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仕事とプライベートのオンオフをしっかり分ける悪の組織の幹部に働き方改革の一端を観て、今の自分を鑑みる。「休日のわるものさん」

常識と非常識。常識は、社会的に当たり前と思われる行為、その他物事のこと。社会通念ともいわれています。その逆で、当たり前だと思われていない行為が非常識にあたります。 ただしこれらは普遍的なものではなく、時代と共に絶えず変化しています。今まで常識とされていたことがある日を境に非常識に!なんてことも無きにしも非ず、でしょうか。

「自分の常識は他人の非常識」なんて言葉も耳にします。誰しも自分の事は肯定しますので、もしかしたら自分の考えや行為が他人には非常識に映っていることもあるかもしれません。

今までの自分の堀固まった考え方に固執せずに、広い視野で状況に応じた物事の判断を行う柔軟性を持つことがこれからの社会に適応して行く上で必要じゃないかとハッと気が付き、我に返りました。パソコンやスマホ同様、私自身も新しい知識や考え方を日々インストールしてアップデートをしていかないといけないですね。(;^_^A

「休日のわるものさん」というアニメ作品。”悪の組織”が宇宙より地球に飛来し、自分たちの母星の支配下に置くために地球防衛組織である”レンジャー”と日々戦いを繰り広げている世界。その悪の組織の幹部である”わるものさん”にも週末にはしっかりと休日があり、その休日には戦いは一切行わず癒しの日として過ごす事にしているらしい。そんな”わるものさん”の休日の過ごし方が物語のメインになっている癒し系のコメディ・アニメです。

休日のわるものさん2

悪の組織といえば残酷極まりない、容赦なく非道な行いをする一団と相場は決まっていますが、こちらの組織は地球を支配下に置くために目下経過観察中といったところか地球に悪の組織のタワービルを作り、組織全体で地球を攻略しようと綿密な調査をしながらその時を伺っています。

その悪の組織の幹部である”わるものさん”。
平日は地球を支配下に置くために地球のあらゆるデータを集めたり、街中でレンジャーと遭遇すれば戦いを挑んだり挑まれたりと大忙しです。残業をすれば組織にちゃんと申請を出して溜まった分を代休消化いたします。また、有給休暇もきちんと取ります。週末の休日はリフレッシュするために好きな白黒の毛玉(パンダ)を観に上野動物園へとせっせと足を運びます。休日は街中で同僚と会っても他人の振りをします。もちろん、レンジャーと遭遇しても休日は決して戦いません。

平日は仕事に専念し、休日はリフレッシュを心がける徹底した自己管理が組織の幹部には必要だと彼は考えているようです。日本の社会を調査した上での新たな戦略なのか?それとも郷に入っては郷に従えというやつなのか?あるいは新しい悪の組織のスタイルなのか? 会社組織の悪の組織は今までの私たちの思うところの悪の組織の常識を越えてきます。

物語と言えども悪の組織の中にもきちんと休日が設定されていて、働き過ぎは良くない現代。有給休暇をしっかりと消化することも当然の権利であってそれが当たり前だと言える時代である事を、悪の組織の幹部の方から教えられました。恐るべし!”わるものさん”。すでに私は支配下に置かれているかもしれませんね。私の長きに渡って積み重ねられた常識はやはり非常識になりつつあるのかも。新しい常識よ、今こそ私のところへcome on!

「私は人類を殲滅し、この地球を我が母星のものとするため日々戦いを繰り広げている悪の組織の幹部である。が、今日は休日だ。休日は先ず美味い食事を摂り、かつ目にも栄養を与える。ふわふわしているものが特に有効である。」そう思っている悪の組織の幹部・”わるものさん”は上野動物園に来ていた。目の前にいるパンダをスマホで尋常じゃないくらいの回数で連写しまくっていると、周りの子どもがそれに気が付き、おじさん撮り過ぎだとか連写スゲ~だのと言われてしまう。人類を殲滅したらパンダを増やそうとたくらむわるものさんであった。

「だが、今日はレンジャー達と決して争いはしない。そう、なぜなら今日は休日なのだから。」と思いながら園内を歩いていると、後ろから肩に手をかけられ呼び止められてしまう。レ「あの~、そこの方。悪の組織の方ですよね。あなたから邪悪な宇宙エネルギーを感じました。パトロール中の私に遭遇するなんてあなたも運が悪い。このレンジャー、アカツキレッドが相手に・・・」わ「今日のところは休戦にしようじゃないか、レンジャー君。」レ「なに。」わ「私はパンダが好きでね。こんなところで争って怯えさせたら可哀そうだろうがよ。」レ「オレも好きです。」

休日のわるものさん10

わ「良い趣味だ、レンジャー君。ところでその手に持っているチケット、水族館のチケットか?」わるものさんはそう言いながら”アカツキレッド”が水族館をパトロールしに行くところを間違って動物園に来てしまったのではないか、と指摘した。図星のアカツキレッドは反論できずにいた。すると、わるものさんは彼に水族館への行き方を教えてその場を去ろうとした。しかし、彼は最寄り駅までの戻り方を知らないらしい。どうやら極度の方向音痴のようだ。見かねたわるものさんは彼を最寄りの駅まで連れて行き、そこから水族館までの行き方を丁寧に教えてあげた。

わるものさんはコンビニも利用している。生活用品はもちろんだが嗜好品も買っている。いつも買っているアイスコーナーを覗くとあるはずの紅芋ソフトがない。その場所には苺もちバーが置いてあった。がっかりしながらさんざん悩んで苺もちバーをかごに入れレジ会計に差し出すと、店員の女の子が「苺もちバーお勧めですよ!あたたかい部屋で食べるととてもおいしいんですよね。」と教えてくれた。わるものさんはアイスは解けないように寒いところでいつも食べていたらしい。うちに帰りエアコンをつけた暖かな部屋でアイスを堪能するわるものさん。近い将来、この星から人類を消し去っても最後まであのコンビニは残しておこうと思うわるものさんであった。

休日のわるものさんはEMONに買い物に行ったりもする。フードコートで迷子になっている知らない子どもたち二人にアイスをおねだりされてしまうわるものさん。「知らないおじさんにお菓子とかを買ってもらっちゃダメって親に教わらなかったのか?」日本人の常識を何故か知っているわるものさんであった。仕方なしにその子たちにアイスを買ってあげると「知らないおじちゃん、アイスを買ってくれてありがとう!」と元気にその子たちはお礼を言う。それを聞いていた店員の顔は引きつっていた。

迷子センターへたどり着くとわるもさんはその子たちを預けて別れた。その後、その迷子センターからアカツキレッドが出てきた。レッドとその子たちはどうやら顔見知りでむしろ二人が迷子になっているアカツキレッドを探していたようだ。わるものさんが案外悪い人ではないと分析するこの子たち二人ももしかしたらレンジャーなのだろうか?

