各反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/13 16:38 UTC 版)
「水素化トリエチルホウ素リチウム」の記事における「各反応」の解説
アルデヒドとケトンは、1当量の LiTEBH によりアルコールへと還元される。この還元反応はジ-tert-ブチルケトンのようなかさ高い基質でも進行する。 R ( = O ) R ′ + LiTEBH ⟶ RCHR ′ OH {\displaystyle {\ce {R(=O)R' + LiTEBH -> RCHR'OH}}} エステルやラクトンに 2当量の LiTEBH を加えると、それぞれ一級アルコールやジオールとなる。例えば、γ-ブチロラクトンからは 94% の収率で 1,4-ブタンジオールが得られる。 エポキシドの開環が、位置・立体選択的に起こる。立体障害が小さい方の炭素に、エポキシド酸素の反対側からSN2的にヒドリドの攻撃が起こる。例えば、1-メチル-1,2-エポキシシクロヘキサンからは、1-メチル-1-シクロヘキサノールが得られる。一方、アセタールやケタールは LiTEBH とは反応しない。 メシラートやトシラートなどのスルホン酸エステルは、LiTEBH により求核置換を受け、脱酸素的水素化した生成物を与える。 R − OS ( O 2 ) R + LiTEBH ⟶ H − R {\displaystyle {\ce {R-OS(O2)R\ + LiTEBH -> H-R}}} 三級アミドやカルバメートに LiTEBH を反応させると窒素上のアシル基が除かれて二級アミンのリチウムアミドとなる。 RR ′ N ( C = O ) R ″ + LiTEBH ⟶ RR ′ NLi {\displaystyle {\ce {RR'N(C=O)R''\ + LiTEBH -> RR'NLi}}} ピリジンやイソキノリンを水素化し、ピペリジンやテトラヒドロイソキノリンに変える。
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