茴香餃子 習作その1 茴香餃子、第1回の試作は失敗に終わりました。そもそも、なぜわたしが「茴香」あるいは「茴香餃子」にこだわるのかといえば、
一、中国でこれまで食べた餃子のなかで茴香餃子がいちばん美味しかった
二、茴香は「理気和胃」の薬草として、肝・腎・脾臓および胃腸すべてに
よろしい。
という2点によります。里仁のクリニックで提供されている薬膳は、たんに腎臓透析患者に効あるだけでなく、味覚も豊かなものにして、患者も家族もともに楽しめるメニューにする、という前提があります。そのために、カリウム、塩分、タンパク質の使用を控え、旬のある食材に茗荷などの薬味で味付けして季節感を出すという方針によって病院食が日々つくられている。だからこそ、わたしは「茴香」という薬味兼漢方薬にこだわりたかったのです。
ネットでレシピを検索しました。「茴香餃子」のレシピを説く二つのサイトをプリントアウトしたんですが、もちろん、それにそのまま従うわけにはいきません。まず、塩が使えない。醤油や出汁醤油の類も使えません。じつをいうと、餃子の皮にも問題がある。タンパク質を含むからです。しかし、今回はとりあえず餃子をつくることにしました。
ふさふさになったプランター植えの茴香のうち、地面に枝葉が届きそうなものをカットしました、結構な量の枝葉が集まって、それをみじん切りにしましてね。豚肉ミンチ300グラムと混ぜて、少量の胡麻油、胡椒、料理酒をまぜました。とにもかくにも茴香の味を際だたせたいので、生姜や大蒜を混ぜるのはやめました。そしてできた餡は水分の少ないパサついた詰物になり、見た目には非常に印象が良かった。きっと美味しい水餃子ができるだろうと予想しておりました。
これと併行して、芹菜(セロリ)餃子もつくりました。ネット・レシピによれば、セロリを軽く湯通ししてから茎と葉の両方をみじん切りにして肉と混ぜるとあります。こちらは牛・豚合挽ミンチ(150グラム)に練り込みました。他の混ぜモノは茴香餃子と同じですが、セロリが水分をたっぷり吸っているので、餡はややベトついている。見た目はよくないのですが、結果を申し上げますと、芹菜餃子のほうが好評でした。皮のなかから肉汁たっぷりの餡がでてきて、セロリもやわらかくて美味しい。一方、茴香餃子のほうは、皮だけ水っぽくて、餡はパサパサ。茴香は毛羽だった髭のような食感があるのですが、肉と馴染んでいない。
ポン酢と胡麻油のタレにつけて食べたので、そのタレの味でなんとか食べることはできるのですが、餡はおいしくなかった。皮と餡が独立していて、餡のなかの肉と茴香も独立している、へんてこな料理になっちまいました。それでも、50個あまりの茴香餃子(と20個以上の芹菜餃子)を家内とわたしの二人で食べたんです。
[茴香(Ⅵ)]の続きを読む
2011/06/30(木) 00:00:02 |
食文化 |
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芹菜の浅漬け 上は1週間以上前の写真です。左は茴香。ふさふさと葉が繁って、穂先が地面に接してしまいそう。右はセロリ。セロリもセリ科ですね。中国名は「芹菜(ジンツァイ)」。わが家のセロリは花が咲く直前の状態になっていて、家族から収穫しないといけないとアドバイスされ、鉢から引っこ抜きました。枝分かれがはげしくて、真ん中の茎は緑色がつよくて、皮が固い。市販のセロリは皮がもっと薄緑で軟らかく、そのままサラダにしても楽に食べられるのですが、わが家のセロリは緑の堅物だ。
厨房でひとり悩んでいたところ、居酒屋でバイトする息子がひと言。
「浅漬けにしたらええやん!」
な~るほど。漬け物は皮が美味いのであって、たしかに妙案だ。かつて浅漬けといえば、昆布茶の粉などを使っていたのですが、いまは持田醤油店(出雲市平田)の「浅漬けの素」を絡めるだけ。うまく漬かりますねぇ。あんなに皺かったセロリの皮もやわらかくなって、ちょうどよい歯ごたえがある。
今週は、初物の茄子と胡瓜も漬けました。まだ小さめだったんだけど、最初の収穫は小さいうちがよいとのことで、プランターで成長した胡瓜と茄子も浅漬けしたんです。
夏野菜の浅漬けには持田醤油店の「浅漬けの素」を、ぜひどうぞ!
[茴香(Ⅴ)]の続きを読む
2011/06/29(水) 00:00:06 |
食文化 |
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イングランド対メキシコの試合をみながら、この雑文を書いている。いまイングランドが先制した。高い打点のヘディング・シュートだ。
日本はさきほどの初戦をニュージーランドと戦い、2-1で辛勝したが、選手自身がみとめているように、あまりよい出来とは言えなかった。北京五輪でみせてくれた、あの躍動するムービング・フットボールは影を潜めている。初戦が、いま画面の向こうで対峙しているイングランドか、メキシコだったら勝点はとれなかったかもしれない。
初戦の緊張と暑さが「なでしこ」の力を削いだのはまちがいない。もっと強い日本代表を、これからみせてくれるだろう。しかし、同組で戦うイングランドとメキシコの試合ぶりをみるにつけ、フィジカルの弱さと身長の低さが、いつものことながら、気にかかる。これらの弱点を補うのは、「なでしこ」特有のパスワークだが、ニュージーランド戦では、そのパスがつながらなかった。パスをつなげないのは、トライアングルがつくれないからであり、トライアングルがつくれないのは、ボールをもっていない選手たちが動いていないということである。バルセロナがあれだけパスをつなげるのは、ボールをもっていない選手が不断に動き、複数のトライアングルを形成し続けているからであり、全選手の運動量は尋常なものではない。
あっ、メキシコが同点においついた。凄いロングシュートだ。オカンポという選手。
今日の「なでしこ」はトライアングルがつくれなかった。救いは、岩渕という若きドリブラーの出現と宮間のFKだったが、ほんらいのパスサッカーをもういちど見せてほしい。「なでしこ」本来のパスサッカーに岩渕のドリブルが重なりあって初めて、女性版「バルセロナ」の端緒に辿り着くであろう。その曙光をこの大会で拝めるかどうか・・・イングランド、メキシコは強いチームだ。次節であたるメキシコは、北中米カリブ海予選の準決勝でアメリカを2-1でくだしている。一方、日本はW杯直前のアメリカ遠征で、アメリカに0-2の2連敗。
メキシコ戦、イングランド戦とも、どちらに転ぶか分からない試合になるだろう。
[2011ヴェルトマイスターシャフト(Ⅰ)]の続きを読む
2011/06/28(火) 01:37:29 |
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23日(木)のクウェート戦は、まさに前日(22日)の予感が的中しましたね。つまり、アソックスがU22日本代表で、スローソックスがクウェートなんだ。熱中症で動けず、その日の戦いで敗北を喫したものの、得失点差では+1という結果ですよ。なに書いてるんだか分からない方は、エミリー・レムラーのギターを聴きながら、2日前の記事を読んでください。
マスコミの論調が、ちょっときついね。摂氏39度の芝生のグラウンドは、足下で摂氏50度ぐらいになってるんだから、動けなくなるのは当たり前です。そういう悪条件のなかで、サイドバックの酒井が先取点をとったことがなにより大きかった。あれで、試合は決まった(と、わたしは50インチの画面をみていて確信したんだ)。
水曜日の熱中症が尾をひいて、灼熱の木曜は講義もへろへろだったんですが・・・ゼミ(P1&3)の時間になってキム3号が駆け込み訴え・・・「失恋したんだ」って。つまり、要するに、飲んでわたしに話を聞いてもらいたい、ということをヤツはアピールしてきた。それを薦めたのは匠です。で、どうも、要するに、わが家で「ジャコ飯」を食べるのがヤツラの目的であったかに思えてならない。なぜならば、「軽症」なんだから・・・わたしゃ、もっとひどいメになんどもあわせていただきましたよ。いまだって、結構重症?だったりして・・・あの夜はひさびさ遊んで、それからカナイチヤでクウェート戦をみる予定だったんだけど、「ジャコ飯」のおかげで、スケジュールは狂いにくるい、11時前に全員帰らせたんだけど、おさんどんの疲れで眠りに落ちてしまい・・・・電話のベルで起こされて、自転車漕いでカナイチヤに行くには行ったんですけどね。あやうく店仕舞する寸前に駆け込んで、マスターと二人だけで前半をみたんだ。酒井の先取点は、まちがいなく試合を決定づけるものであり、気分はよろしく、牛蒡のバルサミコ酢漬けをつまみながら、カクテルを3杯も飲んだ。クウェートは、あと3点取って、ようやくドロー状態なんだからね。4点取らなきゃ勝てないんだから。そんな奇跡がおこるわけない!