わるものさんは夕飯にカレーライスを作ろうとしていた。穏やかな休日で締めくくるはずが、なぜか激怒。いつもの甘口のカレールーを買ったつもりが食べられない辛口のカレールーを買ってしまったらしい。地球を殲滅する気持ちが一気に高まってしまったが、TVで赤ちゃんパンダが生まれた情報が流れ、それを観たわるものさんの気持ちは穏やかさを取り戻す。この日、カワイイは世界を救った。(第1話)

休日のわるものさん6

この作品がお勧めなのはまず第一に王道の正義対悪の図式のヒーローものではなく、ヒーローなのに抜けている、悪なのに優しいという外した設定の妙が新鮮で面白いストーリーになっている点にあります。そしてそれゆえに作品全体に和みのあるほんわかした雰囲気を醸し出していて癒しにも繋がっています。まさに休日に観るにはうってつけのアニメかと思います。

作品自体はコメディなのでクスッと思わず笑ってしまうところが随所に散りばめられていますが、この作品はコメディだけではなくシリアスなお話も併せ持っておりまして、コメディ:シリアスが7:3ぐらいの作品です。シリアスパートでは日本人なら刺さる春と七夕にまつわる内容も盛り込まれた心の琴線をくすぐる作品でもあります。涙腺が緩くなっている方には泣けるエピソードになるかもしれません。

主役は悪の組織の幹部である「わるものさん」ですが、この作品では敵対する地球防衛組織の「レンジャー」の個々人にもスポットが当てられ深掘りされています。レンジャーの生い立ちにも触れていてその宿命と彼らを支える影のチームの存在も語られる1本筋の通った作品であります。

作画は普通ではあるものの、登場する遊園地の”浅草花やしき”はしっかりとロケハンされた印象で、遊園地の楽しさが表現されていて懐かしさを感じながら観ることが出来ました。花やしきといえばパンダカーですが、シンボリックなパンダカーが今でも健在なのをアニメを通じて知り得ました。愛される存在が今も続いているという事はそこに多くの方の思い出が同時に続いているという事なのでとても良い事ですよね。

個人的にはこの作品のキャラデザが私好みで気に入っています。登場するキャラがカワイイ、あるいはカッコいい感じである事は作品の視聴を完遂するにあたり何気に重要な要素となり得ます。

声優さんもメジャーな方が割とたくさん登場してるのも嬉しいですね。”中村 悠一”さん、”江口 拓也”さん、”坂本 真綾”さん、”東山 奈央”さんなど。メジャーな方はやはり伊達じゃなく、コメディであれば間の取り方が絶妙であったり、シリアスでは感情の入れ方が上手いと感じさせてくれます。要所要所をしっかりと魅せてくれる声優さんの力は偉大です。

休日のわるものさん1

この作品はウエブ配信サイト「ガンガンpixiv」で2018年12月より連載の漫画家・イラストレーターの”森川 侑”さんによる同名漫画が原作です。既刊6巻。アニメ化され、2024年1~3月に”テレビ東京”(関東広域圏)と”BS日テレ”で全12話が全国放送されました。インターネットでは”dアニメストア”、”U-NEXT”、”ABEMA”、”Amazon Prime Video”、”Hulu”、”FOD”、”ニコニコ動画”、”バンダイチャンネル”他で配信されております。

ジャンルは”コメディ”。 監督/”小高 義規”さん、シリーズ構成/”後藤 みどり”さん、キャラクターデザイン/”島崎 知美”さん。アニメーション制作は「からかい上手の高木さん」「僕の心のヤバイやつ」を手掛けている”シンエイ動画”とシンエイ動画子会社の”SynergySP”。

最後はしっとりとしたオープニング曲と軽快なエンディング曲の紹介です。
しっとりとしたオープニングテーマがメインにくるアニメは数少ないのですが、癒し系アニメなのでこのパターンがしっくりくる感じですね。
全12話ですが、2~3話分の中でOPとEDが入れ替わる構成になっています。

オープニングテーマ「游歩/いゔどっと」
エンディングテーマ「休息充電/GLASGOW」

普段は仕事で全力投球のみなさま、くれぐれも頑張り過ぎには要注意ですよ♪擦り減らないように自分なりの癒しや息抜き方法を見つけてリフレッシュしちゃいましょう!!

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他人のものさしを受け入れ、理解しようとする寛容さの差が、人生に新たな発見と感動の副産物をもたらす。「女子高生の無駄づかい」

「それな、ウケル。カワイイ!」   イマドキの女子高生同士は、大抵、この3つのワードを使えばどんな相手ともうまくコミュニケーションが交わせるらしい。そんな魔法の呪文が存在するなんて、女子高生って、ウケル(笑)。って、早速、ちょっとだけ使ってみました。こういうところがおじさんがおじさんと言われるゆえんですよね。でも、やっぱりおじさんたちには全然似つかわしくない、はるかイスカンダルの彼方のお言葉に思えますね。女子高生、おそるべし!あいにく、我が家にいらっしゃるのは女子高生を現役時代から3回りと5回りしたであろう、女子の方々なので、事の真相はよくわかりません。

大人世代にも、実はこれに近いような、便利な言葉が身近に存在していると思います。「その通りです、楽しいですよね、素敵です!」会話にこの3つを盛り込めば、どんな相手ともそれなりに話を合わせられるので、彼女たちの呪文もまんざら嘘ではないのかもしれませんね。ただ、適切な位置にそれぞれのワードを盛り込むことだけはきちんと意識しないといけませんね。へんなところにぶっこめば、ただの変な人に成り下がりますので(笑)

本日紹介するアニメは、女子高生がたくさん登場するコメディ作品であります。まさに、上のようなエピソードも面白おかしく盛り込まれている、女子高生の日常が描かれた作品です。しかし、普通の女子高生が登場するというよりはむしろ、いささか残念な部分をお持ちの個性が豊かすぎる女子高生たち、がほとんどでございます。だからこそ、面白いのですが。

タイトルは、「女子高生の無駄づかい」です。

どちらかというとあまり偏差値は高くない、入試の答案に名前を書けば割とすんなり入れそうな学校?「さいのたま女子高等学校」を舞台に、この学校に集う世間からピントがずれた女生徒たちが繰り広げる(本人たちはいたってまじめに思って行動している)日常を垣間見るお話です。主な登場人物は、やや世間ずれしている娘から浮世離れした問題児まで高1女子生徒たち8名と、女子高生たちが望む憧れの男性教師像を木っ端みじんに打ち砕く残念な男性担任教師1名です。

女子高生の無駄づかい1

まず1人目は、「型破りな問題児」、通称”バカ”と呼ばれる田中 望(のぞむ)。彼女はとてつもないバカで、学校の成績の点数でロイヤルストレートフラッシュ(10・11・12・13・1点)をたたき出すほどの名実ともにバカなのである。物怖じしない性格で本能の赴くままにいつも行動している。バカなので的外れなことを言うことがいつもほとんどだが、ごく稀に、核心を突いたことを言うことがある。

