全方位音源探査システムとは、音の到来方向をまったく仮定せずに音源を同定できるシステムとして設計され、発売以来幅広いお客様から好評を頂いています。
ご利用いただける範囲は非常に幅広く、自動車の車室内騒音源の同定から工場騒音、室内音響における反射音の同定まで多岐にわたります。 非常に簡便にセットアップでき、現場での準備時間は10分足らず。解析も高速で、測定後数分であらゆる周波数において音源が可視化できます。システム開発と騒音コンサルティングの現場で鍛え上げた、 現場で「使える」、効率的な音源探査システムです。
(日本、国際特許取得済)
Noise Vision以前の音源探査システムに大きく欠如していたもの、それは音源の方向に対する依存性でした。騒音を発しているものが何かわかっている場合ならともかく、音がどこから発しているかわからない状態で利用できるものがないかというニーズに対し、私たちがご提案するのが球面状のマイクロホンアレイSBMであり、これを利用した全方位音源探査システムです。
Noise Visionは「可視化」に徹底的にこだわり、センサーを取り囲むすべての方向の周辺画像を取り込むために12個のカメラをシステムに組み込みました。死角がほとんどできないようにアレンジされたカメラで撮影される写真上に音源探査結果を重ねて表示することにより、誰の目から見ても明らかな形で騒音対策上の問題点が指摘できるようになります。
Noise Visionシステムは、多くのマイクロホン、カメラを使用した複雑なシステムながら、そのセットアップの速さは驚異的です。現場で10分もあればシステムを設置し、データ収録が可能な状態になります。また、優れたユーザーインターフェイスのソフトウェアと解析アルゴリズムの最適化により、測定後数分で音源の可視化結果が得られ、レポートも自動的に作成できます。
私たちはこれまでも、様々なお客様の音響計測・シミュレーションのお手伝いをさせて頂きました。また、年間数百にものぼる音響コンサルティング実績を誇っています。常時稼動を前提とするシステムのメンテナンス実績も豊富で、システム導入後も確実なサポートをお約束いたします。
このアルゴリズムは、球の周囲のいかなる場所にある音源も写真上で可視化するために開発されました。当社独自の最適化処理により、低周波での分解能の向上と高周波でのゴースト成分の低減が図られています。自動車関連のアプリケーションとしては、風騒音や異音(低級音)など、中~高周波域の現象を解析するのに最適です。
球面音響ホログラフィアルゴリズムでは、球表面にマウントされたマイクロホンでの測定結果から、球の周囲の音圧、粒子速度及びこれらから得られる音響インテンシティを算出,可視化が可能です。これまでの球面ビームフォーミングでは低周波で顕著になる閉空間内の音場特有の現象(定在波など)への対応が困難でしたが、このアルゴリズムの採用で低周波域の分析に対応。定在波の様子も可視化できます。また、閉空間の音圧分布を短時間で測定できる手法としても優れています。
「仮想リファレンス解析機能」により、リファレンス信号とコヒーレントな成分を除外して隠れた音源を発見したり、またはコヒーレントな成分だけを残して解像度の向上を狙ったりと、さまざまな利用が可能です。また、実験の際にリファレンスセンサーを設置する必要がなく、分析の際に自由にその位置を設定できるのも魅力です。
効率的にデザインされたソフトウェアでは、データ収録から解析・レポート作成まで、高度な解析が思うままに可能です。時間領域の解析や仮想リファレンス機能等、複雑な処理も直感的に扱えるユーザーインターフェイスで、短時間に結果を導くことができます。また、リアルタイム解析機能もラインアップされ、音源の変化をリアルタイムに観測することができます。
センサー (球バッフルマイクロホンアレイ) | ||
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通常センサー (SBM3112) | 中型センサー (SBMM3112) | 小型センサー (SBMS3112) |
約 W338x D275x H855mm (最大) |
約 W300x D240x H840mm (最大) |
約 W228x D200x H822mm (最大) |
約 W338x D275x H680mm (最小) |
約 W300x D240x H640mm (最小) |
約 W228x D200x H610mm (最小) |
球体部 直径 260mm | 球体部 直径 200mm | 球体部 直径 165mm |
重量 7.8kg | 重量 4.0kg | 重量 3.6kg |
マイクロホン31本内蔵 | マイクロホン31本内蔵 | マイクロホン31本内蔵 |
CCDカメラ12個内蔵 | CCDカメラ12個内蔵 | CCDカメラ12個内蔵 |
適用周波数 200Hz~5000Hz (球面ビームフォーミングの場合) | 適用周波数 260Hz~6500Hz (球面ビームフォーミングの場合) | 適用周波数 315Hz~8000Hz (球面ビームフォーミングの場合) |
Noise Vision フロントエンド (オプション) |
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約 W400x D330x H265mm |
ADコンバータ内蔵 |
カメラ切換ユニット内蔵 |
AC/DC電源入力対応 |
ADコンバータ (TEAC Lx -120) |
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約 W300x D200x H115mm |
LAN[RJ-45] or IEEE1394*1 接続 |
カメラ切換ユニット |
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約 W140x D255x H75mm |
USB 接続 |
ホストPC |
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OS: Windows 7/8/8.1/10 |
CPU: CPU Core i5以上 |
メモリ: 2GB以上 |
HDD: 空き容量2GB以上 |
画面解像度: 1024x 768(x GA) pix el以上 |
USB2.0 ポート空き2つ以上 |
LAN[RJ-45]ポート (100BASE-Tx 以上) or PCMCIA/PCI空きスロット1つ以上*2 |
*1:LANもしくはIEEE1394の選択が可能です。
*2:ADコンバータに応じて対応するポートが必要となります。IEEE1394の場合は指定のインターフェースが必要となります。
Noise Vision収録システム |
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音声収録機能*3 |
入力レベル監視機能 |
オートレンジ機能 |
カメラ静止画収録機能 |
カメラ動画収録機能 |
回転数信号収録機能 (2ch) |
トリガ機能 (レベルトリガ、外部トリガ) |
フィルター機能 (FLAT、A特性、C特性) |
周波数分析機能 |
収録音声試聴機能*4 |
収録音声ファイル出力機能 |
収録画像ファイル出力機能 |
Noise Vision分析システム |
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音源探査機能 音源探査は、ビームフォーミング法をベースに、 独自のアルゴリズムで高精度にチューニングした手法で行います。 |
分析可能周波数*5: 200Hz~5000Hz or 300Hz~8000Hz
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探査結果ファイル出力機能*6 |
探査結果コピー機能*7 |
オプション |
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音源強度レベル差算出ソフトウェア*8 |
バッチ処理機能*9 |
アニメーション作成ソフトウェア*10 |
PPT出力支援ソフトウェア*11 |
リアルタイム分析ソフトウェア*12 |
オーダートラッキング分析ソフトウェア*13 |
*3:収録可能時間はホストPCのハードディスク容量によります。
*4:ホストPCにサウンドデバイスが必要となります。
*5:使用するセンサーによって異なります。
*6:探査結果イメージをWindowsビットマップ形式もしくはJPEG形式で出力する機能です。
*7:探査結果イメージをクリップボードにコピーする機能です。
*8:探査結果の差分を計算し、騒音対策前後の効果量を算出します。
*9:設定された計算条件の下で自動的に音源探査計算をする機能です。
*10:探査結果をアニメーション表示する際に、その作成を支援するソフトウェアです。
*11:音源探査分析とPPTレポート作成を自動で行うソフトウェアです。
*12:音源探査分析を収録と同時に行い、表示する機能です。
*13:回転機械の回転数に同期した音源可視化分析を行い、表示する機能です。