愛おしいものを知り、それを守り続けたいと思えた時、人は誰よりも強くなれる。「Buddy Daddies(バディ・ダディズ)」
2022年~2023年、大人から子供まで幅広い世代の人たちの心をわしづかみにしたアニメと言えば、皆さんもご存知の「SPY×FAMILY(スパイファミリー)」でしょう。スパイの男と殺し屋の女、そして人の心が読める超能力を持つ少女の赤の他人の3人が疑似家族を築き、普通の家族生活を送るためにさまざまな困難やトラブルを乗り越え奮闘するというホームコメディアニメです。
私もとても大好きな作品です。その影響力と言えば、主人公の少女・アーニャが作中、自分の両親を「ちち・はは」と呼んでいるのですが、同じように両親を「ちち・はは」と呼ぶお子さんをたまに街中で見かけるようになったほどです。あまりにも一気にメジャーになってしまった作品なので、あえて私がお勧めするほどではなくなってしまいました(笑)まだ観ていない方はすごく面白い作品ですので、ぜひ、観てくださいね。
仮初の家族ですが、それぞれが本当の姿を悟られないよう隠しながら互いを思いやって生活していくうちに、いつしか本当の家族のような関係を築いていくという過程をコメディタッチで描いたハートフルな作品です。お勧めしないと言いつつも軽くお勧めしてしまいました!(笑)良い作品はやはり良いのです!
実は今回はこの作品を紹介するのがメインではありません。「SPY×FAMILY」の深堀りは他の方にお任せするとしまして、私の方はこの作品に毛色が近い作品「Buddy Daddies(バディ・ダディズ)」という作品を紹介いたします。
どんなお話しかと言いますと、主人公は殺し屋バディの”来栖 一騎”(くるす かずき)と”諏訪 零”(すわ れい)の男二人組。親の顔も親からの愛情も知らないで施設で育った、天涯孤独ではあるが気持ちはいつもホットな一騎と、親がマフィアのボスで愛情は注がれずに小さい頃から殺し屋エリートとして非情な教育を叩きこまれた、クールな性格の零。狙ったターゲットは逃がさない。そんな裏稼業を生業とする二人にマフィアのボス殺しの依頼が舞い込む。二人はその依頼をどうにか遂行するがその中で巻き込まれた4歳の女の子”海坂 ミリ”を二人は引き取るはめになってしまう。天真爛漫という言葉がピッタリな明るく無邪気な女児と、彼女には到底似つかわしくない殺し屋二人との家族生活が始まる。
生と死が隣り合わせでとっても危険で不規則な職業?の二人が、日の当たる表舞台で健やかに過ごすことが当たり前の園児の世話を焼きながら、本業任務をこなすという離れ業をやってのけなくてはいけない状況に二人は追い込まれてしまう。果たして、二人はその健全なミッションと本業の両立を無事にこなしていけるのだろうか?家族という絆を持った3人に果たして真の幸福は訪れるのだろうか?彼らと彼女の行く着く先は一体どこなのか?
