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ビーチサイドの人魚姫
俊樹

2019年9月Nikon D700で一眼レフデビュー。カメラは独学。2020年4月、Nikon D810へアップグレード。いつか写真展を開く為、日々精進。勿論、詩、小説、エッセイ、作詞は継続中。2021年夏、Nikon Z7Ⅱへと更にアップグレード。2022年10月、3回目の心臓手術に耐え抜き現在に至る。2023年8月ペースメーカー植え込み。

モナリザの悲しみ。

2014年06月14日
美術・造形 13
モナリザ

 歴史上最も有名な肖像画と呼ばれる「モナ・リザの微笑み」。イタリアを代表する美術家「レオナルド・ダ・ヴィンチ」は誰もが賞賛する天才画家である。
 この絵を完成させる為に費やした年月は3年~4年とも言われている。しかし、この絵が完成品かどうかはレオナルド自身にしか分からない。
 私はデザイン学校に通っていた頃デッサンをよく描いた。描けども描けどもこれで良いという判断が下せない。つまり自分の中で完成しないのである。
 これは自分との根競べであり、闘いでもあった。最終的には時間が終止符を打ったのだが、それで満足出来たかは別問題であった。
 芸術は執念だと先輩画家が教えてくれたのは私が18歳の時だった。絵画には描いた人のメッセージが込められている。これは詩でも同様である。絵画と詩が共通点も持つのは必然的なことであろう。
 モナリザに纏わる話題は豊富である。しかもそれらは謎に満ち、神秘的でより一層絵画の魅力を引き立てている。
 この作品に関してはここで述べるまでもないが、モナリザモデルがフィレンツェの商人の妻だという確証を得たという話もある。レオナルド自身の肖像画であると噂されたり、この一枚の絵画に対し、これほど多くの疑問が残るのは稀である。
 例え現代の最新科学技術を持って解析してもそれは憶測の域を出ない。モナリザの微笑みの奥深くに隠された悲しみを誰が受け止めることが出来るだろうか。微笑みと悲しみは運命を共にしたレオナルドの心が深い喪失感を味わい、失恋の代償としてこのモナリザが描かれたと私は推測している。
 一枚の絵画鑑賞した時、個々によってその印象は異なってくるだろう。絵には見えていないが、モナリザが流す涙はレオナルドの深い悲しみによって描かれているのである。見えない部分を描くこと、それが芸術と言うものなのかも知れない。

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俊樹
この記事を書いた人: 俊樹
本名/神戸俊樹
静岡県藤枝市出身。
19歳の時に受けた心臓手術を切っ掛けに20歳から詩を書き始める。
2005年3月詩集天国の地図を文芸社より出版、全国デビューを果たす。
うつ病回復をきっかけに詩の創作を再開。
長編小説「届かなかった僕の歌」三部作(幼少編・養護学校編・青春編)父を主人公にした(番外編)を現在執筆中。
詩、小説、エッセイ、作詞など幅広く創作。
2019年9月、一眼レフデビュー。Nikon D700を使用。
2020年4月、Nikon D810にアップグレード。
2021年夏、ミラーレス一眼 Z7Ⅱへと更にアップグレード。
2022年10月3度目となる心臓手術を受け、大成功を収める。
2023年8月徐脈性心房細動で心停止(失神)したため、ペースメーカーを植え込む。

コメント13件

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blackout

小説もそうかもしれません

自分は、いかに書かないで読み手に妄想させるか?に主眼を置いていますが、これはある種、見えない部分を描くことに近いかもしれません

上手くは言えないですが(汗)

