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大そうじへの備え
ameblo.jp/eigo-gogo
この仕事で達成したいことはクライアントと日本の産業への貢献なのですが、その実現のためには、組織内での自由度やできることを増やすことも重要です。 要は、きちんとファーム内で昇進していくことが大事で、その実現のためにいつも気にしていることがそのときの“ゲームのルール”を理解することです。 つまり、他人よりも評価されるためには何を満たすべきなのかと、それを最短で満たす方法を理解するということです。 銀行時代でいえば、上からの覚えのめでたさとバランス感覚、そして営業での数字でした。 戦略コンサルでいえば、ジュニアなときはロジカルシンキングと大局観、バランス感覚、パターン認識による質の高いアウトプットをスピーディに作るスキルです。 (銀行での営業の数字がその後のポジションを決める仕組みに触れた記事はこちら 。また、“バランス感覚”に含まれる気遣いの重要性に触れた記事はこちら 。) これまでのところ“
マネージャーになると、顧客に出すアウトプットのクオリティの担保も仕事のため、チームメンバーのアウトプットをチェックする機会というのは、日々あります。 マネージャーになる前は、アウトプットの質を目利きして、どこが悪いかを適切に指摘し、それに対する対応を指示するということが自分にできるのか?と思っていた時期もありました。 さすがにマネージャーとしての期間が長くなってくると、メンバーが持ってきたアウトプットの良し悪しが、見て数秒でわかるようになります。 最も重要な視点は、見た瞬間に何を言いたいのかがわかるか。 「言いたいメッセージがちゃんと表現されてないじゃん」と指摘すると、「よく読むと書いてあります。」とか、「ここに小さく入れています。」とジュニアなメンバーは言うのですが、簡単に伝わらなければ、書いてないのと一緒です。 (以前もプレゼンの見かけの重要性をこちらの記事 で語りました。) あわせて
数年前の話ですが、その当時にパートナーだったシニアが、本は読むけどもビジネス書を読むことはなくなったと言っていました。 「そこから得られるものがほとんどなくなった」という言葉に、当時はビジネス書を乱読していた私は「そんなもんかな」と思っていました。 最近は、言っていたことがいくらかはわかる気もします。 というのは、日々本は読むものの、ビジネス書を読む量は圧倒的に減ってきたからです。 その理由は、ビジネス書の価値の本質が、事例の抽象化とフレームワークの提示にあることにつきます。 多くのビジネス書では、ビジネスでの事例を上げて、それを一般化することで理論を展開します。 ただ、そうした理論は数に限りがあるため、古典を含むそれなりの数のビジネス書を読んでいればほとんどカバーされてしまいますし、長いこと戦略コンサルとして仕事に関わってくると、戦略立案からマーケティング、組織論、チェンジマネージメント
先日、グローバルでもTOPの、あるヘッドハンティング会社で比較的若いながらもコンサルタントをやっている方とお会いしました。 ほとんどの場合、そうしたヘッドハンターはかなりマチュアで経験が豊富な方が多いのですが、その人は驚くほどEQが低く、何かと言っていることが気になります。 (EQとは、簡単に言えば、自他の感情を認識しコントロールする能力です。) まず、「私の会っている人は通常CXOとかのCの付く人なので、そこの若い子達のことはわからないんですよ。」と、何かと他人を見下したり、ちょっとバカにするような発言が多い。 本人も30代半ばぐらいなので、クライアントの組織の30-40代の人を“若い子達”と呼んでいるときなんかは、「お前が言うか?」と思わずツッコミたくなります。 また、「先日は、御社の○○さんと〇〇さんにはお会いしました。」と私の知り合いの名前を安易に出すのですが、たぶん自分の名前も他
戦略の検討をしたり、世の中の成功事例を見たりしていて気づくことは、性能や機能で勝つ商品やサービスが常に強いわけではないということです。 VHS vs ベータ戦争や、一太郎 vs ワード戦争を例に上げるまでもなく、本来、性能だけで勝負をすれば、絶対に負けないはずの製品が実際には負けていることは、歴史を見ると往々にしてあります。 その背景には、マーケティングの巧拙もありますし、情感的な価値をどれだけ訴求できたかもあります。また、ネットワークの外部性をどれだけ上手く活用できるかも影響します。 日本ではVolkswagenがトヨタの車よりもかなり高く売られていますが、これは国内では情感価値を上手く訴求できていることに他なりません。欧州での価格は完全に逆です。 また、先に挙げたVSHや一太郎は、利用者が増えることによって製品そのものの価値が相乗的に増えるというネットワーク外部性の点において、競合の製
