました。
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2022年08月27日
新作「ハートのビートル」フライの試作と実釣テスト
今回は、こちらの新作フライと渇水の本谷での実釣テストからの
修正点や気付いたことなどをご紹介します。
事の始まりは、先日百均で見つけたこんなマテリアル…。
バス釣り用で「ラバースカート」というものです。2種類購入した中で
特に私の興味を引いたのは、キラキラのラメ入りの黒い方です。
くすんだ黒色のラバーレッグなら持っていますが、こんなにも甲虫
の脚を彷彿とさせるマテリアルは初めてです!
どうやったら折角のキラキラマテリアルを最大限に活かせるような
ビートルフライが作れるかと、ネットで色々昆虫/甲虫の写真を眺
めていて、気になったのは一部の甲虫たちの触角です。種類によっ
ては、ボディよりずっと長い触角さえ見られます。
獣毛などを付けて触角を表したフライは見たことがありますが、ラ
バーレッグマテリアルではできないものでしょうか?
そこで閃いたのが、頭からゆったりと出た触角をお尻で留めてしま
えば、ラバーレッグでも(というかラバーレッグだからこそ)安定し
て触角が作れるかもしれないということでした。早速、このラバーマ
テリアルで試作してみると、その柔軟性で、折れたり、撚れたりする
ことなく綺麗なハート型の触角ができ上がりました!
ボーナスとして、お尻にできた小さなコブが、これまた甲虫っぽさを
醸し出してくれています。
ということで、まだ試作段階ですが、まずは、新作フライ、「ハートの
ビートル」の巻き方のポイントをご紹介します。(詳しくは後ほど掲
載するタイイングビデオをご覧ください。長くてすいません…汗。)
<ハートのビートル(Beetle of Heart)>
・ フック: Maruto c46FWBL #10
・ スレッド: Uni 6/0 Black
・ オーバーボディ: フォーム材 2mm厚/6mm幅 (Black)
・ ダビング: アントロン (Chocolate)
・ ソラックス: ピーコックハール (Dyed GREEN)
・ レッグ/触角: ラバースカート (ラメ入りBlack)
・ インジケーター: エアロドライウィング (PINK)
まず、フォーム材のカットから始めました。2mm厚のフォームシート
を最初は10mm幅にカットしたのですが、それでは太すぎて最終的
には6mmに落ち着きました。また、ラバーマテリアルは全長13cm
程ですが、試作用に16本ほどの片側の3cm位の所に結び目を作っ
て、後ろ足の関節を用意しました。
そして、フライ全体のバランスとしては後ろから腹部、胸部、頭部に
分けて考えて、それぞれに異なるマテリアルを配し、また、その境目
にフォーム材を括りつける方法を採用しました。
後ろ足と真ん中の脚は、ここに取り付けて…、
最初のフォーム材の境目の上には、エアロドライウィングのインジ
ケーターを付けました。
胸部と頭部の間には、前脚と触角が付きますが、もちろん触角が
前になります。
フォーム材でヘッドまで作ったら、一端ウィップフィニッシュしますが、
その時、もしバイスにスプリングのマテリアルホルダーがあれば、そ
れに長いラバーマテリアルの触角を引っ掛けておくと、作業が非常に
楽になります。
続きを読む
修正点や気付いたことなどをご紹介します。
事の始まりは、先日百均で見つけたこんなマテリアル…。
バス釣り用で「ラバースカート」というものです。2種類購入した中で
特に私の興味を引いたのは、キラキラのラメ入りの黒い方です。
くすんだ黒色のラバーレッグなら持っていますが、こんなにも甲虫
の脚を彷彿とさせるマテリアルは初めてです!
どうやったら折角のキラキラマテリアルを最大限に活かせるような
ビートルフライが作れるかと、ネットで色々昆虫/甲虫の写真を眺
めていて、気になったのは一部の甲虫たちの触角です。種類によっ
ては、ボディよりずっと長い触角さえ見られます。
獣毛などを付けて触角を表したフライは見たことがありますが、ラ
バーレッグマテリアルではできないものでしょうか?
そこで閃いたのが、頭からゆったりと出た触角をお尻で留めてしま
えば、ラバーレッグでも(というかラバーレッグだからこそ)安定し
て触角が作れるかもしれないということでした。早速、このラバーマ
テリアルで試作してみると、その柔軟性で、折れたり、撚れたりする
ことなく綺麗なハート型の触角ができ上がりました!
