OSとは？ わかりやすく解説

別表記：オーエス

「OS」とは・「OS」の意味

「OS」とは、パソコンやスマホに搭載されているシステムのことである。「Operating System（オペレーティングシステム）」の略で、コンピュータにおいて、ソフトウェアとハードウェアを仲介する重要な役割を果たしている。パソコンにはメモ帳などのソフトウェアと、ハードディスクなどのハードウェアがある。例えばメモ帳で何か文章を入力し保存するためには、ハードディスクに記録しなければならない。それを実現しているのがOSだ。OSがなければ、メモ帳のデータをハードディスクに保存したり、保存したデータを閲覧したりすることはできない。

また、OSはアプリ開発においても重要なシステムである。パソコンのマウスやスマホのタッチパッドを操作する、キーボードで文字を入力する、イヤホンから音が流れるなど、こういった機能はすべてOSによって実現されている。OSがなければ、多くの人に利用されている様々なアプリケーションも開発できないというわけだ。OSには、WindowsやMacOS、Android、Unix、Linuxなど様々な種類がある。パソコンではWindowsとMacOS、スマホではAndroidとiOSが主流となっている。

「OS」の熟語・言い回し

「OS」の熟語・言い回しには様々なものがある。

異なるOSとは

異なるOSとは、WindowsやMacOSなど、異なる種類のOSを指す言葉である。例えば、Windowsのパソコンを使っていた人がMacOSのパソコンに買い替えた場合、「異なるOSに移行した」などと表現される。異なるOSに移行する際には、操作性や機能性が変わるため注意しなければならない。例えばパソコンの操作性を高めるためにショートカット機能が付いているが、WindowsとMacOSではキーが異なる。Windowsの場合は「Ctrlキー」を使用するが、MacOSは「optionキー」を使用する。異なるOSに移行した場合、操作に慣れるまでに時間がかかるケースも少なくない。

また、使用できるアプリやソフトに違いがある点にも注意すべきである。フリーで配布されているソフトや、市販されているソフトは対応しているOSが決められている。Windows、MacOS両方に対応しているソフトも多いが、Windowsのみに対応したソフトはMacOSで使うことはできない。そのため、自分が使いたいソフトに合わせてOSを選ぶ人も少なくない。

パソコンと同じように、スマホも種類によって異なるOSが搭載されている。iPhoneはiOS、その他のスマホにはAndroidが搭載されているケースが多い。スマホの場合は、OSによって使用できるアプリが異なる。iOSはApp Store、AndroidはGoogle Playからアプリをダウンロードするのが基本だ。iOSでしか使用できないアプリ、Androidでしか使用できないアプリがあるため注意したほうがよい。

スマホにおいて異なるOSに移行する場合には、課金に関して注意なければならないことがある。アプリやゲームの中には、課金が必要なものがあるが、基本的に異なるOS同士では課金で購入したアイテムは移行できないケースが多い。ゲーム内でアイテムを手に入れるために購入したジェムが移行できず、無駄になってしまうこともあるため事前にしっかり確認しておく必要がある。楽天Edyやnanacoなどの電子マネーを利用している人も多いが、異なるOS間では残高を移行できないケースがあるため、こちらも注意が必要だ。移行前に残高を使い切っておく、もしくは返金処理をしておかなければならない。

異なるOSという表現は、同じOSであっても使用されるケースがある。それは、バージョン違いのOSを表す場合だ。同じWindowsでも、Windows11とWindows10を、異なるOSとして扱うことが少なくない。異なるOSという言い回しをする時は、WindowsやMacOSなど異なるOSを指しているのか、同じOS内のバージョン違いを指しているのか、はっきりさせておくことが大切だ。

都市OSとは

都市OSとは、スーパーシティを実現するために構築されている、自治体や企業などと連携するためのプラットフォームである。都市は医療や福祉、物流など様々なサービスによって成り立っている。従来は暮らしに必要なサービスの問い合わせや処理などを、自治体独自のシステムによって対応していた。そのため、保管されているデータの形式や操作方法、処理の仕方などが統一されていなかった。他の自治体とやり取りをする時に手間や時間がかかるということで、自治体同士の横の繋がりが希薄になっていたのだ。それを解決するために作られたのが都市OSである。