戦略コンサルの仕事では日々当たり前のように取り組むのですが、学校教育では全くと言っていいほどやらないことに、質問をつくるというプロセスがあります。 最近は「論点」という言葉がビジネス書でも流行っていますが、戦略を構築する上で論点を設定することは極めて重要です。 「論点」とは結論を出す上で重要となる問題点や争点のことを言い、すべての論点に答えが出れば最終的な結論も導き出されるもののことです。 言い換えれば、論点を設定するとは、答えを導き出すための質問を設定することに他なりません。 ピーター・ドラッカーが「経営における最も重大なあやまちは、間違った答えを出すことではなく、間違った問いに答えることだ」と語ったことは以前も紹介しましたが、問いをつくる力は経営にとって重要です。(そのときの記事はこちら 。) ギリシアが人類史上もっとも輝かしい文化の基礎を築き得たのは、かれらに優れた問題の作成力があり
東レ経営研究所は、“日本企業が「つくったものを売っている」のに対して、韓国企業は「売れるものをつくっている」”と、新興国で日本企業が苦戦している一方で韓国企業が躍進している理由を書いています。 (当該レポートはこちら で無料で読めます。) これは、インドや欧州に私が滞在していたときに、サムスンやLGの製品や動向を見ながら感じていたことに符合します。 最近、国内ではKARAや少女時代、2NE1などのK-POPが売れており、私も仕事中に思わず口ずさんでジュニアなコンサルタントに気持ち悪がられたりしていますが、こうしたK-POP旋風はタイや中国などの他のアジア圏でも起きており、その根底には「世界で売れるものをつくる」という韓国企業に共通した思想があるように感じます。 例えば、少女時代や東方神起、BOAをプロデュースしている韓国の大手エンタメ会社であるS.M. エンターテイメントは、デビューさせる
マクドナルドが携帯電話で事前にメニューを登録し、店頭で携帯電話をかざすとオーダーがすぐに出来るシステムを今後3年で全店に導入することを発表しました。 このシステムを導入により店頭での顧客が悩む時間が短縮出来るため、1顧客あたりのオペレーションがさらに効率化されることになります。 これまでマクドナルドは“メイド・フォー・ユー”システムを全店に導入し、オーダーからラッピングまでを50秒で可能とするシステムを実現してきました。 厨房のオペレーション改善がほぼ限界に達した今、残るオペレーション改善の余地は顧客側の意思決定にかかる時間というわけです。 以前、マクドナルドの原田社長が、オーダーの時間が30秒早くなれば、回転率の向上で売上は10%改善すると言っていましたが、これを携帯電話の事前オーダーで達成しようとするシステムです。 (これまで携帯クーポンに積極的に取り組んできましたが、その仕組を活用し
ある外資のグローバル企業の経営者が言っていたコメントなのですが、「日本人とは戦略の議論ができない。」というショッキングなフレーズを聞いたことがあります。 その方によれば、アジアでも例えば中国人は戦略の概念を持っているので“戦略”という考え方に則って議論ができるが、日本人はそうではないとのこと。 以前、記事の中で中国人やインド人は家族のマネジメントにもポートフォリオの考え方を取り入れているという話を書きましたが、これも中国人、インド人が戦略の視点を持っているという証左かもしれません。 (そのときの記事はこちら 。) 確かに日本においては、グローバルな大手企業の部長クラスの方でさえ“戦略的”な考え方が弱い方もそれなりにいて、議論で苦労することがあります。 そもそも“戦略”って何よ?と聞かれたときに、日本ではビジネスマンであっても答えられない方が多いように思えます。 戦略の定義はいくつかあります
