STARDUST REVUE 30th Anniversary Tour スターダスト・レヴュー30周年記念コンサートに行ってきました。4月24日(日)@とりぎん文化会館。
よく聴く音楽には、なにがしらかの記憶がまとわりついている。スタレビに関していうと、ずばり「恋」と「失恋」の想い出ですよね。そういう人が多いでしょう。「トワイライト・アヴェニュー」「今夜だけきっと」「ハーバーライトもう一度」「追憶」「もういちど抱きしめて」と聴いていくと、走馬燈のように妖精たちの姿が浮かんでは消えていく、だはは・・・
30年前にスタ★レビが結成されたとき、わたしは24歳。根本要と柿沼清史(ベース)は1歳年下です。そのころスタ★レビのスの字も知らなかった。「要ちゃんの声に似てる」とか「しゃべり方まで似てる」と言われ始めたのはその5年後でして、自らCDを買うことはなかったけれど、(前にも書いたかもしれませんが)ダビングされたカセットテープがよく送られてきました。そして気づいたら、カラオケの持ち歌でスタ★レビがいちばん多くなっていて、奈良と鳥取はいうに及ばす、北海道、福島、福岡、大分、フィリピン等など、どこでもよく唱いましたね。
そんな私ですが、コンサートに行くのは初めてのこと。若い頃のかれらがテレビで演奏する映像をみたとき、「これ、パス」と反応した記憶があるのですが、ユーチューブを漁ってみるとなかなかおもしろいので、これまでお世話になった恩返しにライブを視る決心をしたのです。
主婦層が多かったな。後ろの席にいるご婦人たちは、要ちゃんのMCにゲラゲラと大笑いされ続けておりました。あのころの妖精たちがこうなったのかと思うと感無量ですねぇ・・・
30周年ツアーの売りは、1ステージで「30年30曲(リクエスト付)」。夕方5時開演で、8時半まで休憩なしのステージです。いつもは長い要ちゃんのMCを短くするしかない、ということで、トークが3分を超えたら赤ランプが点滅するようになっておりました。この作戦はどうかなぁ・・・歌よりMCが聞きたいと思ってた聴衆も少なくないでしょうね。私も、もう少しおしゃべりを堪能したかった方かもしれません。
↑25周年ツアーのメンバー紹介。今回も似たようなもんでした。楽しいね。
それにしても、30年という時間は長い。わたしが知っているスタレビの曲は80年代後半から90年代前半の10年以内に限定されるということが分かりました。おそらく、この時期(キーボードが三谷泰弘だった第1期?)にスタレビの代表作が生まれ、それを私自身も歌いついできたんですが、残りの20年間に作られた曲も多く、年代別に曲が披露されたので、2/3以上が知らない曲でした。知らない曲には想い出がないから、やっぱり、もうひとつのれないな・・・でも、「ふたり」というバラードは良かった(最後の映像の2曲めに入ってます)。正直、バラード中心のステージにしてほしかったんですが、ノリノリの曲が70%を超えてました。私はやや不満でしたけれども、会場を埋め尽くす主婦層(+α)はアップテンポの曲にスタンディングで応えて大ノリ状態でございました。
いちばん良かったのは「木蓮の涙」。アカペラにピアノだけを絡ませたアコースティック・バージョンです。柿沼清史が作曲した「木蓮の涙」はスタ★レビの持ち歌では最も有名な曲ですが、じつのところ、わたしはこの曲(とくにメロディ)があまり好きではなかったの。いわゆる4・7抜きペンタでして、演歌系歌謡曲と変わらないから人気があるんだ。テンションの強い不協和音、スケールチェンジ、代理コードなどの工夫がないマイナーのメロディでつまらない、と思っていたんですが、大音量のアップテンポの曲にやや辟易していたからなのか、シンプルなアコースティック・バージョンが心に染み入りました。30曲めの「めぐり逢えてよかった」も堪えたな・・・ちょっと最近、辛い想いをしていたりして、走馬燈がまたひとつくるくるまわり、胸が締めつけられましたね。
コンサートの最初と最後に東日本大震災が話題になりました。2月末に神奈川でツアーがスタートし、3月5日の和歌山公演を終えたあとに大震災が発生。以後、12日の埼玉から、盛岡、青森、福島と公演は中止。ツアーそのものを続けるかどうか、悩んだそうです。「やるしかない」と決断して、4月からツアーを再開。会場には募金箱がもちろん用意されてました。スポンサーのクリスタル・ガイザー社は聴衆一人に1本のペットボトルを用意していたのですが、バンドメンバーの判断で、すべてのミネラルウォーターを被災地の支援にまわしたそうです。
ただ笑わせるだけでなく、最後は泣かせてくれました。ありがとう。
あれから25年が過ぎ、めぐり逢えてよかった。
- 2011/04/28(木) 00:13:04|
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