2人目は、「恋多き漫画家志望」、菊池 茜。アニメや漫画が大好きで、自身でも漫画を描いている。夢は漫画家になることだが、彼女は致命的な作画ミスを犯すほどの漫画の腕前である。オタク趣味のところから通称”オタ”と呼ばれている。BL好きなことをバカに授業中に暴露されている。バカの言動に対するツッコミが半端ない。”バカ”と”ロボ”とは小学校の同級生である。

3人目は、「無機質系天才少女」、鷺宮(さぎのみや) しおり。彼女は全国模試でも10番に入るような秀才でありながら、何故か不相応な「さいのたま女子高」に入学してきた奇特な才女なのである。普段からあまり表情を顔に出すことがない女子だが、表情とは裏腹にかなりの毒舌なために、時折、何事にも動じないバカにさえショックを負わすことがある。無表情なところから通称は”ロボ”。

4人目は、「反抗期中の良い子」、百井 咲久(ももい さく)。背が低く、幼く見えることがコンプレックスで、いつも周りになめられないように虚勢を張って生きている女の子。やや人見知りをする。わざと悪い言葉を使っているが、おばあちゃんっ子で本当はとても優しく良い子。道端に捨てられている空き缶を文句を言いながらきちんと拾って片付けてしまう。幼い見た目から、通称は“ロリ”。

5人目は、「重度の中二病患者」、山本 美波(みなみ)。中二病を患っているために通称は”ヤマイ”。自分は選ばれし者だと思っていて、そのため髪は特別な金髪にし、ケガもしていないのに足や腕に包帯を巻いている。頬っぺたの絆創膏は本人曰く、何かが封印されているらしい?人と群れることを嫌っているが、実は一人ぼっちが嫌な寂しがり屋である。

6人目は「体と頭が弱い優等生」、一 奏(にのまえ かなで)。まじめな性格で勉強は良く出来るがプレッシャーに弱いタイプ。本命の高校受験の日に熱を出して受験できず、「さいのたま女子高」への入学となる。しかし、その不運のおかげで憧れの鷺宮しおりと同じ学校で同じクラスになれたことを喜んでいる。頭は良いが頭が弱いため、なんでも真に受けてしまう。通称”マジメ”。

7人目は、「小悪魔系百合少女」、染谷 リリィ。とても美人な転校生女子。男にモテると思いきや、本人は男性恐怖症で、男の人に触られると蕁麻疹が出るという残念な特異体質の持ち主。女であるバカに触られて何故か唯一、蕁麻疹が出た。逆に女の子が大好きで、何かしらの理由をつけては女子にべたべた触りたがる。ハーフであり、通称は名前の通りで”リリィ”。かなりハイセンスなおしゃれ女子でもある。

8人目は「コミュ障なオカルトマニア」、九条 翡翠(ひすい)。双子の姉妹の姉で、明るく元気で社交的な部分を全部、妹に持っていかれた残念な女子である(妹談)。ホラーやオカルト的なものが子供の頃から大好きで、友達とも話が合わずに、コミュ障で不登校になっていた。妹がバカ・オタ・ロボと親しくなったことがキッカケで姉と仲良くしてほしいと3人に頼み、学校に行かせることになった。彼女の私物は一般女子と違ってカワイイ系ではなく怖い系のものばかり。通称は”マジョ”。

女子高生の無駄づかい2

そして彼女たちのクラス担任である「有名大卒の担任教師」、佐渡 正敬(まさたか)。彼は女子大生が大好きで、それを教え子に伝える必要があったのか、赴任早々、教え子を前に「俺は女子大生派だ!」と、女子高生好きでないことを完全宣言した強者である。生徒からはもちろん、ドン引きされている。しかし、生徒指導や進路相談も含めて、割ときっちりと聖職をこなす良い先生であるのは確かなようだ。通称は”ワセダ”。

物語の大方は、バカ・オタ・ロボの3人のお話が中心となっています。「あのさ、今からすごい事言っていい?」「どうせくだらないことだろう。」「いや、マジですごい。どのくらいすごいかっていうと、」という、バカとオタの会話のくだりにロボが毒舌の合いの手を入れるという、漫才的なやり取りから日常のお話が膨らんでいく流れが主です。そういったいお決まりの展開が結構心地よく、今回は何の話だろうと期待してしまう作品です。その入りから徐々に他の面々にも話が広がりつつ、面白さに厚みが増していきます。

8人のキャラがいますので、それぞれの個人にスポットがあてられる回も当然ありまして、毎回変化に富んで飽きが来ないバラエティな内容・構成になっています。時に、友人の悩みに答える友達のありがたい存在を感じたり、家族を思う祖母と孫の絆に涙しそうになったり、妹の姉を思う姉妹愛を観ることもあったりと、単なるドタバタの面白い面ばかりではなく、しっかりとそのような側面も見れる作品ですのでコメディといっても意外とバカにできない良いお話が詰まってたりします。

女子高生というのは本来、きらきらした世代というイメージが世の中にあって、作者の方はそんな輝ける時代を無駄に毎日グダグダと浪費して過ごしていそうな女子高生タイプをたくさん集めてみたら楽しい、と思ったのでしょうね。若い方がこの作品を観るとそのように素直にとらえるのだと思います。ただし、人生をある程度生きてきたおじさんが観ると、登場してくる8人がみんなふざけた生き方をしているようには見えないんですよね。面白おかしくは確かに見えますが、それだけじゃないんじゃないかなこの子達、なんて観てしまいます。

まだ、経験がないから生き方を試している、自分の生き方・スタイルを模索しているよう見えるのです。他の普通の高校生にしてみれば滑稽に映る各個性であるかもしれません。しかしながら、それぞれがおそらくはその時を真剣に生きているはずなのです。これから先の人生を考えたら、つまらない苦しい人生を送るよりは少なからず楽しい人生を送ったほうがよさげですよね。生き方は人それぞれ。どう生きようかはその人の自由裁量ですが、世の中の基準に縛られすぎると窮屈な生き方に進んでいってしまう危険性も一部はらんでおります。

この作品を見た後、そんな気持ちが沸き起こりました。彼女たちからは「人生をもっと楽しもう!自分らしい生き方を見つけよう!」と言われているような、そんな気がしないでもありません。人生に無駄があるかどうかは周りが判断することではなく、自分が判断するものなのではないでしょうか。

また、みなさんは自分のものさしというものをお持ちだと思いますが、自分のものさしで相手を測る=ものさしに合わない人の考えは受け付けないという傾向にあるんじゃないかと思います。私も人のことはとやかく言えませんが、そうした考え方が人生の幅を狭める原因にもなるでしょうし、つまらない毎日を作り出す根本にもなっているかもしれません。たまにはそのものさしとやらを脇に挟んで、目の前の方と対峙してみると、見えなかったいろんなことが見えたり、楽しい発見や気づきがあるかもしれません。堀固まった考え方は楽ですが、もしかすると、つまらない生き方の元凶になっているかもしれませんよね。

