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2021/02/05

Book:法廷に臨む

今年読んだ7冊目は、深澤武久法廷に臨む 最高裁判事として

 

お気の毒な弁護士-最高裁判所でも貫いたマチ弁のスキルとマインドを買ったら、たまたま関連で出てきたので購入。 

 2000年から2004年までという、司法制度改革真っ只中で最高裁判事となった著者の体験談である。

最高裁判事の選任過程というのはベールに包まれている感じがするが、弁護士出身の最高裁判事としての回顧録である本書からは、少なくとも弁護士会推薦の過程が漏れ伝わってきて、また推薦から任命に至るまでの過程も描かれていて、興味深い。

Temis1petite_20210205101901 平成12年2月、東弁の派閥から本人不承知でも外堀内堀を埋めるようにして説伏されて推薦され、東弁で対抗候補と所信表明をして審査の上2人とも推薦され、日弁連の最高裁判所裁判官推薦諮問委員会で5月29日に面談を受けて個別に与えられたテーマに関する所信を表明して、選考を受けたというところまでは明確にされている。

しかし、その後、日弁連がにどのような形で(候補を絞ったのか絞らなかったのかなども含め)最高裁に推薦をしたのかはわからないとある。

内定通知は、同年7月25日、最高裁人事局長から、長官が総理と面会して推薦し、内定したとの電話連絡を受け、9月8日閣議決定、同月14日認証式という予定が伝えられた。

ということで、正式な決定までの1ヶ月半で、手持ち事件や各種社会活動からの脱落作業を進めなければならないという苦労があった。

以上のような経過は、山浦判事の場合とも大体一致している。

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