カラダのしあわせ
運動がしたい。運動がしたいんだ。
ここ数年、食うか呑むかくらいしか日常に快楽が無いので、こりゃあやばいよ、運動しないと太ってしまう。いや実際この3年くらいで、通常の体重が5kgは増えてしまった。うあー。
そんなわけで勢いで鉄アレイ買って、ふりまわしたりスクワットやったりしてるけど、これがなんていうか、ここ数年ですっかり弱った心肺機能をリハビリする感覚で少しずつやっていかないと、汗だくになるような運動そのものが続かない有様。参ったなぁほんとに。
鉄アレイなんて別に、太るからっつってやる運動に選ぶようなモンではないのだけど、でも筋肉使うのっていいわ、やっぱり。少しやるだけでも体が軽く感じられるようになってくるから、活動的な気分になれるよ。
だからといって仕事をやる気に直結するとも限らないんだけど。
むかしバイトでやってた設備&解体関係の肉体労働を思い出した。ビルの屋上で汗だくになった体を涼ませながら昼飯を食べて、昼寝で大の字になって空の青さと広さに包まれて、凄く穏やかな街と空の音が鳴り続いていて、あれはもう物凄い、素晴らしい生の充実感だった。あれ?しあわせだ。 ああ、俺これでいいじゃない、しあわせだ。なんて、知っちゃった。自分さえ拘らなければ人間かんたんに幸せになれるんだって、あの時知ったんだ。
それに、あれだ。青空の下でごはんを食べると、人間って不安が無くなるんだと思う。
あと作業着ってやつも良かった。普段は身だしなみをきっちりしてからでないと外なんて怖くて歩けやしないくせに、薄汚れた作業着を着てタオルを首からぶらさげるだけで、そのへんの道端で昼寝だって出来ちゃうんだ。人目なんか気にならない。とにかく素敵だった。あの自分と外界がシームレスな感覚は、正に子供の頃のそれだったと思う。いつのまにか失くしていた大事な世界だ。
やべーなんか切なくなってきた。
書きながら、思ったことや思い出したことをどんどん書いていくと、必ずこういうオチになってくるのはどうにかならないものか。
ああ、また思い出しちゃった。
高校の頃、「この世で一番美しいものは、きっと過去だ。」なんて思ってしまったのだけど、あれから10年近くも経って、やっぱりまだ、過去よりも美しいものなんて見つかっていない事に気付く。
これは、なんだろう、哀しむべきことか、哀しまざるべきことか。