FINAL FANTASYの未来
2013/03/15 Fri. 20:17 | 雑記 |
再生数がそんなにあるわけじゃ無いし、所謂人気動画と言うわけでも、人気の投稿者と言うわけでもないけれど、私が非常に好きなゲーム実況者さんがいます。
その人が『聖剣伝説LEGEND OF MANA』の実況冒頭でこんな事を言ってました。
『ゲームに必要な技術力って言うのは、正直プレステの時代で完成を迎えたと思う。後はどれだけ画面を綺麗に見せるか、とかアイデアの問題なんじゃないか』
これを私なりに要約すると、RPGと言うゲームジャンルはPSの時代で既に限界を迎えた、と言う事になるのですが。
たとえばの話、まだゲームハードがスーパーファミコンだった時代のRPGは、台詞も全て字幕、音楽も音数に制限があり、デジタル音源を四つほど使えるのみ、グラフィックはドットでしたよね。
その当時のプレイヤーは、字幕台詞を吹き替えに、音楽を生音に、グラフィックはよりリアリティのある造形に、と言う願いを多かれ少なかれ持ってた筈。
そしてそれが大方実現出来るようになって来たのが、前述のPS時代な訳です。
結局の所、当時も現在もゲーム製作者が描く最終形態は、どれだけキャラクターの造形や風景などを実写に近づけるか、と言う事なんだと思うんです。
しかしそうなると、敵側の攻撃ターンでは必ずダメージを食らうRPGの戦闘システムに違和感を覚えるようになってしまうんですよね。
勿論、従来のシステムで何の問題も無いと言う人も居るかも知れませんし、その方が好きだと言う人もいると思います。
ですが今回はRPGのシステムに対する違和感を多くの人間が抱いている、という前提で話を進めると、その最たる切欠になったのは、アクションゲームと言うジャンルの目まぐるしい発展があったからだと思うんです。
PS時代でほぼ完成を迎えたRPGに対して、アクションと言うジャンルは今でもどんどん進化している。
その代表的なものがUBI SOFTの看板シリーズである『ASSASSIN'S CREED』や、小島プロダクションが手掛ける『METAL GEAR SOLID』(シリーズ)だと思うんです。(他にも沢山ありますけど)
つまり昔は存在していたアクションとRPGの国境がなくなり、RPGとしての要素を兼ねたアクションゲームが台頭するようになったと言う事です。
たとえばですが、先日友人宅でFFXIIIの冒頭を少しだけ遊ばせて貰った際、相手の攻撃が回避出来ない、一度行動した後、次の行動に映るまでの待ち時間にイライラさせられました。
思わず、ダンテだったらあーなのに、アルタイルならこーなのに…と愚痴ってしまった程です。
勿論、従来のターン制バトルが完全に見放されたとは思っていません。
アクションが苦手な人にとってみれば、少なからず需要あるでしょう。
ただ、重要なのはアクションゲームが台頭してきた事によって、かつてRPGプレイヤーだった多くのゲーマーが、そちらに流れ込んでいると言う事実なのです。
アクションゲームの業界が、初心者やアクションが苦手な人間にも楽しめるシステムを構築しようと努力してきた結果でもあると思います。
それでもある時期まではRPGにしか無い要素もまだあったんです。
それはパーティと言うシステム。
それも昨今では若干脅かされようとしていますけども。
しかしそんな中で今後のRPGにとってある種の指針となりそうな作品だなぁ、と思ったのが、FFの生みの親であり、ミストウォーカー主宰の坂口博信氏が手掛けた『LAST STORY』と言う作品です。
評価は人によってまちまちなんですが、このゲームの戦闘システムには中々考えたなぁ、と思わせるものがありました。
パーティと言うシステムを上手く活かして、尚且つ限りなくアクションゲームに近いけれど、アクションゲームとは全く異なるものに仕上がっています。(聖剣伝説シリーズの焼き直しに近い)
操作キャラに至ってはノーダメージプレイも理論上は可能(だった気がします)。
ただ、それでもやはり純粋なRPGの需要は以前に比べて激減している様な気がします。
当時は斬新だった聖剣のシステムも、結局はそれが出来るならこれも可能であるべきだ、と言う不満が出かねず、更に言うならその不満点を解消しつつ、物語性を持たせたものが現代のアクションゲームジャンルであるのだから、結局の所、ファミコンやPS時代にはあったRPGの隆盛はもうこれから先は無いのかも知れません。
と、なるとFFブランドを存続させる為には、アクションゲームへの転向が必要なのか?と言うと、それもまた難しい所で、実際それをやってのけた聖剣4は見事に大コケしていますからねぇ。
まぁあれはアクションとしても中途半端だった感が否めないし、システムに問題があったわけですけど。
こうやって色んな事を総合して考えると、最早RPGと言うジャンルは既に絶望的なのかも知れない。
それ即ち、長きに渡って続いてきたFFシリーズも、もうそろそろここらで本当に最後のファンタジーとするべきなのではないか、と昨今の私は思うわけです。
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