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今年の「#文学」
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肥満のある糖尿病の人の体重管理は大切 糖尿病の寛解を目指すことは、価値が大きいことが示された。とくに10%以上の大幅な体重減少を達成した人は、体重を増やした人に比べ、糖尿病の寛解が3.3倍多く、糖尿病の再発は48%少なかった。 「今回の研究で、アジア人でも、2型糖尿病の診断から1年以内に体重を大幅に減らすと、糖尿病寛解の可能性が上昇することが明らかになりました。肥満のある人が体重を減らすと、寛解を達成した後に、高血糖を再発するリスクが低いことも分かりました」と、香港中文大学糖尿病肥満研究所のアンドレア リュク氏は言う。 「これまで、2型糖尿病の人にとって減量が大切であることは十分に理解されておらず、そのため糖尿病の寛解は少なかったと考えられます」。 「しかし、肥満症の治療は進歩しており、今後は肥満のある糖尿病の人の体重管理が積極的に行われるようになる可能性があります」としている。 体重を増
塩分のとりすぎは高血圧に大きく影響し、糖尿病とも深く関連していることが、明らかになった。 食塩のとりすぎは、2型糖尿病のリスクも最大で39%上昇させることが、40万人以上の成人を対象とした大規模な研究で示された。 日本人はとくに食塩摂取量が多く、減塩は優先して取り組むべき課題になっている。 そこで減塩の新しい考え方として、「かるしお」が提唱されている。減塩を啓発するために「かるしお認定制度」も推進。 食塩を代替塩に置き換えると、高血圧リスクは40%低下するという調査結果も発表された。 食塩をとりすぎると糖尿病リスクも上昇 食塩のとりすぎは、2型糖尿病のリスクも最大で39%上昇させることが、米チューレーン大学が40万人以上の成人を対象とした大規模な研究で明らかになっている。 2型糖尿病の発症リスクは、食塩を加える頻度が「たまに」という人で13%、「しょっちゅう」という人で20%、「毎回」とい
米国の糖尿病患者の中には現在、「血糖変動も把握できる」とうたって販売されているスマートウォッチやスマートリングを使用している人がいる。 この状況に対して2月21日、米食品医薬品局(FDA)は、皮膚への針の穿刺や留置を伴わずに血糖を測定可能とする表現は虚偽であって、その使用は潜在的に危険であるとする安全性情報(safety communications)を発出して注意を喚起した。 なお、日本国内で承認され保険診療下で糖尿病治療に使われている連続血糖測定(CGM)や間歇スキャン式持続血糖測定(isCGM)用の機器は、今回のFDA安全性情報が対象としている製品とは異なる。 FDAの発表は、「これらのスマートウォッチやスマートリングの販売者は、非侵襲的な技術を使用することによって、自社の製品を用いれば指などの皮膚に針を穿刺・留置することなく血糖値を測定可能だと主張している。しかし、当局はそのような
1日の歩数を1,000歩増やすだけで、毎日続けることで糖尿病を改善できることが明らかになった。 運動習慣のなかった人が、5年間をかけて1日の歩数を1万歩に増やすのに成功すると、インスリン感受性が3倍改善し、血糖値を下げるインスリンが働きやすい体に変わるという。 ウォーキングなどの運動をする習慣は、新型コロナの発症や重症化、死亡のリスクを低下させることも分かった。 歩数計や活動量計を持ち歩くと、歩数を増やせるという研究も発表されている。 1日の歩数を1000歩増やしただけでも糖尿病を改善できる 毎日の歩数を増やすだけで、糖尿病のリスクを軽減でき、肥満を予防できることが明らかになっている。 1日の歩数を1,000歩増やすことを、毎日続けるだけで、インスリン感受性が改善し、血糖値を下げるインスリンが効きやすい体に変わっていく。内臓脂肪が減り、体重やウエスト・ヒップ比なども減少する。 1日に10分
