17世紀、実在した修道女が書いた謎の暗号文「悪魔からの手紙」が解読されたそうだ。
問題の手紙は1676年、イタリアのシチリア州アグリジェント県のパルマ・ディ・モンテキアーロ修道院で、修道女マリア・クロシフィッサ・デッラ・コンチェツィオーネによって書かれたものだ。
それは誰にも読めない文字で綴られており、悪魔が彼女に憑依し、彼女の手を動かし無理やり書かされたものだと伝えられている。
悪魔に乗り移られた修道女が書いたとされる手紙
マリア・クロシフィッサ・デッラ・コンチェツィオーネは1645年生まれで、本名をイザベッラ・トマジという。
15歳の時に再洗礼を受け、ベネディクト会(カトリック教会最古の修道会)の修道院に入った。
言い伝えによると、1676年8月11日の朝、当時31歳だったマリアが床に倒れているのが発見された。
その手や顔はインクまみれになっており、解読不明の謎めいた手紙を持っていた。
彼女は仲間の修道女たちに、この手紙が悪魔に乗り移られ、無理やり書かれたもので、自分を神から遠ざけ悪へと導く試みだと打ち明けた。
手紙は見たこともない文字で書かれており、誰も読むことができなかった。
仲間の修道女たちは彼女たちはその話を信じ、それを修道院に展示し続けてきた。
イタリアの研究チームが解読に成功
この手紙は、支離滅裂な文字が14行だけ書かれたもので、これまで何世紀にもわたり多くの者が解読を試みたが、失敗に終わった。
2017年、この手紙の解読に成功したのは、イタリア・シチリアにあるルドゥム科学センターのチームだ。
「歴史的な文献の解読に取り組む際、筆者を無視することはできない。私たちはこの修道女についてできるだけ多くのことを知る必要があった」と、ルドゥム研究所所長のダニエレ・アバテ氏は語った。
シスター・マリアは語学が非常に得意だったことで知られていたため、研究チームは手紙の文章は彼女が学んできた文字をいろいろ混ぜて発明した言語だと仮説を立てた。
研究チームは、暗号解読ソフトにラテン語、古代ルーン文字風ギリシャ語、現代ギリシャ語、果ては中東で暮らすヤジディ人の言語などを教え、解読を試みた。
さらに手紙に繰り返し出現する音節と記号を分析し、より精密な解読アルゴリズムを開発した。
こうして各言語の文字と手紙の文字を比較しつつ似たものを特定していくと、次第にその内容が明らかになってきた。
その内容は?
わずか14行の手紙は、確かに悪魔からのものらしい内容で、人間と神と悪魔との関係について論じられていた。
例えば、聖なる三位一体を「無用の重荷」と表現しており、「神は人間を自由にできると考えているが、この制度は誰のためにも機能しない。スティクスだけがそれを実現できると確信している」といったことが書かれている。
ステュクスとは、ギリシア神話における三途の川のようなもの、あるいはそれを神格化した女神のことだ。
だが、あまりまとまりがなく、悪魔憑きというよりも、最近の学説で提唱されているように、彼女が統合失調症や双極性障害だった可能性を匂わせている。
「彼女は毎晩、悪魔と戦い、叫び声を上げていた」と歴史記録にはある。修道院では、この手紙は彼女が「数え切れないほどの悪霊との戦いの産物である」と信じていたようだ。
この研究結果はまだ査読付き科学雑誌には掲載されていない。今後新たな発見があるかもしれない。
References:Satan’s Enigma: ‘Possessed’ Nun’s 17th-Century Letter Deciphered | Live Science / news.com / / written by hiroching / edited by / parumo
2018年09月13日 の記事を編集して再掲載してお届けします。
仮にそういう存在がいたとしたら憑依した人が持ってるボキャブラリーを適当に借りて使いそうな気もするから複数言語に長けた人だったらあながち混ざった表現になりそう(妄想)
ちゃんと意味のある内容なのがすごい
真意は兎も角、デザイン性の高い綺麗な記号だな
何となく美しいわ
なんも読めないけど、めっちゃ字きれいな人だなってことだけわかる
統合失調症かな(´・ω・`)文字がとても可愛くてオシャレで元の人格を勝手に妄想してしまう
精神病だけど天才ってパターンだったんだろうな
現代に生まれてたら薬で症状を抑えてその才能を何か凄いことに活かせていたかもしれない
そう考えると残念
もしくは彼女が異常に知能が高く、そのため宗教や慣習などの先入観に捕らわれない先進的な考えに至り、でも当然誰にも理解してはもらえないだろうし、記載すれば異端とされて迫害されることもわかりつつも、書き残さずにはいられず、いつかこれを解読して同調してくれる人が現れることに希望を託したのかも。
「三位一体を受け入れない思想」はキリスト教大分裂の原因。三位一体を否定するキリスト教会を「非カルケドン派」という。カソリックから見たら異端である。
この修道女さんは非カルケドン派の神学を知って、理解していたのではなかろうか。
黒歴史ノート…
そのうちヴォイニッチ手稿も解読できるのだろうか
アークザラッド2の装備品のスティクスはこのステュクスから来てるのかな?
厳粛な修道生活で溜まったストレスを背教的な思想でも何でもいろいろ書いて発散したかったんじゃないかな
>>14
不平不満を文字にしたり大声で叫ぶことで発散できるというからね。
ただ、場所が場所だけに内容がバレるとマズイから奇声、奇文にしたのかもね。
てっきりものすごい悪筆のなぐり書きかと思ったら丁寧できれいな字だね。字のバランスも良くてかわいい。飾りたい。
ただのイタズラ好きのお茶目な人だったんじゃね
悪魔が来りて筆を持つ
>>17
どことなく、ラブリーゴーストライターみたい。
キリスト教ならい一神教特有の神様以外の力のことを悪魔と呼ぶからね
流石は修道女、文字の装飾が素晴らしい
写本とかもしてた人なのかな?
悪魔がいなければ神の存在する理由がない
中二病はあの時代にもあったのか