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2011/06/27(月) 00:00:14 |
サッカー |
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反劇的ビフォーvsアフター! かなり遅れてしまいましたが、古民家再生(薬膳料理と料理教室への転用)にあたって、御施主の希望を整理してみました。これはもちろん計画にあたっての必要条件となります。この条件をクリアしつつ、自分たちのオリジナリティ溢れるアイデアを呈示しなければなりません。
まず基本コンセプトは、「現在の民家の良さを継承したレストラン&料理教室」とおっしゃっていました。築後80年以上を経た古民家の雰囲気、たたずまいを崩すころなく、新たな機能を導入していかなければなりません。そのためには「復原」をも視野に納める必要があると考え始めています。
薬膳料理レストランのイメージは、表側にあたるオクノマ・ブツマ・応接間の三室を活用し、家族が団欒となって、楽しみながら食事ができるような空間とすることです。先日のインタビューにもあったように、患者が孤立して食事を摂るのではなく、患者を含む家族全員が薬膳料理を楽しむという発想が大切です。また、病気とは関係のない方々がただ食事を楽しむために来ていただくのも歓迎されます。
庭と一体化した表側座敷のレストランでは四季(季節)の変化を感じとることができます。高齢者の方が童心に戻れるような景観や空間で食事をとるわけですが、高齢者や体の不自由な方が畳に坐るのは困難です。レストラン内の椅子やテーブルは、畳の上に直接置くことのできるデザイン・材料のものを選択しなければなりません。よく畳の上にカーペットを敷いて家具を置きますが、カーペットにダニが住みついて不潔になるので、カーペットなしで家具を置くようにします。
そして、大きな問題となるのは、畳座敷と土間の段差です。これをクリアするためのバリアフリーを考えなければなりません。いったいどのようにして、どこにスロープを設けるのか。あるいはまた、小型のエレベータのような機材を活用するのか。
「料理教室」はレストランとの兼用もイメージされていましたが、市役所の担当部局からはレストランと料理教室は別室にするようにとの指導をうけています。厨房は現在のものを使ってもよいそうですが、どこに厨房を配するのかは慎重に検討する必要がありそうです。
雑草の繁茂する裏庭には、「バーベキュースペース」を3~4区画設置します。隣家との境は、見えるか見えないかのギリギリの高さ(120㎝+α)の遮蔽施設を設けます。
母屋の2階は、スタッフが寝泊まりし、合宿もできる宿舎として想定されています。収容人数は約50人。ただし、1階の平面計画によっては、2階の一部を健常者用のレストランとして活用することも検討すべきでしょう。また、先生によりますと、元は平屋の民家であったものを強引に2階建にした建物で、2階の丈が高すぎる印象が強く、縁・や手摺りを四面に付加することによって、ファサードを分節化し、数寄屋風の意匠も取り込んで、純然たる民家から料亭っぽい外観に修景するのもわるくないだろうとのアドバイスを受けています。
今回の計画前提の参考として、「
こぜにや 」と「
てんてんてまり 」をご紹介いただきました。両店とも、客室が和風で趣があり、レストラン内装の参考になります。
これまで何度かお話を聞き、Oさんは、古民家改修の全体像がしっかりとイメージできているように感じました。そのイメージに近づけることはもちろんですが、Oさんのイメージを超えたアイデアを出すことが求められていると感じています。(匠)
[「医食同源」の空間をめざして(Ⅳ)]の続きを読む
2011/06/26(日) 00:00:38 |
建築 |
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22日(水)の夕方、いつものように演習室に集まり、いつものように駐車場サッカーをということになったのですが、先生がいつものようではありません。まず、髪が短くなっています。1000円でカットしてもらったそうです。
どうも、会議でなにかあったようです・・・落ち着かない印象。
サッカーの前に東日本大震災義援フットサル大会事務局の先輩(フットサル部)が教授室に来られ、チラシをわたされました(↓)。先生は、もっとちゃんとしたデザインをするように指示されていました。
結局、事務局のガッキー3号さんも駐車場サッカーに加わることになり(誘ったわけではないのですが)、4対4編成で前回同様、鳥取県チームと県外チームに分かれてゲームをしました。ガッキーさんは兵庫県出身です。
アソックス: 先生、河鹿、長谷寺、白帯
スローソックス: タクヲ、キム3号、匠、誘われてもいないガッキー3号
前半早々、ガッキーさんが2点入れて、スローソックスがリード。しかし、長谷寺くんがまず1点返し、さらにキム3号のゴールライン上でのハンドがあり、長谷寺くんがみごとPKを決めて2対2の同点にアソックスはおいつきました。しかし後半、いつもは調子のでるアソックスの全員がしなだれてきます。どうやら軽い熱中症のような感じで、先生も勢いはないし、ガツンガッツンのマークを得意とする長谷寺くんも動きが緩慢です。白帯さんのスーパーセーブの甲斐もなく、さらに2点入れられてしまい、本日はスローソックスの勝利(4-2)に終わりました。
これで、戦績は1勝1敗。得失点差1で、アソックスがわずかにリードしています。なにやら、
明日(23日)のU22クウェート戦を予想させる展開 ですね??
その後、いつものように、南海飯店で食事しましたが、なぜかみんなの食欲がなく、料理が残り気味でした(結局、匠くんが残飯を平らげましたが)。
下に貼り付けたのは、まことに味気ないですが、東日本大震災義援フットサル大会の広報チラシです。上に述べたように、先生は、もっときちんとデザインするよう指導されていたので、たぶん改訂バージョンも近々完成するでしょう。
まだ出場登録チームを募集しているようです。とくに、乞レディース・チーム参戦!
(環境政策経営学科1年 河鹿)
↑クリックすると拡大します。
[東日本大震災義援TUESカップへむけて(Ⅲ)]の続きを読む
2011/06/25(土) 00:00:05 |
サッカー |
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今春卒業したきっかわさんの卒業論文は4月早々印刷会社に入稿され、すでに2校を終えています。残された課題はグラビアなどの写真の選択とレイアウトです。
6月17日(金)、快晴。教授とタクヲさん、ヒノッキーさん、白帯くん、おぎん、1年の匠くん、の6名は午後から倉吉へ向かいました。先発隊の3名は倉吉市街地にある登録文化財建造物を撮影し、4時すぎにM家住宅(旧山市商店)で残りの3名も合流。まずはMさんにご挨拶し、図面一式をおわたししました。昨年度後期プロジェクト研究4で、わたしたちはM家住宅(看板建築)の復原的修景と喫茶店への再生案を成果としてまとめ、3月初旬の
報告会 で発表しました。修景・改修工事は来年度になるそうですが、設計は今年度から始めるようで、わたしたちの成果が少しでも多く吸収されることを願っています。ほんとうに楽しみです!
