チャコールブリケットの使い方
2017/11/21
キャンプでキャンプダッチオーブンを使うとき、数多くの熱源が考えられますが、私がお勧めするのは、チャコールブリケット (charcoal briquets)です。
キャンプダッチオーブンの熱源として大本命、王道の熱源です。いわゆる豆炭のような成型炭です。豆炭には石炭が使われていて、炭火焼のようにして物を焼くには適していませんが、チャコールブリケットは木材由来なので臭くないことになっています。本来はBBQ用の熱源です。肉を焦がさないように作られているので、ダッチオーブン調理で使うときも、おいしくなるやさしい加熱をしてくれます。アメリカのダッチオーブンレシピでは底に「チャコールブリケットを10個、蓋に18個使って加熱」なんて感じで調理温度が表されていることが多いです。
日本にダッチオーブンが広まったときに、残念なことにダッチオーブンの代表的な熱源であるチャコールブリケットは日本では広まらなかったようです。日本には世界に誇れる備長炭などの木炭が広く普及していた上に、そっくりな豆炭まであったので、スペック重視の日本では、たいして火力が強くない上に着火時の臭いがきついチャコールブリケットを、わざわざ輸入してまで使う発想は無かったのだと思います。
日本での選択肢は今のところ、コストコで安く買えるキングスフォード(Kingsford)の製品になってしまいます。アメリカでもキングスフォードが代表的な製品で80%ほどのシェアがあるようです。もちろん色々なメーカーが同様のチャコールブリケットを販売しているようです。なお、コストコ以外でもカインズホームなど多くのホームセンターやアウトドア用品店で取り扱いがあります。
この記事を書くまで知りませんでしたが、日本語の公式サイトがありました。あの自動車王フォードが前身なので、このような名前なのですね。取り扱いがある販売店もこのサイトで確認する事ができます。ただ、残念なことにこのサイトでは、ダッチオーブンでの利用については言及されていません。基本的にBBQ用の炭としてのお話です。
→キングスフォードチャコールブリケット【日本公式サイト】
以前ならキングスフォードしか選択肢が無かったのですが、現在はアメリカンなグリルで有名なウェーバーも自社ブランドのチャコールブリケットを日本で販売しています。ココナッツの殻を原料にしたもので、臭いも少ないらしいです。
もちろん、ウェーバーの公式サイトもありますのでリンクしておきます。焼肉が大好きな皆様も、アメリカンなBBQの雰囲気を味わってみてください。
→Weber Japan公式ウェブサイト
チャコールブリケットと言うと、卵パックのような形の着火剤を頭に浮かべる方も多いと思います。確かにあれもチャコールブリケットに間違いないのですが、今回お話をしているのは、豆炭状になったものです。日本でも成型炭と言うだけでは、オガ備長炭や豆炭、練炭と色々な成型炭があり、それぞれにグレードがあるのですから、アメリカにだって色々あるのは仕方ないですね。キングスフォードの製品だけでも、色々なチップの香りがする製品がや早く火がつくものなど数種類の製品があるようです。
私はキングスフォードの製品しか使った事が無いので、以下の文章でチャコールブリケットと言えばキングスフォードの製品の事です。
ダッチオーブン調理に使うくらいの量のチャコールブリケットだと、スターターに入れて、着火剤で点火させると、10分くらいから使える感じに熾ってきます。BBQに使える全体が白く状態になるのは15分くらいです。なお、我が家の地下ガレージで熟成されて湿気を含んだものは着火にかなり時間が掛かる事があります。
その後、ある程度の火力を保ちますが、だんだんと灰で覆われて、火力が下がります。普通の料理だとそれで問題ないのですが、火力を維持したいのであれば、灰を落とすように掃除をしながら使う必要があります(特に蓋)。チャコールブリケットの温度と時間の関係のグラフが公式サイトにありますので参考にしてください。
火力の持続時間は1時間もありません。大体50分くらいだと考えておけば良いと思います。もし1時間以上火力を持続させる必要があるのなら、調理をしながら、新しいチャコールブリケットを着火する必要があります。
上火を強くして、焦げ目をつけたい場合は、うちわで扇ぐと温度が上がります。
以前風の強い寒い日にパンを焼きましたが、いつもより高火力でびっくりした事があります。風が吹くと灰が飛ぶし、うちわで扇ぐような効果が出る場合もあるようです。
灰の中のチャコールブリケットはなかなか燃え尽きません。あまり熱く感じない分危険ですのでご注意ください。
材料はすべて建築端材由来のものを使用していて、石炭を使っていないので臭わない為アメリカのバーベキューではスタンダードな熱源です。しかしながら、実際には着火時には着火材などによるのでしょうか?臭いがかなりします。この臭いは上から大型のバーナーで焼くと消えるようです。熾ってからも燻製臭がちょっとしますので、日本の焼肉のように薄い肉を焼くと臭いが目立ちます。アメリカのように固まり肉を焼く場合は、切って食べるのでそれほど気になりません。しかしながら、ダッチオーブンで使うのなら臭いはあまり関係ありません。
チャコールブリケットでキャンプダッチオーブンを使いはじめると他の熱源を使う気が無くなるほど便利な熱源です。配置を工夫すれば、均等に加熱することも、集中して過熱することも出来るのと、弱火でも火が消えることが無い、火力が上がる事が無く、徐々に火力が下がってくる性質は本当に便利です。火力がそれほど高くないので、火力の調節が簡単です。欠点は強い火力が1時間も持たないことですが、時間差で着火させることでカバーできます。
最大温度が300度程度なので、ダッチオーブンにとってもやさしい熱源です。そういえば私のダッチオーブンの蓋はほとんど汚れていません。底はガスコンロを使うので、結構油が飛んでいるのと対照的です。
もちろん温度が低いと言うことは、食材にもやさしいです。調理に使われる温度は普通は180度前後。最高でも250度くらいですので、充分その温度帯はカバーしています。その上で温度が上がりすぎないのと、個数で温度を管理できるので大きな間違いが起きませんので、焦げ付きを防止する意味での底網はほぼ必要ありません。
この日は、調理中に夕立が降りだし焦りました。でも、タープの下に移動して無事に調理をする事ができました。チャコールブリケットは、スターターから出すときに火の粉が飛ぶくらいで、爆ぜることはありません。不用意に動かしても周りに灰が付いているおかげなのか、火の粉が出ることはあまりありません。焚き火台に移したら、その後はタープの下でも調理できないことはありません。
