【至急】スパイ防止法は過去の悪法の治安維持法のようなことになる可能性も高いので導入には慎重になるべきですがどう思いますか? スパイ防止法が恣意的に運用される危険とは、つまり「政府や権力者の都合で法律の適用範囲が自由に変えられる」ということだ。これは非常に深刻な問題である。 まず、この種の法律では「何を国家機密とするか」という定義があいまいであることが多い。たとえば、軍事情報や外交文書だけでなく、政府の失策や不祥事、政策の内部資料まで「機密」とされる可能性がある。そうなれば、政府の失敗を暴こうとするジャーナリストや告発者は、「機密を漏らした」として逮捕される危険にさらされる。つまり、権力を監視する機能そのものが封じられてしまうのだ。 次に、運用の判断をするのが政府や官僚組織である点も問題だ。恣意的な運用が可能ということは、「誰を罰するか」を政治的に選べるということを意味する。ある人が政府に批判的な発言をすればスパイ扱いにされ、逆に政権寄りの人間が同じ行為をしても見逃される、といった不公平が生まれる危険がある。これは法の下の平等を根本から破壊する行為である。 さらに、スパイ防止法の恣意的運用は「自己検閲」を生む。市民や報道機関が「これを話したら逮捕されるかもしれない」と恐れて、重要な事実を公表しなくなる。その結果、社会全体が沈黙し、真実が闇に葬られる。 結局のところ、恣意的な運用を許すスパイ防止法は「国家の安全」よりも「政権の保身」に使われる危険が高い。法が透明性を欠き、監視機能を持たないまま運用されると、民主主義国家であっても独裁と同じ構造が生まれてしまう。