電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「空虚な中心」を探して

那須きのこ『空の境界』上下巻やっと読了。 人為により世界の摂理に反する行為には必ず自然の「抑止力」が働くという発想とか、人格というのは脳の知識情報だけでなく肉体(による差し替え不可な経験、経歴、人間関係環境etc)で成立するものなのだ、とかい…

他者同士自衛が義務の国、均質化が義務の国

「おい、おれたちを撃つんじゃない!」 「なんだと?」 「おれたちを撃っちゃいかん、でないと、こっちも応戦するぞ! ジョージ・オーウェル『カタロニア讃歌』 先日、木曜洋画劇場でマイケル・ムーア『ボウリング・フォー・コロンバイン』を観て改めて思っ…

で、毎度のこじつけを

そんなことを考えながら翻って考えてみたのは、わが国が満洲事変から大東亜戦争に進んでいった時の国民感情はどんなもんだったろうか? ってことだ。 当時の日本は911テロのようなわかりやすい明確な先制攻撃は受けてないが、ロンドン、ワシントン軍縮条約で…

ビッグ・ブラザーを作ってるのは

さて、ではこの映画、どうだったら公平、公正な映画と言えたろうか? プロパガンダを「らしく」見せるのに有効なテクニックのひとつは「とりあえず相手の言い分も取り上げてみること」かと思える。 ブッシュとその戦争の支持者として出てきたのは、ブッシュ…

まず、個人的に引っかかった点いろいろ

観はじめて痛感したのは「ブッシュという人物は実にマヌケそうな顔の映像が多い」ということだった。当然、ムーアはマヌケそうな映像を特にセレクトしたんだろうし、逆にアメリカ大本営は格好よく見える映像ばかりをセレクトしてるだろう。また、ブレアでも…

来週のずばり9/11上映は込むかな?

と、いうわけでやっと『華氏911』を観てきた。要約すっと、この映画の内容はだいたい―― (1) ブッシュ大統領の一族は、長年に渡って、石油ビジネスでビン・ラディン一族およびサウジアラビア居王室関係者と大の仲良しで利益を得ていた。 (2) イラク戦争では、…