地元横浜の美術展巡り。
まずはそごう美術館で「院展」を観る。多くの日本画が並べられているのを眺めていると、そもそも「日本画って何だろう?」と考え込んでしまう。西欧から「洋画」が入ってきて、その対比として「日本画」という概念が成立した。当時は主題・様式・技法の点で、洋画との違いは明らかであっただろうが、今、院展に並ぶ日本画と洋画との境界線がどこにあるのか、わからなくなってしまいそうだ。強いて言うなら、画材・絵具の違い、だろうか。
ランチの後は横浜美術館の「イサム・ノグチと長谷川三郎展」を観る。1950年代に出会って意気投合した二人は、一緒に旅に出かけ、お互いにインスパイアされた作品を残している。
そしてそこから横浜能楽堂へ。これは単に大和絵師・山口晃の追っかけである。特別展山口晃「昼ぬ修羅展」で、数点の作品を観る。相変わらず展覧会の開催までに作品の完成が間に合わなかったようだ。2013年の水戸芸術館の展覧会でも、2015年の馬の博物館の展覧会でも、一部未完の作品が残されており、展覧会の期間中にも作業を続けているような状態だった。山口晃は、今年の NHK 大河ドラマ「いだてん」のタイトルバック画にも採用されている。
実は横浜能楽堂に来るのは初めて。公演が行われていなかったこともあり、中を見学することができた。