2022年08月27日
新作「ハートのビートル」フライの試作と実釣テスト
今回は、こちらの新作フライと渇水の本谷での実釣テストからの
修正点や気付いたことなどをご紹介します。
事の始まりは、先日百均で見つけたこんなマテリアル…。
バス釣り用で「ラバースカート」というものです。2種類購入した中で
特に私の興味を引いたのは、キラキラのラメ入りの黒い方です。
くすんだ黒色のラバーレッグなら持っていますが、こんなにも甲虫
の脚を彷彿とさせるマテリアルは初めてです!
どうやったら折角のキラキラマテリアルを最大限に活かせるような
ビートルフライが作れるかと、ネットで色々昆虫/甲虫の写真を眺
めていて、気になったのは一部の甲虫たちの触角です。種類によっ
ては、ボディよりずっと長い触角さえ見られます。
獣毛などを付けて触角を表したフライは見たことがありますが、ラ
バーレッグマテリアルではできないものでしょうか?
そこで閃いたのが、頭からゆったりと出た触角をお尻で留めてしま
えば、ラバーレッグでも(というかラバーレッグだからこそ)安定し
て触角が作れるかもしれないということでした。早速、このラバーマ
テリアルで試作してみると、その柔軟性で、折れたり、撚れたりする
ことなく綺麗なハート型の触角ができ上がりました!
ボーナスとして、お尻にできた小さなコブが、これまた甲虫っぽさを
醸し出してくれています。
ということで、まだ試作段階ですが、まずは、新作フライ、「ハートの
ビートル」の巻き方のポイントをご紹介します。(詳しくは後ほど掲
載するタイイングビデオをご覧ください。長くてすいません…汗。)
<ハートのビートル(Beetle of Heart)>
・ フック: Maruto c46FWBL #10
・ スレッド: Uni 6/0 Black
・ オーバーボディ: フォーム材 2mm厚/6mm幅 (Black)
・ ダビング: アントロン (Chocolate)
・ ソラックス: ピーコックハール (Dyed GREEN)
・ レッグ/触角: ラバースカート (ラメ入りBlack)
・ インジケーター: エアロドライウィング (PINK)
まず、フォーム材のカットから始めました。2mm厚のフォームシート
を最初は10mm幅にカットしたのですが、それでは太すぎて最終的
には6mmに落ち着きました。また、ラバーマテリアルは全長13cm
程ですが、試作用に16本ほどの片側の3cm位の所に結び目を作っ
て、後ろ足の関節を用意しました。
そして、フライ全体のバランスとしては後ろから腹部、胸部、頭部に
分けて考えて、それぞれに異なるマテリアルを配し、また、その境目
にフォーム材を括りつける方法を採用しました。
後ろ足と真ん中の脚は、ここに取り付けて…、
最初のフォーム材の境目の上には、エアロドライウィングのインジ
ケーターを付けました。
胸部と頭部の間には、前脚と触角が付きますが、もちろん触角が
前になります。
フォーム材でヘッドまで作ったら、一端ウィップフィニッシュしますが、
その時、もしバイスにスプリングのマテリアルホルダーがあれば、そ
れに長いラバーマテリアルの触角を引っ掛けておくと、作業が非常に
楽になります。
修正点や気付いたことなどをご紹介します。
事の始まりは、先日百均で見つけたこんなマテリアル…。
バス釣り用で「ラバースカート」というものです。2種類購入した中で
特に私の興味を引いたのは、キラキラのラメ入りの黒い方です。
くすんだ黒色のラバーレッグなら持っていますが、こんなにも甲虫
の脚を彷彿とさせるマテリアルは初めてです!
どうやったら折角のキラキラマテリアルを最大限に活かせるような
ビートルフライが作れるかと、ネットで色々昆虫/甲虫の写真を眺
めていて、気になったのは一部の甲虫たちの触角です。種類によっ
ては、ボディよりずっと長い触角さえ見られます。
獣毛などを付けて触角を表したフライは見たことがありますが、ラ
バーレッグマテリアルではできないものでしょうか?
