小説
久しぶりの文フリで、アーカイブ騎士団も久しぶり 最近のは、kindle版とかで読んでいたはずなので、イベント行って紙の冊子を手に取るのはさらに久しぶり。 (002『忍者小説集』と003『メタバシスによる星間周遊』も読んでるはずだが、ブログ上に感想が残っ…
はるか未来、地球は植物が支配する世界となっており、人類は文明を失い、森の片隅でひっそりと暮らす存在になっていた。自グループから追放されてしまったグレンは、他の地域の見知らぬ動植物や人々を見て回ることになる。 今まで読んだオールディス作品は、…
『SFマガジン2024年12月号』 - logical cypher scape2で言及されていたので。 このシリーズは、以前、『日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女』(伴名練編) - logical cypher scape2を読んだことがある。 あと、新城カズマを積んでる。積んでるっていうか…
文庫版『オーラリメイカー(完全版)』の書き下ろし 「オーラリメイカー」と「虹色の蛇」も加筆されているようなので、それらを読んだうえでまとめて記事にした方がいいかなとも思うのだけど、とりあえず先にこれだけ読んでしまったので。 春暮康一『オーラ…
長大なVLBI(超長基線電波干渉計)計画が、異星文明との接触につながり、さらにこの宇宙における知的種族の運命についての物語となっていく。 春暮康一『オーラリメイカー』 - logical cypher scape2や春暮康一『法治の獣』 - logical cypher scape2の作者に…
ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』(鼓直・訳) - logical cypher scape2に続いて、今度はラテンアメリカSFSFマガジン 2024年 12 月号 [雑誌]早川書房Amazon ラテンアメリカSF特集 監修=鯨井久志 「ぺラルゴニア――〈空想人類学ジャーナル〉への…
学生時代からタイトルは知っていたけれど未読だった。 いよいよこれは読まねばならぬか、と思ってから、さらに1年ほど経過してしまったのだが、とにもかくにも、ようやく読んだ。 いずれの作品もずしっと重い作品ではあるが、しかし、リーダビリティは高く…
文庫化奴 新潮には、次はマリオ・バルガス=リョサ『世界終末戦争』(旦敬介訳) - logical cypher scape2の文庫化もお願いしたい ガルシア=マルケスは昔、ガルシア=マルケス『予告された殺人の記憶』 - logical cypher scape2、ガルシア=マルケス『エレン…
中編小説2編を収録したもの 内容的に何か関連しているのかなと思ったら、それぞれ完全に独立した内容だった。 「鏖戦」は1982年の作品で、酒井昭伸訳 「凍月」は1990年の作品で、小野田和子訳。こちらは中編といっても長めの作品(あるいは短めの長編)で、…
ゾーンから人類以外のテクノロジーの産物をかすめ取ってくるストーカーたちと、ゾーンの周囲で暮らす人々の物語 かなり前から気になっていってずっと積んでいたのだが、フレッド・シャーメン『宇宙開発の思想史』(ないとうふみこ訳) - logical cypher scap…
毎度お馴染みジョナサン・ストラーン編アンソロジーって書くつもりだったんだけど、調べてみたら、邦訳されているのも実際に読んだのものまだ2冊目っぽくて、お馴染みという程冊数なかった。 以前はジョナサン・ストラーン編『創られた心 AIロボットSF傑作選…
日本SF作家クラブによるアンソロジー第4弾 第1弾から第3弾は読んでない。なんかテーマ設定とかにそこまでピンとくるものがなくて……。 今回も地球SFという、ちょっととりとめもない感じのないテーマではあるのだけど、面子が気になったので手に取ってみたら、…
去年に引き続き、実家に帰ったら置いてあったので読んだ(『文藝春秋2023年9月号』(市川沙央「ハンチバック」ほか) - logical cypher scape2) 今回、読んだという記録のみ文藝春秋2024年9月号[雑誌]作者:藤原正彦,塩野七生,保阪正康,佐藤優,清武英利,内館…
ウクライナ戦争起きた頃くらいから、ウクライナといえばそういえば『ミノタウロス』だなあ、再読しようかなあ、とか思っていたのだが、いつものことで、そう思ってから数年たってしまった。いや、ウクライナ戦争始まってもうそんな経つのかよ 現在起きている…
人類が太陽系全体に植民し、ロボット兵器を投入した世界大戦が何度か起きた後の時代、アラビア半島の都市ネオムを舞台に、慎ましやかに生活する人々のもとに、かつての兵器ロボットが現れる。 ティドハーについては、以前ラヴィ・ディドハー『完璧な夏の日』…