比較的最近のことですが、あるエグゼクティブサーチのコンサルタントと夕食をとりながら話をする機会がありました。 (ちなみにエグゼクティブサーチというのは、いわゆるヘッドハンターです。こちらの記事 で以前ヘッドハンターについて書いたことがあります。) その際になるほどと思ったことがあります。 それは、30代の半ばまでは土日も含めひたすら自己研鑽をすることはプラスだが、30代後半になってくると、休日もひたすら自己研鑽をしているというのはあまりにも視野狭窄で、そうした人は最終的にビジネスマンとして超一流にはなっていないという話です。 その方いわく、30代も半ばを過ぎてプライベートや家族を大事にできていないビジネスマンは、経験則として大成できていない人が多いとのこと。 その背景は、グローバルで活躍する一流のビジネスマンは、皆さん30代後半ではビジネスの能力やスキルとしては甲乙付けがたいぐらいに習得し
先日は日経新聞をもとに、価格設定が行動に与える影響について書きました。 (その記事はこちら 。) こうした価格の影響は、化粧品のような心理的な効果が強い商品で見ることができます。 化粧品は価格のわりに原料費は小さく、その10-20%ぐらいです。 1万円の化粧水や美容液であれば、だいたい原材料費は1000-1500円程度と考えれば、そんなに大差ありません。 たとえば化粧水の原材料を見ると、水、グリセリン、BGが9割を超えます。 グリセリン、BGはしっとり感を出すための溶液ですが、原価は数十円ぐらいで、ここにコラーゲン、ヒアルロン酸、セラミドなどを入れて完成です。 価格と10-20%の原料費の差分は、容器代、美容部員人件費、マーケティング費用+一部研究開発費に充てられています。 一般的な消費財では1,000円のものを1万円以上で購入するということは普通はなく、価格はある程度減価で規定されますが
今回のプロジェクトでもサービスの世界展開にあたり、主要国での状況把握が必要となり、5カ国ぐらいのコンサルタントと電話で情報交換をする機会がありました。 確認したいことはすぐに現地に電話して聞けるぐらいでないと海外展開の戦略作りには支障が出ますし、企業の海外展開ニーズが再び高まってきている中で、やはりビジネススキルとして英語は必須になってきているように感じます。 (以前も英語の必要性は書きました。その記事はこちら 。) 日本国内での成長余力が限られている中で、今後は国境をまたいだ展開を抜きに企業の成長を語れない時代がきます。 英語ができないというのが当たり前のように通用する日本ですが、それを理由にせずに努力をしないとグローバル企業や新興国の勢力に勝っていくことは難しいように感じます。 とはいえ何もネイティブのレベルにまで話せる必要はなく、ビジネスイングリッシュができれば十分だと思います。(必
ハーバードビジネススクールの教授で、「イノベーションのジレンマ」を著したクレイトン・クリステンセン氏は、日経ビジネスの2005年の記事のなかで、ソニーの革新的なイノベーションが失われた原因はMBA取得者によるマーケティングであると語りました。 ソニーでは過去の新製品開発の意思決定は社長であった盛田昭夫氏が下していましたが、MBA取得者を採用するようになってから、徐々に市場調査とデータ偏重の商品開発に移行していき、それが破壊的なイノベーションをソニーから奪ったと語っています。 確かに市場調査は、すでに消費者が認識している顕在ニーズの把握であるため、革新的な商品やサービスをそこから生み出すことは難しいと言えます。 任天堂の創業家の山内博氏が「画面を2つ使ったらええ」というアイデアを出し、それに対してスーパーマリオブラザーズを開発した宮本氏が「1つの画面をタッチパネルとして使ったらどうだろう?」
ナチス・ドイツの総司令官であったクルト・フォン・ハマーシュタインは、部隊指令マニュアルの作成を監督した際に、“利口だが怠惰な者は総司令官に向いている。どんな状況にも対応できる図太さがあるからだ。”と述べたといいます。 一方で、“利口で勤勉な者は、最高参謀に向いている。”とも言ったといわれています。 確かに今の立場になってみると、「怠惰」である人が司令官に向くというのはよく理解できるところです。 ハマーシュタインが述べたような図太さも関係しますが、何よりも、仕事を下のメンバーに上手く権限委譲して進めることが司令官には重要で、そのための健全な怠惰さが必要だということだと思います。 今の仕事でも、一挙手一投足までをマネジメントしようとするマネージャーはいつまで経っても優秀なマネージャーにはなれないと思いますし、むしろ怠惰なぐらいな方がチームはハッピーで、その組織力も最大化できるのではないでしょう
