エネルギー資源
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エネルギー資源(エネルギーしげん、英語: Energy resource)とは、産業・運輸・消費生活などに必要な動力の源[1][1]。
18世紀までは主要なエネルギー源は水力や風力、薪、炭、鯨油などであったが、19世紀の産業革命の頃からそれらに代わって、石炭、石油が主に用いられるようになり、20世紀には核燃料が登場した[2]。
最近では、一次資源が枯渇性エネルギーと再生可能エネルギーに分けて考えられるようになっており、再生可能エネルギーの開発とそれへの移行が進行中である。
消費されるエネルギー資源の構成が劇的に変化すること、あるいはその転換期を指してエネルギー革命と呼ぶことがある[3]。転換期としてのエネルギー革命とは、第二次世界大戦後の石炭から石油への急激なエネルギー源の転換などを指すことが多い[3]。
エネルギー源
エネルギー源は、広義には他のエネルギー源に変換しうるものを指す。狭義には一次エネルギー源を指すことが多い。 一次エネルギー源は、自然界に存在しているエネルギー源を指し、二次エネルギー源は一次エネルギー源を何らかの形で変換したものを指す。 多くの場合、二次エネルギー源は電力、水素を指し、それ以外が一次エネルギーと考えることができる。
最近では一次エネルギー源は、再生可能エネルギーと枯渇性エネルギーに分類されて論じられることが多い。
本節では、一次エネルギー源のみを以下に列挙する。
枯渇性エネルギー
化石燃料
原子力
再生可能エネルギー
その他
下記ゴミは大元が木質バイオマスの場合は再生可能エネルギーとして認められるものも有るが、石油起源のものは再生可能エネルギーのカテゴリーには入れるべきものではない。
また、新エネルギーのカテゴリーには入っているが、基本的に、これはエネルギーの効率的変換装置であってエネルギー源ではない。
- 燃料電池
- LNG冷熱 - マイナス162℃の低温で液体の状態にあるLNGが、常温に戻り気化する際に、周囲の熱を奪って冷却させる。これを利用し、中間熱媒体を液化・循環させたり、気化した天然ガスでタービンを回したりする冷熱発電のほか、液体酸素やドライアイスの製造、冷凍倉庫などにも利用されている。
人類のエネルギー利用の歴史
摩擦によって生じる熱エネルギー
人類のエネルギー利用は、木と木の摩擦によって生じる熱エネルギーからといわれる。熱エネルギーを活用して木々を燃やし、暖を取り、調理を行っていた。
風力・水力・太陽光の利用
農耕が始まるとともに、風力、水力、エネルギーは風車や水車などを動かす機械の動力として利用されはじめる。太陽光エネルギーは食べ物の乾燥、加熱などに利用されるようになる。
蒸気機関の発明
大規模な熱エネルギーの利用形態である蒸気機関が発明されて、産業革命の原動力となり社会を大きく変えることとなる。蒸気機関は、熱エネルギーを水蒸気の形で蓄えて、力学的エネルギーに変換することのできる機関である。
石油・天然ガスへの移行
初期の蒸気機関では、熱源として薪や石炭が用いられていたが、石油の発見および精製技術の発達とともに 徐々に石油や天然ガスへ移行している。しかし、現在でも発電部門を中心として石炭蒸気ボイラーは相当数利用されている。
内燃機関の発明
その後、蒸気機関よりも、直接的に熱エネルギーを力学的エネルギーへ変換する手法として、内燃機関が発明される。また、蒸気機関や内燃機関によって得られる力学的エネルギーを、電気エネルギーへ変換する手法が確立され、 社会の電化が進むこととなる。
核分裂
核分裂は、第二次世界大戦前後に現れたエネルギー源である。蒸気機関や内燃機関が基本的には化学物質の燃焼であるのに対して、原子核分裂では核分裂反応を利用しているために、莫大なエネルギーを取り出すことが可能である。核分裂は、当初原子爆弾などの軍事用途に用いられていたが、戦後は発電用途(原子力発電)でも用いられるようになる。しかし、核分裂反応では放射性廃棄物が発生するために、特に原子力発電では放射性廃棄物の処分が問題となることも多い。
核融合
核融合は、核分裂よりもより大きなエネルギーを得ることのできる方法である。放射線や放射性廃棄物を生み出すものの、核分裂よりはリスクが少ない。当初は軍事用途(水素爆弾)にて用いられていたが、核融合炉等の発電用途に向けた研究開発も進められている。
資源の枯渇・環境汚染の問題
