電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

戦後という、成り上がりと物欲の自由

『立喰師列伝』を観た日、帰りにBOOKOFFで雁屋哲+由起賢二『野望の王国』全巻を立ち読みするという無謀に挑戦してどっと疲れた。これもまた雁屋哲による「壮大な偽史としてのオレ戦後史」なんだろうが、権力を目指す大人の世界を舞台に少年ジャンプ的バトル…

それぞれの戦後、それぞれの昭和

押井はこの『立喰師列伝』を「壮大な偽史としてのオレ戦後史」として語ろうとしていたようだが、まあしかし、以上のような、押井の「戦後」のメンタリティは、わたし個人としては、面白くはあるけれど、どうしてもいまひとつ幅が狭いように感じたのも事実だ…

「喰い歩きの自由」という戦後

さて、『立喰師列伝』は、無銭飲食を生業とする「立喰師」なる人々を、戦後に出現した、かつての時代の山窩(これ自体、実在したのか不明の、伝説の存在である)のような漂泊民として民俗学っぽく扱う、という体裁を取っている。 この「民俗学っぽく」という…

無駄に贅沢なる楽屋落ちオフザケ

で、中野区から渋谷まで自転車で出かけて『立喰師列伝』を観る。 自慢じゃねえが『攻殻機動隊』も『イノセンス』もレンタルビデオえ一回しか観てないが、『紅い眼鏡』と『ケルベロス Stray Dog』と『トーキングヘッド』なら映画館で数回観てるわたしとしては…

春が来たので穴倉から出る

なんだか二ヶ月近くも間が空いてしまったが、別に旅に出てたわけでもない。 この間、一応、原稿仕事もしてはいたが、花粉の季節だったので日中は外に出ず、まだ肌寒いので布団が気持ちよいからと毎日昼過ぎまで寝て、原稿料も入ったことだからと、無敵鋼人ダ…