ソーシャル・メディアがイスラエルの没落に貢献する仕方について、マックス・ブルーメンソールが語る
2024/10/12、グレイゾーン編集長マックス・ブルーメンソール氏のメッセージ。
私は物心ついてからこの方、日本が平和国家であるなどと思ったことは一度も無い。ジュリアン・アサンジの言う様に、戦争は嘘によって始められるものだが、逆に言えば、戦争を可能にする嘘が流されている瞬間から、既に戦争は始まっているとも言える。実際に戦闘が起こって血が流されるかどうかはどちらかと言えば二次的な問題に過ぎない。物理的な戦闘は戦争によって生み出される症状のひとつであって原因ではない。従ってアメリカ帝国の永久戦争体制を支える巨大な嘘の数々を支持し、原則的には全国土をその軍地基地とその候補地として差し出し、巨額の財政援助と国際的政治支援を行い、更には自国民の生活を犠牲にしてまでドルの覇権を支え、数々の密約によって日本国憲法と云う日本国の国体そのものの価値すらドブに捨てている様な国が「平和」など名乗れる筈が無いのであって、その点で「第2次世界大戦以降日本は一貫して平和だった。この平和を守り抜こう!」と主張する人達とは、私は根本的な所で異なる前提に立っている。これは最近思い付いたことではなく、私は学校の教科書で日本国憲法について習った頃からこう云うスタンスだった。
現状維持とは永久戦争体制の黙認に等しい。それは平和主義ではない、と私は考える。私達は普通に生きているだけで、この巨大な嘘が支配する一極覇権秩序の被害者にして同時に加害者に指名されているのであって、それに気付くか気付かないかの違いが有るだけだ。戦争を可能にする嘘を信じることは、消極的・間接的に戦争を支持しているも同義なのであって、表面的に戦争反対を叫ぶかどうかは関係無い。口先で戦争反対を叫びながら無法で非人道的な侵略戦争を遂行することは完全に可能だし(今更その具体例を挙げなければならないだろうか?)、私達はそんな事例をうんざりする程見て来た筈だ。
そして、TVや新聞はウクライナやガザでの戦争「について」報じている訳ではない。あれら自体が戦争遂行の一部なのであり、戦争の不可欠な要素だ。戦争プロパガンダ抜きに侵略戦争は実行不能だ。従って戦争に本当に反対したいなら、戦争を成り立たせている嘘そのものに反対しないことにはお話にならない。少なくとも私はそう思って情報発信をしているつもりだ。
Max Blumenthal on how social media may contribute to Israel’s downfall
あなたが今これを観ているなら、或いはこのカメラの向こう側に居るなら、あなたは戦争に巻き込まれている。あなたが好むと好まざると関係無い。
これはガザに居る英雄的なジャーナリスト達だけの話ではない。彼等は生中継のジェノサイドがどんなものかを我々に見せてくれる。 そのお陰で我々は、若し「ナクバ」(1948年のイスラエル建国の際のパレスチナ難民の大量発生)が生中継されていたら、若しアメリカ先住民が「涙の道」(1838年のチェロキー族の強制移動)を生中継出来ていたら、若しアフリカ人が「ミドル・パッセージ」(アフリカの黒人奴隷を南北アメリカ大陸に運ぶ道筋)を生中継出来ていたら、若しユダヤ人が死の収容所への強制移住を生中継出来ていたら、自分達が何を見ることになっていただろうと想像することが出来る。
これは今起こっていることだ。我々は皆時系列的に全てを目撃することが出来る。
誰もがこのことを知っている。だが我々は同時に、イスラエル兵達がTikTokに自らの犯罪について投稿し、しかもそれを自慢しているのを見ることも出来る。だから我々の目の前でそれらの犯罪が起こっていることには議論の余地は無い。
だが我々は毎日、米国務省の報道官や、ブリュッセルからベルリンやワシントンに至るまで、所謂「ルールに基付く国際秩序」とやらの指導者達が、いきり立ってそれを否認しているのを目にしている。
これは彼等の偽善のみならず、自国民を前にした時に彼等が如何に空虚な存在であるかを暴露している。
アメリカ人の大多数は停戦を望んでいる。彼等はこの殺戮、この犯罪に反対しているが、この政策を変えるだけの力は持っていない。
現代の戦争の性質は変化した。今の戦争はハイブリッドだ。ワシントンの多くの軍工作員達は、これを「グレイゾーン戦争」と呼びたがる。これは正規戦争だけでなく、諜報戦争であり、サイバー戦争であり、情報戦争でもある。
ソーシャル・メディアのお陰で、メディアはこれまでに前例の無い程民主化されている。それ故イスラエルは大変不利な状況に陥っている。
イスラエルは明らかに軍事的には優勢だし、非常に先進的な諜報能力と、可能な限りハイテクなガジェットも持っている。
その銃口を向けられている人々や、これに多大な注意を払っている西洋の大勢の市民達は、ソーシャル・メディアに発言の場を見出した。彼等はイスラエルより遙かに強力な武器を持っている:真実だ。
だからこそイスラエルやその支援者達は、ソフトパワー面に於て完全に負けている。
そしてこれは最終的には、彼等のシステムの政治的侵食を齎すだろう。それは内部から起こる筈だ。
