コトとは? わかりやすく解説

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こと

[副]未然形に「ば」のついた仮定条件を表す句を導き、どうせ(…なら)、同じ(…なら)、の意を表す。

「—放(さ)けば沖ゆ放けなむ湊より辺(へ)付かふ時に放くべきものか」〈万・一四〇二〉

[補説] 助動詞「ごとし」は、この「こと」に形容詞作る接尾語「し」のついた「ことし」が濁音化したもの。


こと

[終助]形式名詞「こと」から》活用語連体形に付く。ただし、形容動詞助動詞「だ」には終止形にも付く。

感動を表す。「まあ、きれいに咲いた—」「大変な人出だ—」

質問の意を表す。「お変わりありません—」「これでいい—」

同意求めたり勧誘したりする意を表す。「皆さんもそうお思いならない—」「そろそろいらっしゃいません—」

(「ことよ」の形で)婉曲(えんきょく)な断定を表す。「気を遣わなくてもいい—よ」「学生らしくない—よ」

命令注意の意を表す。「明日までに用意する—」「大声出さない—」

[補説] 文を止めて感動を表す用法が終助詞化してできたもの。5除いては、主に女性会話用いられる


こと【事】

読み方:こと

《「言(こと)」と同語源》

[一]「もの」が一般に具象性をもつのに対して思考意識対象となるものや、現象行為性質など抽象的なものをさす語。

世の中に起こる、自然または人事現象事柄出来事。「—の真相」「—の起こり

大変な事態重大な出来事。「失敗したら—だ」「ここで—を起こした苦労水の泡だ」

仕事用件。「—をなしとげる

物事の状態や経過また、それを中心とした事情いきさつ。「—を見守る」「—と次第によっては許さないでもない

行事儀式

「夜いたう更けてなむ、—果てける」〈源・花宴

生命

いみじき—の閉ぢめを見つるに」〈源・幻〉

言外了解されている、ある事柄例のこと。

「この僧、彼の女に合宿して、—ども企てけるが」〈著聞集二〇

食事。特に、僧の夜食

「ある人、—をして贈りたりけるに」〈著聞集一八

[二]他の語句をうけて、その語句の表す行為事態体言化する形式名詞

行為仕業。「つまらない—をしでかしたものだ」

ある対象関連する事柄。「映画の—は彼が詳しい」「後の—は君に一任する

心情動作向かっている対象。「君の—が好きだ」「家族の—を大切にする

言葉の内容や意味。「君の言う—はわからないでもない

文章段落などの題目。「イソポが生涯の—」

㋐(「…ということだ」「…とのことだ」などの形で)噂。伝聞。「彼も結婚したという—だ」

㋑(「…ことがある」などの形で)場合。「ときどき郵便物返ってくる—がある」

㋒(「…ことがある」などの形で)経験。「アメリカら行った—がある」

㋓(「…ことはない」などの形で)必要。「そこまでしてやる—はない」

㋔(「…だけのことはある」などの形で)価値。「専門家任せただけの—はあって、見事な出来だ」「わざわざ出かけただけの—はあった」

㋕(「…のことだ」などの形で)ある言葉指し示す対象である意を表す。「九郎判官とは源義経の—だ」

㋖(「…ことにする」「…こととする」などの形で)決定する意を表す。「やっぱり田舎帰る—にするよ」

㋗(「…ことにしている」などの形で)意図的な習慣にしている意を表す。「毎朝ジョギングする—にしている」

㋘(「…ことになる」「…こととなる」などの形で)結果的にそうなる意を表す。「今度会談で、国際情勢新たな局面迎える—になった

㋙(「…ことになっている」などの形で)既に規則予定で、そう決まっている意を表す。「法律弁償しなくてはならないになっている」「来秋から留学するになっている

㋚(「…ことだ」などの形で)話し手自身判断基づいた進言忠告である意を表す。「入院機に、ゆっくり休む—だ」「彼にはよく謝っておく—だな」

㋛(「…をこととする」などの形で)その行為没頭していること、それを当面仕事としていることを表す。「晴耕雨読を—とする」

「銭積もり尽きざるときは、宴飲声色を—とせず」〈徒然二一七〉

それに関して言えば、の意を表す。「私—この度転居致しました

通称雅号などと本名との間に用いて両名称の指す人物同一であることを表す。「楠公(なんこう)—楠木正成

活用語連体形付いて句を体言化し、そこに述べられ事柄をきわだたせる意を表す。「未来を予知する—ができる」「走る—は走るけれど、遅い」「間もなく帰る—と思います

10 形容詞・形容動詞連体形付いて、その状態を強調する意を表す。「長いお世話になりました」「不思議な—にからだが宙に浮いた

11 「の」を介して程度を示す副詞付き、さらに強調する意を表す。「なおの—悪い」「いっその—やめたらどうだ」

12多く「…ごと」の形で用いる)