アメリカンなベキューグリルは当然ながら、チャコールブリケットを使う事が前提で設計されています。日本の炭だと窒息して火が消えてしまう事があります。我が家にあるコールマンの燻製器もその類で、木炭やオガ備長炭では蓋をすると火が消えてしまいます。同様の悩みをお持ちの方は一度チャコールブリケットを使ってみてください。
また、最高で300度までしか温度が上がらないので、肉や野菜を焦がして炭にしてしまうことも少ないと思います。
基本的にとても簡単に点火しますが、スターターを使う方法が一般的です。新聞紙一枚で着火すると言うことになっていますが、私は安い文化たきつけやベスターという着火剤を使っています。臭いのですが、チャコールブリケットも着火時はとても臭いので問題ありません。ただ、開封すると臭うので、開封後はジップロックに入れて保管しています。
こんな感じで上まで大体白くなってきたらダッチオーブンで使うのならOK。
5分後です。BBQなら、これくらい燃やしてから使ったほうが良いと思います。
この画像ではオガ備長炭を燃やしていますが、私は、キャプテンスタッグの「大型火消し壺 火おこし器セット」とハイランダーの「フォールディング炭火おこし器」を使っています。
キャプテンスタッグの「大型火消し壺 火おこし器セット」はとても便利でお勧めですが、火おこし器がスペースを食っていて、たくさんの炭を入れる事ができません。
キャプテンスタッグの「大型火消し壺 火おこし器セット」の火おこし器にチャコールブリケットを入れた状態です。
火消し壺に移動すると、実はこれだけの量です。
多めにチャコールブリケットを使う予定があるときは、火おこし器を抜いてチャコールブリケットだけを詰め込んで持って行き、ハイランダーの「フォールディング炭火おこし器」を使って火をおこしています。とてもコンパクトになる上に、専用の収納バッグも付いているので、荷物の隙間に入れることが出来ます。臭いが漏れないように、付属のビニール袋に入れてから収納したほうが、安心です。ただ、このままだと火消し壺が使えなくてちょっと不便です。キャンプ場にに着いたら、ビニール袋にチャコールブリケットを移動させると良いです。
ダッチオーブンを置く場所や、蓋の上に均等に隙間を空けて置いたり同心円状に置くことが多いです。私は底は均等配置、蓋は同心円状で使うことが多いです。
チャコールブリケットの並べ方も大事ですが、一定時間ごとにダッチオーブンと蓋を回転させる、「ローテート」と言う作業をすることで、均等な加熱をする事ができます。
広くダッチオーブンの熱源として使われているため、数多くの温度チャートがあります。ネットで「Dutch Oven Temperature Chart」で検索すれば12インチで180度にするためには、底に何個、蓋に何個チャコールブリケットを置けば良いかが表になったものを、すぐに見つける事ができると思います。ただ、華氏表示のものが多いと思います。
このブログのサイドバーにあるスクリプトです。このスクリプトは、私が許可を頂いてDutch Oven Cookings のオリジナルの華氏表示のスクリプトを、摂氏表示に改変したものです。チャコールブリケットを使うときは、温度調節はチャコールブリケットの個数でします。このスクリプトがあれば、思った温度にするには何個チャコールブリケットが必要か分かります。下側に置くチャコールブリケットがいかに少ないかが分かると思います。
なお、Frying はフライを揚げるときの炭の数ではありません。普通にフライパンで炒めることをFrying と言います。フライドアップルとかリフライドビーンズなど、炒め料理にフライと言う名前が付いています。ですので、Frying は下火だけの場合のチャコールブリケットの数だと思えばよいです。
このスクリプトは標準タイプのダッチオーブンがターゲットです。私はディープはほとんど使わないので良くわかりませんが、ディープタイプのものだと、蓋に数個追加すると良いと思いますが、焦げ目が付かない可能性がありますので、蓋の予熱を強めにしておくと良いかもしれません。
チャコールブリケットを使うために作られている道具が、ダッチオーブンクッキングスタンドです。今のところ日本製はありません。
ダッチオーブンの本家のロッジ製は「アウトドアクッキングテーブル」という製品名で、米アマゾンでの表記では「キャンプダッチオーブンクッキングテーブル」となっています。キャンプシェフでは「ダッチオーブンテーブル」とか「キャンプテーブル withレッグ」、そしてペトロマックスでは「ダッチオーブンテーブル」。そして、ジェイ・ウェイン・フィアーズ (著)ダッチオーブン・クッキングでは「クッキングテーブル」と呼ばれています。
他のテーブルやスタンドと区別するために、当ブログでは今後は、「ダッチオーブンクッキングテーブル」と呼ぶことにします。定義としては「チャコールブリケットを乗せてダッチオーブン調理をするためのテーブル」となるのかな? たいていの製品は風防が付いています。
先日ペトロマックスのダッチオーブンクッキングテーブルFE45を購入したので、今後は使用頻度が上がると思います。
チャコールブリケットは基本的に鉄板などの上にそのまま置いて使います。ロストルのようなものは必要ありません。残念ながらこちらも日本製はほとんど見かけないのですが、ロゴスに「直火ステンテーブル」という物があります。
私はアメリカアマゾンから廉価なキャンプシェフ製のダッチオーブンスタンドを購入して、こんな感じで使っています。地面との距離は短いですが、この台の上に置くチャコールブリケットの数はそれほど多くないので下に行く熱はそんなにありません。とてもコンパクトに収納できるので、とても便利です。14インチまで使えることになっていますが、12インチまでが良さそうに見えます。ロストルはありませんが、焚き火台としても使え、キャンプ場で焚き火台が壊れたときに大活躍しました。
ペトロマックスのファイヤーボウルもダッチオーブンスタンドとして使えると思います。
日本のキャンパーなら普通に持っている焚き火台でもダッチオーブンスタンドと同様に使えますが、物によってはキャンプダッチオーブンの脚とロストルの相性が悪いことがあるかもしれません。ロストルや空気穴で効率良くチャコールブリケットが燃えちゃうので、温度の計算が合わない可能性があります。
ちなみに、アメリカでは焚き火台はそれほどポピュラーな道具ではない感じです。日本のように直火を毛嫌いする文化は焚き火台メーカーによって植え付けられたものかも?