戦略コンサルの仕事では、一度ゼロベースで考え、その上で企業ごとの制約を徐々に設定していくことが多いのですが、このゼロベースで考えるというのはなかなか難しいことです。 多くの企業では、先代の社長が作った制度だからこれは手を触れちゃいけないとか、子会社に手をつけることはタブーだとか、そういう話がゴロゴロしていますし、社内の方にとってはそれが当たり前のことで、組織に長くいればいるほど違和感を覚えないようになります。 認知心理学の世界ではこうした経験をもとにした抽象的な蓄積をスキーマと呼んでおり、人間の行動を経験に照らして効率化する一方、過去の経験に基づいて行動に制約を与えます。 (なお、スキーマはコンサルティングでは強みともなります。これは“パターン認識”とも呼ばれるものです。こちら をご覧ください。) このスキーマを端的に示すものに、有名なドゥンカーのろうそく問題というものがあります。 図のよ
戦略コンサルの新卒採用面接も終盤です。 かなりの数の学生とお会いしましたが、いまだに多かった質問に「英語は必要ですか?」というものがありました。 (それ以外にも福利厚生について聞いてくる学生もいました。その記事はこちら 。) 「戦略コンサルとして採用されるためにはマストではないが、当然出来た方がベター」というのがいつもの回答です。 グローバルTopの戦略コンサルは世界各国にオフィスがあるため、プロジェクトで他のオフィスと一緒に働くこともそれなりにあります。 例えば日本発の海外展開事業のプロジェクトでNYオフィスに常駐するとか、ヨーロッパ発の日本展開のプロジェクトで海外とディスカッションが必要などのプロジェクトには私もこれまで参画してきましたが、常に存在します。 英語が出来ないと、こうしたプロジェクトに全てアサインされないことになるので、機会損失はどうしても大きくなります。 これに併せていつ
私が戦略コンサルに参画した際のキャリアゴールは、日本から世界に大きく羽ばたく企業をつくり、日本の多くの企業に夢を持ってもらうことを通じて、日本の産業や経済を元気にしたいということでした。 少し前のトヨタや日産、今のユニクロなどの世界で活躍した企業に夢を貰った企業や経営者、ビジネスパーソンはたくさんいます。 こうしたことを事業会社で実現するとすれば、やはり日本を代表できるような企業でなくてはいけないですし、その中でもらうポジションもいくつかの条件を満たさないといけないと思ってきました。 このため、以下の5つの条件が揃った場合にのみ、新たなチャレンジを受け入れるという強い基準を持っていました。 1.その企業の経営者が本気で組織をいい方に変えようと思っていること 2.経営者との間にだれも挟まないポジションに就けること 3.その企業が海外に誇れる日本固有の強みを持っていること 4.海外の展開を中心
題名が2chのスレッドみたいになってしましましたが、クライアントと仕事をしていると、よく興味本位で給与について聞かれることがあります。 戦略コンサルにおける給与は、社内でもコンフィデンシャリティが原則(要は秘密)となっているので、「これだけ働いていることを考えると安いですよぉ。」なんて言ってごまかしたりします。 なので、外部に対してあまり明らかになることがないのがこの給与です。 どこのファームも年俸制+成果ボーナスとなっており、成果ボーナス部分はジュニアでは仕事への貢献できまり、シニアになると徐々にプロジェクト獲得への貢献が反映されるようになります。 (先日評価の仕組みについて書きました。そのときの記事はこちら 。) 以前のビジネス誌等の記事を読み直していたところ、週間ダイヤモンドで「給料全比較」という特集をやっており、戦略コンサルについては、下記のようなグラフが出ていました。 (週間ダイ
昨日はグラソー・ビタミンウォーターのマーケティングについて記事を書きました。 (昨日の記事はこちら 。) 現在のやり方だとなかなか拡大は難しいというのが、私のグラソーに対しての勝手な評価でした。 一方、マーケティングの直輸入で成功している商品があります。それがレッドブルです。 レッドブルはオーストリア国籍の機能性飲料で、日本でいうリポビタンDに近い飲み物です。 実際にレッドブルの社長はリポビタンDと日本での市場性を見て、1984年にレッドブルを開発したと語っています。 レッドブルは欧米ではかなり認知を得ている飲料で、口コミをもとにした特徴あるマーケティングで成功してきたブランドでもあります。 レッドブルのマーケティングの特徴は、テレビや雑誌のマス広告ではなく、エキサイティングなスポーツ・イベントへの協賛し、若い層にそのイメージを訴えかける取り組みにあります。 世界的にモーターレースへ協賛す
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