わずか1日に5分の、少し息が上がるくらいの活発な運動や身体活動を行うだけで、がんの発症リスクを最大で32%減少できることが明らかになった。 生活指導などで勧められている体系化された運動を実行するのが難しいと感じていたり、魅力的ではないと思っている人でも、取り組みやすく、続けやすい運動療法が求められている。 1回にわずか1分であっても体を動かすことが大切 ウォーキングなど、わずか1日に5分くらいの、少し息が上がるくらいの活発な運動や身体活動を行うだけで、がんの発症リスクを最大で32%減少できることが、オーストラリアのシドニー大学などの研究で明らかになった。研究成果は、「JAMA Oncology」に発表された。 研究グループは、活動量計などのウェアラブルデバイスで入手したデータを使用して、2万人超の日常生活での身体活動を追跡した。対象となったのは、ほとんどが意識して運動をする習慣のない人たち
ビタミンDには、体内のカルシウム吸収を促して骨を増強したり、体内のタンパク質の働きを活性化し、筋肉の増強を促す作用などもある。 ビタミンDの不足は、命に関わるさまざまな疾患と関連していることが分かってきた。 ビタミンDが足りている人は、2型糖尿病のリスクが低下するという、新しい研究が発表された。 ビタミンDが足りていない人は、心血管疾患・認知症・新型コロナの後遺症のリスクが上昇することも報告されている。 ビタミンDには大切な働きがある ビタミンDには、体内のカルシウム吸収を促して骨を増強したり、体内のタンパク質の働きを活性化し、筋肉の増強を促す作用などもある。 ビタミンDは、サバ・アジ・サケ・マグロ・サンマ・イワシ・シラスといった魚や、卵、チーズ、シイタケ・エリンギなどのキノコ類などに多く含まれている。 肉や魚などのタンパク質が足りていなかったり、過度の食事制限をしている人、ごはんなどの炭
あるタイプの腸内細菌が2型糖尿病のリスクを高めていて、糖尿病から保護する働きをしている腸内細菌もあることを示した研究が発表された。 腸内環境を健康にする方法も提案されている。腸内環境について、血圧から糖尿病、体重管理まで、健康とのさまざまな関連が解明されてきている。 腸内環境は糖尿病にも影響 人の腸内には、500~1,000種類、100兆個と推定される腸内細菌が生息している。さまざまな種類の菌が一面に広がる様子がお花畑に見えることから、腸内細菌叢(腸内フローラ)と呼ばれている。 腸内フローラを構成する腸内細菌は大きく、▼有害な物質をつくる悪玉菌、▼良い働きをする善玉菌、▼それ以外の日和見菌に分かれる。 腸内フローラのバランスの乱れは、さまざまな体の不調や、ウイルスなどに対する免疫やアレルギー、うつ病や認知症の発症などのメンタルヘルスにまで影響しているとみられており、注目されている。 糖尿病
新型コロナに感染した子供は、1型糖尿病を発症するリスクが大幅に高いことが、13ヵ国の18歳以下の100万人超の患者の電子医療記録を解析した研究で示された。 18歳以下の新型コロナ患者は、1型糖尿病の新規診断が72%増加した。「今後数ヵ月から数年で、1型糖尿病が大幅に増加する可能性があります」と、研究者は指摘している。 新型コロナウイルスは体の自己免疫応答を増加させることが示唆されており、これが1型糖尿病の増加に影響している可能性があるとしている。 新型コロナに感染した子供で1型糖尿病の診断が72%増加 新型コロナに感染した子供は、1型糖尿病を発症するリスクが大幅に高いことが、米国など13ヵ国の18歳以下の109万1,494人の患者の電子医療記録(EHR)を解析した研究で示された。 新型コロナに感染した小児と若年者は、新型コロナの診断から6ヵ月以内に、1型糖尿病を発症する傾向が高く、調査では
抗酸化物質が酸化ストレスから脳を守っている? 「加齢にともなう認知症や認知機能の低下を抑えることは、健康上の大きな課題になっています」と、国立老化研究所(NIA)で健康格差について研究しているメイ ベイドゥン氏は言う。 「認知機能の低下には、思考力の遅延、注意力の不足、記憶力の低下、複数のことを同時に処理する能力の低下、言葉を思い出せない、名前を覚えることが難しいといった症状があります」。 「抗酸化物質は、細胞損傷を引き起こすおそれのある酸化ストレスから、脳を保護するのに役立っている可能性があります」としている。 研究グループは、45~90歳の男女7,283人を対象に、身体検査と面接、抗酸化物質の血中濃度を測定する血液検査のデータなどを分析した。追跡期間は平均16~17年間で、最長26年間。 抗酸化物質については、ビタミンA、C、Eと、カルテノイド類の血中濃度を調べ、認知機能の低下や認知症
