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【時事問題】米副大統領、英仏を侮辱

Yahooニュースより引用します。

J・D・バンス米副大統領は4日、ウクライナへの欧州平和維持部隊派遣構想を支持する国々の軍事力を嘲笑した発言について、フランスと英国を標的としたものではないと釈明した。
欧州諸国は、ウクライナとロシアの最終的な和平合意締結を支援する方法を模索しており、英仏はウクライナに平和維持部隊を派遣する用意があると表明している。
これに対しバンス氏は3日、FOXニュースのインタビューで欧州平和維持部隊派遣構想を、「30~40年も戦争をしていないそこら辺の適当な国が2万人」を派遣するとやゆした。
この発言に対して英仏政界から猛反発が起きると、バンス氏はX(旧ツイッター)で、こうした反発は「あきれるほどにでたらめだ」と主張。
「私はその(インタビュー)動画で、英国にもフランスにも言及さえしていない。両国は過去20年以上にわたって米国と共に勇敢に戦っている」と述べた。
(略)


英仏はウクライナに平和維持軍として参加しようとしているのですから、自然に考えてバンス発言は英仏を標的にしたものです。

派遣を検討中の他の国のことを揶揄したのだと誤魔化そうとしていますが、その謎の国だけでウクライナに駐留するわけでなく英仏軍も参加するのですから、バンス発言が英仏を含めているのは間違いありません

たぶんバンス氏は英仏があちこちで戦争していたことを知らなかったのでしょう。無知です。

そして、他者(この場合は英仏)を揶揄することでウケが狙えると考えているのでしょう。傲慢です。

大統領も大統領ですが、副大統領も副大統領で、困ったレベルだと思います。

【時事問題】トランプ・ゼレンスキー会談決裂

アメリカのトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が28日会談しましたが、激しい口論となってしまいましあた。これで停戦合意は当面は頓挫しそうですし、アメリカのウクライナ支援は止まるかもしれません。

NHKニュースでは会談の全文を翻訳して公開しています。一部を引用します。

(略)
トランプ大統領:「あなたにはカードがない。あなたは簡単に負ける。ウクライナの人たちは死んでいく」
ゼレンスキー大統領:「やめてほしい」
トランプ大統領:「ウクライナは兵力が不足している。いいことかもしれない。あなたは『停戦はいらない、停戦はしたくない。まだやりたい。あんなものがほしい』と言う。もし今すぐ停戦できるなら、銃弾を止め、兵士が殺されるのを止められるよう、受け入れるべきだ」
ゼレンスキー大統領:「もちろん戦争を止めたいと思っている」
トランプ大統領:「だが、停戦はいやだと言うのか」
ゼレンスキー大統領:「保証込みの停戦が必要だと言っている」
トランプ大統領:「いかなる合意よりも停戦が早い」
ゼレンスキー大統領:「ウクライナの人たちに停戦についてどう思うか尋ねてみてはどうか」
トランプ大統領:「それは私の話ではない、バイデンという賢くない男の話だ。オバマの話だ」
ゼレンスキー大統領:「おたくの大統領の話だ」
トランプ大統領:「何だって。オバマはシーツをあげて、私はジャベリン(携行型対戦車ミサイル)をあげた。戦車を倒すためにジャベリンを送ったんだ。オバマはシーツを送った。もっと感謝すべきだ。あなたは手札がないんだから。われわれがいれば、カードを手にする。われわれがいなければ、カードはない。態度を変えなければならないとなると、大変そうだ」
記者:「もしロシアが停戦を破ったら、和平交渉を中断したらどうなるのか、どうするのか」
トランプ大統領:「どうするも何も、今あなたの頭に爆弾が落ちたらどうするのか。彼ら(ロシア)が破ったらどうなるのかなど、知ったことではない。バイデンと(の合意)なら破るだろう。バイデンへの敬意はなかった。オバマにも敬意はなかった。
私のことは尊敬している。プーチン氏は私と一緒に多くの苦難を経験した。うそっぱちの魔女狩りに遭って、彼とロシアは利用された。ロシア、ロシアと。聞いたことがあるか。詐欺師のハンター・バイデン、ジョー・バイデンのぺてんだった。ヒラリー・クリントン、ずるいアダム・シフ、民主党のぺてんだった。彼(プーチン氏)はそんな目に遭った。われわれは戦争に至らなかった。彼はそんな目に遭った。彼はそんなことで非難を受けた。彼は関係なかった。
ハンター・バイデンのトイレから出てきた。ハンター・バイデンの寝室から出てきた。不愉快だった。後になって『この最悪なノートパソコンはロシア製だった』などと言うんだ。51人のエージェントも出てきた。すべてがぺてんだった。彼はそれに耐えねばならかった。こうしたことで非難されていた。
私が言えるのは、彼はオバマやブッシュとの取り決めなら破っていたかもしれないということだ。バイデンとの合意でも破っていたかもしれない。破らなかったかもしれない。どうなったかはわからない。だが、私との間では破らなかった。彼は取り決めをしたがっている。できるかはわからない。問題は、私があなたを強くしたということだ。アメリカがいなければあなたは強くなれないと思う。ウクライナの人々はとても勇敢だ」
(略)