よく使われているユニフレームのファイアグリルを使って8インチのキャンプダッチオーブンでパンを焼いている画像です。ロストルの穴にダッチオーブンの脚がはまることがありますが、ちょっとずらせばそれなりに使えます。
こちらはユニフレームの初代いろり。焚き火テーブルと焚き火台が合体した製品です。先日キャンプ場で、焚き火台でパンを焼いたときの画像です。こちらは10インチキャンプダッチオーブン。この画像ではロストルを使っていますが、やはりロストルを使うとちょっと火力が上がるように感じます。この焚き火台だと、12インチだとちょっと厳しそうですね。
こちらは8インチステンレスダッチオーブン。パンを焼く場合、この画像のように横にレンガなどを置き、その上にチャコールブリケット(このときは豆炭)を置き、横から加熱するテクニックもあります。焚き火台の中で焼くと、深さがあるのでダッチオーブン全体を加熱できる感じなのが良いです。なお、豆炭だとチャコールブリケットよりかなり大きいため、チャコールブリケットより少な目の方が良いと思います。
アメリカのダッチオーブンの動画などでたらいがよく使われています。自宅の庭でダッチオーブンを使うときに便利かもしれません。深さがあるので風にも強そうだし、ダッチオーブン全体が温まると思います。空気が入りにくく日本の炭だと火が消えそうですが、チャコールブリケットならきっと大丈夫だと思います。
自宅で調理するときはIKEAで特価で購入した特大のステンレスプレートを良く使います。ステンレスなので庭で雨ざらしで放置していますが、いつでも使えるのでとても便利です。大きいので回りに余ったチャコールブリケットを配置することで風が吹いてもそれなりに均等に熱を与えることが出来ます。熱の管理が楽なので、私はこれで焼くのが一番好きです。もちろん本来の使い方と違うので自己責任で使うことになります。私が使っているものも時々熱で「パコン!」と音が出ます。
バーベキュー用の鉄板は錆びるのが心配ですが、とても安いし便利です。これは60×40センチのものですが、画像のように8インチと12インチのダッチオーブンを載せる事ができます。当初はこれを使っていました。たまに焼きそばを焼くとおいしいです。
七輪は我が家でもジンギスカンをするときによく使います。火力を調整できますが、基本的に燃焼効率が高いので、弱火でとろとろと煮込むような料理が多いダッチオーブン料理には、少し火力が高すぎると思います。それに、重いダッチオーブンを置くと七輪が傷みそうです。
チャコールブリケットを着火させるためのスターターも熱源として使えない事は無いです。上に蓋を置いて予熱したりするのに便利です。蓋はある程度予熱をしておかないと、上に乗る炭の火の勢いが弱くなる場合があります。基本的には通気が良くて火力が強く料理には向かないことが多いです。
直火可能な場所なら、地面に直接チャコールブリケットを置いて使うことも可能かもしれませんが、私は経験がありません。直火の場合は焚き火を燃やして熾きで調理をするのが自然だと思います。
なお、ダッチオーブンの本場アメリカでは直火での焚き火が普通のようです。直火が使えない家庭の庭などの場合はチャコールブリケットを使って、ダッチオーブンクッキングテーブルやスタンド、たらいを使うようです。
チャコールブリケット以外の熱源についても書いておきます。
薪を燃やすと最初は火が出ていますが、しばらくすると炭のような燃え方になります。これを熾きと呼び、ダッチオーブンの熱源に使えます。寿命の短い炭って感じです。薪の質に因るのですが、思ったより使いやすい熱源です。海外の焚き火の豪快な炎とダッチオーブンが写っている写真の場合、大概、このような使い方をしています。焚き火を楽しみながらのんびりと料理をするには適しています。
アメリカでは、薪がダッチオーブンの基本的な熱源になります。そのため、ダッチオーブンに使うのならヒッコリーが一番良いとか、ペカンの薪が一番だとかって話に花が咲くことになります。最悪なのは松だそうです。
鍵穴形に石を配置して、ダッチオーブン用のかまどを作り、大きい穴部分で焚き火をして、狭い部分に熾きを移動しながらダッチオーブンで調理をするスタイルが一般的みたいです。
日本でも同様の考え方で考えると、クヌギなど広葉樹の薪がダッチオーブンには良さそうですね。杉やヒノキなど針葉樹の薪はあまり向いていないと思われます。
薪を燃やした焚き火でダッチオーブン料理を作るには、三脚(トライポッド)のようなものを使って、火から離して火力調節をする事が必須になります。実は私も4脚なら持っているのですが、あまり出番がありません。ファミリーで1泊程度のキャンプではわざわざ持って行く気にならないし、焚き火の世話をしながら、調理をするのは幼児連れのキャンプではちょっとハードルが高いように感じています。もちろん煤の問題もあります。
最近娘の希望でトライポッドを買いましたので、そのうち薪を使った調理にも挑戦してみたいと思っています。