岡山大学は、モデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、追加接種(3回目接種)後の副反応について調査した。 3回目接種後の副反応については、2回目接種後の副反応と比べ、局所反応・全身反応とも、出現割合は減少していた。また、年齢があがるほど、発熱の出現頻度は低くなった。 さらに、6割程度の人は主観で2回目接種に比べて「軽かった」と答えた。ほとんどの人は自発的に3回目接種を受けており、過半数の人が「身近な人にも接種を勧める」と回答した。 「新型コロナウイルスワクチン3回目接種が進行中ですが、若者世代での接種率はなかなか伸びない傾向にあります。本調査は、ワクチン接種における判断に有用な情報を提供するものと思われます」と、研究者は述べている。 同大学は、ファイザーの新型コロナワクチンの3回目接種後の副反応についても、調査の最終報告を発表しており、3回目接種では2回目とほぼ同程度の全身副反応があら
「肥満の原因はカロリーの摂り過ぎだけではない」という研究報告が米国で発表された。 血糖を上げやすい食品の食べ過ぎ、とくに加工食品の食べ過ぎを特徴とする現代の食事スタイルが原因としている。 研究者は、従来の「エネルギーバランスモデル」に代わるものとして、「炭水化物-インスリンモデル」を提唱している。 「グリセミック インデックス(GI)」の低い食事は、糖尿病の人にも有用という研究も発表された。 米国疾病予防管理センター(CDC)の調査によると、米国成人の40%以上が肥満で、20年間で1.4倍に増えている。肥満によって、心疾患、脳卒中、2型糖尿病、がんなどのリスクが高まる。 肥満は日本でも問題になっている。体格指数(BMI)が25以上の肥満の成人の割合は、男性33.0%、女性22.3%で、とくに40代~50代の男性ではほぼ4割に上る(日本ではBMIが25以上を肥満と判定している)。 米国の食事
順天堂大学の研究グループは、食後高血糖となる「耐糖能異常」が痩せた若年女性に多いことを明らかにした。 痩せていても、「インスリン抵抗性」や「脂肪組織の異常」が起きており、肥満者と同様の体質になっている場合があるという。 日本では、痩せた若年女性に対しても、十分な栄養と運動により筋肉量を増やすなど、生活習慣病の発症予防への取組みが必要であることが示唆された。 順天堂大学の研究グループは、体格指数(BMI)が18.5未満の、日本人の痩せた若年女性で、食後に高血糖となる「耐糖能異常」が多く、その原因として、「インスリン抵抗性」や「脂肪組織の異常」が関連することを、世界ではじめて明らかにした。 日本人の痩せた若年女性は、標準体重の女性に比べて、耐糖能異常の割合が約7倍高いことが分かった。また、痩せた若年女性の多くは、食事量が少なく、運動量も少ないという、「エネルギー低回転タイプ」になっており、骨格
糖尿病治療薬の「メトホルミン」についての最新の知見が、日本糖尿病学会で公開されました。 メトホルミンを利用するときの注意点も指摘されています。 10月にWeb開催された「第63回日本糖尿病学会年次学術集会」よりご紹介します。 第63回日本糖尿病学会年次学術集会 シンポジウム14「古くて新しい薬『メトホルミン』~基礎研究から見えてきた多面的作用~」 2020年10月5日(月)~16日(金) Web開催 第63回日本糖尿病学会年次学術集会 広く使われている糖尿病治療薬であるメトホルミンに、多面的な作用があることが分かってきた。 メトホルミンは、ビグアナイド薬に分類される経口糖尿病治療薬のひとつで、肝臓からのブドウ糖放出の抑制や、筋肉を中心とした末梢組織でのインスリン感受性を高める作用などがある。 メトホルミンは、インスリン分泌の増加をともなわないので、単剤では低血糖を起こしにくく、また体重も増