女子高生の無駄づかい8

この作品は、ウエブコミック配信サイト「コミックNewtype」にて連載中の女性漫画家・”ビーノ”さんによる同タイト漫画が原作です。2019年7月~9月に”BS11”他にて日本全域で全12話がTV放送されました。”AbemaTV”・”ニコニコ生放送”他でもインターネット配信されております。アニメーション制作は”株式会社パッショーネ”。総監督は「狼と香辛料」を手掛けた”高橋丈夫”さん、シリーズ構成は、「はたらく魔王さま!」「サクラクエスト」「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」のシリーズ構成を担当した”横谷昌宏”さんです。

今回の注目の声優さんは、バカを演じた”赤﨑千夏”さんとロリを演じた”長縄まりあ”さんです。赤﨑さんはかつて、「キルミーベイベー」という日常系コメディアニメ作品の折部やすな役でものすごい破壊力を見せてくれた声優さんです。はちきれ方が半端ないところがあって、オリジナルキャラを生み出す力はさすがは声優さんだなって思わせてくれる方です。長縄さんは「はたらく細胞」の血小板ちゃん役の方といえばわかる方が大勢いるかと思います。とにかく、かわいらしい役柄がお上手で印象に残る方ですね。他にもメジャーな声優さんが結構出演されていますが、まずはこのお二人が特に際立った印象でした。


最後は声優さんが歌っているオープニングテーマとエンディングテーマをお聴きください。

オープニングテーマ
「輪!Moon!dass!cry!/田中 望(赤﨑 千夏)・菊池 茜(戸松 遥)・鷺宮 しおり(豊崎愛生)」
エンディングテーマ
「青春のリバーブ/田中 望(赤﨑 千夏)・菊池 茜(戸松 遥)・鷺宮 しおり(豊崎愛生)」

最近はさらにテレビドラマ化され、1月24日よりテレビ朝日「金曜ナイトドラマ」枠で23:15~60分番組が放送されております。アニメとテレビドラマは全くの別ものと捉えて観るとどちらも味わいを持ってみることができます。テレビを先行で観た方はぜひ、アニメもご視聴してみてくださいね。

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日常アニメの焼き加減はいかがいたしますか?レア、ミディアム、ウエルダン?「踏切時間」「ちおちゃんの通学路」「あそびあそばせ」

「日常」という言葉を調べると、”ふだん。つねひごろ。毎日のように繰り返されるさま。普段どおりであるさま。”などと1ミリも面白さが感じられない、なんともつまらない毎日を指しているかのようにも受け取れます。リアルな日常とは本当につまらないものでしょうか?リアルな日常を普段遣いで面白くすれば、この日常という言葉の意味は今後、劇的に変わるかもしれません。何年後かのイミダスでは日常とは”面白い事を毎日繰り返すさま。”となっていたら素敵かと私は妄想いたします。

アニメの世界、2次元での日常とは、まさしくその意味がまかり通る世界なのであります。なので、日常アニメ=つまらない、つれづれなる普段のお話し、ではないのです。もし、今までそう勘違いをしていたという方がいらっしゃったなら、今日限りでその思いから決別し、日常というジャンルのアニメの海へダイブすることをオススメいたします。日常は考え方次第で面白く映るものです。日常アニメには面白い視点がたくさんあります。日常アニメを観て、リアルの世界のつまりきった日常を打破してみませんか?

今回は、皆様の多種多様な趣向にできるだけマッチするように3本立てにしてみました。アニメの世界の日常=非日常をステーキの焼き加減に置き換えて、レア(ちょっと生味で知らないお味が面白い)・ミデアム(程よくバランスよく面白く焼けている)・ウエルダン(どちらの面もそれなりにカリッカリに面白く焼けている)でお楽しみくださいませ。

まずは本日の1枚めのアニメの焼き加減、レアなアニメは「踏切時間」です。

このアニメはショートストーリーという1話5分枠のとても短い作品集となっております。全12話ございますが、オムニバス形式で8つの物語で構成されています。内4つは別な回でその続きが再登場します。タイトルの通り、遮断器が降りた踏切の前で繰り広げられる、様々な人々のちょっと風変わりなエピソードが描かれているといった、ややレア話しが集められています。女友達同士、女生徒と男性教師、兄と妹、初恋を思い出した中年サラリーマンと初恋相手の娘、イケてないイガグリ頭の男子高校生とちょっとエロい同級生女子などなど組み合わせは実に様々。

踏切の遮断器が上がるまでの束の間に、青春や芸術、エロス、初恋に関するお話などが盛り込まれています。踏切前という、本来”手持ち無沙汰な時間の中”で、想像を越えた、まばたきが出来ないくらいに興味深いドラマがあったりなかったり。人生には片時も無駄な時間なんてありはしないと言わんばかりにそのストーリーたちはいろいろと語りかけてきます。8つの物語を観ると、普段、何気なく世間ですれ違うおじさん、おばさん、男子、女子たちにも私が知らないそれぞれの彼ら彼女らなりのドラマが起こっているんだと思いを馳せてみたくなります。その中でも自分の人生がやはり、一番ドラマティックなのかもしれませんけど。

踏切時間1

この作品は、月間漫画誌「月刊アクション」に2016年7月号から連載中の同タイトル漫画が原作となっております。漫画家”里 好(さと よしみ)”さんの作品でコミックとしては既刊4巻まで出ています。2018年にTVアニメ化され、4月~6月で全12話が”TOKYO MX(東京都)”・”AT-X(アニメ専門チャンネル・日本全域)”のほか、”Amazonビデオ”・”RkutenTV”・”TSUTAYATV”・”ニコニコチャンネル”・”ゲオTV”などのインターネットでも配信されました。ジャンルは”日常系”。コメディというにはそれだけでは薄っぺらく、人の心の奥深さが物語ににじみ出ているような作品に映ります。アニメーション制作は”EKACHI EPILKA”。

私、個人としては、踏切での待ち時間に互いにスマホでSNSを通じて会話する兄と妹の物語が 好きです。大好きな隣りにいる兄に対して素直になれない妹の気持ちがスマホに文字で表現されるという、なんとも現代社会ならではのコミュニケーションのあり方が同時に問われる お話しです。どれも1話完結のお話しですので、気軽に味わって下さい。

オープニングテーマ「トマレのススメ/駒形友梨」


つづきまして、2枚めのアニメの焼き加減、ミディアムなアニメは「ちおちゃんの通学路」です。

”エクストリーム登校コメディ”というコンセプトのお話だけあって、通学路という1日のごく限られた時間に傾倒しながらも、その時間帯をいかに退屈しないで楽しむかが描かれた作品です。ネット対戦ゲームが大好きな女子高生が、通学路で遭遇する数々のアクシデント(向こうからやってくるアクシデントの他に自らの行動で引き起こすアクシデントも多々あり)に高い身体能力とムダに高いゲームスキルでその場しのぎにどうにかやり過ごすという、ある意味、ハラハラドキドキなとってもデンジェラスな展開に見る側もついつい引き込まれてしまう、通学路にアドベンチャー要素を垣間見る作品であると言えます。