ガスコンロはキャンプでお手軽に使える熱源ですが、キャンプダッチオーブンを使う場合ちょっとした条件があります。炭火の上で安定するあの3本脚が邪魔になる場合があるからです。なお、カセットコンロに大きなダッチオーブンを乗せるのは危険です。輻射熱でコンロが温度上昇します。ただ、小型の6インチや8インチのキャンプダッチオーブンだと輻射熱もそれほどではなく、五徳に普通に乗ることが多く、ちょっとした料理に便利です。
カセットコンロでもダッチオーブンが使えると歌っているイワタニのタフまるというカセットコンロがあります。脚がないダッチオーブンを使っているのならお勧めです。脚付きの場合使えるのかどうかわかりません ^^;;
キャンプ用のコンロの場合、アウトドアでの効率的な運用を考えているものが多いようで、中央に火力が集中する傾向があります。弱火は風が吹けばどうしても消えやすくなります。そんなわけで、大きなダッチオーブンの底全体を均等に加熱するのは苦手で、弱火も少々苦手になります。
とは言うものの、強火から弱火まで自由にコントロールできるのでとても便利です。そんなわけで、我が家ではダッチオーブンの予熱や使用後のメンテ、中火ので調理などに便利に使っています。ただ、物理的にダッチオーブンに適した多人数用の大型シングルバーナーをあまり見かけないのが残念です。画像にある我が家の2台のシングルバーナーはプリムスのIP-2280AとEPIのGSSAですが、現在はどちらも販売されていません。
現在販売されているガスコンロで脚つきのダッチオーブンが使えるものは不勉強で良くわかりませんが、お店で一度試してみたところプリムスのオンジャにロッジの脚付きの10インチキャンプダッチオーブンを置くことが出来ました。
実際に現物を使って確認したわけではないのですが、ネットを検索するとイワタニのマーベラス2に10インチキャンプオーブンが使えるようです。
わりと使いやすい炭です。ダッチオーブンで使うのなら、チャコールブリケットの次にお勧めです。火消壷があれば思った以上に経済的です。もちろん焼肉などにもお勧めです。
ピンきりですが、備長炭や岩手切炭のように高価なものは焼肉や焼き鳥などには最高でしょうが、ダッチオーブンに使うにはもったいないかもしれません。ホームセンターで売っているマングローブ炭は、かなり質に幅があります。ダッチオーブン料理に使えないことは無いのですが、サイズにばらつきがあるので、使いやすいとはいえません。良いものもあるのでしょうが、一度とってもひどい炭に当たった事があり、それ以来ホームセンターの炭はできるだけ買わないようにしています。なお、木炭を蓋の上に置く場合、蓋の予熱が重要です。蓋が冷たい場合火の勢いが弱くなることがあります。
チャコールブリケットに良く似た形ですので、ダッチオーブンで使いやすいです。チャコールブリケットが近くで手に入らないのなら、豆炭かオガ備長炭をお勧めします。ただ、焼肉など直接肉を焼くことができないのでダッチオーブン専用になってしまうので、キャンプ場に持っていく場合荷物が増えてしまう事になります。安いものを2種類使いましたが、品質の差はあまり感じませんでした。長期にわたって販売されている歴史があるので、きっと価格に比例して使いやすくなるのだと思います。
豆炭は石炭が入っているのでかなり臭いです。着火時間は製品によってまちまちです。大きさはかなり大きいです。火力も少し強いです。大きい分灰が多いように感じます。
この画像は、チャコールブリケットとコメリの豆炭の重さを比べたものです。どちらも4個ですので、キングスフォードは1個25g足らず。コメリの豆炭は倍以上重いですね。キングスフォードは15分でほぼ白くなり、私は10分ほどから利用していますが、この豆炭は白く着火するのに30分以上掛かります。もちろん豆炭の着火スピードはメーカーによって差があり早く燃えるものもありますが、その分高くなります。また火力も違う可能性があります。
大きさだけでなく火力も違います。豆炭のほうが火力が高いようです。ただ、大きさが違うので、同じキャンプオーブンの脚の高さで使うと、大きさの分ダッチオーブンの底までの距離が近い事も影響しているのだと思います。
石油ストーブの説明書には上にものを置かないでくださいと書かれていますので、上にものを乗せて加熱するのは、自己責任になります。ふきこぼれ、一酸化炭素中毒にご注意ください。私は、たまに使っています。小型のものは弱火でダッチオーブンが全体的に温まるのでダッチオーブンと相性が良い火力だと感じます。よく「部屋も暖まって加熱も出来る」と誤解している人がいますが、加熱すると鍋に熱を取られるので、その分部屋は暖まりません。早く部屋やテントを暖めたいのなら上に何も置かないほうがよいのです。ただ、上に熱が逃げないので鍋を置くと体感的に暖かく感じます。また室内の湿度も高くなりやすいのでなおさらです。
すいません、私は使ったことがないので良くわかりません。使っている姿を横から見ると楽しそうですね。脚付きのキャンプダッチオーブンでも使える製品があるようです。昔の製品は弱火が苦手なイメージでしたが、今は良くなっているのかな?
