Meta Quest 2~いろんなVR動画の再生

昨日書いたように、Meta Quest 2にPC画面を転送するのはPCの能力不足で、動画鑑賞には使えない。
なので、Quest 2単体で動画を見る方法を試すしかない。

Skybox-filer-img.png
Skybox VR Video Player起動画面。再生ファイルの選択はネットワーク(DLNA、Samba)越しでもできる

Skybox-3Dsetting.png
Skyboxでの再生画面で3Dの設定を選択できる
(普通は自動的に設定されるので不要)
Skybox VR Video Player
"Skybox VR Video Player" はMeta Quest 2で動画を見る場合の汎用的なプレイヤーである。

というかスマホなどとは違ってさまざまなプレイヤーアプリが出ているわけではなく、ほぼこれ一択という感じ。

ストアでの価格は990円。無料アプリばかり使っているスマートフォンとは違って、いちいち費用がかかるようだ。ではあるが、このコストでたいていの動画が再生できるから必須アプリと言って良いと思う。

このアプリはネットワーク越しの動画再生もストレスなく(つまりダウンロードしてから再生ではなく)ストリーミング再生できる。
私は、動画や音楽などはNASに置いて、家の中のあちこち(PCやスマートフォン、タブレット)で再生できるようにしている。これにVRゴーグルが加わったわけだ。

そしてもちろんVR動画再生にも対応している。
コンテンツがVR動画かどうかは、どういうルール/仕様になっているのか知らないが、プレイヤーが自動判定する。ただしたまに自動では判定されないものがあって、画面が2つに分かれる(左右や上下など)ことがある。この場合は、3D設定のアイコンをクリックすれば、再生方式が選択できる。

ではあるけれど、VR動画コンテンツ自体が少ない。
誰でも自由にダウンロードできるVR動画は、文化庁の文化財デジタルコンテンツにある。今配信されているのは、大雪山など10本だけだが、これでテストができる。


YouTube-VR-opening.png
YouTube VRの起動画面。360°動画のタブがある。

YouTube-VR-DALI.png
YouTubeで配信されている"Dreams of Dali"
YouTube VR
YouTubeには大量のVR動画がある。
Quest 2でこれを見るには、"YouTube VR" というアプリ(無料)がある。
動画にアクセスしたら自動的にVRで再生する場合もあるし、表示方法の設定が必要な場合もあるようだ。

配信されているのは、実験的なものもあるが、世界各地のバーチャルツアー、ネイチャーもの、ミュージアムのVRツアーなど、アクションしたいなら別だが、360°動画でその世界に入り込むには十分だ。

ただし、解像度は8K以上でないと画面の粗さが目立つ。

サンプルとして、"Dreams of DALI" のスナップショット(PCへミラーリングして取得)を載せておく。


Amazon Prime Video VR
"Amazon Prime Video VR"も無料アプリ。これについては、「Quest 2を買った」の記事でも紹介している。
ただVRコンテンツは極めて少なく、それもデモ映像のようなものである。
今後の充実を期待したい。なお、Amazon prime videoはPCへのミラーリングはできない(ブラックアウトする)。


blankimage.png
kahaku-nihonkan-openings.png
国立科学博物館日本館のVRツアー(PC画面)

kahaku-chikyukan-entrance.png
地球館。こちらはミラーリング画面
ブラウザ
Quest 2にはあらかじめインターネットブラウザがインストールされている。ブラウザからもVR動画を見ることができないわけではない。
ネット上のソースならどれにでもアクセスできるわけだから、YouTubeのVR動画もブラウザから開くことができる。ただしこの場合はYouTube VRが動画再生を行うようだ。
ただブラウザから"VR"で検索して出てくる360度動画・静止画の多くは、通常のPC画面で見ることが想定されていて、ポインタ移動で画像の向きが変わるというもので、VRゴーグルを使ってその空間に入り込むものではない。
ようやく探し当てたのは、国立科学博物館のVRツアー

VRゴーグルを買う時に、メトロポリタン美術館やルーブル美術館などVR美術館に期待していたのだけれど、Quest 2で見られるところはあまりないようだ。

Google Arts & Cultureでいろんなところが配信されているらしいのだが、これはGoogleが出しているDaydream Viewというゴーグルを使うもので、Questには対応していないようだ。

結局、今のところ美術館ツアーなどをするなら、YouTubeで目当ての美術館を検索して、VRあるいは360°と表示のあるコンテンツを探すのが手っ取り早いと思う。

というわけで、なかなかVRゴーグル向きのコンテンツは探しにくいのだが、宝庫といえるほど(数だけは)充実しているサイトがある。FANZAである。
もちろん作品を通して見るのは有料であるが、多くの作品でサンプルが配信されている。このサンプルは良くできていて、動画画面中に〔VR〕という表示があり、そこをクリックするとVR動画としてゴーグルで見るようになっている。 

以前、車浮代「春画入門」の書評で、「浮世絵では、春画というジャンルにもっとも質が高い作品が多いのだという。春画を知らずに浮世絵を語るなとでも言いそうな勢いである」と書いたが、VRの技術が惜しみなくつぎ込まれるのはこの分野なのかもしれない。
  

 (中学二年生の最低な僕、見ちゃだめです)


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