私は物心ついてからこの方、日本が平和国家であるなどと思ったことは一度も無い。ジュリアン・アサンジの言う様に、戦争は嘘によって始められるものだが、逆に言えば、戦争を可能にする嘘が流されている瞬間から、既に戦争は始まっているとも言える。実際に戦闘が起こって血が流されるかどうかはどちらかと言えば二次的な問題に過ぎない。物理的な戦闘は戦争によって生み出される症状のひとつであって原因ではない。従ってアメリカ帝国の永久戦争体制を支える巨大な嘘の数々を支持し、原則的には全国土をその軍地基地とその候補地として差し出し、巨額の財政援助と国際的政治支援を行い、更には自国民の生活を犠牲にしてまでドルの覇権を支え、数々の密約によって日本国憲法と云う日本国の国体そのものの価値すらドブに捨てている様な国が「平和」など名乗れる筈が無いのであって、その点で「第2次世界大戦以降日本は一貫して平和だった。この平和を守り抜こう!」と主張する人達とは、私は根本的な所で異なる前提に立っている。これは最近思い付いたことではなく、私は学校の教科書で日本国憲法について習った頃からこう云うスタンスだった。
現状維持とは永久戦争体制の黙認に等しい。それは平和主義ではない、と私は考える。私達は普通に生きているだけで、この巨大な嘘が支配する一極覇権秩序の被害者にして同時に加害者に指名されているのであって、それに気付くか気付かないかの違いが有るだけだ。戦争を可能にする嘘を信じることは、消極的・間接的に戦争を支持しているも同義なのであって、表面的に戦争反対を叫ぶかどうかは関係無い。口先で戦争反対を叫びながら無法で非人道的な侵略戦争を遂行することは完全に可能だし(今更その具体例を挙げなければならないだろうか?)、私達はそんな事例をうんざりする程見て来た筈だ。
そして、TVや新聞はウクライナやガザでの戦争「について」報じている訳ではない。あれら自体が戦争遂行の一部なのであり、戦争の不可欠な要素だ。戦争プロパガンダ抜きに侵略戦争は実行不能だ。従って戦争に本当に反対したいなら、戦争を成り立たせている嘘そのものに反対しないことにはお話にならない。少なくとも私はそう思って情報発信をしているつもりだ。
Max Blumenthal on how social media may contribute to Israel’s downfall
あなたが今これを観ているなら、或いはこのカメラの向こう側に居るなら、あなたは戦争に巻き込まれている。あなたが好むと好まざると関係無い。
これはガザに居る英雄的なジャーナリスト達だけの話ではない。彼等は生中継のジェノサイドがどんなものかを我々に見せてくれる。 そのお陰で我々は、若し「ナクバ」(1948年のイスラエル建国の際のパレスチナ難民の大量発生)が生中継されていたら、若しアメリカ先住民が「涙の道」(1838年のチェロキー族の強制移動)を生中継出来ていたら、若しアフリカ人が「ミドル・パッセージ」(アフリカの黒人奴隷を南北アメリカ大陸に運ぶ道筋)を生中継出来ていたら、若しユダヤ人が死の収容所への強制移住を生中継出来ていたら、自分達が何を見ることになっていただろうと想像することが出来る。
これは今起こっていることだ。我々は皆時系列的に全てを目撃することが出来る。
誰もがこのことを知っている。だが我々は同時に、イスラエル兵達がTikTokに自らの犯罪について投稿し、しかもそれを自慢しているのを見ることも出来る。だから我々の目の前でそれらの犯罪が起こっていることには議論の余地は無い。
だが我々は毎日、米国務省の報道官や、ブリュッセルからベルリンやワシントンに至るまで、所謂「ルールに基付く国際秩序」とやらの指導者達が、いきり立ってそれを否認しているのを目にしている。
これは彼等の偽善のみならず、自国民を前にした時に彼等が如何に空虚な存在であるかを暴露している。
アメリカ人の大多数は停戦を望んでいる。彼等はこの殺戮、この犯罪に反対しているが、この政策を変えるだけの力は持っていない。
現代の戦争の性質は変化した。今の戦争はハイブリッドだ。ワシントンの多くの軍工作員達は、これを「グレイゾーン戦争」と呼びたがる。これは正規戦争だけでなく、諜報戦争であり、サイバー戦争であり、情報戦争でもある。
ソーシャル・メディアのお陰で、メディアはこれまでに前例の無い程民主化されている。それ故イスラエルは大変不利な状況に陥っている。
イスラエルは明らかに軍事的には優勢だし、非常に先進的な諜報能力と、可能な限りハイテクなガジェットも持っている。
その銃口を向けられている人々や、これに多大な注意を払っている西洋の大勢の市民達は、ソーシャル・メディアに発言の場を見出した。彼等はイスラエルより遙かに強力な武器を持っている:真実だ。
だからこそイスラエルやその支援者達は、ソフトパワー面に於て完全に負けている。
そしてこれは最終的には、彼等のシステムの政治的侵食を齎すだろう。それは内部から起こる筈だ。
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