2017年11月23日 ウェーバーのチャコールブリケット、テントやタープにもやさしいを追加。メニュー構成を大きく変更。
2018年11月21日 ダッチオーブンクッキングテーブルを追加に伴い一部修正加筆。
チャコールブリケットとは
キャンプダッチオーブンの熱源として大本命、王道の熱源です。いわゆる豆炭のような成型炭です。豆炭には石炭が使われていて、炭火焼のようにして物を焼くには適していませんが、チャコールブリケットは木材由来なので臭くないことになっています。本来はBBQ用の熱源です。肉を焦がさないように作られているので、ダッチオーブン調理で使うときも、おいしくなるやさしい加熱をしてくれます。アメリカのダッチオーブンレシピでは底に「チャコールブリケットを10個、蓋に18個使って加熱」なんて感じで調理温度が表されていることが多いです。
日本にダッチオーブンが広まったときに、残念なことにダッチオーブンの代表的な熱源であるチャコールブリケットは日本では広まらなかったようです。日本には世界に誇れる備長炭などの木炭が広く普及していた上に、そっくりな豆炭まであったので、スペック重視の日本では、たいして火力が強くない上に着火時の臭いがきついチャコールブリケットを、わざわざ輸入してまで使う発想は無かったのだと思います。
代表的な製品はキングスフォードの製品
日本での選択肢は今のところ、コストコで安く買えるキングスフォード(Kingsford)の製品になってしまいます。アメリカでもキングスフォードが代表的な製品で80%ほどのシェアがあるようです。もちろん色々なメーカーが同様のチャコールブリケットを販売しているようです。なお、コストコ以外でもカインズホームなど多くのホームセンターやアウトドア用品店で取り扱いがあります。
キングスフォードチャコールブリケット【日本公式サイト】
この記事を書くまで知りませんでしたが、日本語の公式サイトがありました。あの自動車王フォードが前身なので、このような名前なのですね。取り扱いがある販売店もこのサイトで確認する事ができます。ただ、残念なことにこのサイトでは、ダッチオーブンでの利用については言及されていません。基本的にBBQ用の炭としてのお話です。
→キングスフォードチャコールブリケット【日本公式サイト】
kingsford(キングスフォード)
ウェーバーのココナッツ原料のチャコールブリケット
以前ならキングスフォードしか選択肢が無かったのですが、現在はアメリカンなグリルで有名なウェーバーも自社ブランドのチャコールブリケットを日本で販売しています。ココナッツの殻を原料にしたもので、臭いも少ないらしいです。
Weber Japan公式ウェブサイト
もちろん、ウェーバーの公式サイトもありますのでリンクしておきます。焼肉が大好きな皆様も、アメリカンなBBQの雰囲気を味わってみてください。
→Weber Japan公式ウェブサイト
同じ名前で違うものが
チャコールブリケットと言うと、卵パックのような形の着火剤を頭に浮かべる方も多いと思います。確かにあれもチャコールブリケットに間違いないのですが、今回お話をしているのは、豆炭状になったものです。日本でも成型炭と言うだけでは、オガ備長炭や豆炭、練炭と色々な成型炭があり、それぞれにグレードがあるのですから、アメリカにだって色々あるのは仕方ないですね。キングスフォードの製品だけでも、色々なチップの香りがする製品がや早く火がつくものなど数種類の製品があるようです。
私はキングスフォードの製品しか使った事が無いので、以下の文章でチャコールブリケットと言えばキングスフォードの製品の事です。
チャコールブリケットの燃え方
ダッチオーブン調理に使うくらいの量のチャコールブリケットだと、スターターに入れて、着火剤で点火させると、10分くらいから使える感じに熾ってきます。BBQに使える全体が白く状態になるのは15分くらいです。なお、我が家の地下ガレージで熟成されて湿気を含んだものは着火にかなり時間が掛かる事があります。
その後、ある程度の火力を保ちますが、だんだんと灰で覆われて、火力が下がります。普通の料理だとそれで問題ないのですが、火力を維持したいのであれば、灰を落とすように掃除をしながら使う必要があります(特に蓋)。チャコールブリケットの温度と時間の関係のグラフが公式サイトにありますので参考にしてください。
火力の持続時間は1時間もありません。大体50分くらいだと考えておけば良いと思います。もし1時間以上火力を持続させる必要があるのなら、調理をしながら、新しいチャコールブリケットを着火する必要があります。
上火を強くして、焦げ目をつけたい場合は、うちわで扇ぐと温度が上がります。
以前風の強い寒い日にパンを焼きましたが、いつもより高火力でびっくりした事があります。風が吹くと灰が飛ぶし、うちわで扇ぐような効果が出る場合もあるようです。
灰の中のチャコールブリケットはなかなか燃え尽きません。あまり熱く感じない分危険ですのでご注意ください。
チャコールブリケットの臭い
材料はすべて建築端材由来のものを使用していて、石炭を使っていないので臭わない為アメリカのバーベキューではスタンダードな熱源です。しかしながら、実際には着火時には着火材などによるのでしょうか?臭いがかなりします。この臭いは上から大型のバーナーで焼くと消えるようです。熾ってからも燻製臭がちょっとしますので、日本の焼肉のように薄い肉を焼くと臭いが目立ちます。アメリカのように固まり肉を焼く場合は、切って食べるのでそれほど気になりません。しかしながら、ダッチオーブンで使うのなら臭いはあまり関係ありません。
チャコールブリケットのメリット
ダッチオーブンに使うととても便利
チャコールブリケットでキャンプダッチオーブンを使いはじめると他の熱源を使う気が無くなるほど便利な熱源です。配置を工夫すれば、均等に加熱することも、集中して過熱することも出来るのと、弱火でも火が消えることが無い、火力が上がる事が無く、徐々に火力が下がってくる性質は本当に便利です。火力がそれほど高くないので、火力の調節が簡単です。欠点は強い火力が1時間も持たないことですが、時間差で着火させることでカバーできます。
ダッチオーブンにやさしい熱源
最大温度が300度程度なので、ダッチオーブンにとってもやさしい熱源です。そういえば私のダッチオーブンの蓋はほとんど汚れていません。底はガスコンロを使うので、結構油が飛んでいるのと対照的です。
もちろん食材にもやさしい
もちろん温度が低いと言うことは、食材にもやさしいです。調理に使われる温度は普通は180度前後。最高でも250度くらいですので、充分その温度帯はカバーしています。その上で温度が上がりすぎないのと、個数で温度を管理できるので大きな間違いが起きませんので、焦げ付きを防止する意味での底網はほぼ必要ありません。
テントやタープにもやさしい
この日は、調理中に夕立が降りだし焦りました。でも、タープの下に移動して無事に調理をする事ができました。チャコールブリケットは、スターターから出すときに火の粉が飛ぶくらいで、爆ぜることはありません。不用意に動かしても周りに灰が付いているおかげなのか、火の粉が出ることはあまりありません。焚き火台に移したら、その後はタープの下でも調理できないことはありません。
バーベキューでも必需品
