電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2003-10-01から1ヶ月間の記事一覧

そう、ノスタルジー商品でも再現不可能なものがある

ひょっとするとそれは意図的に捨象されているのかも知れない。それは何かというと、かつて、回転式チャンネルのテレビや花柄のポットと共にあった人間関係の形態だ。線引き屋応援掲示板でも出てた話題だが、21世紀になっても、宇宙ステーションもアトムのよ…

唐沢寿明の『白い巨塔』リメイク版がなかなか好評だという。

http://www.fujitv.co.jp/shiroikyoto/index2.html というか、昨今、昔のTVドラマとか映画とか漫画やアニメのリメイク、続編はすっかり珍しくも何ともなくなった。 そこいらのガシャポンで昔のアニメや特撮ヒーロー物のフィギュア、グッズが大量に売られてい…

商品化不能な花柄ポットの嫌な思い出

先日は「共有基盤を失った共同体」が求めるものについて、差別の需要――スケープゴートという負の側面にいきなり触れたが、こちらが裏の現象と言えるのなら、じゃあ表の現象のひとつがこれなんだろうな、と前々から思っていることも挙げてみたい。

補足 或いは「大地から切り離された民」について

10/20付で「ある寓話」などと書いたが、こうやって具体性を消去して考えると、何やら一見、ウィットの効いたブラックユーモア小話を気取ってるのかと思われそうだが、具体的な現実に即して考えると、実は非常に単純にしょーもなく生臭い話だったりする。先日…

ある寓話

その町は非常にきれいな町だったが、本心からその町に愛着を抱き、他の住人と精神的に何かを共有している住民は一人もいなかった。 なぜなら、その町は、よそ者同士ばかりの寄せ集めでできていたからである。 だから、その町の住人たちは皆、腹の底では、隣…

「この男の人生を……笑うな!!!!」俺は笑えない

一部で本年度最高の問題作漫画と囁かれる『最強伝説 黒沢』福本伸行(小学館)第1巻、2巻を読む。 http://www.walkerplus.com/tokyo/20030624/bo1532_pkup.html 確かに凄ぇ。こいつぁ、狩撫麻礼+いましろたかし『ハードコア』を超える珠玉のダメ人間漫画…

白か黒かにあらず――まだらの世界

先日の「民主党はなぜモテへんか?」問題で畏友と長距離電話雑談。 つまり小泉総理は、半ば無意識にか、クラスの雰囲気を「小泉君とりあえずかんばってるんだから悪く言っちゃだめじゃーん」という方向に誘導するのがうまいのであり、そういう人間に理で細か…

モテへん野党男

先日の拳銃社長との電話雑談中リクエストされたのが以下の話題http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031003-00000111-mai-pol政治ニュース - 10月3日(金)1時15分 <民主党>「なぜ女性にモテない」とレポート作成> 「われわれはなぜ女性にモテないのか」。こ…

野党の与党精神(の欠落)について

わたしは観てなかったが、タイムボカンシリーズの最新作としてやってた『怪盗きらめきマン』というのは、主人公が泥棒で、おなじみ悪の三人組が悪徳警官だという。冷戦体制崩壊後10年で若者の価値観も保守化したと言われ、じゃあ昔からの政治的保守的立場の…