その後、4時半に水道局の方と待ち合わせているため、急ぎ足で河原町まで移動し、登録文化財の旧倉吉水源池ポンプ室と計量室を大型カメラで撮影しました。その後、同じく河原町の登録文化財、小川酒造本宅を撮影したのですが、最近ガーデニングに熱中している教授はニコンF4を白帯くんに託し、近所の苗屋さんまで疾走して、丈の高いバジルとヤーコンを買い漁っておられました。
そして、M家住宅までとんぼ返り。こんどは昭和町家の内部を大型カメラでバチバチ撮影しました。屋根裏の撮影は匠くんがこなしました。M家住宅の写真はカラーグラビアではなく、図版集の最後に掲載する予定です。その後、M家住宅や大店会(登録文化財)の近くで、看板建築を中心とする風景を撮影しました。
夕方6時、ようやく仕事を終え、「清水庵」へ。「餅しゃぶ定食」を食べたことない学生たちは、初めての味に舌鼓を打ち、満腹満足・・・したはずですが、玉川沿いにむかう散歩道で、匠くんが懐かしの鯛焼き屋さんをめざとく発見し、先生がしぶしぶ購入。みんなが紙袋に入った鯛焼きを食べながら、玉川沿いを歩いていると・・・昨年度までお世話になったSさんとばったり。おしゃべりしながら、みんなで夕暮れの玉川沿いを散策しました。
白帯くんの運転はとっても、慎重で、安全運転でした。変な音がするブレーキは、・・・ぜひ見てもらってください!
↑M家2階から望む打吹山
VIDEO [バジルのまち、倉吉]の続きを読む
2011/06/24(金) 00:00:29 |
研究室 |
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里仁の人口動態と世帯構成 6月16日(木)は、実際に里仁を歩いてそれぞれの家庭の家族構成を聞いて回ろうということを考えていたのですが、個人情報に係わるいろいろなトラブルが予想されると指摘されたため、Oさんに里仁集落各世帯の大まかな家族構成などを教えていただきました。トラブルの可能性をあまり考えていなかったのは自分たちのミスで、反省しています(Oさん、スミマセン)。また、先週の市役所におけるデータ収集をグラフ化した里仁の人口動態(↑)を見ていただいたところ、市街化調整区域では新しく家を建ててはいけないという規制があるそうで、若い人がなかなか入ってこれないこともわかりました。一方、教授によりますと、智頭や若桜の過疎集落に比べると、里仁の人口・世帯数は非常に安定感があるようで、おそらく市街地に近い郊外農村であることが影響しているだろうとのことです。(環境マネジメント学科1年 長谷寺)
市街化調整区域と地区計画 こちら、キム3号です。ぼくは「市街化調整区域と地区計画」について、ここ3週間ばかりで集めたデータを整理しました。
1.市街化区域と市街化調整区域 【市街化区域】 市街化区域とは、都市計画法に基づき指定されたすでに市街地を形成している区域、およびおおむね10年以内に優先的、計画的に市街化を図るべき区域である。都市計画区域のうち、すでに市街地になっている区域や公共施設を整備したり面的な整備をおこなうことにより積極的に市街地をつくっていく区域。用途地域の指定をおこない土地利用を規制することによって、良好な都市環境の市街地の形成を目的とする
【市街化調整区域】 市街化調整区域とは、市街化を抑制すべき区域である。この区域では、開発行為は原則として抑制され、都市施設の整備も原則として行われない。つまり、新たに建築物を建てたり、増築することが出来ない地域である。ちなみに市街化調整区域は、日本の国土のおよそ10%を占めている。
【二つの区域にわける目的】 市街化区域と市街化調整区域にわけないと、都市郊外部がスプロール化(都市
が無秩序に拡大していくこと)し、計画的な街路が形成されず、虫食い状態に宅地化が進んでしまう。その結果、無秩序な市街化をした区域は道路網が不十分で自動車の渋滞を招いたり、住宅が密集しているために災害時の避難経路やライフラインの確保ができなくなったり、都市機能が低下してしまう。そのうえ、自然や田園なども消えていってしまう。そのため、国が画一的にこの二つの区域を取り決めている。
【開発許可】 市街化調整区域は「原則として」市街化を抑制すべき区域であり、技術基準、立地基準などの条件を満たしていれば開発を行うことができる。鳥取環境大を含む若葉台地区は市街化調整区域内の大規模計画開発地として開発許可を受け、宅地造成された地区である。鳥取環境大自体は現在私立大学ではあるが、建物としては県や市が建設したものであるため、市街化調整区域内にあってもよい(国公立の建物は開発許可制度に関係な
く市街化調整区域内にも建てることが出来る)。
2.地区計画のビジョン 市街化調整区域内でも、一定の理念にコミュニティが合意している場合、開発をおこなうことができる。それが「地区計画」である。地区計画をおこなっていくうえで大切なのは、きちんとしたビジョンをもつことである。地区計画とは時間がかかるものであり、30~40年という未来、子や孫の世代を見すえて取り組まねばならない。しかし、その地区に住む人たちの理解と賛同を得なくては計画はうまく進まない。そのため、今後理解を得ていくためPR活動が必要であると考えられる。今回の大規模な震災を通して地区という「共同体」の大切さが見直されつつあるので、これは最重要課題とも言える。そして、まちおこしには、たとえば「○○の町」というような何かその町や村のなかで売り出していけるようなものが必要である。そういったものを見出していくのも今後の課題である。
さらに不安点もいくつかあり、地区計画によって税金は高くなったりはしないが、計画区域内の住人がそのことを知らなかったり、若い世代がいなくなっていることなどそういった問題の対応策も講じていかねばならない。
↑地区計画のモデル図(鳥取市HPより転載)
[第9回「医食同源 -福祉のむらおこしと古民家再生」その3]の続きを読む
2011/06/23(木) 00:00:03 |
都市 |
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6月16日は生憎の雨でした。梅雨に入り、じめじめとした天候が続きます。皆様体調を崩されないよう、お気をつけください。
雑草抜きから想うこと さて、6月16日、ガーデニング班はまず、毎週恒例の「雑草取り」から始めました。畑に到着して、まず驚いたのは「モロヘイヤが予想以上に成長していたこと」です!!
先週、先々週の雑草取りでは「モロヘイヤの新芽の画像」をみながら、雑草を取っていましたが、正直見分けがつきませんでした。しかし、今回は交互に大きな芽が出ていたこと、さらにその芽を「モロヘイヤの新芽の画像」と照らし合わせたところ、ほぼ一緒だったこと等の理由から、その芽をモロヘイヤと判断しました。まだ、芽が出ていない株もあることから、念には念をということで、モロヘイヤの新芽を判別しながら、雑草取りをおこないました。
先週から食品・ガーデニング班の一年生女子2名が「池田家鳥取藩の薬膳料理」について調べるため、市立図書館へ行き、様々な文献を読んで、調べています。以前は4人でやっていた雑草取りですが、先週から2人で雑草取りをやり始め、急激な疲労感と予想以上の時間経過に驚愕しました。しかしながら、一年生女子2名が必死に池田家鳥取藩の薬膳料理を調べているのだから、俺らも頑張ろうという気持ちで、ひたすら雑草を引っこ抜きました。以前、あまりにも水が足りなかったのか、枯れてしまった植物がありましたので、天候は雨でしたが、念のため水やりもしました。
現時点で、モロヘイヤとオクラの発芽率は50%ほどです。残り50%も発芽するように祈りながら、これからも雑草取りと水やりをするつもりです。また、畑で小さな実をつけている草がありました。ぼくは以前から雑草取りをしていて感じていたことがあります。それは、「この畑に生えている雑草が食べれたらいいのに」ということです。さすがにすべて食べることはできないとしても、中には食べることができるものもあるかもしれません。小さな実をつけている草も含め、来週は畑の草にも注目し、もし食べることができる野草であれば、効能等も調べたいなと考えています。
[第9回「医食同源 -福祉のむらおこしと古民家再生」その2]の続きを読む
2011/06/22(水) 00:00:45 |
生物 |
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6月16日(木)は食品・ガーデニング班の1年女子2名が市立図書館に行きました。前週のインタビューで、牧野義弘さんという研究者が書かれた薬膳料理の本があると聞いていたのですが、あいにく県立図書館は休館日だったので、駅南の市立図書館で文献を探そうとしたのです。しかし、その本は一向に見つからず・・・仕方ないので、透析食の料理本と薬膳料理の本4冊を借りました。来週までに食品ガーデニング班は今後のスケジュールを話し合い、今日借りた本の内容をまとめます。
というわけで、今週は成果らしい成果がなにもありませんが、6月9日のインタビューのテープおこしをしたので、ここに記録をアップします。インタビューにお答えいただいたのは、里仁民家オーナーのOさんと、給食センター(医食同源)で給仕長をされている元板前のIさんです。
透析食に関するインタビュー -- いまグルテルンなどのご説明をしていただきましたが、他にも腎臓に良い食物はありますか?