やり取りの全文を読に、悪いのは米大統領と副大統領だと思いました。一部には、深謀遠慮でゼレンスキーをはめたという説もありますが、このやり取りを読む限り信じられません。米大統領副大統領ともに勝手に興奮しています。

もちろん、ゼレンスキー大統領は無暗にトランプ氏を怒らせたという面もあります。その点で稚拙だっという批判はあり得るでしょう。

しかし、それでも米国の両大統領がおかしなことを言っていることにかわりはありません。

ロシアが停戦合意を破ったらどうするか、というごく常識的な質問にまともに答えていません。過去の米政権がどうであったかを訊きたいのではなく、今後ロシアが破った場合の対応を訊かれているのです。トランプ氏は、ただひたすらプーチン氏を信じるという、馬鹿げたほどいナイーブな答えしかできていません。

また、両人はさかんに、アメリカに感謝しろと言っています。しかし、いままで支援してきたのはバイデン政権です。

トランプ氏は、バイデン政権の支援もアメリカがやったものだからという理由で感謝を求める一方、バイデン政権がロシアの侵略を止められなかったのはアメリカの失政ではなくバイデン政権の失政にしています。つまり都合のいい使い分けをしています。

世の中にはおかしな指導者が少なからずいますが、米国のような先進国がこのような指導者を出してしいることに慄然とします。

【朝日新聞】民主主義と民衆暴動

3月1日朝日新聞朝刊の記事『(世界発)民主主義が守られた、韓国の一夜 非常戒厳、記者が見た国会』を引用します。

 「尹大統領が非常戒厳を宣布した」。昨年12月3日午後10時29分。知人から届いたメッセージの内容に、私は目を疑った。
(略)
 大統領の暴走を韓国の民主主義が食い止めた。韓国の民主主義の勝利だ――。世界ではそんな称賛の声があふれた。当時のバイデン米大統領は「民主主義と法の支配の回復力」だと評価。韓国の野党議員らはK―POPならぬ「K民主主義」が世界の称賛を受けていると胸を張った。
(略)
 一方で、非常戒厳の夜以降、韓国では保守と進歩の支持者間の「分断」が深刻化している。尹大統領の支持者の一部が暴徒化し、尹大統領の逮捕状を出したソウル西部地裁に乱入する事件も起きた。尹大統領の弾劾審判を担う憲法裁判官の一人を野党寄りだと批判し、裁判官の自宅前で抗議活動も行われている。
 大邱カトリック大の張又永教授は「相手陣営への嫌悪を拡散するユーチューブの内容が、分断に拍車をかけている。根本的な原因は、相手と対話しない政治指導者だ」と解説する。
 様々な国で民主主義が行き詰まる時代。あの夜、全力で守られた韓国の民主主義が、これからどこへ向かうのか。その行く先はもしかすると、世界の未来をも占うかもしれない。


伊韓国大統領の戒厳令には驚きましたが、だからと言ってそれに反対したことが「K民主主義」というのは首をひねります。だいたい「K民主主義」なんて聞いたことがありません。

戒厳令自体は法に則ったものですので、反対者は法を無視した暴徒であるという見方もあり得ます。

また、伊大統領の支持者が逮捕状を執行する地裁に押し掛けるのを「暴徒」と決めつけるのも片手落ちです。

両者とも法を無視して暴れていることにかわりありません。一方は民主主義の擁護者で、もう一方を暴徒と決めつける根拠はどこにあるのでしょう?

ところでロシアに侵略されているウクライナでは戒厳令が敷かれ、大統領選挙は延期されています。これをロシアやアメリカの大統領は”民主的でない”と批判していましたが、これを朝日新聞はどうジャッジするのでしょう?

あるいは、2020年の米大統領選挙の結果を不服とするトランプ支持者が議会に乱入しました。これを朝日新聞は、民主主義の擁護と評価するのでしょうか、それとも暴徒なのですか?