そこで閃いたのが、頭からゆったりと出た触角をお尻で留めてしま
えば、ラバーレッグでも(というかラバーレッグだからこそ)安定し
て触角が作れるかもしれないということでした。早速、このラバーマ
テリアルで試作してみると、その柔軟性で、折れたり、撚れたりする
ことなく綺麗なハート型の触角ができ上がりました!
ボーナスとして、お尻にできた小さなコブが、これまた甲虫っぽさを
醸し出してくれています。
ということで、まだ試作段階ですが、まずは、新作フライ、「ハートの
ビートル」の巻き方のポイントをご紹介します。(詳しくは後ほど掲
載するタイイングビデオをご覧ください。長くてすいません…汗。)
<ハートのビートル(Beetle of Heart)>
・ フック: Maruto c46FWBL #10
・ スレッド: Uni 6/0 Black
・ オーバーボディ: フォーム材 2mm厚/6mm幅 (Black)
・ ダビング: アントロン (Chocolate)
・ ソラックス: ピーコックハール (Dyed GREEN)
・ レッグ/触角: ラバースカート (ラメ入りBlack)
・ インジケーター: エアロドライウィング (PINK)
まず、フォーム材のカットから始めました。2mm厚のフォームシート
を最初は10mm幅にカットしたのですが、それでは太すぎて最終的
には6mmに落ち着きました。また、ラバーマテリアルは全長13cm
程ですが、試作用に16本ほどの片側の3cm位の所に結び目を作っ
て、後ろ足の関節を用意しました。
そして、フライ全体のバランスとしては後ろから腹部、胸部、頭部に
分けて考えて、それぞれに異なるマテリアルを配し、また、その境目
にフォーム材を括りつける方法を採用しました。
後ろ足と真ん中の脚は、ここに取り付けて…、
最初のフォーム材の境目の上には、エアロドライウィングのインジ
ケーターを付けました。
胸部と頭部の間には、前脚と触角が付きますが、もちろん触角が
前になります。
フォーム材でヘッドまで作ったら、一端ウィップフィニッシュしますが、
その時、もしバイスにスプリングのマテリアルホルダーがあれば、そ
れに長いラバーマテリアルの触角を引っ掛けておくと、作業が非常に
楽になります。
その後、ボディの後ろに再度下巻きする必要があるのですが、その
時、小さな髪留め用クリップを使っています。こちらは、ビデオでも紹
介していますが、幅15mmのペーパークリップで代用することもでき
ます。
<こちらが、ペーパークリップなど今回特別に使ったツール類です>
下巻き後、一端クリップは取り外しますが、触角をお尻に付けたら…
ウィップフィニッシュする時に再度取り付けて作業をしやすくしてくれ
ます。また、最後のウィップフィニッシュでは、大きめのフィニッシャー
があると便利です。
タイイングビデオは、こちらになります。(長いですが、最後に釣果も…)
さて、試作フライを携えて、木曜日に本谷毛鉤専用釣り場にテスト釣
行に行ってきました。
しかし、この日の最高気温は何と24℃!余り甲虫は出てこないかもし
れません。また、超渇水で魚の活性が著しく低く、苦戦続きでした。
別のフライで3番堰堤を釣っていたのですが、1時間で小さなイワナが
1尾釣れただけだったので、ダメ元でハートのビートルを使ってみまし
た。
まず最初に気付いたのは、このフライでのキャスティングは他のフラ
イとは全く違うということでした。フライがほとんどフォーム材とラバー
マテリアルの塊のようで、綺麗にキャスティングすればするほど、ブレー
キがかからずに真っすぐフライが飛んでいき、しっかりターンオーバー
して、ポチャッと落ちます。ですから、複雑な流れに合わせてスラックを
入れるにはコツが要ります。ただ、キャスティングを複雑にすればする
ほど、今度はライントラブルの心配が起きます。小っちゃなルアーを投