名古屋大学や東京医科歯科大学などの研究グループは、インスリンの自律的に放出する機能をもった「人工膵臓」の開発に成功した。機械的構造をもたず(エレクトロニクスフリー)、タンパク質も利用しない(タンパク質フリー)仕組みになっている。安価で安全性に優れた「人工膵臓」の実用化へ向け前進した。 研究は、名古屋大学環境医学研究所/大学院医学系研究科の菅波孝祥教授、田中都講師、木村真一郎特任助教、東京医科歯科大学生体材料工学研究所の松元亮准教授、および奈良県立医科大学の桒田博仁助教を中心とする研究グループによるもの。 糖尿病治療では現在、「どのようにして血糖値を下げるか」から「どのようにして糖尿病合併症を予防するか」ということに主眼がシフトし、低血糖を回避しながら血糖変動を改善する治療法が求められている。 インスリン頻回注射による治療法では、インスリン製剤の用法・用量や、食事や運動などとのバランスがうま
ケトン体は、からだの中で脂肪が変化して作られる物質で、エネルギー源として利用されています。健康な人の血液中にもケトン体は存在しますが、その量は多くありません。しかし、糖尿病の人でインスリンの作用が不足していると、糖分からエネルギーを作れないため、替わりに脂肪が利用される比率が増え、その分、ケトン体も多く発生します。 血液中のケトン体が多くなっている状態を「ケトーシス」といます。ケトン体は酸性なので、その量が増えると血液が酸性になります(血液は本来は弱いアルカリ性です)。血液が酸性になっている状態を「アシドーシス」といいますが、その原因がケトーシスであれば、「ケトアシドーシス」といいます。ケトアシドーシスでは、腹痛や吐き気、深くて早い呼吸などが現れます。また、意識障害や昏睡に陥ったり、生命に危険が生じることもあるので、早急な治療が必要な糖尿病の急性合併症です。
肥満や過体重の2型糖尿病患者は、体重をコントロールすることで、「糖尿病が治った状態」を維持できる可能性がある。専門家は無理のない減量を勧めている。 「肥満や過体重のある糖尿病患者は、体重を5%以上減らせば“糖尿病が治ったのに近い状態”を維持できることが多いのです。ただし、いったん体重を減らしても、元の状態にリバウンドしてしまう人も少なくありません。適正な体重をずっと守る必要があります」と、ニューキャッスル大学のロイ テイラー教授は説明する。 英国のニューキャッスル大学が行った研究に、11人の体格指数(BMI)が30を超える肥満の2型糖尿病患者が参加した。参加者は3ヵ月で15kgの減量を達成した。6ヵ月後に体重は平均して6kg戻っていたが、多くの患者は減量後にHbA1c6%未満を維持できるようになり、飲み薬の種類と量を減らすことができた。 別の研究では、糖尿病を発症して4年以上たつ人でも体重
筋力は年齢を重ねると、だんだん低下していく。筋力が低下しないように保つために、筋力トレーニングが必要だ。たった週1回の筋トレでも効果があり、血糖値やコレステロール値が低下するという研究が発表された。 筋肉量は年齢とともに低下していくが、筋力トレーニングを行えば、年齢を重ねても筋肉を増やすことができる。とくに、下半身を中心に筋トレを行うと、効率的に筋力をアップできる。 筋肉量の維持や増強には、運動が欠かせない。筋肉量を維持するために、1日6,000~8,000歩以上のウォーキングが必要だが、さらに筋力トレーニングを行えば、効率的に筋力を増やすことができる。 とくに高齢者では、筋力トレーニングを習慣として続けている人は少ない。しかし、健康に年齢を重ねるために、筋力トレーニングは必要だ。 関連情報
空腹時血糖値と食後血糖値の差が大きかったり、食後に血糖値が大きく上昇すると、血管がダメージを受け、動脈硬化や糖尿病の合併症が進みやすくなる。放っておくと心筋梗塞や狭心症、脳卒中などの合併症が進展しやすくなると考えられている。 国際糖尿病連合(IDF)がまとめた「食後高血糖の管理に関するガイドライン」では、食後2時間血糖値が140mg/dLを超える場合は対処が必要だとされている。 欧州での13件の前向きコホート試験から得たデータをもとに検討した「DECODE Study」では、食後高血糖が死亡リスクを高めることが示された。糖尿病患者の空腹時血糖値と死亡リスクの相関をみたとき、糖負荷後2時間血糖値が高いと、心血管病、虚血性心疾患、脳卒中、全死亡のリスクがそれぞれ上昇することが明らかになっている。 「血糖値スパイク」は、一般的な健康診断では見逃されやすいため、「隠れ糖尿病」とも呼ばれる。医療機関
