1965年生まれ。歴史工学家。早稲田大学創造理工学部准教授、編集出版組織体アセテート主宰。
http://www.nakatani-seminar.org/
(最終更新:2010年11月2日)
[フィールドワーク]
閣下はまず、人間が如何に知る所の少ないかを御考えになるべきでしょう。 たとえば、閣下の使用せられる刑事の中にさえ、 閣下の夢にも御存知にならない伝染病を持ってい...』(岩波文庫版)参照。 -先行形態論ノート|中谷礼仁 都市連鎖を考えはじめると、落ち着かない。 ...
『10+1』 No.32 (80年代建築/可能性としてのポストモダン) | pp.169-186
[論考]
...の積み重ね、アレグザンダーの概念を拡張した中谷礼仁の説明に従えば、複数のツリーの時間差および... ...行は、それらのページや索引の「いくつか」(中谷礼仁)を現動化させ、過去における「他者」との交...
『10+1』 No.44 (藤森照信 方法としての歩く、見る、語る。) | pp.108-119
[『日本の民家』再訪 6]
...上げの町屋 撮影=中谷礼仁4──同町屋コールタール仕上げの詳細 撮影=中谷礼仁5──「南阿波の漁... ...蔵7──90年後の同漁家と判断された家 撮影=中谷礼仁二〇〇七年一月一四、一六日 愛媛県素鵞、高...
『10+1』 No.48 (アルゴリズム的思考と建築) | pp.11-29
[インタヴュー]
...中谷礼仁──まずはタイトルの「トレーシング・ザ・藤森照信」について若干説明しておきます。私た... ...史、明治史と繋がることができましたからね。 中谷礼仁氏レンガと石の積み方から見えてくる建築史 中...
『10+1』 No.44 (藤森照信 方法としての歩く、見る、語る。) | pp.54-77
[対談]
...が出発点としてリアリティがあるというわけ。 中谷礼仁氏吉田五十八の近代主義批判の方法論 中谷──... ...開口部すべての扉が壁内に収納される (撮影=中谷礼仁)6──同上 大壁内に収納される押込み戸の様...
『10+1』 No.14 (現代建築批評の方法──身体/ジェンダー/建築) | pp.197-210
[建築の解體新書 8]
...のだということです。建築の定義と無意識……中谷礼仁 1 はじめに そう単純ではありませんが、建築... ... 註 ★一──金行信輔、倉方俊輔、清水重敦、中谷礼仁、山崎幹泰「復元ルポ『造家』から『建築』へ...
『10+1』 No.22 (建築2001──40のナビゲーション) | pp.14-28
[イントロダクション]
...が導きだされる。 (担当=中谷礼仁、福島ちあき、米田紗智子) 中谷礼仁、清水重敦(奈良文化財研... ...おいて検証いただきたい。 [都市連鎖研究体・中谷礼仁] 都市連鎖研究体の記録 本研究体では過去二...
『10+1』 No.37 (先行デザイン宣言──都市のかたち/生成の手法) | pp.77-82
[対談]
...の構造体としての可能性はわかると思います。 中谷礼仁氏工場の技術、個人の技術 中谷──いま凄く面... ...る。 藤森──そう。 《川合健二邸》 撮影=中谷礼仁《幻庵》 提供=石山修武研究室シャムコン論...
『10+1』 No.41 (実験住宅) | pp.38-51
[『日本の民家』再訪 5]
...9──川崎、おばあさんたちの作業風景 撮影=中谷礼仁祖谷のオドイ 祖谷へ 続いて、今は、祖谷の地に... ...有難とうございました。 平成十九年三月八日 中谷礼仁様 沢木稲子 八五才 偶然に偶然が重なり、稲...
『10+1』 No.47 (東京をどのように記述するか?) | pp.15-30
[大島哲蔵追悼]
...〇事務局)、上条大輔・北浦千尋・田中昭臣・中谷礼仁(大阪市立大学工学研究科都市系専攻中谷ゼミ... ...つつ、造形作家の岡崎乾二郎氏、歴史工学家の中谷礼仁氏(共に専任講師)を中心に、美術や建築の領...