ボーナスとして、お尻にできた小さなコブが、これまた甲虫っぽさを
醸し出してくれています。
ということで、まだ試作段階ですが、まずは、新作フライ、「ハートの
ビートル」の巻き方のポイントをご紹介します。(詳しくは後ほど掲
載するタイイングビデオをご覧ください。長くてすいません…汗。)
<ハートのビートル(Beetle of Heart)>
・ フック: Maruto c46FWBL #10
・ スレッド: Uni 6/0 Black
・ オーバーボディ: フォーム材 2mm厚/6mm幅 (Black)
・ ダビング: アントロン (Chocolate)
・ ソラックス: ピーコックハール (Dyed GREEN)
・ レッグ/触角: ラバースカート (ラメ入りBlack)
・ インジケーター: エアロドライウィング (PINK)
まず、フォーム材のカットから始めました。2mm厚のフォームシート
を最初は10mm幅にカットしたのですが、それでは太すぎて最終的
には6mmに落ち着きました。また、ラバーマテリアルは全長13cm
程ですが、試作用に16本ほどの片側の3cm位の所に結び目を作っ
て、後ろ足の関節を用意しました。
そして、フライ全体のバランスとしては後ろから腹部、胸部、頭部に
分けて考えて、それぞれに異なるマテリアルを配し、また、その境目
にフォーム材を括りつける方法を採用しました。
後ろ足と真ん中の脚は、ここに取り付けて…、
最初のフォーム材の境目の上には、エアロドライウィングのインジ
ケーターを付けました。
胸部と頭部の間には、前脚と触角が付きますが、もちろん触角が
前になります。
フォーム材でヘッドまで作ったら、一端ウィップフィニッシュしますが、
その時、もしバイスにスプリングのマテリアルホルダーがあれば、そ
れに長いラバーマテリアルの触角を引っ掛けておくと、作業が非常に
楽になります。
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2021年06月16日
やっぱりカーフテール
釣行回数が少ない今シーズンは、季節の移り変わりがイマイチ実感
できず、フライセレクションの変化もつかみきれていない感じです。例
年なら、梅雨から梅雨明けともなると、テレストリアルフライの出番が
増えるようになるはずです。
私が最も信頼するテレストリアル系フライは、自作オリジナルフライ、
「ロイヤル・オーストリッチ」です。(巻き方は、こちら 。)
カーフテールのV字ウィングが水面で踏ん張って、反沈みでボディの
オーストリッチをユラユラさせ、しかも、ソラックスに数回巻いたピー
コックハールもさりげなく存在感をアピールします。過去にウィングに
ADWやCDCとかも試してみたのですが、やはりカーフテールが一番
良いようです。
今回ご注目いただきたいのは、上の写真の2つのフライの違いです。
どちらもウィングはカーフテール製ですが、実は使っているマテリア
ルの場所が違うのです。
<主に ROのタイイングで真ん中が丸裸のカーフテール>
いつもなら別に場所など気にせず尻尾の途中から徐々に先の方に
使っていく私ですが、改めて試してみると、尻尾の先っぽと根元では、
マテリアルの質感が全く違います。
<左が根元、右が先っぽのカーフテール・ファイバー>
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できず、フライセレクションの変化もつかみきれていない感じです。例
年なら、梅雨から梅雨明けともなると、テレストリアルフライの出番が
増えるようになるはずです。
私が最も信頼するテレストリアル系フライは、自作オリジナルフライ、
「ロイヤル・オーストリッチ」です。(巻き方は、こちら 。)
カーフテールのV字ウィングが水面で踏ん張って、反沈みでボディの
オーストリッチをユラユラさせ、しかも、ソラックスに数回巻いたピー
コックハールもさりげなく存在感をアピールします。過去にウィングに
ADWやCDCとかも試してみたのですが、やはりカーフテールが一番
良いようです。
今回ご注目いただきたいのは、上の写真の2つのフライの違いです。
どちらもウィングはカーフテール製ですが、実は使っているマテリア
ルの場所が違うのです。
<主に ROのタイイングで真ん中が丸裸のカーフテール>
いつもなら別に場所など気にせず尻尾の途中から徐々に先の方に
使っていく私ですが、改めて試してみると、尻尾の先っぽと根元では、
マテリアルの質感が全く違います。
<左が根元、右が先っぽのカーフテール・ファイバー>
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2020年05月13日
新作アブフライ(プロトタイプ)
新作フライの創作…、対象の特徴を捉え、様々なマテリ
アルでそれを模し、形にしていく作業に時を忘れます。
今回の対象ですが、こちらは昨年6月1日の写真…
そして、こちらは2012年8月の写真…
アブや蜂は、渓でもよく見かけますが、私のフライボック
スには、これと言ってマッチしたフライはありません。私が
知っているパターンは、ロングリーダーティペットを操られ
るあの方(SNさん)使用のアブフライくらいでしょうか?