Oさん : 専門家じゃないから分からないけれども、基本的にはまずバランスをとることが必要です。たんぱく質をたくさんとってはいけないから、なるべくたんぱく質を消化しない食材がよい。食事は普通に食べられるけれども、バランスが問題でして、たんぱく質をとり過ぎると、タンパク過多で糖尿病とか色々なやっかいなことになる。だから、バランスをとるためにもたんぱく質を落とす。もうひとつ、腎臓に悪いのはカリウム。生野菜、生果物は絶対駄目。一回カリウムを落とすんです。火を通すとか、水にさらすとかして、カリウムを落としてから食べる。それと塩分。これは糖尿病にもそうだけど…とくにカリウムは腎臓に悪さするようだよ。カリウムは厳禁です。腎臓の悪い人は、生の果物は食べないで、缶詰を食べます。それから、ほうれん草とか生野菜をほとんど食べない。今は、低カリウムのメロンだとか、低カリウムのほうれん草、低カリウムのレタスが開発されているよ。島根大学の農学部がそういう栽培を研究しています。これから改良されていくよ。
-- 料理教室やレストランに来られた方にはどうするんですか?
Oさん : 腎臓が悪くて来られた患者さんに料理教室をしてあげる。治療のメニューとしてね。普通だったら、投薬してお金を取るんだけど、生活改善するための本当の料理を教えるために、ここで料理教室をしてあげようと考えているんです。だから、一般向けの料理教室をしなさいというわけではないんです。レストランのほうは、薬膳料理だけれども、一般の人も食べたくなるような美味しい料理を提供したい。
-- 腎臓が悪くなっている方だけが対象なんですか?
Oさん : うちの患者にね。腎臓が悪くて、透析になったり腎不全にならないように食事の指導をしてあげる。
-- 腎不全とかになっている方にはどうするんですか?
Oさん : 腎不全とかになっている方でも、家庭でお父さんだけ料理が違うと困る、というような方に利用してほしい。奥さんが来て、薬膳料理を習って、楽しく食事をやりなさいと、考え方を変えなければいけませんよ、というような具合になればいいと思ってます。だから、腎臓のデータがよくなくて、このままだとだんだんだん悪化しますよ、といわれた人が腎臓病になっても、家族ぐるみで食事を楽しくやってほしい。家族も自然に腎臓に対向する食事をとるようになるわけです。薬膳ばっかりじゃ味気ないかもしれないけれど、美味しければお父さんにも家族にも違和感がなくなるでしょう。
[第9回「医食同源 -福祉のむらおこしと古民家再生」その1]の続きを読む
2011/06/21(火) 00:00:45 |
食文化 |
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東日本大震災義援TUESカップの日程と登録チームがほぼ確定したようです。日程は
7月16日(土)~17日(日)の二日間 で、16日に予選リーグ、17日に決勝トーナメントがおこなわれるとのことです。登録チームは、なんと20チームに及ぶとのことで、ASALAB関係からも以下の2チームが参加することになりました。
サトニモ・アソックス: 先生とプロ研1の1年生メンバーを中心とするチーム
ジェロニモ・スローソックス: タクヲさんとサッカー部OBによるチーム
サトニモ・アソックスの目標は、なんとか予選リーグで1勝あげることですが、有力なメンバーが助っ人に加わるとの情報もあり、案外好成績をあげたりして・・・?? 一方、ジェロニモ・スローソックスは優勝を狙うと公言しています。しかし、GKに大きな穴があり、また5期生のピヴォさんが他チームで参戦するとのことで、その壁を乗りこえることができるかどうかに注目が集まっています。
さて、駐車場でのミニサッカーは雨のため2週間ぶりとなりました。時間があいたせいか、前回と変わらず体力の衰えを感じた夕べでした。今回は前回よりも3人多いメンバーでゲームをやりました。今回のチーム分けは以下のとおりです。
アソックス: 先生、河鹿、白帯、長谷寺
スローソックス: タクヲ、匠、キム3号
偶然の結果ではありますが、アソックスは全員が鳥取県出身、スローソックスは、千葉、山梨、岡山出身の県外者ばかりとなりました。
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2011/06/20(月) 00:00:20 |
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VIDEO 父の日には、チェット・アトキンスのこの歌をアップしようとずっと前から決めていました。チェット・アトキンスは「ギタリストの父」ですね。優秀な若いギタリストをライブやTV番組に招聘しセッションしている映像がたくさん残っています。そういう場合、チェットはいつも脇役にまわって、若いギタリストを前に出しています。若いギタリストは、お釈迦さまのようなチェットにサポートされ、リラックスして嬉しそうにギターを弾いています。
技術的にかれを超えていったギタリストは少なからずいますが、チェットほどの感動を与えてくれたギタリストはそうはいません。トミー・エマニュエルという突出した後継者の演奏に仰天するわたしたちではありますが、おそらくエマニュエル自身が「チェットを超えることは不可能だ」と自覚しているのではないでしょうか。
亡き父を慕う「I Still Can't Say Goodbye」という歌については、かつて「
どなたか、綺麗な日本語に直してくださいませんか? 」と問いかけたことがあるのですが、いまだに和訳のサイトはみつけられませんので、今夜はわたし自身が挑戦してみます。
[さよならが言えなくて(Ⅱ)]の続きを読む
2011/06/19(日) 00:00:30 |
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明日は父の日ですね。先生は「パインの日」だと言ってひとりはしゃいでます・・・
さて、卒業したカヤ先輩が沖縄のお土産でくださった「ミニパイン」の現在について報告します。先輩にいただくまでミニパインというものを知らなかったのですが、名前の通り、手のひらサイズの小さなパイナップルで、見た目は普通のパイナップルをそのまま圧縮した感じで思わず食べたくなるような・・・でもこれは観賞用らしく食べることはできないそうです。ミニパインとともに託された育て方の説明書によると、まず実がしおれるまで待って、しおれたら実と葉部分が二つに折れるので、葉の部分を土に植え替える。そして1年ほどたつころには小さなパイナップルができるとのこと。
ということでミニパインの今の状態についてですが、いただいてから2~3ヵ月ほどたち、説明にあったよう無事に実はしおれ、葉と実を二つに分裂することができ、まずは第1段階を突破しました。で、次は土への植え替えなのですが・・・鉢を用意していなかったのでミニパインの行くあてが・・・そんななか、最近先生がガーデニングに没頭され、はるばる奈良のご自宅からいろいろなハーブたちを引き連れてこられ、プランターが一つ二つと増えていくゼミ室。これは絶好のチャンス! 土もプランターも揃っているではないか、ということで便乗させていただき、先生にばれないようプランターのなかにミニパインを植えることにしました(↓)。
[パインの日]の続きを読む
2011/06/18(土) 00:00:55 |
研究室 |
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6月6日、昭和堂の編集部から「世界住居誌:重版のお知らせ」メールが届いたばかで、こんどはその中国語版が日本語版の編者から送られてきた。
『世界住居誌』の新刊を伝える記事をアップしたのは、2005年
12月15日 のことである。5年半の歳月が流れて重版され、ほぼ同時に『世界住居』と題する中国語翻訳版が中国建築工業出版社から出たわけで、編者や出版社は喜びひとしおであろう。
原著でわたしが担当したのは、コラム5「トンレサップ湖の家船と筏住居-東南アジア内水面の水上居住-」(p.124-125)であり、中国語版でも同じ124~125ページに以下の題目で翻訳されている。
洞里薩湖的家船和筏宅
-東南亜内河流上的水上居住
書籍データ 書名: 世界住居
原著者: 布野修司(編)
訳者: 胡 恵琴
出版社: 中国建築工業出版社
出版年: 2011年1月
定価: 39.00元
ISBN: 978-7-112-12476-3
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2011/06/17(金) 00:00:36 |
文化史・民族学 |
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インディアン 火曜日の午後を定休日とするお食事処が鳥取には少なくない。昼ごはんを食べさせてくれる店を探してうろついていたら、雲山の喫茶店「インディアン」が車窓におさまった。
「エスキモー」という呼称が差別語だとして、当該の極北先住民族を「イヌイット」と呼ぶようになり、その「イヌイット」という呼称にもまた若干の問題があるなどという民族学的知識を有しているものだから、「インディアン」という店名に接し、老婆心ながら「大丈夫かな?」と心配になってしまう。かのコロンブスが西インド諸島を発見し、そこを「インド」の一部だと勘違いして、アメリカ大陸の先住民を「インディアン」と呼んだのはご存じであろう。アメリカ大陸に何万年も住み続けている人びとを「インド人」と呼ぶ慣習がいまでもアメリカ合衆国で存続しているのであろうか。わたしは「ネイティヴ・アメリカン(アメリカ先住民)」という呼称が定着しているものだと思いこんでいた。
一方、「インディアン・カレー」は「インドのカレー」という意味であって、もちろん「アメリカ先住民のカレー」ではない。
「インディアン」という名の喫茶店は新しい2階建の建物で、その外壁にアメリカ先住民の少女とおぼしきマスコットのパネルがたくさん貼りつけてある。駐車場はひろい。店に入って、カレーセット(850円)を注文した。インテリアも、ごらんのとおり新しく、あきらかに平成のカフェ系レストラン仕様なのだが、マダムは昭和の匂いをふんだんに漂わせたお方で、常連のお客さまたちも人生の先輩たちばかり。ただし、若い世代への配慮があるのか、ただ忙しいからなのか、ドールも2名いらっしゃいました。
鳥取はカレー粉の消費量が全国一だったけれども、佐賀に抜かれたから1位の座を取りもどそうとかなんとかいう記事を読んだことがある。おかしいねぇ・・・いくら一世帯あたりの消費量とはいえ、鳥取や佐賀などの人口の少ない県がカレールー消費の全国1位になるのは、統計学上なんらかの欠陥があるデータにちがいない・・・と思っている人は県内外に少なくないでしょう。そもそも鳥取とカレーを結びつけるのに思考上の飛躍がある。鳥取はカレーではなく、鰈(かれい)の本場でしょう?