どのくらいデンジェラスかというと、人様の家の屋根伝いに登校したり、ビルとビルの隣り合わせの壁を両手両足の4本を使って屋上まで登ってしまったり、はたまた暴走族のリーダーに成り行き上、タンカを切ってしまったりと言う次第です。

主人公の”三谷裳ちお(みやも ちお)”は、なるべく目立たないように中の下の生き方を貫いている、軟式テニス部所属の高校1年生女子である。ネット対戦ゲームが好きなためについつい夜ふかしをし、寝坊で遅刻ギリギリの登校を繰り返している。急ぎの登校の中、なぜか様々なアクシデントが彼女を襲う。遅刻をしないためにどうにかその危険を回避する行動が型破りであり、また、早めの登校の最中、自らの興味に駆られた奇想天外な行動が危険を呼び込むのである。

ちおと小学生の頃からの幼馴染である”野々村真奈菜”も、ちおと同等、中の下のポジションにいるが、彼女は今よりも上のポジションを夢見る意識高い系である。ちおのことはなんでも把握しているために、ちおと息があった行動を取ることもあるが、腹黒いので自分の利のために時にちおを裏切ったり、蹴落としたりすることがある。しかし、それはちおも同じであり、自らの危険を回避するために真奈菜を切り捨てる場合もある。しかし、お互いにそういった自分本位の行動を取られても、それを含めて根本的なところでは、つながりが深い二人なので友情は常に保たれているのだった。それは親友を越えた同志?あるいは姉妹に近い存在?

ちおちゃんの通学路1

本作品は、ほぼほぼ登下校に起こり得る事がお話しの中心で、ふたり以外にもふたりに関わる数多くのキャラが登場します。そのキャラのどれもがどこか必ず残念な部分(ウイークポイント)を持ち合わせていて、そこがそれぞれの個性を際立たせることになりつつ、等身大に映る部分が観る側の共感を得られる作品だと思います。この作品はある意味、見方によっては人の短所も含めてそれがその人の魅力だと言ってくれているように感じる作品ではないかと。人に寛容に接することが自分をも楽に生かせてくれることにつながるようにも思える作品です。 

原作は、月刊漫画誌「月刊コミックフラッパー」にて2014年5月~2018年10月まで掲載された同タイトル漫画であり、”川崎直孝”さんが描かれたものです。2018年にTVアニメ化され、7月~9月に”BS11”他で全12話が全国放送されました。”AbemaTV”などでもインターネット配信され、割りと露出があった作品です。ジャンルは”コメディ”・”学園”となっています。アニメーション制作は”ディオメディア”。

いろいろな意味でデンジェラスな要素が笑いを誘う当作品ですが、お話しの中でふたりが踊る”まななっちお”という創作ダンスは最強であり、必見です。 観る側が恥ずかしくなるぐらいのキャラに合っていない、小学生当時に考えられた可愛らしいダンスです。そして、局面で見せるふたりの顔芸にも注目です。普段の顔と変顔のギャップがかなりあって笑えますよ。そんなところもお楽しみくださいませ。

オープニングテーマ「Danger in my 通学路/三谷裳ちお(大空直美)・野々村真奈菜(小見川千明)・細川雪(本渡楓)」
エンディングテーマ「ナナイロード/三谷裳ちお(大空直美)・野々村真奈菜(小見川千明)」



最後の3枚めのアニメの焼き加減、ウエルダンなアニメは「あそびあそばせ」です。
いろんな意味でかなり焼き上がった作品ですので、面白さと引き換えに副作用の覚悟を持って視聴をお願いいたします。

こちらの作品は、オープニングテーマで本作品のメインヒロイン3人の可愛らしい姿と歌声が披露されていますが、本編の中ではかなり振り幅いっぱいな豹変した顔の作画が、あまりにもブサイクを通り越してオカルト的に見えることもあるぐらい怖いため、OP詐欺とも言われているギャップありありのアニメです。そのシーンの声優さんのアドリブもかなりぶっ飛んでいるので、観る方は心の準備をして視聴いただくことをオススメいたします。後で詐欺とは言わないでくださいね(笑)。ちおちゃんの通学路以上の顔芸を拝むことができると思います。

可愛いとブサイクと怖いの3つの顔が常に入れ替わるアップダウンの激しいアニメで、なおかつ、内容も”遊び”というカテゴリーを通してかなりシュールな内容が盛り込まれていますので、刺激がほしい方には最適な作品かもしれません。混ぜるな危険!という言葉が頭をかすめる、本来の中学生の行動レベルを越えた強い刺激臭を感じるアニメですので、決して子供と一緒に観てはいけない領域のアニメかと思われます。教育上としては絶対によろしくない作品ですので、それが許される大人だけで楽しんで下さい。

あそびあそばせ1

作品の内容は、「中学校の遊び人研究会」(通称あそ研)に所属する3人の女子中学生がいろいろな遊びに興じる日常を描いたものです。ちなみにこの”あそ研”は生徒会非認可の同好会で、勝手に空き教室で開かれています。作品のコンセプトである”美少女✕お遊戯コメディ”な内容が作品の主軸にはなっていますが、そのコンセプトのどちらも過ぎる展開が観る前の私たちの想像を越えていきます。

あそ研の1人、”本田華子(はなこ)”はお金持ちのお嬢様で、学年2位の成績優秀な生徒ではあるが、男子とは接点がなく、リア充でないためにテニス部に所属していた。しかし、テニス部の中のリア充組はすでに最初から決まっていて、リア充組はテニスなんてこれぽっちもしていなかった。運動ができる華子は試合にばかり出場させられ、男子との出会いは程遠く、求めていたリア充はそこにはなかった。そのためにテニス部はやめ、やさしいリア充を求めて他のふたりと遊びを研究する”あそ研”を作ることとなる。間違った常識を多く持っており、思考回路もちょっと変わっているため、リア充からは遠く離れている。

あそ研のメンバーの2人目は、親がふたりとも外国人だが日本生まれの日本育ちのために、全く英語が話せない外国人の”オリヴィア”である。転校して来たが、それをコンプレックスに思い、隠すためにカタコトの日本語を話している。国語は90点も取るほど日本語をよく理解して日本に精通している。日本のあそびを知らないふりして、華子とのあっち向いてホイでは華子にビンタをかましたりしている。勉強するのが嫌いで国語以外はほぼ全科目が赤点である。

そして、あそ研のメンバーの3人目は、”野村香純(かすみ)”。真面目で誠実な正確だが、壊滅的に英語が苦手で、一桁の点数をとってしまう。オリヴィアが当然、英語ができると思っていて、彼女に英語を教えてもらおうとつきまとっている。オリヴィアに日本のあそびを教えて、変わりに英語を教えてもらおうために、あそび研究会というサークルを立ち上げる。いかにも渋谷で遊んでいるリア充っぽくしたい、という華子の申し入れで、サークル名に人がついた”遊び人研究会”と名前は変更され、3人の同好会が誕生する。しかし、このサークル名は、人から見れば遊び人を研究するという、暗い、リア充でないものの集まりと受け取られてしまう。

果たして、あそ研は3人それぞれのリア充となる同好会となり得るのであろうか?

