「山下俊一氏解任署名」の結果はたったの6607 解任は不可能
開始する時は「ジャーナリスト」なんかを集めて「記者会見」して、あんなに大騒ぎしたのににゃ。しかし最近では誰も集計結果を気にしていなかったように見える。あの「ジャーナリスト」たちはどこへいったのか?いちいち「記者会見」やらないとニュースにならないのかい?自分では取材しないのにゃ。開始当時の記者会見の様子は
http://iwakamiyasumi.com/archives/10433にある。
改めてよく見たら、ここには署名主催の6組織と並んで、福島大学准教授の後藤忍氏も出席していた。福大教員有志って、やっぱり「山下解任要求」側なんでしょ。でも彼らの組織FGF「福島大学災害支援フォーラム」のHPの「知事への要望書」http://fukugenken.e-contents.biz/yoboには、「私たちは山下俊一氏の解任を要望しているわけではありません。彼が選任された根拠の説明と、より慎重な立場のアドバイザーも併せて選任するべきだと考えております。」とある。このページにある「要望書」には、
福島県は、低線量被ばくの健康影響に詳しい専門家として、次の二つの立場の学識者をそれぞれ放射線健康リスク管理アドバイザーとして招聘してください。
(1)被ばく量が少なくなればリスクは減るものの、どんな低線量でもリスクはゼロでないとする立場
(2)内部被ばくのリスクを重視し、低線量であっても決してリスクは小さくないとする立場
この二つの立場は、低線量被ばくの健康影響はほとんどないと主張する現アドバイザーの山下俊一氏、高村昇氏、神谷研二氏とは異なるものです。
とある。要するに山下氏は解任しないで、山下氏と「異なるもの」である「この二つの立場」の学識者をアドバイザーに呼ぶということなのか?アドバイザーが3人?だったら低量放射線被曝は体にいいとする「ホルミシス効果」を唱える学者を「アドバイザー」に呼んだ方が公平にゃ。しかも山下氏は上の(1)の立場と本当に違うのだろうか?自分たちだって山下氏らは「低線量被ばくの健康影響はほとんどないと主張」と書いているよ。「ほとんどない」だよ。「ゼロ」じゃないよ。「閾値あり」とは違うよ。「閾値あり」なら「ゼロ」だよ。
ま、ど~でもいいよ。FGFの先生方が何言おうと、福島は今の福島でしかない。頭のいい人たちの考えることはよくわからにゃいけど、コリクツこねてるより本音で「山下解任っ!」と思い切り叫んだ方が身体にいいように見えるにゃ。ネコは「『山下俊一氏解任署名』しません。これまでこのブログで証明してきたように、『反原発』は『デマ』、『誇張』、『脅し』、『政治的数字』、『嘘』、『やらせ記事』、『陰謀』だらけですから信用しないのです!」と叫んだらスッキリした。今はネット時代初の原発事故による「デマ戦争」の真っ只中だ。立場ははっきりさせておかないと、両軍の「裏切り者」となりフルボッコにされるかもしれない。
それはともかく僅か6607という数字には驚いた。と言うのは以前のエントリー
http://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/blog-entry-20.htmlに、「現在の署名数は、10,439筆、賛同団体は162団体」、またその次のhttp://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/blog-entry-21.htmllには「福島の子どもたちを守るための緊急署名」18,341筆、団体賛同209、と書いたからにゃ。
http://www.foejapan.org/energy/news/pdf/110630_1.pdfの最後の方をよく読んで見たら、この「福島の子どもたちを守るための緊急署名」って「~県民署名」じゃなく、全国の「反原発カルト信者」を対象にした署名だった。ごめんにゃ、大まちがいでした。「~県民署名」の集計はこれまで一回も発表されていなかった。
ではこの全国版「福島の子どもたちを守るための緊急署名」はどうなったのか?