[サテンドール(Ⅴ)]の続きを読む
2011/06/16(木) 00:00:03 |
食文化 |
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カメムシソウ ハーブは、当然のことながら、食卓を飾る。いちばんよく育っているのがイタリアン・パセリで、サラダには必ず添えるようになってしまい、子どもたちは少々アーキテクトですが、でも、癖の少ない香草なので食べてくれます。バジルは好評だね。さすが「ハーブの王様」。鉄板焼きの肉にバジル(とトマト)を添えるだけで、すごくおいしくいただけますよ。もっとたくさん植えれば良かった。逆に総スカンをくらってしまったのが、コリアンダーさんです。コリアンダーって分かりますか。中国では「香菜(シァンツァイ)」、タイでは「パクチー」と呼ばれる薬味・・・と書いたら、すぐにイメージできるでしょう。
最近驚いたのは、背丈が伸びて花をつけたのですが、その姿が「
野良人参 」そっくりなの。やはりセリ科です。この手の白い花にはカメムシ(鳥取ではヘコキムシという)がよく絡んでいて、近寄りたくないイメージがあるけれども、野良人参はさておき、コリアンダーそのものに「カメムシの臭い」がするとよく言われ、「カメムシソウ」なる和名まで生まれた。わが家の食卓に黙ってあげた際にも、息子と娘は「カメムシの臭いや!」と言って葉を近づけようとしない。人のよい患者が無理してその葉っぱをたいらげてくれたけれども、患者も以来2度と口にしたくないらしく、コリアンダーはただの鑑賞植物と化している。
わたし自身、中国留学時代、香菜には辟易していた。最初にであったのは1983年の甘粛省蘭州。蘭州牛肉ラーメンの本場で、有名なラーメン工場兼食堂を訪ね、製法を学んだあとに、留学生一同、牛肉ラーメンを味わったのだが、その薬味に香菜がわんさとのっかっている。美味しいと言って食べる学生もいた。わたしは駄目だった。強烈なカメムシの臭いに食欲を失った。
[茴香(Ⅳ)]の続きを読む
2011/06/15(水) 00:00:39 |
食文化 |
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理気和胃の薬草 週末になって奈良に帰ってくるたびに、プランターの植物たちがすくすく大きくなっている。今日おみせしている写真は先週末に撮影したもので、いまはさらなる成長をみせていて、夏がくるまでずっと楽しめそうだ。昨年までとはえらい違いである。隣棟間隔を利用した「畑」は薄暗く、ドクダミの繁殖には適しているが、夏野菜やハーブの生育は遅かった。いま、すべてのプランターは陽当たりのよい前庭にある。梅雨の湿りと強烈な日差しの交錯に植物たちは丈をのばし、すでに大きな実をつけはじめている。
本シリーズのテーマをになう「茴香(フェンネル)」も、ふさふさと葉を大きくしている。餃子に混ぜるのは、この「葉」の部分である。気がつけば、四方に伸びる葉の中央に綿帽子のような芯ができている。これはなんなのか。この先端に果実がなるのかもしれない。ネットで検索してみると、「体にあった食物を摂る薬食同源レシピ」というサイトの第41回が「
胃腸をたて直す茴香 」となっていて、効能やレシピが紹介されている。「散寒止痛」と「理気和胃」の効があり、肝・腎・脾臓および胃腸すべてによろしいとのことなので、「医食同源」プロジェクトの薬膳レシピに加えることになるだろう。まだ、ホームセンターの苗売場にフェンネルはあったので、苗をもってかえって、畑に植えさせてもらおうかな?
ところで、茴香の隣の鉢に植えたカモミールは、葉の姿かたちが茴香とじつによく似ている。やはりセリ科の植物で、ウィキペディアによると、「4千年以上前のバビロニアですでに薬草として用いられていたと言われ、ヨーロッパで最も歴史のある民間薬とされている。日本には19世紀の初めにオランダから渡来し」とあり、さらに「その後鳥取や岡山などで栽培が始められた」と続き、茴香と同じく鳥取が主要産地の一つにあげられている。この真偽もどうなのかわからない。
[茴香(Ⅲ)]の続きを読む
2011/06/14(火) 00:00:59 |
食文化 |
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薬膳にかんするヒアリング 6月9日(木)。食品・ガーデニング班の活動は二手に分かれました。2年男子2名は庭園の樹種をしらべ、1年女子2名は「医食同源」経営者のOさん、専属コックのIさんにヒアリングをしたのです。私たちヒアリング組は、薬品に依存せず、食事による療法を行いたいというご意見や体に良い食材・悪い食材などを教えていただきました。
お話によれば、腎臓病の方々にとって悪いのはタンパク質・カリウムを多く含む食材のようです。タンパク質のなかでは、消化・吸収されやすいグルテリンという物質をとくに避けるべきだそうです。また、カリウム、塩分なども腎臓に負担をかけるということです。だから、患者さんには、生野菜・生果物などを避け、缶詰などを用いた料理を提供しています。しかし、最近では低カリウムのメロンやほうれん草、レタスの開発や、LGCソフトという低グルテリン米の開発が進んできています。
また、逆に、油(特にエクストラバージンオリーブオイルの様な良質の油)、香辛料、酢などが腎臓に良いそうです。油はカロリーの調節、香辛料などは塩分の調節に有効です。そして食材の旬を大切にし、病院食のような味気ないものではなく、美味しく食べられ、かつバランスのとれた食事を念頭に置かれていらっしゃるようでした。
さらに、「池田家鳥取藩の薬膳」は有名であり、図書館に詳しい情報が載っている図鑑があるとの助言をいただいたので、次回は図書館へ行き、「池田家鳥取藩」の資料を探そうと考えています。(環境マネジメント学科1年 Q№)
[第8回「医食同源 -福祉のむらおこしと古民家再生」]の続きを読む
2011/06/13(月) 00:00:14 |
研究室 |
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腎臓透析患者にふさわしい「医食同源」の食品開発をめざしている田園クリニックのオーナー、Oさんは昨年から低タンパク米の栽培をはじめ、今年も低タンパク米の田植えを5月28日にマスコミ公開でおこないました。雨のなか、午前10時ごろから米沢農園所有の水田2ヵ所で田植えが実施され、昨年の田植えから収穫まで取材された新聞社の記者さんも来られていました。
低タンパク米は、タンパク質の体内消化を普通米の半分以下に抑えています。食事制限を要する患者用に開発され、食事コントロールに適しています。昨年収穫されたのは、酒米から開発された「春陽」という品種です。今年はさらに「中国204」という品種の試験栽培も県農林部技術員の指導のもとに始まりました。「中国204」は農研機構・近畿中国四国農業研究センターの福山センターで開発され、もち米から開発された「LGCソフト」の食味等に更に改善を加え開発したもので、淡白な食味の「春陽」と、餅っぽい「LGCソフト」とがブレンドされたブランド米の期待は大きくなるばかりです。
昨年は「春陽」を25アールで約1000キロを収穫し、今年は「中国204」も25アール作付けされました。今秋の収穫後は、連携している中嶋米穀から「さとに田園クリニック」と「さとに医食同源」に提供されるそうです。まだ試験段階ではありますが、今後欲しい人に低タンパク米を販売していく予定だとのことです。
悪天候のなかの田植えでしたが、順調に成長していき、里仁の透析患者に提供されて治療に役立ってほしいと思いました。(環境政策経営学科1年 河鹿)
日本海新聞2011年5月29日
[低タンパク米の田植え]の続きを読む
2011/06/12(日) 00:24:46 |
食文化 |
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今春のガーデニング熱は衰えることを知らず、奈良の庭をハーブや夏野菜の鉢が埋め尽くしただけではなく、里仁の畑でも学生諸君に十数株の苗を植えて育ててもらってますが、その余波がついに研究室にまで及びました。なんちって、奈良の家のハーブが育ち過ぎたものですから、若干株分けして、先週、研究室にもってきたしだいです。
ごらんのとおり、パセリとバジルとミントの3株。残り株ですが、立派に育ってほしいね。研究室にはキームンの茶葉があるので、ミントの葉が収穫できれば、フレッシュなミント・チャイを楽しめるでしょう。パセリとバジルはパスタ用だね。最近ようやく、まともなトマトソースがつくれるようになってきたので、楽しみです。バジルとトマトソースの相性は抜群ですからね。
研究室に人は減ってしまったけれど、こうして緑を増やせば、なかなか良い気分です。
本と漫画はどうするかな?