この作品は、WEBコミックサイト「ヤングアニマル」にて2015年6月より掲載された”涼川りん”さんによる同タイトル漫画が原作です。2016年からは青年漫画誌「ヤングアニマルDensi」に連載され、2018年にTVアニメ化され、7月~9月に”BS11”他で全12話が全国放送、”AbemaTV”他でもインターネット配信されました。ジャンルは”ブラックコメディ”・”ギャグアニメ”。監督は、「瀬戸の花嫁」・「月がきれい」・「結城友奈は勇者である」を手掛けた”岸誠二”さんで、脚本・シリーズ構成は、「そらのおとしもの」・「orange」・「月がきれい」の脚本・シリーズ構成を手掛けた”柿原優子”さんが担当しております。アニメーション制作は”Lerche”です。

昔の作品を愛する方の演出なのか、この作品には「ハクション大魔王」の場面展開時の"それからどしたの”が使われていたり、「ストップ!!ひばりくん!」に似ている男の娘っぽい”大空つぐみ”がパロディで出ていたり、40オーバー世代に面白い演出もあったりします。
ちおちゃんに出てくる多くのキャラが個性的ですが、この作品にも個性派がたくさん登場します。尻からビームを出す華子の家の執事”前田”や”ダニエル”というエロ赤ちゃん、超常現象研究会の”岡るう”などキャラの持つ力も強力な作品です。全12話でかなり笑いのポイントがございますが、私のオススメは第1話と3人のすごろく回です。かなり笑えますのでご注意下さいませ。

オープニングテーマ「スリピス/本田華子(木野日菜)・オリヴィア(長江里加)・野村香純(小原好美)」

3作品の中で注目の声優さんは、3人です。ちおちゃんの通学路の野々村真奈菜役の”小見川千明”さん、あそびあそばせの本田華子役の”木野日菜”さん、オカ研の岡るう役の”金澤まい”さんです。個性が強い役ですが振り幅一杯で役どころを好演しています。声質も特徴があって印象に残る3人だと思います。

今回の3作品は、皆様の退屈な日常に一石を投じる特効薬ですので、退屈加減に応じてご覧いただけましたら幸いです。なお、中には副作用が強いお薬も混ざっておりますので、処方はくれぐれも自己責任でお願いいたします(笑)

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楽しい!は正義。たくさんの楽しいから、子どもたちは本当の正しさを見つけ出す。「苺ましまろ」VS「三ツ星カラーズ」②

「今日も平和は守られた。我々の完全勝利だ!またピンチのときは呼ぶといい!」

東京・上野の街に、その街を守る3人の小学生がいた。彼女たちは「カラーズ」なる正義の組織を結成し、日々、街の平和を守るために活躍?している。メンバーは彼女たち3人とモノクロ大佐というパンダみたいなしろくろの猫で構成されている。彼女たちは街にある広い公園の中の、林が生い茂ったところに秘密のアジトを構えている。

3人はいつもここに集結し、事件の報告を待ち、その内容が重大(ピンチ)な事件だとわかるとすぐに3人で街に出動して、事件の解決に当たるのだ。事件を探る中で困ったときは必ず、3人で作戦会議を開き、作戦を決行する。時には3人それぞれがバラバラに隠密行動して情報を得たり、3人で一致団結して行動したりと臨機応変に事に当たる。それがカラーズ。そして、今日も難事件は3人の力で見事?に解決されていくのである。 ~タカペディアより参照~ ※管理人だけの脳内ペディアですので、あしカラーズ。

今回紹介する作品は「三ツ星カラーズ」です。ジャンルは”コメディ”。忙しい大人に代わって街の平和を守ろうと、日々活動する小学生3人組の日常を取り上げた、とても可愛らしく楽しいお話です。事件は彼女たちによって日々、作り出されるのです。そして無事?解決されるのです。

漫画家の”カツヲ”さんによる同タイトル漫画が原作です。2014年9月号から「苺ましまろ」と同じ「月刊コミック電撃大王」に連載、現在は既刊5巻まで発刊されています。それがアニメ化され、2018年1月~3月に”BS11”他で全12話が全国放送されました。同時にインターネットでは”AbemaTV”・”ニコニコ生放送”でも配信されております。アニメーション制作は”SILVER LINK.”。

脚本の全12話すべてとシリーズ構成を”ヤスカワショウゴ”さんが担当しています。ヤスカワさんは「緋弾のアリア」・「変態王子と笑わない猫。」・「ジョジョの奇妙な冒険」の脚本も手がけていたようです。そして、私が好きなアニメ「セキレイ」・「セキレイ~Pure Engagement~」のこれまた好きなOP・EDのそれぞれを作詞した方であることがわかり、新たな発見です。

三ツ星カラーズ2

この作品の主人公は3人の小学生。まずはリーダーの”赤松結衣(ゆい)”。他の二人とは違う小学校に通っているがカラーズを通して二人と大の仲良し。二人からは”リーダーまたは”ゆい”と呼ばれている。メインカラーはレッド。3人の中で一番まともな性格(ある程度常識のある行動をとる)だが、天然で、そして結構泣き虫。本人はリーダーにふさわしいように振る舞っているつもりだが、実際に伴っているかどうかは疑問が残る。運動神経がなく、足がすごく遅いためにたびたび、二人から置いてきぼりを食らうことも。素直な分、良い事と思って他の二人の悪乗りに便乗することが多々ある。

カラーズのメンバーのふたり目は”さっちゃん”。メインカラーはイエロー。明るくとても元気で、カラーズが行動をするための発案をすることが多く、また行動するのが一番早いというか、深く考えないで突っ走ることが多い女の子。マイペースな彼女は行動のさなかで他の楽しいことに遭遇すると、目の前の目的を忘れてそちらになびいてしまうことも。事あるごとに自分のことを超かわいいとアピールしたり、女の子なのに”うんこ”ネタが大好きで、会話の端々によくその話題を突っ込んで来る。ピンチのときは必殺技「エクストラ・バージンオイル!」なる強そうなだけの技(言葉)を出す。

もうひとりのメンバーは”琴葉(ことは)”。メインカラーはブルー。いつもワンピース姿で日替わりでいろんな帽子をかぶっているおしゃれさん。そして、携帯ゲームを常に持ち歩き、暇な時は必ずひとりでゲームをしている。頭の回転が良く、カラーズの頭脳。難事件?を解決する糸口をつかむのが非常にうまい。彼女は事件の鍵がわかったときに「ゲームクリヤー!」という決め台詞を持っている。他の二人と比べてやや大人びた言動をする女の子で、たまに辛辣な言葉を容赦なく周囲に浴びせたりする。見た目の可愛いさとは違ってさっちゃんの頭を踏みつけたりする、ちょっと行き過ぎたおしとやかでない行動も併せ持っている。