SNSで相互フォローの方が、津久井作品についてポストしていて存在を知った短篇 kaguyaはともかく、fanboxやnoteはさすがに分からん 3作ともそれぞれ結構違う雰囲気の話 われらアルカディアにありき 「牛の王」と設定を共有しているらしい作品。なお、「牛の…
1960年代~70年代にかけて書かれたニーヴンの短篇傑作選 『20世紀SF〈3〉1960年代・砂の檻』 - logical cypher scape2を読んで気になった作家の1人 また、ブルース・スターリング『スキズマトリックス』(小川隆・訳) - logical cypher scape2の解説で、60…
ブルース・スターリング『蝉の女王』(小川隆・訳) - logical cypher scape2に引き続き、〈機械主義者/工作者〉シリーズ 同シリーズ、唯一の長編 『蝉の女王』はそこそこ面白かったが、スターリングの長編というとギブスンとの共作だがウィリアム・ギブスン…
スターリングの未来史〈機械主義者/工作者〉シリーズの短編集。 (なお、本来の「蝉」の字体は、上の点3つが口2つになっている奴なのだけど、環境依存文字らしいのでここでは「蝉」と記す) 大体23世紀頃の太陽系が舞台になっている。 人類は宇宙に適用す…
アメリカの幻想小説家ジェフリー・フォードの、日本オリジナル短編集 このフォードという作家のことを全然知らなかったのだが、2000年代に長編三部作が国書刊行会から訳出されている。 本作は、同じく日本オリジナル短編集『言葉人形』に続く日本では2作目…
編者が中村融編『宇宙生命SF傑作選 黒い破壊者』 - logical cypher scape2を編んだ際にページ数の関係で見送った「表面張力」を核にする形で組まれたアンソロジー 「故郷への長い道」「タズー惑星の地下鉄」「地獄の口」「異星の十字架」「表面張力」が面白…
韓国のSF作家キム・チョヨプによる短編集 キム作品の邦訳としては『わたしたちが光の速さで進めないなら』『地球の果ての温室で』に続く3冊目となる。1、2冊目も存在は知っていたのだが、書評等読んでもあまりピンと来ていなかった。3冊目は書評等を読ん…
1974年刊行の短編集『八面体』に加えて、『最終ラウンド』(1969年)から3編と短編小説について論じたエッセーを加えた短編集。 コルタサルについては、これまで以下の2つの短編集を読んだ。『動物寓話集』は彼の初期短編集で、『悪魔の涎・追い求める男他八…
パリ議定書に基づき、気候変動に国際的に対処するために発足した組織、通称「未来省」の活動を中心に、気候変動に見舞われる2020年代後半以降の世界を描く。 火星三部作のキム・スタンリー・ロビンスンの新刊ということで、面白そうだなと思って読むことにし…
竜のグリオールシリーズから「タボリンの鱗」「スカル」の2編が収録されている。短編集とはいうが、「スカル」は中編サイズだと思う。 ルーシャス・シェパード『美しき血(竜のグリオールシリーズ)』 - logical cypher scape2の訳者あとがきを読んだら、「…
超巨大な竜グリオールを描く連作シリーズの最終作。 グリオールシリーズは、以前、第1作目の短編集であるルーシャス・シェパード『竜のグリオールに絵を描いた男』 - logical cypher scape2を読んだ。 第2中短編集として『タボリンの鱗』があり、本作は3…
1939年から1940年にかけて、上海を舞台にして行われた日中和平工作を描いた作品。 具体的には「桐工作」という実際にあった和平工作に基づきつつ、その「桐工作」の一部をなす「榛ルート」というミッション(これは本作の創作)に携わった民間人の物語となる…
久しぶりにミルハウザー読んだ。 原著は2015年に刊行された”Voices in the Night”で、邦訳は2020年の『ホーム・ラン』と2021年の本書『夜の声』に二分冊されて発行された。 スティーヴン・ミルハウザー『バーナム博物館』 - logical cypher scape2 スティー…
SFマガジン読むの久しぶりな感じ(しかし見返してみると、以前からさほど頻繁には読んでいないな)。 グレッグ・イーガンの新作中編が掲載されているということで、読まねば、と。SFマガジン 2023年 12 月号 [雑誌]早川書房Amazon グレッグ・イーガン「堅実…
河出文庫から出ている、10年ごとに区切ったSFアンソロジー。 以前、『20世紀SF<4>1970年代接続された女』 - logical cypher scape2を読んだことがある。 なんでそんな部分部分だけ読んでいるのかというと、古典をちゃんと読んでいく真面目さが自…