[残り株]の続きを読む
2011/06/11(土) 00:00:25 |
生物 |
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どういうわけか、人間形成オムニバス科目「キャリア・デザインⅠ」の「文章論」を講義するように要請されまして、今日その日を迎えました。ここに講義のレジメを公開します。というか、このページを使って、講義をおこないます。
--
1.はじめに 私は建築・環境デザイン学科の教師です。
工学博士の学位と建築士の資格をもっていますが、
はたして「文章」について教える資格があるのでしょうか?
必修科目「文章表現論」とのちがいは??
2.趣味 ・サッカーとギター(12歳~今まで)
・ガーデニング(最近)
・文章、とくに「雑文」を書くこと
・本の編集とデザイン
3.影響をうけた文筆家 ・司馬遼太郎の一連の歴史小説と随想・紀行文
(最も印象に残っている小説は『
韃靼疾風録 』かな?)
・玉村豊男『
エッセイスト 』(朝日新聞社、1995)
・村上春樹『
意味がなければスウィングはない 』(文藝春秋、2005)
・梅棹忠夫『
知的生産の技術 』(岩波新書、1969)
4.ブロガーとしての私 ・浅川研究室ブログLABLOG(
http://asalab.blog11.fc2.com/ )は基本的に毎日更新
・「
LABLOGの正しい読み方 」
・音楽と文章(リズム感とグルーブ感) 「
ヤフー知恵袋 」
・事例 【サテンドール】シリーズ
LABLOG「サテンドール(Ⅰ)
ペースノート 」
*「喫茶店巡礼」→「サテンドール」 「ぶらり大衆食堂」→「あなうらめしや」
WIKIPEDIA「サテン」=
本繻子 (ほんしゅす)
YOUTUBE「
テカテカサテン 」
【サテンドール】とは何か? LABLOG「サテンドール(Ⅲ)
フィーユ 」
4.校正マシーン ・本を編集するということ
AMAZONにみる「
私 」の著作
LABLOG「
『出雲大社の建築考古学』刊行! 」
・卒業論文から報告書へ大変身
LABLOG『
ふるきかぜ あたらしきかぜ 』
LABLOG『
文化的景観としての水上集落論 』
・校正マシ-ンの実態
「倉吉重要伝統的建造物群拡張に伴う町並み景観整備の実践的研究」
・執筆と推敲(校正) ~文章がアップされるまで:
LABLOG「
空中散歩 青谷の原風景 」
・
ブログの美学とマナー: Twitterとの決定的な違い 6.課題 資料として配付した某報告書「謝辞」の文章(↓右)を校正して、
リズム感溢れる文章 に書き改めてください。
(左)某報告書校正ゲラ (右)某報告書謝辞
[ キャリア・デザインⅠ講義「文章論」]の続きを読む
2011/06/10(金) 08:35:14 |
講演・研究会 |
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入学式のころ、イシランメ(ユスラウメ)が満開になって「
小さな花見 」を楽しめたことを報告しました。じつは、一昨年に造園屋さんが独断でイシランメを剪定したことが影響し、この2年間、実の収穫が少なかったんですが、今年は枝もたわわの大豊作であります。
100粒以上の小さなチェリーが採れました。甘くて酸っぱい自然な風味は相変わらずでして、わが家の場合、ヨーグルトのトッピングにするのですが、プレーン・ヨーグルトだと酸味に酸味をかけあわせることになるので、イシランメの実に蜂蜜を絡ませるほうが美味になります。あるいは、市販のマンゴー・プリンのような糖味のあるヨーグルトだと、イシランメをふりかけるだけで美味しくいだだけます。
イシランメはデブと似てるなって、話をしました。愛猫デブは、どこからかやってきて家に居ついた野良猫であり、イシランメもいつのまかにか生垣の端っこに根をはったよそ者です。
大事にしてやらないと。
[イシランメの収穫]の続きを読む
2011/06/09(木) 00:00:36 |
食文化 |
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先生、原稿書けたので、ブログアップよろしくお願いします。
ところで、二日酔いは大丈夫ですか? 二日酔いにはドクダミが効くらしいですよ!