この作品が「苺ましまろ」と違うところは、個人的な行動のお互いの対等する場面の面白さ・空気感が基本である”苺ましまろ”に対して、こちらは個性がありながらも、3人の合議制による三位一体の行動の面白さを取り上げている作品であります。正義の味方という主軸を通して子どもたちのその行動があっているのか、あるいはずれているのかを楽しんで観ていただくというのが「三ツ星カラーズ」です。正義のため、街を守るためという大義のもと、3人が巻き起こすコミカルな出来事は、どんな子どもたちも通過点するような行動がデフォルメして登場いたします。大人には多少なりとも迷惑な行動も含めて。

小学5・6年生のある程度、物事の分別がわかる年齢の”苺ましまろ”に対して、はっきりと作品からは何年生かはわからないですが、おそらくは小学校2・3・4年生あたりの「三ツ星カラーズ」のお三人は、まだ人生経験も乏しく、これからそれを行動の中から学習していく年齢層かと思われます。大人の目から観ての常識と、本作の正義の観点から観ての子どもたちの行動のギャップを楽しみつつ、大人の子どもたちへの助言・見守りの必要性も考えていただけましたら幸いです。何事も体験していない子どもたちは体験から物事の分別を学習していくものです。あらためて子どもとはそういう存在であることを認識し、間違っていれば地域の大人としても暖かく見守り・一緒に育てることが大人の役割かと、そんなことも少し、問題提起が入っている作品だと私は感じました。

三ツ星カラーズ1

作品には商店街の雑貨屋の店主である”おやじ”と、その街の交番勤務の警察官”斉藤”という大人が登場します。子どもたちを暖かく見守りながら一緒に遊んでくれる”おやじ”と、大人として諭す立場である警察官の”斉藤”が子どもたちのちょっかいに大人気なく反応してしまうという、二人の絡みがこの物語にはかかせません。地域社会のあり方が色濃く出ているという点も、苺ましまろとは違った切り口です。

作品に出てくる3人は苺ましまろと同等、それ以上に毎回違う服装で登場します。やや時代の違いなのか、小学低・中学年の子どもたちでも、苺ましまろよりはやや大人っぽいデザインや洒落たデザインの洋服を着ているような気がします。日常もののアニメですと、一昔前なら衣装は毎回同じものでも全然違和感がなかったものですが、最近のアニメはファッション性も重要視しているのか非常に手が込んでいます。見る側からするととても楽しめますが、キャラクターデザインとして作る側の作業は確実に上がっているんじゃないかと余計なことを考えてしまいます。少子化の時代ですので、リアルでも今の子どもたちは衣装持ちなのでしょうね。

今回の声優さんは、「苺ましまろ」に引けをとらないくらいに小学生らしい子ども声を当てていて、改めて声優さんってすごいなあって思いました。3人3様の個性も出ていてキャラが立っています。赤松結衣役は”高田憂希”さん、さっちゃん役は”高野麻里佳”さん。琴葉役は”日岡なつみ”さんです。高田憂希さんは「NEW GAME!」という作品のヒロイン”涼風青葉”役を演じた方です。高野麻里佳さんは「それが声優!」のヒロイン”小花鈴”役を演じております。日岡なつみさんは「くまみこ」のヒロイン”雨宿まち”役を演じた方です。

最近の声優さんは歌もお上手な方がたくさん出てきていますよね。こちらの作品も3人の声優さんがOP・EDのどちらも歌っております。さらにキャラクター集として各キャラごとにCDがリリースされていますので、推しのある方にはキャラ声でのキャラソンは魅力的な商品かと思います。

ではみなさん、OP・EDも聴いて和んでくださいね。本日もおつカラーズ☆でまた明日!

オープニングテーマ
「カラーズぱわーにおまかせろ!/カラーズ☆スラッシュ(結衣・さっちゃん・琴葉)」
エンディングテーマ
「ミラクルカラーズ☆本日も異常ナシ!/カラーズ☆スラッシュ(結衣・さっちゃん・琴葉)」
キャラクターソングシリーズ「02 さっちゃん/さっちゃん(高野麻里佳)」

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楽しい!は正義。たくさんの楽しいから、子どもたちは本当の正しさを見つけ出す。「苺ましまろ」VS「三ツ星カラーズ」①

大人になると、ある意味、真面目で打算的で明日のことをよく考えるようになります。良く言えば無駄のない効率的な生き方、悪く言えば型にはまったつまらない生き方が生活の基本、とでもいえば良いのでしょうか。大人はどうしても背負うものがいろいろ出てくるのでリスキーなことはあまりしなくなりますよね。子供は自由で、無計画で、明日のペース配分なんておかまえなしで、周りを気にせずにひたすら自分の好きなことに全力投球。自らの行動基準は楽しいかそうでないか。いたって簡潔明瞭であります。当たり前ですが、それが本来の子供らしさっていうものでしょうか。

エレベーターに乗ったときに先客の子供から、「何階ですか?」って聞かれ、「〇〇階です」と答えると、その階のボタンを押してくれて、エレベーターが止まって開くと、「どうぞ!」と先を譲ってくれる、といった非常に良くできた子供に極稀ですが遭遇することがあります。あまりにも周りに配慮が出来て立派すぎて、ドラえもんに出てくる出来杉くんかと思ってしまいます。そのような出来た子供を観ると、むしろ、そんなに急いで大人にならなくっても、やがて大人にならなければならないときが必ずやってくるのに、って思ってしまいます。ちょっと羽目を外しているくらいがやっぱり子供らしいような気がします。

早いうちから妙に周りに気を使う子供は逆に将来が心配になります。物分りの良いおとなしい子がとんでもないことを引き起こしたりする怖い時代です。子供のうちに子供を最大限、満喫しておかないと、大人になってから後悔するんじゃないかなって。大人になれば子供には絶対に戻れないですからね。子供っていいですね、おじさんももう一度、子供に戻りたいなあ。毎日を楽しく生きる、楽しいを見つけるそんな小学生時代。そんな時代もああったねと♪by薬師丸 ひろ子なわけですよ。今の子供達には子供時代に名一杯遊んで毎日楽しく元気な日々を送ってほしものですね。時代が許されるのなら。

今回紹介する作品は、自由でのびのびと楽しい毎日を過ごす子供達にスポットを当てた日常系のコメディ作品2本立てです。

まずひとつめは、2005年7月~10月に関東広域圏のTBS系列でTV放送された「苺ましまろ」です。ジャンルは日常系となっております。

苺ましまろ1

この作品はコメディでありながら、ちょっと行き過ぎた行動・やや非常識さが笑いを誘う部分が多分に盛り込まれたアニメです。基本、深夜帯アニメですので、子供と一緒に観て楽しむ作品ではなく、風刺的に大人が観て楽しみつつ、笑いの中から大人の目で物語の中の物事の良し悪しをジャッジしてもらえたら、と思える良いことも悪いことも描かれている作品であります。そしてもう一つのこれから紹介する作品にも共通で言えることなのですが、それぞれの作品を観て、大人がどのように周囲の子供達を地域で見守ってあげられるか、不完全な子供の健やかな成長には親はもちろんですが、地域の大人の支えも必要不可欠であること、多くの大人の存在意義を考えながら観ていただけたら幸いです。