「Buddy Daddies(バディ・ダディズ)」は「SPY×FAMILY」にひけを取らないくらいにコメディ&ハートフルな作品だと私は思っています。「SPY×FAMILY」はスパイものでありながらスパイ活動や残虐な内容はあまり登場しない、言わばスパイシーじゃないお子様向けの甘いククレカレーのようなとてもマイルドな作品です。だからこそ、子供にもある程度お見せできる安心?な作品です。
これに対して「Buddy Daddies(バディ・ダディズ)」は、ギャグ・コメディ要素は十二分にありつつも、殺し屋としてのミッションも割とストレートに描かれた、言わばスパイシーな大人向けのジャワカレーのような作品です。コメディからシリアス展開までのふり幅が非常に大きく、泣いて笑っていつしか主人公たちに感情移入しながら見入ってしまう作品です。
「SPY×FAMILY」の少女アーニャはとても天然で面白い少女です。そして小さいながら両親に対しても気配りが出来る女の子です。こちらのミリちゃん、見た目にもとても愛くるしい存在ですが、作品を観ていただければ皆さんも納得いただけると思いますが、とにかく自然体の純真無垢な女児そのままなのです。喜怒哀楽で見える彼女のどれもが天使ですね。うちには娘はいませんが、こんな娘がわが家に居たらどんなに楽しい毎日かって想像を巡らせてしまうほどです。
そして殺し屋でありながら、まっとうな父親の役割を果たそうと育児に奮闘する一騎。最初は傍観者だった零も、ミリと関わりを持つようになり次第に家族の温かさを知るようになって家族生活に協力をするように変わっていくのです。保育園に入学するにもいろいろと準備・そろえなくてはいけない物がたくさんあったり、忙しい中でも常に遊び相手になったり、元気かと思えば突然、熱を出して休む事態になったりと、小さな子供がいる家庭では当たり前の日常もたくさん描かれています。
家族の在り方・親の在り方とは?を自然に投げかけてくる心温まるシーンがたくさん詰まっている作品かと思います。どうやったら子供は真っ直ぐにすくすく育つのか?親は子供に対してどう接するべきなのか?いろいろケースバイケースで考えさせられます。いずれにしても子供が伸び伸びと育っていける環境を大人は常に意識して作っていかなければいけないですよね。なかなか言うは易し、行うは難しではありますが・・・。
子に対して親になった責任は当然果たさないといけませんが、それとは別に根底としての愛した者を守るというヒューマニズムの強さもこの作品には感じます。いつの間にか愛していた、いつの間にか守りたいと思っていたというような自然な成り行きがあったとすれば、家族以外に対しても人は優しく強くいられるのだろうか?それによって人はおのれの行動を容易に変えられるものだろうか?愛に秘められたパワーは無限大ってやつですかね。
この作品は、原作がないところから作品を作る/オリジナルアニメを制作することで定評があるアニメーション制作会社”P.A.WORKS”が手がけた作品です。ジャンルは”アクション”&”ホームコメディ”。原作”KRM’s HOME”、監督は「charlotte」「神様になった日」の監督の”浅井 義之”さん、ストーリー原案は”下倉 バイオ”さん。シリーズ構成・脚本は、「ちはやふる2・3」「月がきれい」「あそびあそばせ」「色づく世界の明日から」のシリーズ構成・脚本を担当した”柿原 優子”さん。キャラクターデザインは、原案”エナミカツキ”さん、”佐古 宗一郎”さん。
2023年1月~4月に”BS11”他で全13話が全国放送されました。インターネット配信は、”ABEMA”、”バンダイチャンネル”、”dアニメストア”、”PrimeVideo”、Netflix”、”ニコニコチャンネル”、”U-NEXT”他。
ちなみに”P.A.WORKS”が手がけたオリジナル作品は「花咲くいろは」「凪のあすから」「SHIROBAKO」「クロムクロ」「サクラクエスト」などがあり、そのどれもが私のイチ推し作品として過去に記事にしたことがあります。作品ごとの地方色をとても大事にする富山に本社を構える制作会社で、京都アニメーションと並んで社を挙げてのこだわりある優れた作品作りに取り組む姿勢が素晴らしい会社です。
今回の声優さんですが、主人公”来栖 一騎”役は、「デュラララ!」!/竜ケ峰 帝人役、「ユーリ!!! on ICE」/勝生勇利役を演じた”豊永 利行”さんです。どこか優しさがにじみ出ているような印象の声優さんで、今回の役柄・優しさも併せ持っている殺しと言った役柄にピッタリフィットとする声優さんですね。
もう一人の主人公”諏訪 零”役は、「ハイキュー!!」/月島 蛍役、「呪術廻戦」/狗巻棘役を演じた”内山 昂輝”さんです。一見クールと言った役柄がドハマりする声優さんで、今回もいつも通りのクールさを余すことなく魅せてくれています。
そしてヒロイン”海坂 ミリ”役は、「あそびあそばせ」/本田華子役でかなりはっちゃけた印象の役柄を演じた”木野 日菜”さんです。今回は舌足らずで子供らしい演技で抜群に上手い、と感じさせてくれるほど可愛らしいミリちゃんを演じてくれました。3人の個性が作品に良い感じに調和していて、物語に集中して観ることができ、キャスト選定の良さを感じます。
最後はこの作品のOPとEDを紹介いたします。愛した者に翻弄される側の幸せと苦労する心情、思い出に残るような日々を作っていこうよ、そんな気持ちがそれぞれに垣間見れる曲を聴きながら我が家族たちに想いを馳せてみませんか?
