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北海道ドール紀行

ピョウタンの滝

中札内砂防26
札内川流域にある中札内村のピョウタンの滝。 札内川ダムの下流にある滝で村の観光名所になっています。

中札内砂防27
玉梓:滝というには小さい気がします。

ピョウタンの滝前身
しかし元々は昭和26(1951)年から2年以上かけて造られた中札内農協の発電用ダム。
昭和29(1954)年1月、ダムの完成とともに中札内村・大正村(当時)・更別村の750戸に電灯を灯すことができました。
冬季の凍結時など発電量が不足する分は北電から買うことにしました。
「村内一面の家庭の中は夜が明けたように点灯された。一球、一球の光は祭のように賑わった(中札内村史)」と、村に大きな喜びをもたらしました。
昭和27(1952)年施行の「農山漁村電気導入促進法」により、1950~60年代中盤に農協が主導する小水力発電所が全国に作られていった時代がありました。北海道でも十勝地方・網走地方を中心に90~100箇所建設されました。

ピョウタンの滝前身02
しかし完成した翌年夏、すさまじい大雨が札内川上流域をおそいました。
札内川は大洪水となり、大量の土石流と流木が押しよせました。発電所のダムはあっという間に土砂でうめつくされ、発電所の建物も壊れて流されてしまいました。
再建費用が建設時の費用を超えることから電力は北電から買うこととなり発電所の再建は諦めることになりました。
昭和30年代中盤になると前述の冬季の凍結・水量減少による発電効率の悪さ、発電量を増やした北電が農村の隅々まで電気を送れるようになったことにより農協系ダムは自然消滅。
農協系の水力発電所は今、戸蔦別川上流のJA帯広かわにしの川西発電所が残る位。そこも昭和47(1972)年に自家発電事業から売電事業に切り替えました。

中札内砂防28
玉梓:確かに砂防ダムみたいな滝みたいと思っていましたが・・・

中札内砂防01
そうした水害の歴史から、この地域では前に書いた札内川第1砂防堰堤など多くの砂防ダム、そして札内川ダムが建設されていきました。そして今もまだ戸蔦別川に砂防ダムを建設してします。
中札内砂防29
道道静内中札内線に面した牧草地。 一本の木がぽつんと立っている姿が隠れた人気に。
バイクを停めて写真を撮っているライダーがいました。

中札内砂防30
玉梓:最後まで見ていただきありがとうございます。

次回は違うことを書こうと思います。

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