「2型糖尿病や肥満など、代謝性疾患は世界的に増加しています。糖尿病や肥満を改善するために食事をどのように改善するかという、効果的な戦略が求められています」と、ゴフ教授は言う。 研究グループが実施したランダム化比較試験には、平均年齢が23歳で、平均BMI(体格指数)が22の32人の男女が参加した。炭水化物を多く含むシリアルを食べるときに、高タンパク質の牛乳を摂取した場合と、水を摂取した場合を比較した。 牛乳に含まれるタンパク質は、「カゼイン」と、「ホエイプロテイン」(乳清タンパク質)の2種類に大別される。カゼインは体内への吸収がゆっくりで、乳清タンパク質は速く吸収される。 牛乳についての研究が進むにつれて、カゼインと乳清タンパク質は「機能性成分」であることが分かってきた。これらのタンパク質を摂取することで、炭水化物の吸収が遅くなる。食欲を促進するグレリンの分泌が抑えられ、食欲を抑えるホルモン
「落ち込むことが多くなった」「憂鬱な気分がする」「体もだるいし疲れやすくなった」。そう感じている人はいないだろうか? もしそうであれば、秋から冬にかけて発症が増える「季節性うつ病」が疑われる。 うつ病の中に、秋から冬にかけて毎年症状があらわれる「季節性うつ病」がある。この病気は、「季節性感情障害」(SAD)ともいわれている。 季節性うつ病の特徴は周期性にある。毎年、日照時間が短くなる10月から11月にかけて症状があらわれはじめ、日差しが長くなる3月頃になると回復するというサイクルを繰り返す。その症状から「ウインターブルー」(冬季うつ病)という別名がある。 季節性うつ病は、症状が重いと日常生活に支障をきたすこともある深刻な病気だ。 季節性うつ病の主な症状 □ 気分が落ち込むことが多い □ 以前ならこなせた仕事をうまく処理できない □ ぐったりとして疲れやすい、体を動かすのがおっくうになる □
2型糖尿病患者が朝食を抜いて昼食まで空腹でいると、昼食と夕食の後の血糖値が上昇しやすくなり、血糖コントロールの悪化につながるという研究結果が発表された。 忙しい毎日を過ごしている現代人の中には、朝食を食べずに済ませ、昼食まで空腹でいるという人が少なくない。しかしこれは、「1日でもっとも重要な食事」をスキップすることになり、肥満や心臓病の発症リスクの増加につながるだけでなく、糖尿病患者の健康状態を危険にさらすことになりかねない。 糖尿病患者が朝食をとらないと、血糖コントロールにどう影響するかを調査した研究は少ない。今回の研究では、朝食をとらないことが、その後の食事後の血糖値の急な上昇(食後高血糖)につながるだけでなく、その日のインスリン反応が悪くなることが示された。 この研究はイスラエルのテルアビブ大学糖尿病ユニットのダニエラ ヤクボウィッチ教授らの研究チームによるもので、米国糖尿病学会(A
”血糖トレンド”。ここでは、耳慣れない、この言葉の意味と考え方について、糖尿病3分間ラーニングでおなじみの2人と一緒にみていきましょう。
研究で得られた知見は、「糖尿病を一度発症すると、生涯にわたり"治った"と同じ状態を維持できても、完治することはない」という従来の定説を覆すものだ。 「2型糖尿病の早期治療では、薬物療法を開始するとともに、食事や運動などの生活習慣の改善が指導されていますが、現実には医療現場は多忙であり、生活習慣の指導は控えめに行われている傾向があります」と、テイラー教授は言う。 高カロリーの食事や運動不足が原因で、肝臓に脂肪が過剰に蓄積されると、インスリンへの体の反応が鈍くなり、膵臓でインスリンが過剰に生成されるようになる。 そうなると、全身に脂肪がたまりやすくなり、さらにインスリンが分泌されるという悪循環に陥る。やがて、インスリンを産生するβ細胞は疲弊し機能が低下され、結果として血糖値が高くなる。 「肥満のある人では、生活スタイルの改善をしっかりと行い、体重を適正にコントロールすることで、β細胞を"再起動