オープニングテーマ「SHOCK!/Ayase」
エンディングテーマ「My Plan/DURDN(ダーダン)」
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私もとても大好きな作品です。その影響力と言えば、主人公の少女・アーニャが作中、自分の両親を「ちち・はは」と呼んでいるのですが、同じように両親を「ちち・はは」と呼ぶお子さんをたまに街中で見かけるようになったほどです。あまりにも一気にメジャーになってしまった作品なので、あえて私がお勧めするほどではなくなってしまいました(笑)まだ観ていない方はすごく面白い作品ですので、ぜひ、観てくださいね。
仮初の家族ですが、それぞれが本当の姿を悟られないよう隠しながら互いを思いやって生活していくうちに、いつしか本当の家族のような関係を築いていくという過程をコメディタッチで描いたハートフルな作品です。お勧めしないと言いつつも軽くお勧めしてしまいました!(笑)良い作品はやはり良いのです!
実は今回はこの作品を紹介するのがメインではありません。「SPY×FAMILY」の深堀りは他の方にお任せするとしまして、私の方はこの作品に毛色が近い作品「Buddy Daddies(バディ・ダディズ)」という作品を紹介いたします。
どんなお話しかと言いますと、主人公は殺し屋バディの”来栖 一騎”(くるす かずき)と”諏訪 零”(すわ れい)の男二人組。親の顔も親からの愛情も知らないで施設で育った、天涯孤独ではあるが気持ちはいつもホットな一騎と、親がマフィアのボスで愛情は注がれずに小さい頃から殺し屋エリートとして非情な教育を叩きこまれた、クールな性格の零。狙ったターゲットは逃がさない。そんな裏稼業を生業とする二人にマフィアのボス殺しの依頼が舞い込む。二人はその依頼をどうにか遂行するがその中で巻き込まれた4歳の女の子”海坂 ミリ”を二人は引き取るはめになってしまう。天真爛漫という言葉がピッタリな明るく無邪気な女児と、彼女には到底似つかわしくない殺し屋二人との家族生活が始まる。
生と死が隣り合わせでとっても危険で不規則な職業?の二人が、日の当たる表舞台で健やかに過ごすことが当たり前の園児の世話を焼きながら、本業任務をこなすという離れ業をやってのけなくてはいけない状況に二人は追い込まれてしまう。果たして、二人はその健全なミッションと本業の両立を無事にこなしていけるのだろうか?家族という絆を持った3人に果たして真の幸福は訪れるのだろうか?彼らと彼女の行く着く先は一体どこなのか?
「Buddy Daddies(バディ・ダディズ)」は「SPY×FAMILY」にひけを取らないくらいにコメディ&ハートフルな作品だと私は思っています。「SPY×FAMILY」はスパイものでありながらスパイ活動や残虐な内容はあまり登場しない、言わばスパイシーじゃないお子様向けの甘いククレカレーのようなとてもマイルドな作品です。だからこそ、子供にもある程度お見せできる安心?な作品です。
これに対して「Buddy Daddies(バディ・ダディズ)」は、ギャグ・コメディ要素は十二分にありつつも、殺し屋としてのミッションも割とストレートに描かれた、言わばスパイシーな大人向けのジャワカレーのような作品です。コメディからシリアス展開までのふり幅が非常に大きく、泣いて笑っていつしか主人公たちに感情移入しながら見入ってしまう作品です。
「SPY×FAMILY」の少女アーニャはとても天然で面白い少女です。そして小さいながら両親に対しても気配りが出来る女の子です。こちらのミリちゃん、見た目にもとても愛くるしい存在ですが、作品を観ていただければ皆さんも納得いただけると思いますが、とにかく自然体の純真無垢な女児そのままなのです。喜怒哀楽で見える彼女のどれもが天使ですね。うちには娘はいませんが、こんな娘がわが家に居たらどんなに楽しい毎日かって想像を巡らせてしまうほどです。