『10+1』 No.29 (新・東京の地誌学 都市を発見するために) | pp.181-191
[都市ノ民族誌 3]
...うした因縁もさもありなんである。鈴木博之と中谷礼仁の論考を通じて★三、「国会議事堂墓標説」と... ...その建築は「様式主義建築そのものの墓標」(中谷礼仁)であり、そして、川添登が六〇年安保闘争に...
『10+1』 No.33 (建築と情報の新しいかたち コミュニティウェア) | pp.38-40
[都市表象分析 26]
...1コンゲンカードの寓意 中谷礼仁を中心とする都市連鎖研究体は、古今東西の都市の上空写真、町並み... ...版、二〇〇四、七七─七八頁)参照。 ★二──中谷礼仁「都市とカード」(『10+1』No.37、八二頁)参...
『10+1』 No.44 (藤森照信 方法としての歩く、見る、語る。) | pp.2-12
[建築の解體新書 5]
躾と添削……岡崎乾二郎1 わが国の学者は日本語で中華の書を読み、和訓と称している。訓詁(くんこ)という意味から出た言葉であろうが、実際は訳である。しかし人々は、...いなければならないと考えた。石組と木組……中谷礼仁 はじめに およそ学というもの、少なくとも芸...
『10+1』 No.18 (住宅建築スタディ──住むことと建てることの現在) | pp.13-28
[論考]
もしアレグザンダーが批判的まなざしを通して再召喚されているのだとしたら有意義でしょう。しかし先ずは忘れ去られた経緯について書いておくべきでしょう。 クリストファ...』No.47、INAX出版、二〇〇七)。 ●船橋耕太郎+中谷礼仁ほか「クリストファー・アレグザンダーの建築...
『10+1』 No.49 (現代建築・都市問答集32) | pp.144-145
[建築の解體新書 4]
空間の創出と喪失に関するメモ……中谷礼仁 はじめに 前回の岡崎氏の論旨は、日本語、というか、漢字にからみつくテニヲハのはたらきを、主体的感情(空間)を生み出す...空間の創出と喪失に関するメモ……中谷礼仁 はじめに 前回の岡崎氏の論旨は、日本語、というか、漢...
『10+1』 No.17 (バウハウス 1919-1999) | pp.13-26
[『日本の民家』再訪 7]
島に居ること 伊豆大島を含む伊豆諸島は、フィリピン海プレートと本州との衝突によってうまれた褶曲の峰のひとつである。海面より露出したその島々の姿の直下に、ヒトの想...垣敦子/大高隆/菊地暁/武田夏樹/戸田亮/中谷礼仁/福島加津也/坂東真以/森本英裕/山田拓生 ...
『10+1』 No.49 (現代建築・都市問答集32) | pp.12-27
[プロジェクト・論考]
「軒切り」という言葉を耳にして、どういうイメージを抱かれるだろうか。筆者自身の場合は、近代大阪の都市計画事業を調べているときに初めて知った言葉なのであった。それ...ルハウス」(二〇〇三年四月一〇日)。担当=中谷礼仁、宮本佳明(大阪芸大)、T.A.=岡田愛、福島ち...
『10+1』 No.34 (街路) | pp.113-118
[建築の解體新書 3]
詞の通路(かよひみち)と、建築の通路……岡崎乾二郎1 たとえば時枝誠記は、詞と辞に対立させて国語(日本語)を考えることの先駆を、鎌倉時代に書かれた『手爾葉大概抄...築史の本然を辿って〈作業〉の根幹を知る……中谷礼仁 岡崎乾二郎様 まことに含蓄ぶかいおはなし、...
『10+1』 No.16 (ディテールの思考──テクトニクス/ミニマリズム/装飾主義) | pp.206-225
[『日本の民家』再訪 3]
相模湖は神奈川県と東京の西端との境に位置する山間の湖である。その相模湖の南にある元内郷村・増原は今和次郎が『日本の民家』初版にその村落の全体配置図を掲載した村で...子/大髙隆/久保響子/高田知永/土井永好/中谷礼仁/坂東真以/広瀬和也 本再訪記事は、文部科学...
