道具であるExcelを知ることは、基本中の基本だ。誤解してはいけないのは、Excelは「表計算ソフト」であるということ。何でもできる“魔法のつえ”ではない。
Excelが使えるようになると、何でもExcelでやろうとする人がいるが、実務においてはまず、「Excelでやるべきか」という点を考える必要がある。Excelを書類作成に使っても構わないが、それはExcelを使うことがベストだと考えられる場合。Excelでやることが目的になってはいけない。Excelは便利な道具だが、表計算ソフトの範囲を超えた使い方は、弊害をもたらすこともある。
同じことが、Excelの中でもいえる。Excelは「機能」「関数」「VBA」という3つの要素で構成されている(図1)。Excelを使いこなしている人の中には、「私は関数は苦手だが、VBAは得意だ」という人もいるだろう。しかしだからといって、VBAで全てをやろうという考え方は間違っている。
機能と関数とVBAは、決して独立しているものではない。それぞれに使うべき場面があり、むしろ補完し合うものなのだ(図2)。