むらおこし班の課題 6月2日(木)。前回、ぼくたちむらおこし班は、Oさんへのインタビューをまとめること、里仁地区周辺の歴史と人口の推移を調べてくること、住宅地図を見つけてくることを課題としていました。しかし、今回互いに発表しあったり、先生にまとめてきたレポートを見ていただいたりした結果、内容に対してまだまだ理解の浅い面があったり、調査方法に甘い面があったりし、十分な成果をあげられたとは言えませんでした。なので、次回までに不十分な部分を補完することを今回の課題とすることにしました。
まず、もう一度「市街化区域」と「市街化調整区域」について理解と確認をしていく必要があるので、鳥取市の行政のホームページなどを参考に、地区計画の一つの例に的を絞ったりしながら、より詳しく調べていくつもりです。次に、先週の土曜日に田植えされた低タンパク米「春陽」と「中国204」について調べたことや、その新聞記事などを一つの資料となるようにまとめていこうと思います。そして、住宅地図、周辺の歴史などを市の図書館で調べ、次回には、住宅地図コピーを片手に里仁地区を実際に歩いてまわりたいと思います。
さて、このプロジェクト研究も折り返し地点に近づいてきたということで、今回は活動を早めに切り上げ、Oさん邸のお庭をお借りして豪華なバーベキュー・パーティを開かせていただきました。あくまでこれは「これから研究班のみんなで一致団結して過酷な後半戦を切り抜け、良い案、良い研究結果を残すぞ!」という目的のもとにおこなった中締めの儀式でして、食材も「医食同源」にこだわったものです。(環境政策経営学科1年キム3号)
↑史上最大のバーベキュー焜炉。しかも可動式。 ↓医食同源のメニューは海産物と野菜中心。これ、岩牡蠣ですよ・・・
[第7回「医食同源-福祉のむらおこしと古民家再生」]の続きを読む
2011/06/08(水) 00:00:06 |
地域支援 |
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おちらと木綿街道 & city switch 2011 Izumo 5月29日。いよいよ木綿街道一大イベント「おちらと木綿街道」の開催です。天候は、あいにくの雨模様。しかも台風が近づいているということで、風も吹きすさぶコンディション。なんでも、昨年の同イベントも悪天候だったようで、振興会の方がたは雨男(女?)の犯人探しで盛り上がっておられました。じつは、同行した匠君もみずから名乗り出るほどの雨男なんだそうですが、そこは黙っておくことに・・・
さて、この「おちらと木綿街道」は、前夜祭の報告にも書きましたように、木綿街道の認知度を高め、雲州平田特有の価値ある町並み景観の保存の必要性をアピールすることを目的としたイベントです。
10回目となる今回は、50組以上の団体・店舗により屋台の出店やイベントの催しが企画されています。イベントの拠点施設となったのはもちろん「旧石橋酒造」。前夜祭の会場にもなりましたが、今日はミセ部分でカフェの営業(↓)・ミニライブの開催・東日本災害活動写真展示。中庭では、平田うどんと出雲蕎麦の販売。さらに、前夜祭に活用された酒蔵ゾーンでは、バンド数組のライブや地元の画家によるギャラリー。それぞれゾーンごとに交流(ミセ)・飲食(中庭)・アート(酒蔵)の用途に区分されています。
街道筋では、新町・片原町・宮ノ町にまたがって屋台や出店が軒を連ね、来場者でにぎわっていました。あいにくの天候ではあったものの、町家のミセ部分が利用されているため、安心して散策する事ができます。以前の記事でも書きましたが、街道内の町家の多くは商売をやめてからミセ部分を車庫に改修しており、店舗としての機能は果たしていません。おそらく、今回のイベントのために住民の方がスペースを提供したのでしょう。おかげで、かつての商家町の賑わいを感じられるとともに、地元をあげてのイベントであることを認識させられました。
↑ギャラリー ↓復活したミセ(次ページ冒頭写真も)
[木綿街道のこと(Ⅷ)]の続きを読む
2011/06/07(火) 00:32:43 |
景観 |
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おちらと木綿街道 -前夜祭- 5月28、29日と平田市木綿街道へと足を運びました。年度初めの忙しさにかまけて、じつに2ヶ月ぶりの平田訪問となります。今回の目的は、木綿街道の一大イベント「おちらと木綿街道」と「city switch 2011 Izumo」への参加。ちなみに1年生の匠君も同行です。ここで、それぞれのイベントについて概要を下記しておきます。
おちらと木綿街道 木綿街道の町並み全体を使用したイベントを展開し、おちらと(出雲弁で「ゆっくりと」の意味)町並みを楽しんでいただくことで木綿街道の認知度を高め、雲州平田特有の価値ある町並み景観の保存の必要性をアピールすることを目的とし、2001年から継続して開催している
city switch 複数国と都市をつないで建築家や都市計画家の交流を通じ、都市デザインの知識やアイデアを交換し、都市の再生を考えていくプロジェクト。2008年から始まり、木綿街道をフィールドとするのは3回目。東京と出雲の建築家、全国の大学・大学院の学生による今回の取り組みは旧石橋酒造の再生活用を考えるワークショップの開催と、イベントへの参加である。
平田に到着したのは15時を過ぎたころ。イベントの中心施設となる「旧石橋酒造」はあわただしく準備中。普段は朗らかな笑顔で迎えてくれる事務局のHさんにその余裕はなく、Kさんも、この日の夜に行われる前夜祭での活動報告の準備に追われて仕事場に缶詰状態でした。さっそく、我々もお手伝いすることに。
まずは、夜の木綿街道を彩る「行灯」(↑↓)の設置準備です。この行灯は、出雲建築フォーラムの手によるものです。出雲の設計事務所で働く若手所員さんを中心に制作されました。これらの行灯は、イベント終了後、福島に送られ、震災復興イベントでも「復興の光」として灯されるそうです。今回、東日本が未曾有の大震災にみまわれて、木綿街道のみなさんもイベントの自粛を考えたそうですが、こういった素晴らしい着地点を示されています。
また、今回のイベントでは酒蔵を利用してのチャリティーコンサートも行われています。会場となる酒蔵では、city switchの学生が作業中。コンサート用の舞台背景(↑↑)を制作していました。舞台背景といっても大掛かりなものではなく90cm幅の布を複数枚垂らすだけ。でも、アート系の学生が考案しただけあって、設置方法やライトアップにより、見事な空間が演出されていました。文化財の活用を考えるとき、「リバーシブルな改変」が望まれますが、そういった意味では、このようなやり方は好ましいのではないでしょうか。
[木綿街道のこと(Ⅶ)]の続きを読む
2011/06/06(月) 00:00:16 |
講演・研究会 |
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十日ばかり前、左の新聞報道があった。国史跡鳥取城跡内にある鳥取西高校のあり方について、委員会の出した結論は、結局、以下の2案の併記だという。
A.「将来的な移築」を前提とした現校舎の耐震構造補強案
B.校舎の改修による「現地存続」案
Aは県教委の提示した案である。県教委(と県議会)は、もともと文化財保護法を無視して、4階建校舎の史跡地内建設を強引に推し進めようとしたが、県の文化財保護審議会委員を務める1名が国の文化審議会専門調査部会の委員でもあり、その人物が文化庁の委員会で新校舎建設の反対意見をぶちあげ、工作の限りを尽くしたのかどうかは知らないけれども、結果として、すべてはリセットされた。リセットして組織された「鳥取西高整備のあり方検討会」は、なにか新しい方向性を示してくれるかと期待していたが・・・結局、両案併記でシャンシャンですか・・・大震災復興に対するどこかの政府の対応とよく似ているねぇ。
ひるがえって、わたしの意見がよく整理されているのは、2010年2月10日にアップした「
鳥取城三ノ丸高等学校プロジェクト(Ⅳ) 」であり、そこで示した以下3点の原則は今でも変わらない。
1)西高は移転する必要はない。
2)新しい校舎は史跡と共存し、久松山の文化的景観の質を向上させる
ように計画されるべきである。
3)籾蔵跡地の深掘りを停止し、史跡の追加指定候補地とする。
かつて「
文化財はペットと同じ 」であり、東大寺転害門とそこに群がる野良猫の存在意義がほぼ等価だと書いたことがある。今回の震災をみれば明らかでしょう。文化財被害に対する対応はいちばん最後になるんです。まずは「衣食住」からだ。被災者の生活を安定させ、子どもたちにまともな教育を受けさせることが優先されなきゃいけない。史跡の一つや二つ、震災のために消えたとしても、日本国民にとって、あるいは世界人類にとって、たいしたことではない。今回の震災で壊れた文化遺産がどれくらいあるのか知らないが、それをいま完全復旧したいと声を大にして言える方がいらっしゃるでしょうか。
衣食足りて、礼節を知る。衣食足りてこその「文化」ですよ。
[鳥取城三ノ丸高等学校プロジェクト(ⅩⅣ)]の続きを読む
2011/06/05(日) 00:24:09 |
史跡 |
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拝啓、ホカノさん 例年になく梅雨入りの早い歳ですね。鳥取も先週末に梅雨入りしました。そして、6月。一年の半分に差し掛かっているとは・・ついこの間2011年の幕が開けたと記憶しているのですけど。
P1&P3「医食同源」の手伝いとして参加させていただいております、OBのtomatoです。今回はトータルステーションを用いての測量と一部のCAD製図を仰せつかっております。
5月27日(金)昼頃に里仁O邸に到着。先週に引き続き、トータルステーションを使用して庭園の測量をおこないました。その日は朝から曇り。雨でないのが幸いですが、いつ天候が崩れてもおかしくはありません。早速、測量を始めました。
恥ずかしながら、トータルステーションを使用するのは初めてで、試運転をこなしたものの矢張り精密機械の扱いは難しいですね。タクオさんから助言をいただき、少しは慣れたと思いたいのですが・・・どうでしょう。庭園は広大で、トータルステーションを据え付けた一点だけでは家屋の陰に隠れた部分をカバーしきれないので、その都度、基準点を変えての測距測角をくり返していきました。
反射板を持っているナオキさんは測量の間、蚊を振り払うことすらできず、微動だにできずどんどん蚊の餌食に・・・頭が下がります。後半から合流した匠君の手助けもありまして、なんとか天候が崩れる前に庭園の座標記入を終わらせることができました。匠君はトータルステーションでの測量に興味津々の様子。測量機器を触るのは初めて、と言っていましたが、使いこなす日もそう遠くないのではないでしょうか。
この日でO邸の建物・庭園実測調査も終了!