『10+1』 No.45 (都市の危機/都市の再生──アーバニズムは可能か?) | pp.13-30
[建築の解體新書 6]
正確な絵本……中谷礼仁 0 約一年前、関西に越して最初のころ、どうにも馴染めなかったのは、住まいのまわりのいたるところに古墳が点在していることでした。 下宿先...正確な絵本……中谷礼仁 0 約一年前、関西に越して最初のころ、どうにも馴染めなかったのは、住まい...
『10+1』 No.20 (言説としての日本近代建築) | pp.10-18
[建築の解體新書 2]
はじめに ……机は、やはり木材、ありふれた感覚的な物である。ところがこれが、商品として登場するとたちまち、感覚的でありながら超感覚的な物に転化してしまう。それ...応用例2(著者宅のもの)畳──フレーム論……中谷礼仁 書院造の代象としての畳──畳はいつ生まれ...
『10+1』 No.15 (交通空間としての都市──線/ストリート/フィルム・ノワール) | pp.226-242
[都市表象分析 19]
...柳田國男の「地名の研究」以来の蓄積がある。中谷礼仁の美しい言葉を借りれば、「地名は詩人を持つ... ...、六頁)。 ★二六──同、七頁。 ★二七──中谷礼仁「出来事とその徴──ダイコクノシバのアレゴリ...
『10+1』 No.37 (先行デザイン宣言──都市のかたち/生成の手法) | pp.2-12
[『日本の民家』再訪 4]
...No.34、二〇〇四)を参照。 ★三──久保響子+中谷礼仁「明治期から現在までの紀州街道・阪堺軌道沿... ...次郎/石川初/石垣敦子/大高隆/久保響子/中谷礼仁/坂東真以/広瀬和也/福島加津也 本再訪記事...
『10+1』 No.46 (特集=宇宙建築、あるいはArchitectural Limits──極地建築を考える) | pp.13-26
[論考]
1 皮を剥がれた建築 建築物をひとつの身体に喩えるならば、皮膚にあたるのは外壁である。建築物が時間の手に晒され続ける限り、傷や病、あるいは老いは、不断にその皮膚...表象分析I』INAX出版、二〇〇〇]参照)。なお中谷礼仁は、エッチングの加刻と重版のプロセスを、マジ...
『10+1』 No.40 (神経系都市論 身体・都市・クライシス) | pp.218-224
[論考]
...利器をはじめとする日本の「構造派」に関する中谷礼仁の議論では結局は圧倒的に「用」の専制のもと... ...社、一九七七)でも記述されている。 ★八──中谷礼仁『国学・明治・建築家──近代「日本国」建築...
『10+1』 No.20 (言説としての日本近代建築) | pp.99-106
[日本]
1965年生まれ。建築史家(中間建築史)。89年、早稲田大学理工学部大学院修士課程修了後、清水建設に入社。設計本部に勤務。92年の退社後、95年まで早稲田大学大学院後期博士課程在籍。同大学理工学部助手を経て、現在、大阪市立大学工学部建築学科建築デザイン専任講師。2000年度日本建築学会奨励賞受賞。 著書=『国学・明治・...
『10+1』 No.22 (建築2001──40のナビゲーション) | pp.164-165
[対談]
...ました。ただ、井上章一さんの一連の研究や、中谷礼仁さんの『明治・国学・建築家』が刊行されて、... ...九七年八月号が詳細な調査をやっていました。中谷礼仁さんらは、工学色の強い「造家」から芸術色の...
『10+1』 No.20 (言説としての日本近代建築) | pp.62-76
[大阪]
...」の一端を提示したい。 都市は連鎖する ……中谷礼仁 四年前に来阪した。三四年間東京で生まれ育っ... ...この問題を異なるアプローチで考え続けている中谷礼仁氏から、大阪をフィールドに都市における歴史...