アメリカンなベキューグリルは当然ながら、チャコールブリケットを使う事が前提で設計されています。日本の炭だと窒息して火が消えてしまう事があります。我が家にあるコールマンの燻製器もその類で、木炭やオガ備長炭では蓋をすると火が消えてしまいます。同様の悩みをお持ちの方は一度チャコールブリケットを使ってみてください。
また、最高で300度までしか温度が上がらないので、肉や野菜を焦がして炭にしてしまうことも少ないと思います。
チャコールブリケットの使い方
チャコールブリケットの着火方法
基本的にとても簡単に点火しますが、スターターを使う方法が一般的です。新聞紙一枚で着火すると言うことになっていますが、私は安い文化たきつけやベスターという着火剤を使っています。臭いのですが、チャコールブリケットも着火時はとても臭いので問題ありません。ただ、開封すると臭うので、開封後はジップロックに入れて保管しています。
こんな感じで上まで大体白くなってきたらダッチオーブンで使うのならOK。
5分後です。BBQなら、これくらい燃やしてから使ったほうが良いと思います。
この画像ではオガ備長炭を燃やしていますが、私は、キャプテンスタッグの「大型火消し壺 火おこし器セット」とハイランダーの「フォールディング炭火おこし器」を使っています。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) 2012-03-09
キャプテンスタッグの「大型火消し壺 火おこし器セット」はとても便利でお勧めですが、火おこし器がスペースを食っていて、たくさんの炭を入れる事ができません。
キャプテンスタッグの「大型火消し壺 火おこし器セット」の火おこし器にチャコールブリケットを入れた状態です。
火消し壺に移動すると、実はこれだけの量です。
Hilander(ハイランダー) フォールディング炭火おこし器 HCA0036
posted with カエレバ
Hilander(ハイランダー)
多めにチャコールブリケットを使う予定があるときは、火おこし器を抜いてチャコールブリケットだけを詰め込んで持って行き、ハイランダーの「フォールディング炭火おこし器」を使って火をおこしています。とてもコンパクトになる上に、専用の収納バッグも付いているので、荷物の隙間に入れることが出来ます。臭いが漏れないように、付属のビニール袋に入れてから収納したほうが、安心です。ただ、このままだと火消し壺が使えなくてちょっと不便です。キャンプ場にに着いたら、ビニール袋にチャコールブリケットを移動させると良いです。
チャコールブリケットの並べ方
ダッチオーブンを置く場所や、蓋の上に均等に隙間を空けて置いたり同心円状に置くことが多いです。私は底は均等配置、蓋は同心円状で使うことが多いです。
チャコールブリケットの並べ方も大事ですが、一定時間ごとにダッチオーブンと蓋を回転させる、「ローテート」と言う作業をすることで、均等な加熱をする事ができます。
ダッチオーブンの温度設定方法
広くダッチオーブンの熱源として使われているため、数多くの温度チャートがあります。ネットで「Dutch Oven Temperature Chart」で検索すれば12インチで180度にするためには、底に何個、蓋に何個チャコールブリケットを置けば良いかが表になったものを、すぐに見つける事ができると思います。ただ、華氏表示のものが多いと思います。
このブログのサイドバーにあるスクリプトです。このスクリプトは、私が許可を頂いてDutch Oven Cookings のオリジナルの華氏表示のスクリプトを、摂氏表示に改変したものです。チャコールブリケットを使うときは、温度調節はチャコールブリケットの個数でします。このスクリプトがあれば、思った温度にするには何個チャコールブリケットが必要か分かります。下側に置くチャコールブリケットがいかに少ないかが分かると思います。
なお、Frying はフライを揚げるときの炭の数ではありません。普通にフライパンで炒めることをFrying と言います。フライドアップルとかリフライドビーンズなど、炒め料理にフライと言う名前が付いています。ですので、Frying は下火だけの場合のチャコールブリケットの数だと思えばよいです。
このスクリプトは標準タイプのダッチオーブンがターゲットです。私はディープはほとんど使わないので良くわかりませんが、ディープタイプのものだと、蓋に数個追加すると良いと思いますが、焦げ目が付かない可能性がありますので、蓋の予熱を強めにしておくと良いかもしれません。
チャコールブリケットを使うための道具
ダッチオーブンクッキングテーブル
チャコールブリケットを使うために作られている道具が、ダッチオーブンクッキングスタンドです。今のところ日本製はありません。
PETROMAX(ペトロマックス) 2017-03-27
ダッチオーブンの本家のロッジ製は「アウトドアクッキングテーブル」という製品名で、米アマゾンでの表記では「キャンプダッチオーブンクッキングテーブル」となっています。キャンプシェフでは「ダッチオーブンテーブル」とか「キャンプテーブル withレッグ」、そしてペトロマックスでは「ダッチオーブンテーブル」。そして、ジェイ・ウェイン・フィアーズ (著)ダッチオーブン・クッキングでは「クッキングテーブル」と呼ばれています。
他のテーブルやスタンドと区別するために、当ブログでは今後は、「ダッチオーブンクッキングテーブル」と呼ぶことにします。定義としては「チャコールブリケットを乗せてダッチオーブン調理をするためのテーブル」となるのかな? たいていの製品は風防が付いています。
先日ペトロマックスのダッチオーブンクッキングテーブルFE45を購入したので、今後は使用頻度が上がると思います。
ダッチオーブンスタンド
ロゴス(LOGOS)
チャコールブリケットは基本的に鉄板などの上にそのまま置いて使います。ロストルのようなものは必要ありません。残念ながらこちらも日本製はほとんど見かけないのですが、ロゴスに「直火ステンテーブル」という物があります。
私はアメリカアマゾンから廉価なキャンプシェフ製のダッチオーブンスタンドを購入して、こんな感じで使っています。地面との距離は短いですが、この台の上に置くチャコールブリケットの数はそれほど多くないので下に行く熱はそんなにありません。とてもコンパクトに収納できるので、とても便利です。14インチまで使えることになっていますが、12インチまでが良さそうに見えます。ロストルはありませんが、焚き火台としても使え、キャンプ場で焚き火台が壊れたときに大活躍しました。
PETROMAX(ペトロマックス) 焚火台 ファイヤーボウル fs-48 12669
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PETROMAX(ペトロマックス)
ペトロマックスのファイヤーボウルもダッチオーブンスタンドとして使えると思います。
焚き火台
日本のキャンパーなら普通に持っている焚き火台でもダッチオーブンスタンドと同様に使えますが、物によってはキャンプダッチオーブンの脚とロストルの相性が悪いことがあるかもしれません。ロストルや空気穴で効率良くチャコールブリケットが燃えちゃうので、温度の計算が合わない可能性があります。
ちなみに、アメリカでは焚き火台はそれほどポピュラーな道具ではない感じです。日本のように直火を毛嫌いする文化は焚き火台メーカーによって植え付けられたものかも?
