雪国の暮らしを支える屋根設計のポイントと工夫

今朝は今年一番の冷え込みとなり、路面はつるつるに凍結していました。転ばないように足元に気をつけながら出勤しましたが、冬の厳しさを実感する朝でした。

思ったほど積雪は予報通りではなく、車を出すのは楽でしたが、日曜日からは再び猛烈な寒波が訪れ、大雪になるとの予報です。各地のスキー場はオープンが続き、関係者の方々は喜んでいることでしょう。

冬の暮らしでは、屋根に積もった雪の扱いが大きな課題になります。その雪が地面に落ちて危険を及ぼさないように、「雪止め」と呼ばれる設備を屋根に取り付けることがあります。現在の多くの住宅では、雪止めの設置が一般的ですが、私たちの設計では2階屋根に限定して雪止めを取り付け、1階屋根には設置しない方針を取っています。

その理由は、2階屋根の勾配が4.0寸であるのに対し、1階屋根の勾配は2.5寸と緩やかであるためです。雪止めを設置すると、溶け出した雪が軒先から屋根裏側に入り込みやすくなるリスクがあります。1階屋根には雪止めをつけず、自然に地面へ雪を落とすことで、こうしたリスクを避けています。

ただし、雪が地面に落ちる際には多少の危険が伴います。とはいえ、一階からの落雪であれば大きな事故にはつながりにくいと考えています。また、雪止めを支える金具は長期間使用すると腐食する可能性があります。特に緩い勾配では水切れが悪く、このような問題が生じやすくなるため、慎重に設計を進めています。

寒冷地での住宅設計では、安全性と耐久性のバランスが重要です。私たちは2階屋根に雪止めを取り付ける一方で、1階屋根は雪を自然に落とす設計を採用しています。これにより、落雪や金具の腐食リスクを最小限に抑え、長く安心して暮らせる住まいを提案しています。

▼雪止めのない1階屋根はデザインもスッキリします
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