完成したニッチ
工事中のニッチ
壁の石こうボードを張る前の状態です。
柱の間にある空間を上手く利用して納めることが出来ました。
階段の手すり壁に文庫本やコミックを収納できる奥行の浅い本棚になります。本棚の左側が階段です。
収納の背中はシナベニヤ一枚を隔てるだけですが、構造材から支持しているので
手すりとしての強度も保っています。
フローリングの実を落として、棚材にしてみました。笠木は杉の無地になります。
大工さんがノミで木材に欠き込みを入れ仕掛けを造作しているところ。
木造在来軸組工法は柱の厚み箇所を使い断熱材を充てんし、電気配線、水道配管などの設備や筋交いなど色々なものが計画的に配置されています。建物の外周部壁には窓があり、断熱材が隙間なくギッシリと入ります。内部壁は電気配線、水道配管などの設備や筋交いが必要なだけあり、単に空間になっているところは結構あります。その単に空間になっている壁に工夫をしたものが、今回の家具になります。
ニッチはサイズこそ小さいですが、そこにお花やアロマなんて置くといい感じだと思いませんか。写真の家は玄関入って突き当りの壁にニッチがありますので、例えば朝摘んだお花があり、来客や家族が帰った時には目について、あ!いいねと気持ちにゆとりが生まれるかもしれません。リビングなどにあれば、子どもの写真を飾るなど用途が膨らんで楽しい。
ニッチの背板はフローリングの端材をはめ込みました。白いペンキ壁とのコントラストが面白く出来ました。
2階の階段吹抜け手すり壁に造作した本棚。ん~ボクも欲しい。
壁の厚みを使っているだけなので、奥行きは浅いですが収納量はバッチリです。この家は手すり本棚の向かいに広めのバルコニーがあるので軒下のバルコニーで読書が出来ます。景色と風で気持ち良い読書になるだろうな。
手すり壁は何もしなければ只の壁。逆に収納にしないのであれば、積層パネルを単に建てるだけにして、接する空間に余白を持たせるといいかなと思っています。(いつかやりたい)
大工さんがつくると同じ収納量の市販品と比較すれば、市販品(ポリ合板系)にコストに分があると思います。
ただモノは価格だけではなく、
材やディティールがその場の雰囲気に合っているか?
使い勝手や他の建築(建具や窓など)とのバランスは?
造作が例えコスト高になったとしても、バランスや間の取り方で、オーナーの満足を上げればコストだけに重きを置かなくとも良いと考えています。もちろん低コストで提案出来るように頑張ってはいます。
造り込み過ぎるとのちのDIYに楽しさや工夫がなくなるので、オーナーと相談して設計はしますが、キッチンや食器棚などは出来れば造作で行きたいと僕は考えています。
番外
棚は可動柱とダボを使い、収納するモノのサイズに合わせて3センチピッチでセットできるようにします。
写真は下足入れですが、ローカットシューズ、スノーシューズなど様々な靴に対応出来ます。
- 関連記事
-
- 価格を抑えたいなら造作家具が断然お得 2018/10/29
- 造作家具に最適な家具用コンセントスイッチ 2022/12/09
- 工務店と大工さんでつくる家具 クローゼット編 2015/02/26