よく使われているユニフレームのファイアグリルを使って8インチのキャンプダッチオーブンでパンを焼いている画像です。ロストルの穴にダッチオーブンの脚がはまることがありますが、ちょっとずらせばそれなりに使えます。
こちらはユニフレームの初代いろり。焚き火テーブルと焚き火台が合体した製品です。先日キャンプ場で、焚き火台でパンを焼いたときの画像です。こちらは10インチキャンプダッチオーブン。この画像ではロストルを使っていますが、やはりロストルを使うとちょっと火力が上がるように感じます。この焚き火台だと、12インチだとちょっと厳しそうですね。
こちらは8インチステンレスダッチオーブン。パンを焼く場合、この画像のように横にレンガなどを置き、その上にチャコールブリケット(このときは豆炭)を置き、横から加熱するテクニックもあります。焚き火台の中で焼くと、深さがあるのでダッチオーブン全体を加熱できる感じなのが良いです。なお、豆炭だとチャコールブリケットよりかなり大きいため、チャコールブリケットより少な目の方が良いと思います。
たらい、トレー
アメリカのダッチオーブンの動画などでたらいがよく使われています。自宅の庭でダッチオーブンを使うときに便利かもしれません。深さがあるので風にも強そうだし、ダッチオーブン全体が温まると思います。空気が入りにくく日本の炭だと火が消えそうですが、チャコールブリケットならきっと大丈夫だと思います。
自宅で調理するときはIKEAで特価で購入した特大のステンレスプレートを良く使います。ステンレスなので庭で雨ざらしで放置していますが、いつでも使えるのでとても便利です。大きいので回りに余ったチャコールブリケットを配置することで風が吹いてもそれなりに均等に熱を与えることが出来ます。熱の管理が楽なので、私はこれで焼くのが一番好きです。もちろん本来の使い方と違うので自己責任で使うことになります。私が使っているものも時々熱で「パコン!」と音が出ます。
バーベキュー用鉄板
バーベキュー用の鉄板は錆びるのが心配ですが、とても安いし便利です。これは60×40センチのものですが、画像のように8インチと12インチのダッチオーブンを載せる事ができます。当初はこれを使っていました。たまに焼きそばを焼くとおいしいです。
七輪
七輪は我が家でもジンギスカンをするときによく使います。火力を調整できますが、基本的に燃焼効率が高いので、弱火でとろとろと煮込むような料理が多いダッチオーブン料理には、少し火力が高すぎると思います。それに、重いダッチオーブンを置くと七輪が傷みそうです。
スターター
チャコールブリケットを着火させるためのスターターも熱源として使えない事は無いです。上に蓋を置いて予熱したりするのに便利です。蓋はある程度予熱をしておかないと、上に乗る炭の火の勢いが弱くなる場合があります。基本的には通気が良くて火力が強く料理には向かないことが多いです。
直火
直火可能な場所なら、地面に直接チャコールブリケットを置いて使うことも可能かもしれませんが、私は経験がありません。直火の場合は焚き火を燃やして熾きで調理をするのが自然だと思います。
なお、ダッチオーブンの本場アメリカでは直火での焚き火が普通のようです。直火が使えない家庭の庭などの場合はチャコールブリケットを使って、ダッチオーブンクッキングテーブルやスタンド、たらいを使うようです。
チャコールブリケット以外の熱源
チャコールブリケット以外の熱源についても書いておきます。
薪(熾き)
薪を燃やすと最初は火が出ていますが、しばらくすると炭のような燃え方になります。これを熾きと呼び、ダッチオーブンの熱源に使えます。寿命の短い炭って感じです。薪の質に因るのですが、思ったより使いやすい熱源です。海外の焚き火の豪快な炎とダッチオーブンが写っている写真の場合、大概、このような使い方をしています。焚き火を楽しみながらのんびりと料理をするには適しています。
アメリカでは、薪がダッチオーブンの基本的な熱源になります。そのため、ダッチオーブンに使うのならヒッコリーが一番良いとか、ペカンの薪が一番だとかって話に花が咲くことになります。最悪なのは松だそうです。
鍵穴形に石を配置して、ダッチオーブン用のかまどを作り、大きい穴部分で焚き火をして、狭い部分に熾きを移動しながらダッチオーブンで調理をするスタイルが一般的みたいです。
日本でも同様の考え方で考えると、クヌギなど広葉樹の薪がダッチオーブンには良さそうですね。杉やヒノキなど針葉樹の薪はあまり向いていないと思われます。
薪(焚き火の炎)
薪を燃やした焚き火でダッチオーブン料理を作るには、三脚(トライポッド)のようなものを使って、火から離して火力調節をする事が必須になります。実は私も4脚なら持っているのですが、あまり出番がありません。ファミリーで1泊程度のキャンプではわざわざ持って行く気にならないし、焚き火の世話をしながら、調理をするのは幼児連れのキャンプではちょっとハードルが高いように感じています。もちろん煤の問題もあります。
最近娘の希望でトライポッドを買いましたので、そのうち薪を使った調理にも挑戦してみたいと思っています。
ガスコンロ
ガスコンロはキャンプでお手軽に使える熱源ですが、キャンプダッチオーブンを使う場合ちょっとした条件があります。炭火の上で安定するあの3本脚が邪魔になる場合があるからです。なお、カセットコンロに大きなダッチオーブンを乗せるのは危険です。輻射熱でコンロが温度上昇します。ただ、小型の6インチや8インチのキャンプダッチオーブンだと輻射熱もそれほどではなく、五徳に普通に乗ることが多く、ちょっとした料理に便利です。
カセットコンロでもダッチオーブンが使えると歌っているイワタニのタフまるというカセットコンロがあります。脚がないダッチオーブンを使っているのならお勧めです。脚付きの場合使えるのかどうかわかりません ^^;;