動詞連用形名詞形容動詞語幹付いて事柄としての行為や状態を表す。「考え—」「悩み—」「色—」「きれい—」

真似をする遊びであることを表す。「まま—」「鬼—(=鬼ごっこ)」

13 活用語連用形付いて、句を体言化する。→こと[終助]

「呉人が西施をくせ物と云ひ—は無益なり」〈中華若木詩抄

[下接語] 当て事・好(い)い事・一つ事若しもの事我が事(ごと)遊び事・徒(あだ)事・他(あだ)し事・荒(あら)事・案じ事・粋(いき)事・痛事入れ事色事祝い事憂い事絵空事・大事・公(おおやけ)事・鬼事隠し事隠れ事・賭(か)け事・考え事綺麗(きれい)事・稽古(けいこ)事・景事芸事・拵(こしら)え事・酒(さか)事・杯事定め事・戯(ざ)れ事・仕事・実(じつ)事・忍び事修羅(しゅら)事・冗談事勝負事所作(しょさ)事・心配事空事・徒(ただ)事・茶事作り事・艶(つや)事・出来事手事内証(ないしょ)事・慰み事何事習い事・濡(ぬ)れ事・願い事・祈(ね)ぎ事・囃子(はやし)事・僻(ひが)事・人事秘め事節事振り事舞事・禍(まが)事・真似(まね)事・飯(まま)事・見事・密(みそ)か事・無駄事物事・揉(も)め事・約束事・俏(やつ)し事・由(ゆえ)無し事・余所(よそ)事・和事・業(わざ)事・私事笑い事


こ‐と【古渡】

読み方:こと

「古渡(こわた)り」に同じ。


こ‐と【古都】


こと【古都】


こと【琴/×箏】

読み方:こと

箏(そう)のこと。箏が流行弦楽器となった江戸時代以後、特にいわれる近年は「琴」の字を当てて、箏を表すことも多い。

日本で、弦楽器総称。「琴」の字を当てたが、のち「箏」の字も用いた。琴(きん)・箏(そう)・和琴(わごん)・百済琴(くだらごと)・新羅琴(しらぎごと)などのすべてをさす。

琴/箏の画像

こと【異】

読み方:こと

【一】[名]

