シリアルポートでアクセスできるデバイスは数多く存在する。シリアルポートといえばRS-232のDSUB 9ピンポートを想像するベテランのエンジニアもいるだろうが、近年販売された多くのデバイスはUSBシリアルでアクセスすることがほとんどだろう。
昨今のIoTブームでは、Raspberry PiなどのシングルボードコンピューターからPythonやnode.jsなどのプログラミング言語でそういったデバイスにアクセスしたことがある読者も多いのではないだろうか。
しかし、今はWebブラウザーからシリアルポートにアクセスできることをご存じだろうか。筆者はそれを試したくて、OMRON環境センサ(USB型)からセンサー計測値を取得して画面表示するWebアプリケーションを作ってみた。
今回はOMRON環境センサ(USB型)と、Webブラウザーからアクセスする方法について紹介しよう。
OMRON環境センサ(USB型)の概要
環境センサーといえば、多くの製品は電池駆動型で通信にはBLE(Bluetooth Low Energy)が採用されている。もちろん、OMRONは電池駆動型のOMRON環境センサBAG型という製品を販売している。しかし一方で、USB給電およびUSBシリアルをサポートしたUSB型も販売している。
OMRON環境センサUSB型はBAG型と同様にBLEをサポートしているため、給電をUSB経由で、通信をBLE経由で使うことも可能だ。今回は給電も通信もUSBを使う。
この製品は、さまざまなセンサーを搭載している。温度、湿度、照度、気圧、騒音、eTVOC、eCO2などが計測でき、それらの値から不快指数、 熱中症警戒度も算出してくれる。今回は扱わないが、3軸加速度もサポートしており、地震センシングも可能だ。