1970年代に入り、石油危機や化石燃料の枯渇や燃焼ガスによるさまざまな環境問題が起こり、風力、水力、太陽光エネルギーが着目されるようになった。これらのエネルギーは、二酸化炭素をはじめとした環境汚染の原因物質をほとんど出さず、継続的に利用可能であることから再生可能エネルギーと呼ばれている。その後、地熱、波力、海洋温度差、バイオマスなどのさまざまな再生可能エネルギーの利用に向けた研究開発が進められているものの、未だ一般に用いられるほどには普及が進んでいない。また、燃料電池は、水しか排出しないために環境に優しいと考えられており、民生部門や運輸部門にて導入が期待されていて研究開発が盛んに行われている。しかしその燃料に用いられる水素はメタンから作られ、その過程に二酸化炭素を発生するため、問題解決への優れたエネルギーであるとは言いがたい面もある。
石油危機以降、エネルギー利用の効率化が進められてきている。産業部門ではエネルギー源単位の改善が継続的に行われていて、民生部門では省エネルギー家電の開発・普及が進められている。運輸部門では、ガソリンエンジン単体での効率向上だけではなく、ハイブリッドカーなどの新しいシステムを導入することによる効率向上も進められている。
世界情勢など
エネルギー資源に関する世界情勢は、政治・経済的側面が強く、単純に述べることは難しい。 近年は、地球温暖化への関心の高まりから、温室効果ガスの削減に向けた京都議定書と、その履行に注目が集まっている。
国内では、京都議定書の削減目標の達成に向けたさまざまな方策の実施、エネルギーの規制緩和(電力自由化)、 再生可能エネルギーの利用増大などに注目が集まっている。
世界のエネルギー企業
世界エネルギー企業トップ5社は以下の通りである。
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
エネルギー源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 03:01 UTC 版)
詳細は「陽子-陽子連鎖反応」を参照 光輝く太陽はどのようなエネルギーを源にしているかという問題は、19世紀頃までに続々と発見された化学反応ではとうてい解明できず、大きな疑問となっていた。当初は重力ポテンシャルエネルギーという想像もあったが、19世紀末に放射能が発見されると原子核反応が候補となった。そして1938年に核融合反応が発見されると、これが太陽活動のエネルギー源と考えられるようになった。 標準太陽モデル 太陽の内部構造は直接観測できない。そのため、1950年代–1960年代にかけてこれを理論的に構築する試みが行われた。これにより、熱核融合反応にて水素をヘリウムへ変換することでエネルギーを生み出す太陽46億年の歴史過程を求め、熱伝導や重力バランスを説明する現在の構造を試算した結果が「標準太陽モデル」と呼ばれる。このモデルによって、太陽中心温度や密度が計算された。
※この「エネルギー源」の解説は、「太陽」の解説の一部です。
「エネルギー源」を含む「太陽」の記事については、「太陽」の概要を参照ください。
「エネルギー源」の例文・使い方・用例・文例
- 太陽をエネルギー源として利用する
- 代替エネルギー源
- 太陽熱は、他のどのエネルギー源より大きな希望を抱かせるが、それには特に、水が最も不足する地帯が赤道におおむね近く、空気も比較的きれいだという理由もある。
- 太陽のエネルギーは新しいエネルギー源だ。
- 世界は石油のかわりの新しいエネルギー源を開発する必要がある。
- 暑くて乾燥した地方で最も手に入りやすいエネルギー源は、風と日光である。
- 私達は更新できるエネルギー源を開発しなければならない。
- 私たちは再生できるエネルギー源を開発しなければならない。
- 私たちは再生可能なエネルギー源を開発する必要がある。
- もう一つの面白いエネルギー源は、放射能の廃棄物質から取り出せる熱である。
- 代替エネルギー源.
- 硫黄や硫黄化合物を酸化させることによりエネルギー源を得る自由生活性の球状・棒状細菌
- エネルギー源として働く体脂肪を含む生体組織の一種
- 全ての植物と動物における:細胞のエネルギー源である高エネルギーのリン酸塩合成物を生産するためにアセチル合成物の酸化の新陳代謝を含むミトコンドリア中の一連の酵素の反応
- 生物細胞に不可欠の構成要素で動物にとってエネルギー源となるもの
- 水素文明時代という,水素をエネルギー源として利用する時代
- バイオマスというエネルギー源としての生物体
- 原子エネルギー源として利用する物質
- 石油に代わるエネルギー源から得られるエネルギー
- もし,このような日常的なものが発電に役立つのであれば,緊急時の有用なエネルギー源となるかもしれない。
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