別のもの。他のもの。

「下の十巻を、明日にならば、—をぞ見給ひ合はするとて」〈二三

名詞の上付いて複合語作り別の、他の、などの意を表す。「—どころ(異所)」「—ひと(異人)」

【二】形動ナリ

それぞれ別々なさま。まちまちなさま。→異な

もろこしとこの国とは、言(こと)—なるものなれど」〈土佐

普通と違っているさま。格別なさま。→殊(こと)に

「この皇子(みこ)生まれ給ひて後は、いと心—に思ほしおきてたれば」〈源・桐壺


こ‐と【×糊塗】

読み方:こと

[名](スル)一時しのぎにごまかすこと。その場を何とか取り繕うこと。「失態を—する」


こと【言】

読み方:こと

《「事(こと)」と同語源》

口に出して言うこと。言葉現代では多く複合語として用いられる。「泣き—(ごと)」「わび—(ごと)」「片—」「一—多い」

「旅といへば—にそ易き少なくも妹に恋ひつつ術(すべ)なけなくに」〈万・三七四三〉

言葉表現され事柄内容

たらちねの母の命(みこと)の—にあらば年の緒長く頼み過ぎむや」〈万・一七七四〉

㋑うわさ。評判

「心には忘るる日なく思へども人の—こそ繁き君にあれ」〈万・六四七〉

詩歌。特に、和歌

「この歌は、常にせぬ人の—なり」〈土佐

体系としての言語

「唐(もろこし)とこの国とは、—異なものなれど」〈土佐


糊塗

読み方:コト(koto

一時しのぎにごまかすこと


読み方:イロイ(iroi), コト(koto

こと、争い干渉


広義には東洋弦楽器総称で、狭義には琴と箏の類を合わせて呼ぶ名称。箏は(じ)を胴面立てて調弦するのに対し、琴は立てない。現在広く使用されているのは箏で、江戸時代以降は琴といえば、箏の別名となっている。奈良時代中国宮廷宴饗楽が伝来し日本雅楽となると同時に箏も取り入れられた。普通は全長5~6.4尺(152~194cm)のものを用いる。演奏する際は床または低い台に箏を置いて演奏者楽箏雅楽用いられる箏)では安座し、俗箏八橋検校以降箏曲のもの)では正座する右手親指人差指中指にはめた爪で、13弦の竜角のすぐ左側を掻く。近世以降俗箏では、左手の手法が発達しており、音に装飾的変化つけたり調弦以外の音を出したりすることができる。調弦多種多様で、実用されていながら名称のない調弦かなりある。

コト

東京方言意味・用例
コト困った事大変な事 「後になって分かったらことだぜ」

こと

(コト から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/25 08:32 UTC 版)

こと


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/12 14:02 UTC 版)

平仮名
文字
字源 こと
JIS X 0213 -
Unicode -
片仮名
文字
字源
JIS X 0213 1-2-24
Unicode U+30FF (ヿ)
言語
言語 ja
ローマ字
ヘボン式 koto
訓令式 koto
JIS X 4063 koto
発音
IPA koto
種別
清音

(こと)ヿ (コト) は、仮名の一つである。

字源

」は「こと」の合字である。

「ヿ」は「事」の草書の上部である。

用例

「ヿ」は、近世から現代の日本で使用されている。

  • 「帝室ハ政治社外ノモノナリ苟モ日本國ニ居テ政治ヲ談シ政治ニ關スル者ハ其主義ニ於テ帝室ノ尊嚴ト其神聖トヲ濫用ス可ラストノ事ハ我輩ノ持論ニシテ之ヲ古來ノ史乘ニ徴スルニ日本國ノ人民ガ此尊嚴神聖ヲ用ヒテ直ニ日本ノ人民ニ敵シタル(コト)ナク又日本ノ人民ガ結合シテ直ニ帝室ニ敵シタル(コト)モナシ」[1]
  • 「僕ハ迚モ君ニ再会スル(コト)ハ出来ヌト思ウ。」[2]
  • 「旅客手迴リ荷物其外所持ノ品タリ𬼀(シテ)總テ之カ爲ニ別段ニ賃金ヲ拂ヒ其受取證書ヲ取置カサレハ若シ紛失毀損等アル𪜈(トモ)政府ニ於テ關係セサルヘシタトヒ賃金ヲ拂ヒ證書ヲ取置𪜈(トモ)其毀損紛失等ヲ償フハ只旅客自用衣服ノミニ止リ且償金モ五十圓ニ過ル(コト)ナシ」『鐵道略則』(明治五年五月四日太政官布告第百四十六号)[3]

符号位置

  • 「ヿ」は、2000年にJIS規格JIS X 0213符号化文字集合に追加され、Unicode 3.2にも追加された[4]
  • 」はコードが策定されておらず、表示する環境も統一されていない。PC等でテキストとして表示するには利用者が各自でフォントファイル等を用意する必要がある。
記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+30FF 1-2-24 ヿ
ヿ
コト

脚注

  1. ^ 福澤諭吉中上川彦次郎『帝室論』時事新報社、1882年5月13日。NDLJP:783521/3 
  2. ^ 『『吾輩は猫である』中篇自序』:新字新仮名 - 青空文庫
  3. ^ 鐵道略則 - Wikisource”. ja.wikisource.org. 2020年1月18日閲覧。
  4. ^ The Unicode Standard, Version 3.2” (PDF) (英語). Katakana Range: 30A0-30FF. Unicode, Inc. (2002年3月). 2012年8月3日閲覧。

関連項目

外部リンク


コト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/09 05:03 UTC 版)

空想科学X」の記事における「コト」の解説

ハカセ助手務め眼鏡の女の子年齢不詳同窓会では同級生多く結婚していたり、子持ちだったりで独身であることにコンプレックス持っている取り留めなくボケ続けハカセツッコむ

※この「コト」の解説は、「空想科学X」の解説の一部です。
「コト」を含む「空想科学X」の記事については、「空想科学X」の概要を参照ください。

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