小学6年生の”伊藤千佳(ちかちゃん)”と”松岡美羽(みっちゃん)”はお隣同士の幼馴染。2階の屋根づたいに日々行き来する間柄である。千佳はとても真面目で勉強熱心だが服装もごく普通なため、姉”伸恵(のぶえ)”からは「特徴がないのが特徴」と言われている。

美羽は一人っ子の寂しさか、しょっちゅう屋根から千佳の部屋にやってくる、あるいはすでに潜んでいる。もっぱら楽しいことを探していて、事あるごとにボケをかまし周囲をイラッとさせる。それに対するツッコミは千佳の役目。美羽のボケは度を越しており、学校の授業中でも常お構いなしにボケるため、よく廊下に立たされている。

近所には仲の良い小学5年生の”桜木茉莉(まつり・まつりちゃん)”がいる。彼女はとても素直でおっとりしている。言われたことをすぐに真に受けてしまうところがあり、美羽によく騙される。反面、物事を吸収する力がずば抜けているので、友達と一緒に英語を学ぶうちに友達以上に英語が堪能になってしまたりする。

ある日、茉莉のクラスに外国人の”アナ・コッポラ(アナちゃん)”が転校生としてやってくる。彼女は日本語がペラペラでむしろ英語は苦手。自分が外国人なのに外国人らしからぬことにコンプレックスを持っている。転校をきっかけに、外国人っぽく振る舞おうと日本語を封印するが、そのために周りとコミュニケーションが取れなくなってしまうのだ。となりの席になった茉莉には日本語が話せることが知れてしまうが、二人で学校に通ったり英語を練習する間柄になった。千佳と美羽とも仲良くなるが、美羽からはコンプレックスのあるコッポラというファーストネームをいじられて苦労している。

千佳の姉の伸恵は20歳(原作では16歳だがアニメ版は20歳の設定)。いつも酒とタバコをこよなく愛している。お金がなくタバコを切らしたときは妹の千佳にタバコ代を借金している。少々だらしがない姉だが、妹とその友達の彼女たちとは一緒に遊んでくれたり世話をしたりする、面倒見の良い姉である。少女愛が強く、茉莉やアナをよく可愛がるため、美雨にはしょっちゅうヤキモチを焼かれてしまう。さり気なく、4人の小学生に手を差し伸べる姉御肌そのものの優しい姉である。4人にとっては頼りがいがあり、その存在はとても大きい。

そんな5人が織りなす、日常の中で起こるちょっとずれた出来事が笑いを誘う、コメディ作品です。

苺ましまろ4

この作品は漫画家”ばらスィー”さんによる同名タイトルの漫画が原作であります。「月刊コミック電撃大王」にて不定期連載、現在、既刊8巻。アニメ化され、2005年7月~10月に全12話が関東広域圏TBS系列でTV放送されたようです。その後、OVA1全3話・OVA2全2話も登場。制作会社は”童夢”。

制作スタッフはこの作品の後に制作された「STEINS;GATE」に関わる方が大変多く携わっているのが特徴的です。監督・キャラクターデザイン・脚本がこのスタッフ陣なのです。方向性がまるで違う2つの作品の妙がとても興味深く感じられます。そのスタッフとは、監督は”佐藤卓哉”さん、キャラクターデザインは”坂井久太”さん(ペンネームであり女性です)、脚本はこのSTEINS;GATEのシリーズ構成の他に「ラブライブ!」「ラブライブ!サンシャイン!!」のシリーズ構成も手がけた”花田十輝”さんです。「SHIROBAKO」の脚本を手がけた”横手美智子”さんも分担して脚本を担当しております。

作品は、基本、自分のことが大好きでとっても可愛いと自負しているみっちゃんが、常にボケをかまし続け、他の4人に対して絡むお話しで構成されています。みっちゃんがキーマンなのです。誰彼構わずボケ続けます。そして張り倒されます。彼女は授業中であってもボケます。そして立たされます。必ずお話の中心にはみっちゃんがいます。また、みんなを包み込むように伸姉が4人を見守っています。多少、ブラックな笑いと心温まる両方のお話が詰まった とっても楽しい作品です。そして、お話の中の間のとり方が絶妙で笑いをうまく誘ってきます。ふわっとしたそうした独特の雰囲気・空気感が「苺ましまろ」の特徴でもあり、魅力ですね。

4人の子供達はその当時のポップで可愛いファッションに身を包んで登場します。「かわいいは正義!」がキャッチコピーなので、子供達はファッショナブルでイラストに手がかかっています。方や、お話自体は普遍性のある内容で、今観ても古さを全く感じなく楽しめる良作だと思います。見どころはたくさんありますが、サンタを信じている茉莉ちゃんの夢を叶えようとする4人のハートフルなお話はぜひ観ていただきたい回です。

あと、5人とは別キャラですが、学校で理不尽に廊下に立たされる笹塚くんの存在が、世の中に必ずいるそうした理不尽なことで割を食う人の代表に思えてなりません。彼はそのような荒波に揉まれながら、将来はどうまっすぐに生きてゆくのかが気になります。

声優さんはやはり、みっちゃん役の”折笠富美子”さんが印象的です。ハチャメチャな彼女のキャラがとても個性的に作り上げられています。そして、エンディングの曲を歌っているのですが、みっちゃんの声とは打って変わって優しさが全面的に溢れている歌い方で上手さが際立っております。もうひとり、アナ・コッポラ役の”能登麻美子”さんですが、彼女は透き通ったような声とでも言えばよいのか、特徴のあるボイスです。ちょっと清楚さを感じる喋り方でアナのキャラをとても魅力的に演じております。この方は現在でも多くの作品に登場しているベテラン声優さんですが、まだ30代のお若い方です。早見沙織さんと声質が似ており、間違いやすい方であります。同じ作品に二人が出ていると個人的には聞き分けが面白いと思ってしまうおふたりです。なのでどちらも好きですね。

まずはこちらの作品で、楽しい中にも子供らしさとはなにか、子どもが真っ直ぐに育っていくために必要な大人の役割とはなにかを再発見してみてくださいね。次回はみっちゃんとぜひ、戦わせたいVS自称、超絶可愛いい”さっちゃん”が登場する作品を紹介いたします。

では、次号も観てましまろ♡

オープニングテーマ「いちごコンプリート/千佳・美羽・茉莉・アナ」
エンディングテーマ「クラス・メイト/折笠富美子」

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takapon46

Author:takapon46
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
マジンガーZにパイルダ~オン!ヤマトと999の主人公達と一緒に旅していたアニメ世代の私も今は40歳。嘘です。年齢だけは立派な50歳になりました、てへぺろ。40歳を過ぎた頃から再び、アニメの世界へ戻って来まして、今は専ら深夜帯アニメに夢中です。私なりに選りすぐりだと思うアニメを紹介しておりますので、良かったら覗いていって下さいね。

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