http://www.foejapan.org/infomation/news/110610.htmlには、「※6月30日の政府交渉では多くの課題が残りました。新たに交渉を行いますので、署名募集を7月31日まで延長します。」「1次締切:6月20日、2次締切:6月30日、最終締切:7月5日 ※7月31日まで延長します!」とある。伸び悩みがうかがえるが、その後の結果は出ていない。もうど~でもいいけどにゃ。とにかく全国で18341、福島で6607。所詮福島人主導ではないという証拠にゃ。福島の外から「もう福島はだめですっ!すぐ逃げてくださいっ!子どもを殺す気ですかっ!」と連呼しているわけにゃ。
「~県民署名」主催の「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」のHPには「彼(山下氏)こそ、私たちの被ばくを増やし、子どもたちを危険な目にあわせている頭目です。」とあるが、この他にもネット上では「山下は殺人者」「人殺し」「人体実験」「長崎大学の悪魔」「ヨーゼフ・メンゲレ(ナチの医師でユダヤ人虐殺犯)」とまあ、罵詈雑言の嵐だにゃ(そう言えば「反原発村」の村長広瀬隆氏は、「刑事告発」までしていた。この結果はどうなったのか?)。でもね、遠い昔源平合戦の時代、福島生まれの武将佐藤継信・忠信兄弟は、源義経の身代わりになって討ち死にしたにゃ。二人の妻は悲しむ義母乙羽御前を慰めるために、兄弟の甲冑を着て踊ったと伝えられ、それを松尾芭蕉が「奥の細道」に記したのにゃ。昔から男も女もみんな義理堅く奥ゆかしいのにゃ、本当の福島の人は。
あの原発爆発の後、日本中の誰もが見限った福島に来てくれたのが山下氏だ。交通は途絶え、水も無く(ネコなんか自販機の缶コーヒーばかり飲んでいたにゃ)、食料は尽きかけていた福島にだ(それなのに「福島の住民は一週間以上、何の制限も情報もなく、非常に汚染された食品を食べていた」、などとほざくバカな「反原発外人部隊」=CRIIRADもある。そもそもここでは食べたくても尽きかけていたんだよ、食料が。お前らの仲間に本当の福島人がいない証拠にゃ。)。例え山下氏が福島人を「安心させる為に」来たのだとしても、瀕死の病人に向かって「まだ大丈夫」と言ったのが、こんなに非難されるべきことなのか?クリス・バズビー氏なんて根拠の無い「原発100キロ圏内で10年後に10万人がガン死する」を拡散し、「3号機は核爆発した」とか散々脅し、原子炉が安定した7月になってから福島に呼ばれて(=旅費は招聘団体が持ったのか?謝礼も出したのか?)来ては、クルマのエア・フィルターだの雨どいの下だのを測って「週刊現代」とグルになって「高い高い高い」とわめいていた。「3月に来て言え」だにゃ。それから原発爆発で職場放棄して逃げ、後になって「反原発ジャーナリスト」となり、「正義」を叫ぶ者もいる。あの時の孤立無援の福島に来てくれた山下氏は、こういう輩より遙かにまともにゃ。そんな人に対して「度が過ぎた悪口雑言」は、福島の心には合わない。これで解任じゃ長崎の人に申し訳ない。
ここまで破竹の勢いで進軍した「反原発正義軍」だったが、戦略目標「山下俊一氏解任」は達成できなかった。これが第二次大戦の「ミッドウェー海戦」、「スターリン・グラードの戦い」のような転換点になるのか?予断は許されない。
先週だったかの「福島民報」には、あの反原発外人部隊=事務局長が窃盗犯の「グリーンピース」が福島県庁に何やら「申し入れ」をしたと書いてあった。また市内をうろついているのか。署名も一応県への「集団交渉」とかに使われるのかもしれない。真の福島人(ネコも)は油断してはならないにゃ。
(9/2追記)
この「解任署名」の結果について、これまでにたった一つ報じた「毎日新聞」の記事
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20110830ddlk07040155000c.html(リンク消滅:下記「反原発」のサイトも参照)
によれば、下記のように署名数=6662通 となっている。
県内の保護者らで作る「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」など3市民団体が29日、県庁を訪れ、県放射線健康リスク管理アドバイザーと「県民健康調査のあり方を検討する有識者委員会」の座長を務める山下俊一氏の解任を求める署名6662通を提出した。同ネットの中手聖一代表は「山下氏は低線量被ばくの影響を過小にみている」と説明している。これに対して県は「山下氏は放射線に深い知見を有している」として、解任には応じない姿勢を示した。山下氏は長崎大大学院教授だったが、7月には長崎大を休職して県立医大副学長に就任した。【種市房子】毎日新聞 2011年8月30日 地方版
ここには山下氏は「低線量被曝の影響を過少にみている」とある。しかし署名用紙に書いてある「解任理由」は
山下氏が最初に行うべきだったことは、3月12日、福島第一原発が水素爆発を起こし始めた時に、福島県民に退避を呼びかけることでした。彼の優れた知見と地位を活かせば、それは可能なことでした。もし、そのような行動をとっていたなら、県民は彼を心から尊敬し、感謝していたことでしょう。しかし、彼はまったく正反対なことを行いました。自身が語る「最も危険な7日間」が終わった3月19日に福島に来た彼は、県民に向かい「健康への影響を考える必要はない」「大丈夫」「絶対この町にいて欲しい」と語りました。その後も放射線防護を呼びかけることは無く、福島に留まり通常の生活をするよう働きかけ続けています。
である。要するに「福島から避難してくださいと言わないから解任せよ!」である。仮に山下氏が解任されたとして、次に来たアドバイザーが「避難してください!」と言わない限り、永久に「解任要求」がおこる仕組みだ。今、「福島から避難してください!」と言う学者・専門家がいるのだろうか(「ジャーナリスト」はいるにゃ)?前に書いたように、(彼らが専門家かどうかは別として)あの「福島県民を脅して3000万円印税が入った(週刊新潮)」武田邦彦氏でさえ、福島での講演では「今の福島なら除けば住める」と言っている(相変わらずメチャクチャな内容だが)。あの「カリスマ」小出裕章氏も福島大学の授業再開について質問されて「避難しろ」とは言ってない。せいぜい「これで逃げるかどうかはあなたの勝手」というだけにゃ。福島人と面と向かうと、誰も「避難してください!」を言わなくなる。「避難してください!」が無責任な証拠にゃ。これじゃ福島県も「解任署名」が起こることを防ぐには、「外人傭兵」=クリス・バズビー氏をアドバイザーに呼ぶ以外に、手立てはないかもにゃ。アドバイザー料は高そうだがにゃ。バズビー氏ならば喜んで「ヒナンシテクダサーイ、ミナサンワガンデシニマース」と連呼して、福島を壊滅させてくれるだろう。