音空間事業本部 平田 昌之 崎山 安洋 根木 健太
1. 概 要
自宅敷地内に木造建屋を新築され、オーディオ専用ルームが完成した。周辺環境は通行量の多い幹線道路が近く、外部からの騒音・振動を低減するため、建屋内に浮遮音構造を構築。建屋の大きさは、内部音場を検討し、床・壁・天井を最適な寸法比を基に決定した。元々オーディオシステムを置いていたリビングで使用されていたSYLVAN・ANKHを再利用し壁面に埋め込んでいる。建屋構造体も音響効果を狙う意匠と捉え、木製梁を敢えて見せるデザインとした。
2. お客様の声
2008年、二世帯住宅を機にオーディオを復活させました。当時は良い機材さえあれば楽しめると思っていたのですが、それが大間違いと気づき音場を整える方向に舵をきりました。そこで出会ったのがSYLVANです。その後、ANKH、コーナーANKHを設置、そして機材もフランコセルブリン・クテマを導入し素晴らしい高音を楽しめるところまで完成しました。しかし、住居のリビングでは構造上、左右のバランスに偏りがあり、周波数帯域による音の強弱もありました。それを改善しさらに遮音性を高めたらどんな音になるだろうと妄想が始まりました。その結果、庭に小さいながらもオーデルームを建てる事にしました。依頼先はもちろん日本音響エンジニアリング株式会社へ。そして完成、機材を設置、調整。そこから出てくる音はまるでクテマが楽器を弾いているかのようです。特にウッドベースは弦のはじく音、そこから伝わる振動はまさに琴線に触れる音場を創り出してくれました。これは日本音響さんの皆様、実際に施工にあたっていただいた職人さん、それぞれがオーディオに対する造詣が深いが故になせることだと思います。本当にありがとうございました。感謝の気持ちで一杯です。