ニセ科学批判が本来持っているはずの一傾向

同じSkepchick にあったこの記事は面白い。
http://skepchick.org/blog/2009/11/ai-modern-morality/
細かいことは読んでもらうのが一番いいんだけども、BBCに、イギリスの悪童を世界の“Strictest Parents”の家庭に二週間放り込んで矯正させるという番組があるらしい。読んでるだけでも面白そう。


一応ワルガキどもは矯正されるんだけども、この“Strictest Parents”というのがいずれも宗教色の強い、非常に信心深い家庭である。最初はその厳格さに猛烈に抵抗するワルガキどもも、二週間たつとおとなしく頭を下げて感謝するんだそうな。ますます面白そう。


で、この人が問題にしてるのは、道徳とか倫理とか、なんで宗教に頼らんといかんのかという問題。この人は、宗教に頼る必要はないと言っている。自分の場合は、個人の経験や子供のときに読んだ本などが積み重なって倫理観を形成してるという。コメント欄はざっと見ただけでちゃんと読んでないけど、概ね同じ意見の人たちが書いているらしい。


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ちょっと面白かったコメント。ハンドルネームがBookittyさん。

Ah, the question always asked of atheists. “If you have no God, by what higher authority do you base your moral code.” Great question, you always get such interesting answers.

For myself, it’s faith. Not religion. Organized religion is merely a political commonwealth without land. Faith is what we believe without proof.

倫理の基礎をなすものは宗教ではなくて、Faithであるという。でも、“What we believe without proof”って、日本人の目から見ると宗教とどう違うのか、分かったような分からないような話ではある。


それに、自分なりの倫理観そのものが、キリスト教の影響を受けてないなんて、どうして言いきれるんだろうか。神様を根拠にしないけど、Faithと宗教は違うからいいんだろうか。方向が違うだけで、結局同じ穴のムジナなんじゃないの?このあたり、この手の議論につきまといがちな一種の詭弁を僕は感じる。


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ニセ科学批判は宗教を否定するものではないとよく言われるところだけど、それを論ずる人たちは実際のところこういう傾向を持っているってのは、分かっておいた方がいいと思う。こういう感覚、簡単に日本人が首を突っ込める領域ではない気がするんだが。。。