今後は作図作業へ移行します。(tomato)
[「医食同源」の空間を目指して(Ⅲ)]の続きを読む
2011/06/04(土) 00:00:25 |
建築 |
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ベルフル わたしの携帯電話はめったに鳴らない。とくに午前中には鳴らない。携帯のアドレスに登録している方々なら、午前中わたしに電話すべきでないことぐらい百も承知だからだ。
先週のことなんだけど、そんな携帯が午前に鳴った。登録されていない番号だ。若い女性の声がした。男でなくて良かった。男の声でモーニング・コールなんかされたら不調のまま一日が過ぎていくだろう。
事務所協会からの電話だった。昨年11月の転居以来、あらゆる事務手続きは済ませたと思っていたのだが、設計事務所「魯班営造学社」の住所変更届けをしていなかった。だから、郵便物が戻ってくるのだそうだ。しかも、「講習」の申請締切が翌日に迫っているという。
大学で一仕事こなしてから協会を訪れた。住所変更の手続きは簡単だったが、講習申請は楽ではない。とりあえず、顔写真を2枚用意するためにカメラのキタムラへ移動。プリントに少々時間がかかるというので、申請書類の記載でも始めようと近所のサテンを探した。どうも昭和の喫茶店というのは車道から入りにくいというか、駐車場と店が離れているというか、いろいろ難儀があってうろうろしていると、ワッフルの店が視界にあらわれた。大きな駐車場がある。引き込まれるように、すぅ~っと店に入っていった。
平成型のカフェはこんなふうに便利になっている。パン屋さんやケーキ屋さんがカフェも併設しているのだ。あるいは、「豆蔵人」のように珈琲豆を売ったり、「フィーユ」のように紅茶葉を売ったり、「ダウラ」のようにジャムを売ったりしているのである。こういう工夫をしないと、儲からないんだね。某キッチンの経営者によると、ごく普通のカフェ&レストランで収益をあげるのは非常に難しいとのこと。ランチが数百円、食後の珈琲にいたっては100~150円だからね。顧客一人あたりの純益はしれたものです。
プレーンワッフル一つとブレンドコーヒーを注文し、テーブルに就いたところで、カウンターの下に貼ってある台湾スウィーツ「雪花氷」のポスターに気づいた。食べたことないのだが、店員さんの説明によると、「かき氷とソフトクリームが混ざったような」デザートだという。早速注文し、ワッフルはテイクアウトに変えた。
VIDEO ベルフルのお隣はローソンです。
[サテンドール(Ⅴ)]の続きを読む
2011/06/03(金) 00:00:33 |
食文化 |
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食品・ガーデニング班の活動 今回も前回に引き続き、里仁田園クリニック 腎センター横の畑で作業を行いました。畑に到着して、まず驚いた事は種から植えた「オクラ」が芽を出した事です!!
ここで、オクラについてのマメ知識。
オクラの種は皮が硬いので一昼夜水につけて、その種をまくと発芽率が良いといわれているそうです。ちなみに、今回のプロジェクト研究でオクラの種をまいた日の天候は雨でした。つまり、土壌に水分が含まれていることから、オクラの種の皮が柔らかくなり、発芽率が高くなったと考えられます。また、オクラのネバネバはペクチン、ムチンなどの水溶性食物繊維によるものです。この水溶性食物繊維には整腸作用があり、コレステロール・糖分が体へ吸収されることを抑制する働きやたんぱく質の吸収を助ける働きがあります。さらに、糖尿病の予防効果やメタボリック改善・予防、ダイエットなどにもつながると考えられています。オクラは水溶性食物繊維の他にβーカロテン、ビタミンB1、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、鉄なども含んでいるため、とても健康的な野菜の一つです。
今回はまず、「雑草取り」を行いました。オクラは芽が出ていたので、雑草との見分けがつきましたが、モロヘイヤは雑草との見分けがつかず、大変困りました。モロヘイヤの種をまいた場所に何か目印をさしておくべきでした。これからモロヘイヤの芽が出てくるまで、雑草取りを慎重に行いたいと思います。「雑草取り」の後は「水やり」を行いました。天候は生憎の小雨でしたが、一部の植物が枯れかけていたので、少し多めに水をあげました。最後に、枯れている葉を切る「間引き」をしました。
最後に、以前採取した「びわの葉」と「ドクダミ」を裏返すことと、太田さん宅の前にある神社の境内で野草探索を行いました。植物のサンプルを神社の境内でひとつ、太田さん宅の庭園でひとつの合計2つ採取しました。どんな植物であるかは後日ご報告いたします。次回からはより本格的に作業を行います。ガーデニング班は畑作業終了次第、野草探索や他の班の手伝いを行いたいと思います。
前回、太田さんのご好意でプランターを貸していただき、糸瓜やズッキーニ、ゴーヤを植えさせていただきました。これらが成長したときのことを考え、大学の裏で伐採した竹を使い、添え木をさしました。今回、添え木がグレードアップしていたので、大変驚きました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。(環境マネジメント学科YK)
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2011/06/02(木) 00:00:25 |
研究室 |
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ドーハ決戦の直後だから、2月初めのことになる。県のセンターで簡単な打ち合わせをした。いきなり議題の核心に触れるなど大人げなく、時候の挨拶などから始めるのが常套だが、このときばかりは前振りの話題に事欠かなかった。例年にない大雪を嘆きながらも、アジア杯の優勝にみな歓喜し、場は盛り上がる一方。ただし、韓国戦での同点劇が唯一の心残りであったのか、「センターフォワードをさげてはいけないのですか」とだれかに問われた。
えぇ、駄目です。トップが一人前線に張っていると、敵のバックが2枚残るし、GKも攻めあがれない。トップがいなくなった瞬間、GKを含めて11名全員が攻めてきます。韓国戦はトップを下げてから15分以上あった。そのあいだ、自陣で防戦一方。当然、敵のFKやCKが多くなる。セットプレーから失点しやすいのですよ・・・と答えた。まぁ、サッカーの戦術的常識ではあります。
青谷上寺地遺跡では環境考古学的(自然科学的)調査研究を積み重ねていて、その総合的成果としての地形・植生復元CGを制作している、とそのとき教えられた。まことに結構なことである。わたしたちが調査研究を進めている摩尼寺「奥の院」遺跡でも同じような分析に挑戦したいのだが、現実には、たいしたことはできないかもしれない。正直なところ、研究費が足りないのだ。青谷では長い年月と巨額の費用をかけており、景観復元の成果がおおいに期待される。
ただ、一つだけ障壁が存在した。集落内部の景観が不透明なのである。わたしたちの部材研究によって弥生時代中後期の建築については、かなりな実証性を伴って復元できるようになった。しかし、環濠内部でみつかっている建物遺構はきわめて少ない。建物跡は未掘地に眠っているのか、あるいは山の上にあったのか、よく分からないのだけれども、現状では環濠集落内部の建造物群景観を復元することは不可能である。
ところが、2008年初に
国営放送特別番組 制作の関係で、集落内景観の復元CG制作を依頼された。わたしを含めて、だれもが「不可能」な依頼だと認識していた。さんざん悩んだあげく、わたしは敢えてその仕事を引き受けた。研究所時代の自分なら絶対に拒否しただろうが、いまは立場がちがう。どんなかたちでも良いから、大学の存在を広報する義務感にかられていた。未堀地に大型建物が存在すると仮定しての復元に取り組み、その成果CGがETVで全国放映された。
【注意】このページに掲載されているCGの転載については、浅川研究室と鳥取県埋蔵文化財センターの許可が必要です。 [空中散歩 青谷の原風景]の続きを読む
2011/06/01(水) 00:00:15 |
景観 |
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