そして殺し屋でありながら、まっとうな父親の役割を果たそうと育児に奮闘する一騎。最初は傍観者だった零も、ミリと関わりを持つようになり次第に家族の温かさを知るようになって家族生活に協力をするように変わっていくのです。保育園に入学するにもいろいろと準備・そろえなくてはいけない物がたくさんあったり、忙しい中でも常に遊び相手になったり、元気かと思えば突然、熱を出して休む事態になったりと、小さな子供がいる家庭では当たり前の日常もたくさん描かれています。
家族の在り方・親の在り方とは?を自然に投げかけてくる心温まるシーンがたくさん詰まっている作品かと思います。どうやったら子供は真っ直ぐにすくすく育つのか?親は子供に対してどう接するべきなのか?いろいろケースバイケースで考えさせられます。いずれにしても子供が伸び伸びと育っていける環境を大人は常に意識して作っていかなければいけないですよね。なかなか言うは易し、行うは難しではありますが・・・。
子に対して親になった責任は当然果たさないといけませんが、それとは別に根底としての愛した者を守るというヒューマニズムの強さもこの作品には感じます。いつの間にか愛していた、いつの間にか守りたいと思っていたというような自然な成り行きがあったとすれば、家族以外に対しても人は優しく強くいられるのだろうか?それによって人はおのれの行動を容易に変えられるものだろうか?愛に秘められたパワーは無限大ってやつですかね。
この作品は、原作がないところから作品を作る/オリジナルアニメを制作することで定評があるアニメーション制作会社”P.A.WORKS”が手がけた作品です。ジャンルは”アクション”&”ホームコメディ”。原作”KRM’s HOME”、監督は「charlotte」「神様になった日」の監督の”浅井 義之”さん、ストーリー原案は”下倉 バイオ”さん。シリーズ構成・脚本は、「ちはやふる2・3」「月がきれい」「あそびあそばせ」「色づく世界の明日から」のシリーズ構成・脚本を担当した”柿原 優子”さん。キャラクターデザインは、原案”エナミカツキ”さん、”佐古 宗一郎”さん。
2023年1月~4月に”BS11”他で全13話が全国放送されました。インターネット配信は、”ABEMA”、”バンダイチャンネル”、”dアニメストア”、”PrimeVideo”、Netflix”、”ニコニコチャンネル”、”U-NEXT”他。
ちなみに”P.A.WORKS”が手がけたオリジナル作品は「花咲くいろは」「凪のあすから」「SHIROBAKO」「クロムクロ」「サクラクエスト」などがあり、そのどれもが私のイチ推し作品として過去に記事にしたことがあります。作品ごとの地方色をとても大事にする富山に本社を構える制作会社で、京都アニメーションと並んで社を挙げてのこだわりある優れた作品作りに取り組む姿勢が素晴らしい会社です。
今回の声優さんですが、主人公”来栖 一騎”役は、「デュラララ!」!/竜ケ峰 帝人役、「ユーリ!!! on ICE」/勝生勇利役を演じた”豊永 利行”さんです。どこか優しさがにじみ出ているような印象の声優さんで、今回の役柄・優しさも併せ持っている殺しと言った役柄にピッタリフィットとする声優さんですね。
もう一人の主人公”諏訪 零”役は、「ハイキュー!!」/月島 蛍役、「呪術廻戦」/狗巻棘役を演じた”内山 昂輝”さんです。一見クールと言った役柄がドハマりする声優さんで、今回もいつも通りのクールさを余すことなく魅せてくれています。
そしてヒロイン”海坂 ミリ”役は、「あそびあそばせ」/本田華子役でかなりはっちゃけた印象の役柄を演じた”木野 日菜”さんです。今回は舌足らずで子供らしい演技で抜群に上手い、と感じさせてくれるほど可愛らしいミリちゃんを演じてくれました。3人の個性が作品に良い感じに調和していて、物語に集中して観ることができ、キャスト選定の良さを感じます。
最後はこの作品のOPとEDを紹介いたします。愛した者に翻弄される側の幸せと苦労する心情、思い出に残るような日々を作っていこうよ、そんな気持ちがそれぞれに垣間見れる曲を聴きながら我が家族たちに想いを馳せてみませんか?
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