まあ、同じものを巻いても面白くないので、『アブの特徴を
シンプルに表現した新しいフライパターン』ができないかと
試行錯誤してみました。
ネットで実際のアブの画像をよく観察して、たどり着いた
のは、ボディにはフォーム材を使い、体節、腹部、複眼、
脚、羽根などの特徴を模倣したフライです。
何本か巻いてみて、やっと形になってきたので、今回は
このプロトタイプのアブフライを紹介します。
一番苦労したのは、腹部のリビングの巻き方で、イラスト
まで描いてしまいました(笑)。
赤はリビングが巻かれる部分、黒はスレッドワークです。
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2020年03月26日
最近使い始めたアイテム2点
フライフィッシングにまつわる最近使い始めたアイテム
2点をご紹介します。
1)ジッピー・ヘアスタッカー(LOON社、Sサイズ)
<右側のが今回のアイテム>
ルーン社のフライタイイング用最新ヘアスタッカーです。
目から鱗のタイイング用ツールで、パカッと開く一体型で、
小さな窓から獣毛が揃っているかをチェックできることと、
揃えた獣毛を取り出しやすいことが、今までのヘアスタッ
カーより優れた機能です。
<閉じればマグネットで固定されます>
ただし、敢えて言わせていただくと造りがイマイチです。
金属製で黄色い塗装がされていますが、塗装にむらが
あり、開ける機構部分の作りもアバウト。更に、スタッカー
ですので机にトントン叩く側にはクッション材くらい付けて
も良いのに塗装された金属のままでした。(写真のクッ
ション材は、100均入手のものを私が付けました。)
使い勝手はなかなか良いものの、C&Fデザイン(日)、
ワサッチ(米)、スミス・クリーク(豪)などのメーカーで
見られるような持つ人をワクワクさせるようなコダワリ
感があれば、もっと素敵な製品になったことでしょう。
2)水温チェッカーWP(ダイワ)
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2点をご紹介します。
1)ジッピー・ヘアスタッカー(LOON社、Sサイズ)
<右側のが今回のアイテム>
ルーン社のフライタイイング用最新ヘアスタッカーです。
目から鱗のタイイング用ツールで、パカッと開く一体型で、
小さな窓から獣毛が揃っているかをチェックできることと、
揃えた獣毛を取り出しやすいことが、今までのヘアスタッ
カーより優れた機能です。
<閉じればマグネットで固定されます>
ただし、敢えて言わせていただくと造りがイマイチです。
金属製で黄色い塗装がされていますが、塗装にむらが
あり、開ける機構部分の作りもアバウト。更に、スタッカー
ですので机にトントン叩く側にはクッション材くらい付けて
も良いのに塗装された金属のままでした。(写真のクッ
ション材は、100均入手のものを私が付けました。)
使い勝手はなかなか良いものの、C&Fデザイン(日)、
ワサッチ(米)、スミス・クリーク(豪)などのメーカーで
見られるような持つ人をワクワクさせるようなコダワリ
感があれば、もっと素敵な製品になったことでしょう。
2)水温チェッカーWP(ダイワ)
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2015年08月09日
アントのお尻でアピール
<どこにでもいるアリンコ…お尻(=腹部)、デカッ。>
渋い出のヤマメ達に効くのではないかと、アントフライを一工夫。
オリジナルは、島崎憲司郎さんのマシュマロ・アントですが、
私なりに工夫して、ADW(エアロドライウィング)で作ってみました。
まずは、フライの作り方から…
<ADW マシュマロ・アント>
・ フック: c46FWBL-4XF(バーブレス) #14
・ スレッド: ブラック
・ ボディ: ADW Fine ブラック 2束を加工
(胸部付近にはRedシェニール)
・ パラシュートポスト:ADW Regular 蛍光オレンジ
・ ハックル:コックハックル、ブラック
<ADWマシュマロ・アント>
一番の特徴は、シャンクが曲がったカーブド・フックを使って、
エクステンドボディ構造を強調。ADWで作ったアントの腹部を
しっかりアピールするようにしてみました。
また、胸部付近にはサンワンワーム用の赤いシェニールでアク
セント。(赤いシルクフロスが手元になくて、代用してみました。)
パラシュートポストは頭部と胸部の間付近に立て、ハックルも
大き目のものを使い、長い足だけでなく、触角も想定してます。
(…頭部と胸部は、もう少し改良するかもしれません…)
…ということで、試作品を持って、早速釣りに行ってみました。(笑)
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2014年08月23日
『オサム君』の巻き方
先日真夏日の養沢でも大活躍した、川原のオサムシを意識した
新作フライ、『オサムシ・フォーム』改め『オサム君』のタイイング
方法を紹介します。(実は、自分用の忘備録だったりして…汗)
※ 前回の記事の the-kingfisherさんのコメントで『オサム君』と
呼んでいただいて、あまりに名前がしっくりきたので、改名さ
せていただきました。(笑)
<たまたま今日見かけたこちらはオサムシ君>
オサム君のボディはプカプカ浮いてくれる黒っぽいフォーム材。
たまたま何かの化粧箱の中に使われていたものを利用していますが、
市販のものでもちろんかまいません。(ちょっと厚めの物が良いかも
しれません。)
レッグには、黒のラバーレッグとピーコックソードを利用。
ピーコックソードは、渋谷直人さんのビートルパラシュートに使われて
いたのを参考にしました。ラバーレッグの上をピーコックソードが
カバーする感じで巻くと良いと思います。
ウィング風に使っているのは、黒のエアロドライウィング。
インジケーターとして、蛍光イエローのADWを追加しています。
黒バックにイエローは、白泡の中でも逆光でも見やすいです。
最初は、黒く染められたエルクヘアを使ってみたのですが、この方が
バルキーにならなくて良いですし、巻くのが絶対的に楽なんですよね。
川原で黒っぽい甲虫が出る頃、キラーパターンとなり得る『オサム君』。
今日も渇水のHRでちょっと使ってみました。(写真は最後にあります。)
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