『10+1』 No.30 (都市プロジェクト・スタディ) | pp.56-76
[都市表象分析 12]
...ローチそれ自体を混乱させてしまうのだから。中谷礼仁は「歴史的対象物としての条件を意図的に具備... ...──Ibid. ★二四──Erdle, op.cit., S.43. ★二五──中谷礼仁「空間の創出と喪失に関するメモ」(『10┼1』N...
『10+1』 No.30 (都市プロジェクト・スタディ) | pp.2-12
[『日本の民家』再訪 8]
黒い戸 見飽きない写真がある。 故篠原一男設計による《白の家》(一九六六)のモノクロームの内観写真だ[図1]。その家の台所わきの裏口側から眺めた居間の様子が記録されている。村井修撮影によるこの写真の緊張感は、立ちつくす面皮柱、精妙に消え入る天井、開口のプロポーションをはじめとして、白い空間に置かれた家具や小物を含む写り...
『10+1』 No.50 (Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960) | pp.11-24
[セヴェラルネス:事物連鎖と人間4]
円形競技場はきっちりとした形態を備え、その機能を明確に体現した形となっている。それはもともと、無造作な容れ物として考えられたものではなかったのであって、それどころか綿密に考え尽くされた構造、建築表現、形態を備えていたはずである。しかしそれを取り巻く外的状況変化は、それは人類の歴史上最もドラマチックな瞬間の一つであったの...
『10+1』 No.35 (建築の技法──19の建築的冒険) | pp.12-23
[セヴェラルネス:事物連鎖と人間6]
電車・舟・住宅 電車が住宅になると何が起きるか。 一九五四年、京都の伏見、もと兵営敷地の一角に、京都市電の廃車体一〇台を利用して「電車住宅」が計画された[図1]。母子家庭の人々のための「住宅」である。「電車住宅」は、幅約二メートル、長さ約九メートルくらいで、建坪にすると六坪程度の極小住宅である。窓が高いため床面の風通し...
『10+1』 No.37 (先行デザイン宣言──都市のかたち/生成の手法) | pp.13-24
[建築の解體新書 9]
月の住民 岡崎乾二郎 1 しかし技術と芸術ははたして明確に峻別されうるのでしょうか。むしろ技術がその実効的側面を強調すればするほど、その実効性を要請したところの起点はけっして合理性に解消しきれるものではないことを露呈させてしまうのではないか。また芸術と呼ばれているものの特質が、その存在をいかなる目的に回収することもで...
『10+1』 No.23 (建築写真) | pp.10-18
[論考]
長谷川堯は建築評論家である。彼の一連の著作、そのなかでもとりわけ重要な初期の著作集が書店から姿を消して久しい。興味を持つ少数の人は、それらを所蔵する図書館に行くか、あるいはなけなしの金をはたいて古書店でそれを入手するかであった。著者も二十代の頃そのようにして彼の本を手に入れた。だから氏の著作集が復刊されることになったこ...
『10+1』 No.49 (現代建築・都市問答集32) | pp.146-147
[会議2日目「福利更正」]
建築家は新奇なかたちや建築についての考え方を提案するのが仕事のひとつである。しかし彼らが社会的に有意義であるかどうかは、その新奇性が、同時に普遍性や社会的妥当性を有している必要がある。つまり新奇でありながらも説得力のあるかたちを作ることが求められているのである。 最近の若手・中堅の建築家が造った都市・小住宅を見ると、あ...
『10+1』 No.37 (先行デザイン宣言──都市のかたち/生成の手法) | pp.106-107
[論考]
はじめに 生活の本拠を東京からずらして以来、仕事のために飛行機を使うことが多くなった。日本のさまざまな地を上空から訪れるのだ。目的地に近づき、雲つきぬけて眼前にその土地が現われる時、どんなに旅なれた人でもそこに広がるランドスケープにやはり眼を奪われてしまうのではなかろうか。筆者は東京に帰る時さえ、眼下に広がる都市のかた...
