馬は通常外で過ごす動物だ。だがチャーリーという名の馬は、毎日飼い主の家の中に散歩にやってくる。
実はチャーリーが家に入ってくるようになったのは、ある出来事がきっかけだった。
以来、チャーリーの「建もの探訪」は何年も続いており、飼い主もその訪問を楽しみにしている。結構やりたい放題なところもあるが、その微笑ましい日常を覗いてみよう。
チャーリーとの出会い
アリゾナ州フェニックスに住むイラストレーター、パメラ・ブリースさんは、8年前にナバホ族の保留地で暮らしていたマスタング種のオスの馬を引き取った。
チャーリーと名付けたその馬は、パメラさんが所有する広々とした牧場と厩舎で他の馬たちと一緒に暮らし始めた。
チャーリーはとても人懐っこい性格で、すぐにパメラさんに心を許し、信頼関係を築いていった。
そしてある日のこと、チャーリーが家に出入りするきっかけとなった出来事が起きる。
家に戻ったらチャーリーがついてきた!
その日、パメラさんは、チャーリーを敷地内で馬術トレーニングをした後、家に届いた荷物の到着を確認しようと急いで家に戻ると、チャーリーがその後ろをぴったりとくっついてきたのだ。
パメラさんが玄関を開けると、チャーリーも迷うことなく家の中に侵入。リビングを通り抜け、家の中の探索を始めたという。
この時に、家の中に入ることを覚えてしまったようで、チャーリーの「家の中を散歩が日課」という新たなルーティーンができてしまったそうだ。
家の中の散歩が日課に
最初はびっくりしたけど、彼の行動が面白くて思わず笑ってしまったというパメラさん、以来チャーリーが玄関の前にやってくると、家の中に入れてあげることにしたようだ。
チャーリーは、パメラさんがい屋内にいる時のみ訪れるという彼なりのルールを守りつつ、家の中を自由に散歩している。
パメラさんの家は豪邸だが、さすがに大きなマスタング種の馬だ。しかも好奇心旺盛なもんだから、時に困ったいたずらもする。
チャーリーのお宅探訪では、以下のようなエピソードが報告されている。
・真っ先に台所に向かって流し台に行き、リビングで椅子を倒す
・仕事部屋に置いてあるものを片っ端から落とす
・仕事部屋に飾ってある馬の絵を見つめる
・ラグをハムハム
・服を入れてるカゴをひっくり返す
・ベッドカバーをシャカシャカ
チャーリーは家に来るたびに、新たな遊びを次々と生み出しているようで、行動が増えることもあり、その知能の高さとやんちゃっぷりがうかがえる。
チャーリーの行動はユニークだが、パメラさんとの深い絆を感じさせるものだ。
彼が家に入ってくるのは、彼女を探すためだと、パメラさんは考えているようだ。その証拠に、パメラさんが屋外にいる時には決して家に入ってこようとしないという。
馬を家に入れてトイレは大丈夫なの?
Instagramのコメント欄では「家に馬を入れるのはいいけど、トイレはどうしてるの?」と言う質問がよくくるそうだ。
驚くことにチャーリーはほとんど粗相をしたことがないという。
チャーリーが家に入るようになって6年が経過した2022年の時点で、彼が家の中で「失敗」してしまったのは、たったの2回だけだという。
この2回も、パメラさんが「チャーリーが外に出たがっているサインを見落としてしまった」ために起きた事だった。
さらに驚くことに、チャーリーが家の中で一度もおしっこを漏らしたことがないという。パメラさんは「彼は家に入る時、非常に慎重で、その場を汚さないようにしている」と語る。そのため、チャーリーの訪問中に不安を感じることはほとんどないそうだ。まあいたずらはし放題だけども。
チャーリーは家の中での生活にすっかり慣れており、最近では来客者や他のペットにも積極的に挨拶をするそうだ。
また、彼の大好物はスイカだという。そんなチャーリーの日常は、定期的にInstagramで公開されているので要チェックなんだ。
「(あのBGM)いやー、この窓から差す日の光。いつみても暖かみが感じられていいですねー」
もしかして建物探訪? 「じゃ、お2階上がってみましょう」のやつ?
それとも「なんということでしょう!」のほうかな
トイレは決まった場所でする几帳面なお馬さんってたまにいるらしいですね
冷蔵庫のデカさにびっくり
馬が入ってくるのもさることながら、馬が悠然と歩ける大きさの家にびっくりだよ。
すまない。目が怖くてダメだ。その場にいたらヒィ!って声出そう。
豪邸だなぁ。もし我が家に訪問いただいてもすぐ頭がつっかえてしまうし 戻ろうとしてもターンできないからバックでしか出られないよ。
馬の体がすごく綺麗で、よく手入れしてるんだろうなあ
さすが金持ちなんだけど、それにしても家の中を散歩させるおおらかさが素敵