肥満や糖尿病の患者で骨格筋が減少するメカニズムを、京都医療センターや健康科学大学などの研究チームが世界ではじめて解明した。 肥満や2型糖尿病の患者では、「高インスリン血症」が起こりやすい。血中インスリン値の上昇とともに、骨格筋の減少作用をもつ分子である「マイオスタチン」の量が増えることが、骨格筋減少につながっているという。 「インスリン抵抗性」とは、インスリンの作用を受ける細胞の感受性が低下している状態。インスリン抵抗性は、それ自体が糖尿病の原因になるが、同時に、インスリンが効きにくくなったのを補うためにインスリンが多量に分泌され、「高インスリン血症」をまねく。 一方、骨格筋は体の30〜40%という大きな割合を占めており、身体活動だけでなく、糖を消費してエネルギーをつくる役割も果たしている。骨格筋は、運動や代謝という点から身体活動を支えている、健康寿命を延ばすために非常に重要な部位だ。 骨
年末年始の連休に、ついアルコールを飲み過ぎてしまうという人が多い。 アルコールは適量を飲むと、ストレスを解消する効果を期待できるが、量が増えると、体と心の健康を損なう原因になる。 適度な飲酒は、むしろ糖尿病リスクの低下につながるという研究も報告されているが、糖尿病のある人は、アルコールを少し飲み過ぎただけでダメージを受けやすいことが分かっている。 「適度なアルコールは健康に良い」は本当? 「酒は百薬の長」ということわざがある通り、適度なアルコールは健康に良いことを示した研究がある。適度の飲酒は、心臓病や脳卒中、糖尿病のリスクを減少する可能性がある。アルコールにはストレス解消や、人間関係を円滑にするなどメリットもある。 しかし、過剰な飲酒は確実に体と心にダメージを与え、健康リスクが上昇する。 日本人を対象とした大規模調査「NIPPON DATA」で、2型糖尿病では、適度な飲酒をする習慣のある
09月24日 コーヒーや緑茶を飲む習慣が糖尿病や肥満のリスクを減少 09月19日 1型糖尿病のランナーが東京マラソンを完走 CGMとインスリンポンプ 09月18日 肥満は新型コロナの感染リスクを高める 糖尿病リスクも上昇 09月17日 ストレスが糖尿病リスクを高める ストレスを減らす2つの方法 09月13日 「糖質制限ダイエット」は糖尿病の人に良い? 血糖値が低下 09月12日 木を植えると糖尿病や肥満のリスクが減少 自然は体に良い 09月10日 糖尿病の人の脳の老化を防ぐ 健康的な生活で老化を遅らせる 09月09日 糖尿病の人に肉は良い? 加工肉の食べすぎにご注意 09月06日 睡眠を改善する3つの方法 睡眠不足だと糖尿病リスクが上昇 09月05日 運動に取り組み糖尿病を改善 1型糖尿病の人に最適な運動は?
新しいタイプの血糖測定システムを、英国のバース大学の研究チームが開発した。皮膚にパッチを貼るだけで、痛みがなく、10〜15分ごとにグルコース値を連続測定するという。 穿刺針で指先などから微量の血を出し、それを測定チップにしみこませ、測定器で血糖値を読み取る血糖自己測定(SMBG)は現在の主流だが、「採血の痛みがつらい」「測定に費用がかかる」「自己管理が大変」などの声も聞かれる。 またSMBGでは、治療内容によって患者によっと異なるが、1日に測定できる回数は10回程度が限界だ。 しかし、こうした患者の不満は近い将来に解消される可能性が出てきた。英国のバース大学の研究チームが、新しいタイプのグルコース測定システムを開発するのに成功した。 痛みがまったくなく、パッチを皮膚に貼るだけで、10〜15分ごとにグルコース値を連続測定するという。装着中の入浴や運動も可能だ。 仕組みは、皮膚に張り付けられた
検査で「脂肪肝」と指摘され、そのまま放置していませんか? 肝臓に脂肪がたまる「脂肪肝」を発症する人が増えている。放っておくと肝臓の機能悪化や、肝硬変などの深刻な病気に進展し、動脈硬化が進行しやすくなる。 糖尿病のある人では糖尿病そのものが悪化する原因になる。早く気が付いて対策することが必要だ。 脂肪肝とは、食べ過ぎや運動不足のために余った糖質や脂質が中性脂肪に変わり、肝臓に過剰にたまって、脂肪が肝臓全体の30%以上を占めるようになった状態をいう。日本人における軽度の脂肪肝は、いわゆる肥満体型ではない、見た目がスリムな人にもみられる。たった2〜3kg体重が増えただけで肝臓に脂肪がたまる可能性がある。 肝臓は再生能力・代償能力に優れ、ダメージを受けても残った細胞が働き機能を維持する。肝臓には痛みなどの症状が出ることはあまりないので、肝臓に異常があっても気付かず、気付いたときには病気がかなり進ん
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