『10+1』 No.42 (グラウンディング──地図を描く身体) | pp.140-145
[セヴェラルネス:事物連鎖と人間 1]
1 事物の歴史 ここで扱いはじめようとしているのは、事物(=thing)とよばれる、複数の知覚を通じて存在を感じることのできる何かと私たち自身のことである。その性格の検討には主に建造物を用いる。それは建造物が事物の総合性を考えるには都合がいいからである。また扱う対象は、古今東西、さまざまな時代においてであり、特に有名な...
『10+1』 No.32 (80年代建築/可能性としてのポストモダン) | pp.12-21
[『日本の民家』再訪 1]
Walking on a thin line これから約三年にわたって、志を同じくする人々と、日本国内をまわり歩くことにした。すくなくとも現在の日本のさまざまな場所の姿をなるべく網羅的に見ておきたいと思ったからである。そこから何か新しい派生的なことが考えられればと望んでいるのだ。ただ、そのガイドとなる本はあらかじめ決め...
『10+1』 No.43 (都市景観スタディ──いまなにが問題なのか?) | pp.14-24
[セヴェラルネス:事物連鎖と人間 7]
「真」であるということが、我々がおこなう記述とそれによって記述されるものとの間の厳密な一致を意味する、あるいは我々の抽象と演繹の全ネットワークと、外界に関する全理解との厳密な一致を意味するとしよう。そのような意味における真実を、われわれはけっして手にすることができない。 グレゴリー・ベイトソン「誰もが学校で習うこと」...
『10+1』 No.39 (生きられる東京 都市の経験、都市の時間) | pp.12-24
[『日本の民家』再訪 2]
前号から「再訪『日本の民家』」の連載が始まった。この連載の基本にして最終の目標は、今和次郎が一九二二年に刊行した『日本の民家』という本を片手に、そこに紹介された民家の現在をすべて見て歩き、記録し、可能な限り紹介し、それによってこの一世紀近くの日本の変容を検討することである。それを建築レヴェルではなく、それが生えている大...
『10+1』 No.44 (藤森照信 方法としての歩く、見る、語る。) | pp.13-20
[会議4日目「国土改造」]
清水──本日のレヴューでは、まずそれぞれのチームのデザイン手法について議論し、その後、最も大きいスケールの問題提起である四日目の会議「国土改造」で提案した「Fu...ら始めるのがいいのではないかと思うのです。 中谷礼仁氏権力の逆転可能性 岡崎──先ほども言いまし...
『10+1』 No.37 (先行デザイン宣言──都市のかたち/生成の手法) | pp.146-161
[セヴェラルネス:事物連鎖と人間 3]
仕事とは、隠喩や類推思考や多義性の大量注入によって都市を(しかして民主政治を)安全なものにしていくことにある。科学主義が標榜し自由放任主義が顕著な当世ではあるが、このような活動こそ真の《デザインによるサバイバル》を可能にすると信じて止まない。 コーリン・ロウ+フレッド・コッター『コラージュ・シティ』★一 1 都市の...
『10+1』 No.34 (街路) | pp.12-25
[セヴェラルネス:事物連鎖と人間 2]
1 建築職人ウィトルウィウス はたしてウィトルウィウスは建築家だったのだろうか。 あらためていうまでもなく、彼の著した『建築書』(De Architectura Libri Decem)は、「西洋建築」の体系がかたちづくられるにあたって、その初源となった。同書は一四一五年にセイント・ゴールの大修道院図書館で再発見され、...
『10+1』 No.33 (建築と情報の新しいかたち コミュニティウェア) | pp.12-25
[建築の解體新書 7]
論理的徴候 岡崎乾二郎 1 知られているように富永仲基(一七一五─一七四六)は荻生徂徠の思想の圧制をもっともよく批判しえた人物でした。富永仲基のような存在がなければ、本居宣長の出現はありえなかったかもしれない。端的に仲基はそのきわめて論理的な思考によって、思想を、その内実から断ちきって──即物的に書かれたものとして扱...
