2024/12/26
「仮想敵国に工作員送り込んで諜報&調略実施」するのは「独立国家として当然の行動」ですし、ねえ・・(;´д`)トホホ・1045(それこそ「シリア版カーブボール」の影が見え隠れモノ・・・)
うわあ、こういうネタの背後に「シリア版カーブボールの影が見え隠れ」しておりまして、それこそ「実はやはりシリアには化学兵器は存在してませんでした」な展開すら…(;´д`)トホホホント、「内閣情報庁」創設強化において、この種の亡命者のフカシへの用心が‥(祈願)
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〈アサド政権の崩壊で起きるシリアと中東の苦境〉それでも“新シリア”を後押しすべき理由
12/26(木) 5:02配信 Wedge(ウェッジ)
Economist誌12月14日号が「新シリアはどう成功または失敗するのか。多くのことが悪くなるだろう。しかし今は暴君の没落を祝おう」との社説を掲載している。その要旨、次の通り。
反政府軍が12月8日ダマスカスに前進し、アサド政権の軍は空中分解した。
アサドがモスクワに逃亡した今、問題は、解放がどこにつながるかである。
シリアの新しい黒幕はとても「平和の人」ではない。最近の攻勢での主たる勢力、HTS(Hayat Tahrir Al-Sham)は、2016年までヌスラ戦線と言われていたアルカイダのシリア支部であった。その創設者アフメド・アル・シャラアはイラクでアブ・モハメド・アル・ジャウラニの名でISのメンバーとして米国と戦った。HTSとシャラアは、これらは過去のことであるとしている。
幾つかの外国は既に自分の利益のためにシリアで戦っている。北ではトルコの代理勢力が自治を求めるクルドと衝突している。シリア中部では、米国はISが聖戦を再開することを怖れ、そのキャンプを爆撃している。イスラエルは軍事装備と化学兵器を破壊し、ゴラン高原に侵攻、より多くのシリアの領土を占領している。
かくも多くの抗争を見て、多くの人々がシリアは再び内戦に陥ると考えるのは驚きではない。
シリアが安定する不可欠の条件は、シリアで寛容で包摂的な政府ができることである。戦争からの教訓はどのグループも単独では抑圧に頼らずに支配することはできないということである。多数派のスンニ派さえ、原理主義者に支配されることを望んでいない。
分断された国で新しい政治的解決を作り上げる困難な仕事はシャラアに行くだろう。彼の暫定国民政府はHTSに忠誠な人のみで構成されている。しかし、もしシャラアがシリアを大きなイドリブ(注:彼らはイドリブを支配してきた)として永久に支配しようとするなら、彼は失敗するだろう。シリアは戦闘する軍閥により分断されたままになるだろう。
シリアはもし外部勢力のライバル関係の場所になれば、失敗するだろう。放っておかれた方が繁栄する可能性が高い。
世界はHTSを好まないかもしれない。しかし安定する政府の創設をサボタージュすることは毒がイラク、ヨルダン、レバノンに広がるリスクを冒すことになる。もしシャラアが国家指導者となるならば、西側はHTSのテロ指定を速やかに解除すべきである。
新しいシリアは大きな贈り物を持つ。それはイランとロシアを排斥することができる。ロシアとイランはアサドを権力の座に置くために数百億ドルも使った。しかし彼らは、独裁者を拒否した国では専制主義を維持する能力がないことを証明した。
ロシアはその帝国的野心の現実化に失敗した。これはコーカサスと中央アジアで反響を呼ぶだろう。イランはこの1年、その代理勢力がガザ、レバノン、シリアで敗北するのを見た。中東でのイランの影響力は劇的に弱まり、トランプ新政権との交渉の可能性も出てきた。
* * *
シャラアを後押しするべき
この社説はアサド政権崩壊の後のシリアをどう扱っていくべきかについてEconomist誌の見解を述べたものであるが、大筋においてこの社説の見解に賛成できる。アサド政権を崩壊させたのはHTSであり、その指導者であるシャラア(ジャウラニ)を中心として次のシリアの政権ができることは、当然の成り行きである。
HTSがテロ団体に指定されていることを理由に、シャラアとの協力に躊躇するようなことは好ましくなく、必要であれば、テロ団体指定は速やかに解除すればよい。
シリアの今後は、この社説が指摘するように多くの困難に直面するだろう。ただシャラアが融和的で諸勢力を包摂した新政府を樹立することを望み、それを後押ししていくことが今後のシリア政策の基本であろう。
アサド政権の崩壊はロシアの威信に大きな痛手を与えたこと一つをとっても大きな出来事であった。おそらくロシアはシリア内での海軍基地と空軍基地を失うことになろうが、それはロシアの対アフリカへの軍事介入および地中海での軍事力展開にとり多大なマイナスになるだろう。
ロシアのウクライナ戦争は何の正統性もない国連憲章違反の暴挙であるが、それに対応する中で、ロシアは十分なアサド支援ができなかったということかと思われる。
イランの苦境と世界にとっての危険
イランはレバノンのヒズボラへの兵器援助をシリア経由で行っていたが、それが不可能になり、ヒズボラのさらなる弱体化は避けられないものになった。イランが誇ってきた抵抗の枢軸はシリアが抜ける中、劇的に弱くなったと見てよい。
イランについての一つの懸念は、イランの状況が苦しくなる中で、イランが核兵器開発を加速化する危険が出てきていることである。イランは60%に濃縮されたウランを持つと国際原子力機関(IAEA)は言っているが、広島に投下されたLittle Boyは60%濃縮ウランで出来たものであり、イランは核兵器保有に近づいている。サウジの皇太子MBSはイランが核武装すればサウジも核武装すると公言しており、中東で核兵器が拡散する可能性が出てきている。
またシリアは化学兵器を持っており、その取扱いも大きな問題である。
中東情勢はアサド政権の崩壊により、大きな変化の時を迎えていると判断される。ただ、アサド政権という酷い独裁政権がいなくなったことは、上記の社説も言う通り、「祝賀すべきこと」である。(Yahoo!より抜粋)
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