2014年06月14日 (土) 20:04

ネリム

こんばんわ
自分も絵を描いているのですが、これで良いと言える絵を描くのは難しいと感じます。

2014年06月14日 (土) 23:27

くわぁ

俊樹さん、デザイン学校に通ってらっしゃったことがあったんですか…。

私は駄目。
全然駄目。
暴れるだけ暴れて何も残ってない。
羨ましいです。

2014年06月14日 (土) 23:32

koyuri

モナリザを見たくて

上野の国立美術館に姉に連れられて行っても、ホトンド見えませんでした。

大学時代に、ループルに行ってやっとチャンと見るコトが出来ました。

何時間見ても飽きないホド素晴らしかったのですが、言われてみれば俊樹さんのおっしゃる通りなのかもと思いました。

2014年06月14日 (土) 23:48

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2014年06月15日 (日) 05:41

higemajin

お早うございます。

また次の瞬間

 見たものは、見えたものに
 思いは、「で、あった」だろうことに気づくと
 完成などという言葉が陳腐になるのかもしれませんね。

2014年06月15日 (日) 09:19

由莉

こんにちは

フィクション小説であっても、自分の経験や感じ方なども見え隠れします。
けれども伏せんを敷いたりと読み手を意識して、いかに惹き込むかなど
戦略めいたものが重要です。(言うまでもないですが文章力も)

絵の場合にも構図などの基本は無視できませんが
絵や詩は、作者が感じたこと、心が濃く深く表現されると思っています。
ただ、特に絵の場合は観る側の人によって、微妙に感じ方が違ってきますけれど。
でも描き手は唯々、その時の感情を熱く筆に画材に走らせます。
※完成か……実際はこのあたりで完成としようという感覚です。
つまり、絵には完成という明確な答えはないです。
次は前回を踏まえて、ここをこんな風にとか、
新しい作風を試みたりなど描けば描いていくほど
精進しようと言う気持ちが湧き上がります。
時には、月日が経って加筆ということもあるでしょう。
※未完成か……これは自分でわかっているはず。

どこかの絵師さんが新作をブログにUPするたび「未完です」を
必ず付け加えている人が居ました。
まるで事前防御しているかのように感じて、嫌でしたね。。。
常々「未完」のものを見せられる側って……どうなの?
という感じで、ほんと嫌な感じでした。
普通に「新作です」とUPするのがよいですね^^

2014年06月15日 (日) 16:50

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2014年06月15日 (日) 21:32

ま~ねん

そうかもねー

私も小学生の時から油絵をしてて、
今は孫が小さいから絵の具は怖くて出せないままw

いままでの作品 手元に4つほどしか残ってないけど、
お嫁に行った作品も どれもこれも完璧に仕上がったーって思った事はないんよね・・・・ どれ1つw

今も額に入れ部屋に飾ってる絵もチャンスがあったら筆を入れたいと思ってます(´艸`)

私の場合 
これで完璧!! って思った事がないから続けていけてるんかなー
飽くなき努力やねーーー

2014年06月15日 (日) 22:53

赤鈴

うつ病

私も去年ぐらいから"うつ病"の症状が出始め、最近では特に酷くなってきたので、ついに今回精神神経科の受診を決意いたしました。

何をしていても楽しくなく、"自殺"や"死"といったフレーズが頭から離れられなくなりました。

休みの日はそうでもないのですが、仕事の日になると症状が目立ちます(休みの日でも何をしてても楽しくはならない)
眠りも浅く、熟睡できない日々が続いております。

友人にもうつ病だった奴がいるのですが、そいつは完治までに4年を要したとのことでした。
長い闘いになりそうです・・・

2014年06月16日 (月) 01:25

マムチ

こんにちわ~♪

私は絵は・・よく漫画を書いてました(笑)
もう少し歳を重ねたら
油絵なんかもやってみたいです^^

体調は大丈夫ですか!?
大きな病気をすると、失うものも沢山ありますが
得るものも沢山ありますよね^^
お互いに上手く付き合っていきましょうね!!

2014年06月18日 (水) 13:38

sado jo

こんばんわ^^

幼少の頃に母と別れたダ・ヴィンチは、生涯母の面影を追い求めたと言われます。
名画「モナ・リザ」の微笑みと、肖像画にしては背景が暗いのは、ダ・ヴィンチの心の写しだったのでは無いでしょうか?

2014年06月29日 (日) 01:28

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2014年06月29日 (日) 01:50