『10+1』 No.21 (トーキョー・リサイクル計画──作る都市から使う都市へ) | pp.12-20
[セヴェラルネス:事物連鎖と人間 5]
大極殿の発見 奈良の平城京、とくに天皇による政(マツリゴト)の中心施設であった大極殿(ダイゴクデン)の位置同定には、もはや伝説とも言うべき逸話が存在する。 平城京は周知の通り、和銅三年(七一〇)より七四年間続いた都である。現在の奈良市の西方に位置し、規模は東西約四・三キロ、南北約四・八キロ、東に外京と呼ぶ張り出しをもつ...
『10+1』 No.36 (万博の遠近法) | pp.13-25
[地上にて 3]
地形図──都市への考古学的接近 以前、本誌のNo.42で紹介したことがあるのだが、国土地理院が発行する「数値地図五メートルメッシュ標高データ」というものがある。...催されたものである。この回のモデレーターは中谷礼仁氏で、都市の千年の持続について考える、とい...
『10+1』 No.50 (Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960) | pp.240-251
[論考]
一 ヒロシマの無縁仏/ナムサンの住宅地 丹下健三との共著というかたちをとった藤森照信の『丹下健三』(新建築社、二〇〇二)に、丹下自身が撮影したという建設中の広島...検討している。 また、これと通底する指摘は、中谷礼仁『セヴェラルネス──事物連鎖と人間』(鹿島...
『10+1』 No.44 (藤森照信 方法としての歩く、見る、語る。) | pp.90-99
[論考]
アンリ・ルフェーヴルとの出会い、 空間の実践と主体の召還 南後──本日は、塚本さんが最近実践されている「ビヘイビオロロジー(ふるまい学)」について、そこに通底す...いく、という内容の話をしています。これは、中谷礼仁さんらの「先行デザイン宣言」や宮本佳明さん...
『10+1』 No.49 (現代建築・都市問答集32) | pp.84-89
[建築家的読書術]
これまで読んできた本のなかで深く感銘を覚えた建築書のひとつに、ピラネージの『建築に関する所感(Parere su l’Architettura)』がある。この書...が不思議なくらいであったが、ようやく昨年、中谷礼仁氏の企画により『ピラネージ建築論 対話』(...
『10+1』 No.38 (建築と書物──読むこと、書くこと、つくること) | pp.104-105
[対談]
神経系都市論の問題設定 田中──今回の特集は「神経系都市論」という耳慣れないタイトルをつけていますが、どういう発想で考えたかについて話したいと思います。キーワー...という視点で歴史研究をしている歴史工学家の中谷礼仁さんが中心になって、今年の四月に「都市つく...
『10+1』 No.40 (神経系都市論 身体・都市・クライシス) | pp.54-69
[座談会]
都市を眺め直す「グラウンディング」の視点 石川初──去年の一一月に編集部からお話を頂いた当初、この特集の企画は「テクノロジーによる風景の変容」というような趣旨の...に行く。たとえば今回の特集の記事で言えば、中谷礼仁さんの「コンゲンカード」は上流で、宮本佳明...
『10+1』 No.42 (グラウンディング──地図を描く身体) | pp.42-53
[論考]
「風景の発見」的問題設定の問題性 柄谷行人は『日本近代文学の起源』(講談社、一九八)のなかで、近代文学を成立させた認識の布置のことを「風景」と呼び、それが日本で...庫、一九九六、一八三頁)による。 ★一一──中谷礼仁「ひながた主義との格闘」(『日本建築様式史...
『10+1』 No.20 (言説としての日本近代建築) | pp.107-118
[論考]
平穏な風景に「ノイズ」をもたらすもの ここでは都市計画上一般に障害物あるいは異物とみなされ、近代都市計画の中心的理念であるゾーニング制が志向、誘導する景観に「雑...人の物語X』(新潮社、二〇〇一)。 ★八——中谷礼仁「歴史の中のコンバージョン——コンバージョナ...
