英語が出来ないのは、パソコンが出来ないのと同じ | 外資系 戦略コンサルタントの着眼点

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戦略コンサルでマネージャーを務める筆者が日々の出来事を独自の視座で書き綴る


戦略コンサルの新卒採用面接も終盤です。

かなりの数の学生とお会いしましたが、いまだに多かった質問に「英語は必要ですか?」というものがありました。
(それ以外にも福利厚生について聞いてくる学生もいました。その記事はこちら 。)

「戦略コンサルとして採用されるためにはマストではないが、当然出来た方がベター」というのがいつもの回答です。

グローバルTopの戦略コンサルは世界各国にオフィスがあるため、プロジェクトで他のオフィスと一緒に働くこともそれなりにあります。

例えば日本発の海外展開事業のプロジェクトでNYオフィスに常駐するとか、ヨーロッパ発の日本展開のプロジェクトで海外とディスカッションが必要などのプロジェクトには私もこれまで参画してきましたが、常に存在します。

英語が出来ないと、こうしたプロジェクトに全てアサインされないことになるので、機会損失はどうしても大きくなります。


これに併せていつも学生に言うのが、「戦略コンサルに入る・入らないにかかわらず、これからの30年、英語が出来なかったらビジネスの最も面白い部分に関われない可能性があるのでもったいない」ということです。

今後多くの業界で国内市場の成熟が更に進むことが明白な中で、ビジネスの成長分野となる海外事業に関われないなんて、本当にもったいないことだと思います。

BRICs
Post BRICsを考えれば、ビジネスで今後一番美味しく、面白くなる部分ですし、多くの大手企業では海外事業を担当できない人を経営陣に据えていくことのリスクが徐々に高まっていくことは確実です。


今の世の中で「Windowsのパソコンの使い方が分からないのでWordExcelもメールも出来ません。」と言ったらビジネスの世界では驚かれますし、「それぐらい努力して覚えろよ。」と言われると思いますが、10年以内には、英語がそういったツールになる時代が到来しているのではないでしょうか。

今後は、欧米の大手やインドや中国の企業を相手に途上国も含めた市場が戦場となっていくわけなのでこれは当然の流れです。

なので、戦略コンサルを受けに来る日本でもトップの国立大学、私大の学生には、「“英語が必要か?”とか、これからの時代は聞かない方がいいよ」とアドバイスします。

それではどのぐらい英語が出来るようになればビジネスパーソンとして十分なのでしょうか?

これについては明日考えてみます。

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