電氣アジール日録

自称売文プロ(レタリアート)葦原骸吉(佐藤賢二)のブログ。過去の仕事の一部は「B級保存版」に再録。

2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

嫌韓厨につける薬・仮案

いや、冗談抜きに、こういう一元的視野の世界観認識に囚われた人間は少なくない。 その例のひとつが、いわゆる嫌韓厨ではないか、と思う。 嫌韓論者の何が問題かというと、彼らの多くはほとんど日韓関係(日本国(=自分)を肯定すること)にしか興味がない…

相対的な世界観

で、今度はまた別のある用で、ジンギス汗のモンゴル帝国による西方征服について調べていて、ふと以下の文章に行き当たった。 この西征は、意外なところで中国の歴史にも影響を及ぼすのである。というのは、西征をつうじて、モンゴル族は中国を制圧する前に、…

日本人のための日本案内

KKベスト新書『100文字でわかる日本地図』(isbn:4584121680)刊行。今回は 1章.日本の自然・環境 2章.日本の生活・文化 3章.日本の政治・経済 4章.日本の産業 5章.日本の社会・制度 という構成で、わたしはおもに1、3、5章の詳細部分を執筆、…

「大きな物語」は必要悪か?

『論座』の3月号では東浩紀は天皇制について語っているが、どうも東先生は、とにかく男性原理的な主体を滅却する方向の思考が無条件に正しい、とにかく国家とか宗教とかいった、共同体を支える、いわゆる「大きな物語」は解体の方向に進むのが正しい、と思…

普遍は不変か?

では、そうやってエラそうに東浩紀の陥っている図式(東浩紀個人のことではありませんよ。念のため)にツッコミ入れてるお前自身(骸吉)は、どういう視点でもの考えてんだよ? というツッコミに対しては、とりあえず以下のように答えたい。 セカイ系ライト…

思想は自己正当化の万能薬じゃねえぞ!

なお、べつに東浩紀個人を貶めることが趣旨ではないが、「東浩紀が陥っている図式」についてはわたしも一言したい。 東浩紀は、90年代後半以降の「セカイ系的」なライトノベルやエロゲーを難しい思想用語でいろいろ誉めているようだ。まあ、それをいえば、ニ…

流行にうとい人間なりの言い訳

だが、この際はっきり述べておくと、わたしは惑星開発委員会の『PLANETS』に寄稿してはいるが、宇野氏とは何から何まで見解が一致して団結しているわけではない。 わたしとしては、00年代現在というのは、それこそ、テクノポップも四畳半フォークもパンクも…

「こっちが新しい=エラい」合戦は不毛か

すでにid:gryphon氏が取り上げているが、浅羽通明の個人誌ニューズレター「流行神」最新号が、東浩紀による「ゼロ年代の想像力」(by宇野常寛)評を論じている。 わたしは不勉強なもので、東浩紀の言説自体についても、「ゼロ年代の想像力」自体についても、…

普遍性とは何ぞや

※ここのブログは辞書ではありません。 わたし個人が、普遍性のある言論とはどういうものだと思うかという話を書いてるという、ただの個人の意見が書かれた雑録です。普遍性という言葉の意味を知りたくて検索でここにたどりついたかわいそうな人がたくさんい…