『10+1』 No.29 (新・東京の地誌学 都市を発見するために) | pp.73-84
[論考]
Uchida who? 最近のインタヴューで、レム・コールハースに対して磯崎新が「彼がもう少し長く生きていれば丹下健三の最大のライヴァルになったであろう」と語っ...二〇〇四年三月)建築史小委員会活動報告にて中谷礼仁がインタヴューしているなかで伊藤は内田につ...
『10+1』 No.50 (Tokyo Metabolism 2010/50 Years After 1960) | pp.114-120
[都市表象分析 24]
1 都市の通過儀礼──パサージュから無用門へ 境界は異人たちの棲み処だった。橋や坂には遊女や乞食、呪術遣い、卜占師、芸能者といった異類の人々が群れ棲んでいた。橋...のパタン・ランゲージについては、次を参照。中谷礼仁『セヴェラルネス──事物連鎖と人間』(鹿島...
『10+1』 No.42 (グラウンディング──地図を描く身体) | pp.2-12
[イントロダクション]
加工される都市 1 意図について 今年は台風の当たり年であった。おかげでテレビやウェブの画像を通して幾度となく台風の進路をリアルタイムでモニタリングするという... 4 時間軸を内包したデザイン手法 そしていま、中谷礼仁率いる都市連鎖研究体との出会いをきっかけと...
『10+1』 No.37 (先行デザイン宣言──都市のかたち/生成の手法) | pp.71-76
[論考]
1 かたちは機能を超える 残り続けてしまう事物 自然の如くそこにある身の回りの風景。だが、一旦気付き始めると、どの風景を構成する事物も、異様な物として迫ってく...代史』(吉川弘文館、二〇〇〇)、田村和也+中谷礼仁「都市化された古墳──古市・百舌鳥古墳群を...
『10+1』 No.37 (先行デザイン宣言──都市のかたち/生成の手法) | pp.66-70
[資料]
●関連図書 宮脇昭『植物と人間──生物社会のバランス』NHKブックス、1970 貝塚爽平『東京の自然史』紀伊國屋書店、1976 ロラン・バルト『エッフェル塔』(...説江戸・東京の川と水辺の事典』柏書房、2003 中谷礼仁+宮本佳明+清水重敦編「特集=先行デザイン宣...
[現代住宅論 4]
最近、若い建築家や建築研究者がクリストファー・アレグザンダーのデザイン理論に注目している。大きな潮流になっているわけではないが、彼らの紹介を通じて、アレグザンダ...果だと考えることもできる。例えば建築史家の中谷礼仁は『セヴェラルネス──事物連鎖と人間』(鹿...
『10+1』 No.47 (東京をどのように記述するか?) | pp.213-222
[現代建築思潮]
1日目:建築家の有名性──戦中・戦後の建築雑誌にみる丹下健三の表象 南後由和 南後由和──日本の建築家を取り巻く制度、建築ジャーナリズムの系譜を追いかけながら、...健三その人ではなかったか、ということです(中谷礼仁『国学・明治・建築家──近代「日本国」建築...
『10+1』 No.40 (神経系都市論 身体・都市・クライシス) | pp.27-44
[現代建築思潮]
海外建築情報の受容と読解 今村創平 今村──今回は「海外建築の受容」というテーマを取り上げてみたいと思います。まずは建築の文脈からは離れますが、資料として配りま...ンタリズム』(今沢紀子訳、平凡社、1993)。 中谷礼仁『国学・明治・建築家──近代「日本国」建築の...
『10+1』 No.36 (万博の遠近法) | pp.47-54
[会議4日目「国土改造」]
先行デザイン会議 第4日目 国土改造 都市基盤整備、都市建築の耐火・耐震・永続化、ニュータウン構想。繰り返し提示されてきた国土への計画の意志であるが、それら...のみや 古市古墳群首都移転計画 ・ 討議 藤森照信+岡崎乾二郎× 中谷礼仁+宮本佳明+清水重敦...
『10+1』 No.37 (先行デザイン宣言──都市のかたち/生成の手法) | pp.131-131