栄養学 エネルギー必要量と身体活動レベル
「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書を参考にし、栄養学の基本について勉強中です。
今回は、エネルギー必要量と身体活動レベルについてです。
●エネルギー必要量とは?
・WHOでは、"ある身長・体重と体組成の個人が、長期間に良好な健康状態を維持する身体活動レベルの時、エネルギー消費量との均衡が取れるエネルギー摂取量"と定義する。
・比較的に短期間の場合には、"そのときの体重を保つ(増加も減少もしない)ために適当なエネルギー"と定義される。
・エネルギー消費量が一定の場合、エネルギー必要量よりもエネルギーを多く摂取すれば体重は増加し、少なく摂取すれば体重は減少する。
・エネルギー必要量は性別、年齢、身体活動レベルで推定できるが、それ以外にも数多くの影響因子が存在し、無視できない個人間差もある。
●推定エネルギー必要量
①成人(妊婦、授乳婦を除く)
・基礎代謝量に身体活動レベルを乗じて算定する。
推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル
②小児(1~17歳)
・身体活動に必要なエネルギーに加えて、組織合成に要するエネルギーと組織増加分のエネルギー(エネルギー蓄積量)を余分に摂取する必要がある。
推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル+エネルギー蓄積量(kcal/日)
●身体活動レベルの例
・身体活動レベル(PAL:Physical Activity Level)とは、日常生活の平均的な活動の強度を表したもので、1日の総エネルギー消費量が基礎代謝量の何倍になるかを示した値。
身体活動レベル=エネルギー消費量÷基礎代謝量
・生活や仕事の内容によって、I(低い:1.40-1.60)、II(ふつう:1.60-1.90)、III(高い:1.90-2.20)の3段階に分類される。
・身体活動レベルの高い者を比較的多く含む日本人成人(平均50.4±17.1 歳)の集団で測定したところ、3段階の身体活動レベル間で、中等度の強度(3~5.9 メッツ)の身体活動と、仕事中の歩行時間において差が見られた
1)身体活動レベルⅠ 低い(1.40-1.60)
①日常生活の内容
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心
②中程度の強度(3.0~5.9メッツ)の身体活動の1日当たりの合計時間
1.65時間/日
③仕事での1日当たりの合計歩行時間(分)
15分/日
※3.0~5.9メッツの身体活動
3.0 自転車エルゴメーター:50ワット
3.5 体操(家で。軽・中等度)
3.8 やや速歩(平地、やや速めに=94m/分)
4.0 速歩(平地、95~100m/分程度)、水中運動、水中で柔軟体操
5.5 自転車エルゴメーター:100ワット
6.0 ウェイトトレーニング(高強度、パワーリフティング、ボディビル)、スイミング:ゆっくりしたストローク
2)身体活動レベルⅡ ふつう(1.60-1.90)
①日常生活の内容
座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買い
物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む
②中程度の強度(3.0~5.9メッツ)の身体活動の1日当たりの合計時間
2.06時間/日
③仕事での1日当たりの合計歩行時間(分)
32分/日
3)身体活動レベルⅢ 高い(1.90-2.20)
①日常生活の内容
移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている
②中程度の強度(3.0~5.9メッツ)の身体活動の1日当たりの合計時間
2.53時間/日
③仕事での1日当たりの合計歩行時間(分)
60分/日
今回は、エネルギー必要量と身体活動レベルについてです。
●エネルギー必要量とは?
・WHOでは、"ある身長・体重と体組成の個人が、長期間に良好な健康状態を維持する身体活動レベルの時、エネルギー消費量との均衡が取れるエネルギー摂取量"と定義する。
・比較的に短期間の場合には、"そのときの体重を保つ(増加も減少もしない)ために適当なエネルギー"と定義される。
・エネルギー消費量が一定の場合、エネルギー必要量よりもエネルギーを多く摂取すれば体重は増加し、少なく摂取すれば体重は減少する。
・エネルギー必要量は性別、年齢、身体活動レベルで推定できるが、それ以外にも数多くの影響因子が存在し、無視できない個人間差もある。
●推定エネルギー必要量
①成人(妊婦、授乳婦を除く)
・基礎代謝量に身体活動レベルを乗じて算定する。
推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル
②小児(1~17歳)
・身体活動に必要なエネルギーに加えて、組織合成に要するエネルギーと組織増加分のエネルギー(エネルギー蓄積量)を余分に摂取する必要がある。
推定エネルギー必要量(kcal/日)=基礎代謝量(kcal/日)×身体活動レベル+エネルギー蓄積量(kcal/日)
●身体活動レベルの例
・身体活動レベル(PAL:Physical Activity Level)とは、日常生活の平均的な活動の強度を表したもので、1日の総エネルギー消費量が基礎代謝量の何倍になるかを示した値。
身体活動レベル=エネルギー消費量÷基礎代謝量
・生活や仕事の内容によって、I(低い:1.40-1.60)、II(ふつう:1.60-1.90)、III(高い:1.90-2.20)の3段階に分類される。
・身体活動レベルの高い者を比較的多く含む日本人成人(平均50.4±17.1 歳)の集団で測定したところ、3段階の身体活動レベル間で、中等度の強度(3~5.9 メッツ)の身体活動と、仕事中の歩行時間において差が見られた
1)身体活動レベルⅠ 低い(1.40-1.60)
①日常生活の内容
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心
②中程度の強度(3.0~5.9メッツ)の身体活動の1日当たりの合計時間
1.65時間/日
③仕事での1日当たりの合計歩行時間(分)
15分/日
※3.0~5.9メッツの身体活動
3.0 自転車エルゴメーター:50ワット
3.5 体操(家で。軽・中等度)
3.8 やや速歩(平地、やや速めに=94m/分)
4.0 速歩(平地、95~100m/分程度)、水中運動、水中で柔軟体操
5.5 自転車エルゴメーター:100ワット
6.0 ウェイトトレーニング(高強度、パワーリフティング、ボディビル)、スイミング:ゆっくりしたストローク
2)身体活動レベルⅡ ふつう(1.60-1.90)
①日常生活の内容
座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買い
物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む
②中程度の強度(3.0~5.9メッツ)の身体活動の1日当たりの合計時間
2.06時間/日
③仕事での1日当たりの合計歩行時間(分)
32分/日
3)身体活動レベルⅢ 高い(1.90-2.20)
①日常生活の内容
移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている
②中程度の強度(3.0~5.9メッツ)の身体活動の1日当たりの合計時間
2.53時間/日
③仕事での1日当たりの合計歩行時間(分)
60分/日