大事なのは、こうした出来事を好き嫌いで判断するのではなく、なんらかの原則をもとに判断することです。

私には朝日新聞が好き嫌いでやっているような気がしてなりません。

【時事問題】世界での特殊詐欺

NHKニュースより『ミャンマー 特殊詐欺拠点から外国人7000人以上を解放』を引用します。

ミャンマー東部にある特殊詐欺の犯罪拠点の一掃に乗り出した地元の武装勢力は、これまでに複数の拠点で働かされていたとみられる7000人以上の外国人を解放したと明らかにしました。この中には日本人は含まれていないとする一方で、犯罪組織のメンバーの一部が拠点から逃走したとしています。
タイとの国境近くにあるミャンマー東部の複数の犯罪拠点では日本人を含め多くの外国人が特殊詐欺に加担させられていたとみられ、この地域を支配する少数民族の武装勢力「BGF」が拠点の一掃に乗り出しています。
BGFは26日も拠点の1つとされる「KKパーク」で捜索を行って多くの外国人を解放し、1月以降、これまでに複数の犯罪拠点にいた外国人合わせて7141人を解放したと明らかにしました。
外国人の国籍は、中国が4860人と最も多く、次いで、ベトナムが572人、インドが526人、エチオピアが430人など28の国と地域に及んでいますがこの中には日本人は含まれていないとしています。
(略)


特殊詐欺と聞くと、「オレオレ詐欺」が思い浮かびます。息子のふりをして両親から金を振り込ませるという詐欺で、当初は”実に日本的”と言われたものでした。

ほかにも恋人のふりをするロマンス詐欺や、料金未納詐欺などいろいろな特殊詐欺があります。

ところが、この事件でわかったのは、世界中からかけ子を集めていることです。つまりターゲットは世界中です。

騙されて連れていかれた詐欺の片棒を担いでいる人たちは可哀想だと思わないでもありませんが、それより気になるのは世界ではどんな種類の特殊詐欺が主流なのかということです。

欧米やアラブ諸国、中国、南米。それぞれ違う文化なので流行の特殊詐欺はどう違うのかとても興味があります。

中南米あたりだと「オレオレ」が流行りそうな気がしますし、欧米だと料金未納詐欺かな? では、ロマンス詐欺が多いのはどこなのでしょうね?

【朝日新聞】米国の敗北

2月26日朝日新聞朝刊の記事『トッド氏が語る「米国の敗北」 世界史の転換点で日本に大切なのは』を引用します。フランスの人口統計学者、歴史学者、人類学者のエマニュエル・トッド氏のインタビューです。

 ――ロシアによるウクライナ侵攻の終結に向け、米国とロシアが動き出しています。
 「私たちは世界史の転換点を迎えています。米国はロシアに対して、非常に屈辱的な敗北を経験しつつあります。政治的な世論操作と心理的な作戦によって、まだ明確にそう受け止めていない人も多いかもしれませんが、事実上の敗者は米国です」
 ――当事者であるウクライナも、その他の欧州諸国も蚊帳の外です。
 「これは事実上、ロシアと米国の戦争でしたから、当然ではないでしょうか。米国が主導した経済制裁が失敗し、ロシアは持ちこたえ、同盟国であるドイツなどの欧州の方が(ロシアの天然ガス供給カットなどで)より深く傷つきました」
(略)
 ――あなたは、乳幼児の死亡率などのデータを基に、1976年に15年後のソ連崩壊を予測したことで知られています。今回は、どう米国の「敗北」を見てとったのですか。
 「私にとっても驚きでしたが、何よりも大きかったのは、米国の産業システムがウクライナに十分な武器を提供できなくなっていたことです。日本やドイツと異なり、米国は、エンジニアになる若者の割合が非常に低い。ロシアよりもずっと低いのです。一方、皮肉なことにロシアは経済制裁によって自国の産業を復活させ、(クリミア半島を一方的に併合した)2014年以来、制裁に備えて金融システムなども独自の体制をつくっていました」
 「先ほど乳幼児の死亡率への言及がありましたが、乳幼児はどこでも、社会の最も弱い存在です。それだけに、それぞれの社会の状態を理解し、評価するのにとても重要な指標なのです。その乳幼児死亡率は、ロシアでは00年から急速に改善し、20年にはロシアよりも米国の方が死亡率が高くなりました。米国国内の地域的な分析も、非常に興味深い。日本は相変わらず、世界でも最も低い水準の死亡率を誇っていることは変わりませんが」
(略)


ロシアによるウクライナ侵略が「事実上、ロシアと米国の戦争」というのはちょっと疑問です。ロシアの侵略に対してウクライナが抵抗し、それを米国なりドイツなりフランスなり日本なりが支援しているというのが事実です。そして欧州が舞台なので、米国より欧州諸国に直面している問題であるはずです。

しかし、実際に米国が突出した援助をしているのは事実ではあります。その意味でロシアと米国の戦争というのは正しいのかもしれません。そしてその戦争に米国が敗北しているというのは目から鱗の指摘でした。

たしかに、このままロシア主導の「和平」になったらウクライナにとってもですが、米国の敗北でしょう。トランプ政権は、”バイデン政権の敗北だ”と言い張るかもしれませんが、バイデン政権もトランプ政権も米国ですから、米国の敗北というのは正しいのかもしれません。

そして乳幼児の死亡率や自国民のエンジニアの数から考えて米国が衰退しつつある、という指摘もこれまた目から鱗です

エマニュエル・トッド氏の主張はすべて信じているわけではありませんが、ある程度、もっともなことを言っているような気がします。
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えいび

Author:えいび
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