丹波ナチュラルスクール暴行事件
学校さえもが監獄化している時代だから、このような徒花(あだばな)も生まれる。
オウムのサティアンや時津風部屋もしかり。
さらには、JR西の日勤教育もまた同じ。
人を閉じこめて脅し、支配していく。
何のために? …その理由も分からぬままに。結局は、金のために。
人や国土を道具として利用する国に
人を道具として扱うハラッサーが蔓延するのは当然だ。
親が子を道具として扱い、
荒れた子は、施設で金の具にされる。
心なき者が、心ある者を追い詰め
心なき者は、心ある者の反撃に対応できず
心なき者は、心ある者の心を失わせようと閉じこめ洗脳する…
まず、親はこのような施設の全く同じ構造に気づいて欲しい。あなたが、このような施設に入れられたら、どうか?
次に、親が何をすべきかについて、次回書きたい。
【事件概要】
京都府京丹波町のフリースクール「丹波ナチュラルスクール」経営者の江波戸聖烈(えばと・せいれつ)容疑者(60)、森下美津枝容疑者(55)が入所者への傷害容疑で逮捕。女子中学生(14)は「目つきが悪い」と目を着けられ、逮捕事実となった8月3日には数十回も殴ったりけったりされ、17日間のけがをした。女性3人が脱走しスーパーに駆け込んだことにより発覚した。(尚、容疑者名は記事によって江波戸聖烈、朴聖烈の両方があります)
以下は、主として産経ニュースの記事からピックアップ(コピペ)したものである。
http://search.sankei.jp.msn.com/?q=%83t%83%8a%81%5b%83X%83N%81%5b%83%8b%96%5c%8ds&cp=932
■勧誘-----------------------------------
「20年の実績があって熱血教師ぞろい」「卒業後に大学に進学した者もいる」と売り込み。入所を決めた保護者には「入所を嫌がる場合には強制的に連れて行く」「スパルタ教育で、きちんとしつける」と口頭で説明していた。
*強制連行及び体罰・洗脳をすることを親に宣言し許可を得ている。
「強制」「スパルタ」「しつけ」-これらのキーワードが出た瞬間に、この施設はヤバイと気づかなければならない。ここで気づけば、この後を読む必要はない。
*私も強烈なパワハラ体験があるが、ハラッサー(岩山)は巧みに会社に対して公言していた(↓)
『 岩山はこういうことも話した。以前、彼は竹下部長に宣言したそうだ。
「これからは島津を徹底してしごきまくる」
なるほど、そうか。島津は合点した。彼は、俺を徹底して揺さぶることを組織に公言し、承認を得ていたのだ。これで、なにをやろうとも教育という大義名分で守られるわけだ。なにかが起こった場合、それを承認した組織も同罪だ。彼は、自分の安全を確保した上で、実に好き放題のことをしたわけだ。これは、教育の名を借りた一方的な暴力ではないか。』【「あきらめの壁をぶち破った人々―日本発チェンジマネジメントの実際」(日本経済新聞社)より】
■拉致-----------------------------------
施設職員は3人一組となって、入所予定者が自宅で就寝中の深夜か、日中に児童相談所の施設から出てくるところを狙い、数分間で手際よく車に押し込み連れ去っていた。
■連行-----------------------------------
平成17年5月、東京都江東区の首都高速湾岸線で発生。施設のワゴン車が側壁に衝突し、乗っていた4人のうち施設職員の男性2人と移送中の少年1人が車外に投げ出されて死亡した。(→以降、手錠をかけるようになった)
*逃げだそうとした少年の思いはいかばかりか…
そして、警察はこの時の調査を一体どのようにしたのか? ここで見抜くことも出来たはずである。
■恐怖の植え付け-------------------------
連れて来る車内から「お前は悪いことをしとんのや」などと叱責(しっせき)。到着するとすぐに江波戸容疑者や責任者の森下美津枝容疑者(55)のもとに連れて行かれ説教、暴行を受けた。
*お前が悪い→罪の意識の植え付け→体罰を受け入れさせる下準備→暴行
■施設-----------------------------------
約20年前に寺院敷地内に開設。2階建てのプレハブの1階には炊事場、風呂、職員の部屋があり、2階に設けられた8畳程度の3室で男女別に集団生活を送っていた。
寝泊まりする部屋は3重に施錠され、窓には鉄格子が付いていた。
プレハブ周辺は異臭を放つなど劣悪な環境。
*寺院は何をしていた? 鉄格子がついた窓の施設を、なぜ行政が認可する?
