抗原-抗体反応とは? わかりやすく解説

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こうげんこうたい‐はんのう〔カウゲンカウタイハンオウ〕【抗原抗体反応】

読み方:こうげんこうたいはんのう

抗原と、これに対応する抗体とが特異的に結合して起き種々の現象生体有利な免疫反応不利なアレルギーアナフィラキシーなどがある。


抗原抗体反応

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抗原抗体反応

作者松本泰

収載図書抗原抗体反応
出版社文芸社
刊行年月2002.4


抗原-抗体反応 [Antigen-antibody reaction]

 生体の内外抗原ハプテンとそれらの特異的な抗体とが結合して免疫複合体をつくる反応と、それにともなう二次的な各種血清反応を抗原-抗体反応という。前者の例として、不活化した病原体またはその毒素動物接種すると、その病原体対す特異的な抗体血清中にできる。したがって再度同じ病原体侵入して生体内で抗原-抗体反応がおきて、毒性中和されて発病しない後者の例としては、異種赤血球抗原とその抗体(溶血素)と補体結合して溶血をおこす補体結合反応(免疫溶血)がある。
このような抗原-抗体反応は試験管内(生体外)では抗血清精製され抗体とそれらの抗原(可溶溶液または粒状浮遊液)を反応させて観察する。これには凝集反応沈降反応中和反応などがある。
抗原-抗体反応を具体的に観察するには、試験管スライドガラス用いて抗原抗体混合して結合した大型粒子観察する凝集法寒天アガロースゲルの薄層上に抗原抗体をおき、両者拡散によって結合した複合体沈降線を観察する沈降拡散法試験管内ウイルスの抗原とその抗体混合させ、ウイルスの感染力毒性がなくなることを調べ中和試験などがある。
抗原-抗体反応はまず、抗原にある活性部位(抗原決定基)と抗体にある抗原結合部静電力、ファンデルワールス力水素結合などによって短時間内に特異的に結合する(鍵と鍵穴の関係)。次いで、この結合物どうしがさらに結合して肉眼的あるいは顕微鏡的観察できる上記各反応がおきると考えられる。したがって、抗原-抗体反応に伴って毒素酵素活性中和(消失)、溶菌溶血殺菌感染性消失などがみられるそのほか複合体には補体との結合性白血球による貪食活性増進なども現れる

抗原抗体反応

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/29 15:20 UTC 版)

抗原抗体反応(こうげんこうたいはんのう、: Antigen-antibody interaction,Antigen-antibody reaction)とは抗原抗体間に起こる結合のこと[1]

反応の様式を指すこともあり、その場合は抗原上の一つのエピトープと抗体上の一つのパラトープとの可逆反応を表す場合が多い。抗原抗体反応は、質量作用の法則が成り立ち、結合の強さ(親和性=アフィニティー (affinity))を結合定数 (association constant) や解離定数 (dissociation constant) で表す。また抗体は基本的に複数の抗原結合部位を持つので、多価の抗体が抗原に示す親和力をアビディティー (avidity) と呼び、アフィニティーと区別する。

抗原抗体反応により抗原が食細胞に取り込まれやすくなるオプソニン化が起こる[2]

脚注

  1. ^ 日本放送協会. “文字と画像で見る | 生物基礎”. 高校講座. 2024年3月2日閲覧。
  2. ^ 抗体の働きとは?|バイオのはなし|中外製薬”. 中外製薬企業情報サイト. 2024年3月2日閲覧。

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