都市OSは、都市の各機能をコンピュータのOSを構成する各装置に置き換えて考えられる。都市における入力装置となるのが、情報収集に使われる装置である。防犯や防災のための監視カメラ、駐車場の空き情報、道路の混雑状況などの情報源が、入力装置に相当する。入力した情報を出力する装置に当たるのが、人々の行動や機器の制御を行う装置である。信号機やエレベーターなどの機器は、都市における出力装置と言えるだろう。

入力装置で収集したデータは、情報としてストックしておかなければならない。その際に使用されるのがクラウドストレージである。各都市の記憶装置としてクラウドストレージを用いることで、都市間のデータのやり取りがスムーズに行えるようになる。コンピュータには演算装置がつけられているが、都市OSにおいてそれを主に担当するのがAI技術である。監視カメラなどから得た交通渋滞の情報を分析し、渋滞を解消するための交通管制を行う。都市のネットワークに関しては、5G通信などの情報通信技術が用いられる。ただし、そのためには安定した通信環境を実現する必要がある。

都市OSは、サービスアプリケーションとデジタルデータを結びつける、重要な役割を果たすものだ。サービスアプリケーションの例としては、政府や自治体の行政手続き、地域住民を守る防災や社会福祉、大学の教育など様々なものがある。デジタルデータは、政府と自治体が管理する行政や住民のデータ、民間企業が保有する顧客のデータ、住民の個人的なデータなどだ。都市OSを実現することで、サービスアプリケーションとデジタルデータが結びつき、効率的にやり取りできるようになる。また、他の都市OSとの相互接続の役割も果たす。

都市OSの大きなメリットは、サービスの提供スピードが向上することだ。例えばAの自治体で使用しているシステムを、Bの自治体で使用することが可能になるため、異なるエリアに住んでいる人でも数日から数週間でサービスを受けられるようになる。特に、災害が起こった時など、自治体同士の連携が重要になる場面では大きな効果を発揮するだろう。また、サービスの提供スピードだけではなく、質の向上も期待されている。防災時に住民が避難する時、避難勧告の精度が高くなり多くの人を救うことができるようになる。

都市OSには、メリットだけではなくデメリットも存在する。大きなデメリットと考えられているのがプライバシー問題だ。都市OSにおいては、住民の個人的なデータが自分が住んでいる自治体だけではなく、他のエリアの自治体でも利用されるようになるため、プライバシー問題が発生してしまう。もちろん、自治体や企業もプライバシー問題にはしっかり配慮しているため、データの取り扱いは慎重に行っている。しかし、どんなに対策をしてもプライバシーが漏洩するリスクはゼロではないため、不安視する人も少なくない。

人員と資金の確保が難しいというのも、都市OSのデメリットだ。都市OSを実現するためには、各自治体がデータ連携基盤を導入しなければならない。大都市の自治体であれば問題ないが、中小規模の自治体の場合は人材の確保や費用の捻出が難しくなる。メリットの多い都市OSであるが、デメリットや課題を解決しなければ実現することはできない。

読み方：オペレーティングシステム
別表記：operating system

OSとは、コンピュータシステムを動作させるための基盤となるプログラムの総称です。パーソナルコンピュータ向けの代表的なOSとしてWindows、Mac OS、Linuxなどが挙げられます。

OSはコンピュータシステムのハードウェアを制御し、ハードウェアを演算処理や操作に使用できるようにしています。入出力の制御、記憶装置に対するデータの読み書き、ユーザーインターフェースの提供、アプリケーションソフトウェアの動作、同時に実行している複数のタスク（処理）へのコンピュータリソースの割り当てやプロセスの管理、等々、コンピュータシステムの制御に係るあらゆる要素がOSによって提供されています。

OSは「オペレーティングシステム」（operating system）を略した言い方です。operating は動詞 operate に接尾辞 -ing を付けて名詞・形容詞化した語で、「仕事をする」「経営・管理する」「運転・操縦する」および「手術（オペ）をする」といった意味のある単語です。コンピュータシステムがコンピュータシステムとして作動するためには必要不可欠の要素です。OSがインストールされていないコンピュータは「仏作って魂入れず」と言えるかもしれません。