キャンプ用のコンロの場合、アウトドアでの効率的な運用を考えているものが多いようで、中央に火力が集中する傾向があります。弱火は風が吹けばどうしても消えやすくなります。そんなわけで、大きなダッチオーブンの底全体を均等に加熱するのは苦手で、弱火も少々苦手になります。
とは言うものの、強火から弱火まで自由にコントロールできるのでとても便利です。そんなわけで、我が家ではダッチオーブンの予熱や使用後のメンテ、中火ので調理などに便利に使っています。ただ、物理的にダッチオーブンに適した多人数用の大型シングルバーナーをあまり見かけないのが残念です。画像にある我が家の2台のシングルバーナーはプリムスのIP-2280AとEPIのGSSAですが、現在はどちらも販売されていません。
現在販売されているガスコンロで脚つきのダッチオーブンが使えるものは不勉強で良くわかりませんが、お店で一度試してみたところプリムスのオンジャにロッジの脚付きの10インチキャンプダッチオーブンを置くことが出来ました。
実際に現物を使って確認したわけではないのですが、ネットを検索するとイワタニのマーベラス2に10インチキャンプオーブンが使えるようです。
オガ備長炭
わりと使いやすい炭です。ダッチオーブンで使うのなら、チャコールブリケットの次にお勧めです。火消壷があれば思った以上に経済的です。もちろん焼肉などにもお勧めです。
木炭
ピンきりですが、備長炭や岩手切炭のように高価なものは焼肉や焼き鳥などには最高でしょうが、ダッチオーブンに使うにはもったいないかもしれません。ホームセンターで売っているマングローブ炭は、かなり質に幅があります。ダッチオーブン料理に使えないことは無いのですが、サイズにばらつきがあるので、使いやすいとはいえません。良いものもあるのでしょうが、一度とってもひどい炭に当たった事があり、それ以来ホームセンターの炭はできるだけ買わないようにしています。なお、木炭を蓋の上に置く場合、蓋の予熱が重要です。蓋が冷たい場合火の勢いが弱くなることがあります。
豆炭
チャコールブリケットに良く似た形ですので、ダッチオーブンで使いやすいです。チャコールブリケットが近くで手に入らないのなら、豆炭かオガ備長炭をお勧めします。ただ、焼肉など直接肉を焼くことができないのでダッチオーブン専用になってしまうので、キャンプ場に持っていく場合荷物が増えてしまう事になります。安いものを2種類使いましたが、品質の差はあまり感じませんでした。長期にわたって販売されている歴史があるので、きっと価格に比例して使いやすくなるのだと思います。
豆炭とチャコールブリケットの違い
豆炭は石炭が入っているのでかなり臭いです。着火時間は製品によってまちまちです。大きさはかなり大きいです。火力も少し強いです。大きい分灰が多いように感じます。
この画像は、チャコールブリケットとコメリの豆炭の重さを比べたものです。どちらも4個ですので、キングスフォードは1個25g足らず。コメリの豆炭は倍以上重いですね。キングスフォードは15分でほぼ白くなり、私は10分ほどから利用していますが、この豆炭は白く着火するのに30分以上掛かります。もちろん豆炭の着火スピードはメーカーによって差があり早く燃えるものもありますが、その分高くなります。また火力も違う可能性があります。
大きさだけでなく火力も違います。豆炭のほうが火力が高いようです。ただ、大きさが違うので、同じキャンプオーブンの脚の高さで使うと、大きさの分ダッチオーブンの底までの距離が近い事も影響しているのだと思います。
石油ストーブ
石油ストーブの説明書には上にものを置かないでくださいと書かれていますので、上にものを乗せて加熱するのは、自己責任になります。ふきこぼれ、一酸化炭素中毒にご注意ください。私は、たまに使っています。小型のものは弱火でダッチオーブンが全体的に温まるのでダッチオーブンと相性が良い火力だと感じます。よく「部屋も暖まって加熱も出来る」と誤解している人がいますが、加熱すると鍋に熱を取られるので、その分部屋は暖まりません。早く部屋やテントを暖めたいのなら上に何も置かないほうがよいのです。ただ、上に熱が逃げないので鍋を置くと体感的に暖かく感じます。また室内の湿度も高くなりやすいのでなおさらです。
ガソリンコンロ
すいません、私は使ったことがないので良くわかりません。使っている姿を横から見ると楽しそうですね。脚付きのキャンプダッチオーブンでも使える製品があるようです。昔の製品は弱火が苦手なイメージでしたが、今は良くなっているのかな?
更新履歴
2017年11月23日 ウェーバーのチャコールブリケット、テントやタープにもやさしいを追加。メニュー構成を大きく変更。
2018年11月21日 ダッチオーブンクッキングテーブルを追加に伴い一部修正加筆。
コメント
「チャコールブリケットとキャンプで使う他の熱源」
と言ったていの書籍になるような貴重なレポですね!!
チャコールブリケットはダッチを所有してるにも関わらず
私は使った事なかったのですがやはり便利そうですねー!
今後、ダッチを使う時はチャコールブリケットを使おうと思いました(^o^)
と言ったていの書籍になるような貴重なレポですね!!
チャコールブリケットはダッチを所有してるにも関わらず
私は使った事なかったのですがやはり便利そうですねー!
今後、ダッチを使う時はチャコールブリケットを使おうと思いました(^o^)
レフアさんこんにちは。
チャコールブリケットは規定の数さえ使えば、
底網無しで焦げ付くことも無く料理が作れる上に
放置していても火力が上がる事がほとんどない
ので失敗知らずの良い熱源だと思います。
ただ、温度が300度程度なので、ディープだと
焦げ目が付きにくいかもしれません。
チャコールブリケットは規定の数さえ使えば、
底網無しで焦げ付くことも無く料理が作れる上に
放置していても火力が上がる事がほとんどない
ので失敗知らずの良い熱源だと思います。
ただ、温度が300度程度なので、ディープだと
焦げ目が付きにくいかもしれません。