げているようなものなので、フライフィッシャーにとっては、ちょっとストレ
スが溜まるかもしれません。
また、ビデオでも強調しましたが、上の写真のようなインジケーターで
は小さすぎて見ずらかったです。フライはちゃんと浮いているようです
が、インジケーターは小さな点にしか見えないので、もう少し大きく付け
る必要があるようです。
それでも、このフライの威力を証明する時がきました。堰堤最後に右岸
の岩の上から、まずRO(ロイヤルオーストリッチ…夏のこの時期に過
去の実績があります)で、くまなくフライを流してみましたが、全く反応が
ありません。そこで、ハートのビートルフライに変更して、水が激しく落ち
てできるる飛沫の際に流してみると、魚がフライに出るのが見えました。
ただ、ここでもキャスティングの問題からくるドラグなのか、咥えきれま
せんでした。
そして…、
こちらもROを何度も流した場所ですが、運よく(と言えるかな?)フラ
イを堰堤壁にぶつけて落として、充分なスラックを入れて流すと…、
9寸越えのハイパーヤマメが、底から浮かび上がってきて、フライに
激しく食らいつきました!(こちらは、ビデオ撮影で巻いたハートのビー
トルでした!)
また、反応が非常に厳しい中、流れの底からこのフライをわざわざ見に
来る渓魚を何度も目撃できました。(それでも、咥えてくれないもどかし
さ…泣。)
ということで、ナチュラルドリフトさせる難しさはありますが、厳しい状況
下においても、このフライの可能性を垣間見ることができました。また、
キャスティングを繰り返してもフライ自体の構造はしっかり保たれていま
したし、耐久性も問題いようです。良く浮くフライなので、インジケーター
さえ改善すれば、何本かフライボックスに入れるべきフライだと考えてい
ます。夏の河原で、オサムシとか見つけたら、その時は出番です!
<おまけの一尾>
こちらは ROで釣った9寸オーバーの本谷イワナです。
※ 実は、スタンプカードが満タンで、ご招待の釣りでした。
この記事へのコメント
いつも楽しく拝見しています。
本谷にいらしてたんですね。私は中ノ沢のD.Eにいました。
満タンになったスタンプカードを渡したら、今日はもう一人満タンの方がいたんですよと笑ってました。jbopperさんだったんですね。
中ノ沢は減水してるせいか活性が低く、釣果は伸びませんでした。いや腕のせいかもしれません。
フォーム材のフライはあまり使わないのですが参考にして巻いてみたいと思います。
本谷にいらしてたんですね。私は中ノ沢のD.Eにいました。
満タンになったスタンプカードを渡したら、今日はもう一人満タンの方がいたんですよと笑ってました。jbopperさんだったんですね。
中ノ沢は減水してるせいか活性が低く、釣果は伸びませんでした。いや腕のせいかもしれません。
フォーム材のフライはあまり使わないのですが参考にして巻いてみたいと思います。
Posted by minnowfly at 2022年08月28日 15:36
> minnowfly さん
コメント、ありがとうございます!
満タンカード、「使えますか?」と聞いたら、「期限設定がないんですよね…」
と、ちょっと皮肉交じり?に言われてしまいました…(汗)。
今回、私も大苦戦でした。ここに写真を上げた2尾以外は、たいした釣果は
ありませんでした。こちらのフライは、ラバーレッグ短め、インジケーターは
多めにした方が良いかもしれません。
コメント、ありがとうございます!
満タンカード、「使えますか?」と聞いたら、「期限設定がないんですよね…」
と、ちょっと皮肉交じり?に言われてしまいました…(汗)。
今回、私も大苦戦でした。ここに写真を上げた2尾以外は、たいした釣果は
ありませんでした。こちらのフライは、ラバーレッグ短め、インジケーターは
多めにした方が良いかもしれません。
Posted by jbopper at 2022年08月29日 16:19