■監視-----------------------------------
日中は複数の職員に入所者の周囲で常時監視させ、外鍵付きの宿泊施設に収容する夜間には、「脱走を防ぐため」として宿直員にも接触を一切禁じていたことが府警の調べなどでわかった。入所者を完全な〈監禁状態〉に置いていた。
夕方からは、近くに住む男性ら3人が交代で、宿泊施設1階での宿直勤務に就いた。朴容疑者らは入所者を2階の部屋に収容して外鍵をかけ、宿直員には「脱走するかもしれないので、入所者とは連絡を取らないように」と指示し、「緊急時でも、まず私の携帯電話に連絡を」と依頼していた。宿直員の1人は「勤務中、入所者を見ることは一切なかった」と話している。
*“近くに住む男性”とは? 共犯か、無責任に仕事を引き受けていたのか?
■日常-----------------------------------
昼間は草刈りや農作業、チラシの折り込みなどをするが、常に監視され、作業が遅れると暴行を受けた。食事は5分以内に終えなければならず、トイレは1日数回と決められて5人がまとまって行く必要があり、最後の1人が水を流すルールがあった。風呂は冬場が5日に1度、夏場が2日に1度となっていた。
*相互監視をさせる体制
■目撃情報-------------------------------
目撃した近所の男性は「命令口調で指示が飛び、入所者は常に駆け足で作業をさせられていた」と話す。
近所の住民によると、施設の職員が作業中の子供たちによく声を荒らげており、子供たちは無表情のまま、黙々と作業を続けていた。少年が必死の形相で逃げていることもあったという。
*“近所の住民”を責めるわけではないかが、何とかならなかったものか。死人が出ることもあり得ただろう。
■食事-----------------------------------
食事は朝食抜きで昼食と夕食はコンビニ弁当、カップラーメンなどの簡単なものしかなかった。
「賞味期限切れの弁当を食べさせられた」と証言した。
少女は「コンビニの食べ物が糸を引いている」と話していたという。
*賞味期限切れのモノを売ったコンビニも共犯。
■見せしめ--------------------------------
「体調不良を訴えても病院に行くことを許されなかった」「冬に、木に裸でくくられて水をかけられた子もいた」と話す入所者もいた。
ある少女(17)は児童相談所に「いつも特定の子が見せしめのように暴力を振るわれ、『逃げればこうなるぞ』と脅された」と語った。
暴行は数十分間にわたる執拗(しつよう)なものだったことが、府警の調べでわかった。暴行は他の入所者の目の前で行われており、府警は、入所者に恐怖心を植え付け、自らに屈服させる目的もあったとみている。
■親対策----------------------------------
朴容疑者は入所開始から3カ月間を「矯正教育に重要な期間」として家族との面会を禁止。それ以降は許可したが、面会場所は必ず寺の本堂に指定しており、訪れた家族の中には「きれいな施設だった」と好印象を受けた人もいたという。
*3ヶ月あれば屈服させることも出来るだろう。面会できないこと自体がおかしいことに気づかなければならない。それに、親は子どもの表情は見ていないのか?(まぁ、見ることの出来ない親だから、こういうことになるのだろうけれど…)
■児童相談所対策---------------------------
児童福祉法と児童虐待防止法に基づく調査権限は、18歳未満の児童となっており、18歳以上では保護したり、聞き取り調査ができないという。児童相談所はその後も数回、施設を訪問したが、いずれもうその回答をされ、踏み込んだ調査ができなかったという。
*法に縛られ、心(直感や感情)で動くことが出来ない。ならば人間ではなくロボットを置いておけばいい。被虐待者に年齢制限はない。おかしいと思ったら状況調査なり、周辺住民への聞き取り調査なり、何らかの手を打つことが出来たはずだ。
■経費-------------------------------------
入所金は200万~350万円、月謝は月10万~15万円。
施設では職員数人がかりで強引に施設に連れ込む場合に、200万~350万円の入所金とは別に30万~50万円の費用を請求していた。
*親はお金を出して子どもを監獄に収監し、なおかつ監獄の維持費を出していたことになる。
------------------------------------------------------
結局、関わっている大人は沢山いる。
にもかかわらず、「脱走」という手段でしか自分を救うことは出来なかった。
大人社会は、何も出来なかった。
心で行動できる自律した大人を作っていかなければならない。
時津風部屋暴行致死事件(2)-モラルの崩壊したDV部屋
「孤立が監禁を生んだ」~アイ・メンタルスクール事件
「壺割」の害(3)-中見えぬ「駆け込み寺」
★JR福知山線脱線事故の深層<目次>
上記の中で、次のをお読み下さい。
第4部 「日勤教育」に見る洗脳の仕方
第5部 「日勤教育」に内在するダブルバインドの構造