Dj Dmtech / Latest Summer 2018
- 2018-08-30 /
- DJミックス
8月も残すところ今日を入れてあと2日ですね。今年の夏は「インド人なら100円ショップのスパイスでも本格インドカレーは作れるのか?本場の味を知るインド人が挑戦!」という記事を7月頭頃たまたま読んだことにより、今まで全くのノーマークだったスパイスカレーに突如興味を持ちまして、家や外でとなんとなく沢山カレーを食べた夏だったような。
一つ問題なのは、おいしいとインターネットに書かれていたカレー屋さんのいくつかに行って食べてみるものの、ラーメンほど率直においしいと思わないことでしょうか。かと言ってまずいとは思わないのですが(それなりに美味しく食べています)、家で100均材料で作ったものと比べてもそっちのほうがおいしいと思ったりしてしまうレベルでして、こんなのだったら毎日食べたいというものに今のところ出会えておらず、俺は本当にカレーが好きなんだろうかという、自分探しの旅みたくなっております。
ちなみに今の所一番自分に合っているなと思うのは、現在は嫁実家の近所にあるココであります。自分が20代中盤頃、職場の斜め前にあったから行き始めた店なんですが、最初に食べたものをずっと引きずっている感じでしょうか。
とまあ、そんなことはどうでも良いとしまして、夏終わりのこのタイミングで、丁度良いインターバルで定期的にミックスを出してくれるDj Dmtechさんの新しいミックスが出まして、この数日聴いておりました。タイトル通り夏の終わりにふさわしい選曲&振り返りが楽しめる内容に。
ヒット作や注目のアーティストと玄人好みな部分の混在が魅力だと思っているのですが、いつもながらそういった要件を満たした、技術的にも優れたDJミックスとなっております。イントロに入ってくるロード・フィネスと思わしきまろやかな声に触発され、今朝は出勤時に「Hip 2 Da Game」を聴いてしまった次第でありまして、色々な刺激を受けております。
今回も沢山聴きたいと思います。ダウンロードリンクもありますので皆様も暑さが残っているうちに是非。
Dj Dmtech / Latest Summer 2018
Intro / DMTECH,
Nice For What / Drake
Rollin feat. Future & Khalid / Calvin Harris
Best Believe / VanJess
Blue Lights / Jorja Smith
Loneliness / Chronixx
Whipped Cream / Ari Lennox
Come Way / Elijah Blake
Summer In November / SiR
What We Have / Cyhi The Prynce
Saved / Khalid
Big Checks feat. YG / Young Pinch
Top Down / Le$
Genie / Youngboy NBA
Hurt Feelings / Mac Miller
Malibu feat. Post Malone / 24Hrs
Ikuyo feat. Sophia Black & 2 Chainz / Kyle
Indica Badu feat. Wiz Khalifa / Logic
Blu feat. Damon Albarn / Mura Masa
Better Now / Post Malone
Til It's Over / Anderson Paak
一つ問題なのは、おいしいとインターネットに書かれていたカレー屋さんのいくつかに行って食べてみるものの、ラーメンほど率直においしいと思わないことでしょうか。かと言ってまずいとは思わないのですが(それなりに美味しく食べています)、家で100均材料で作ったものと比べてもそっちのほうがおいしいと思ったりしてしまうレベルでして、こんなのだったら毎日食べたいというものに今のところ出会えておらず、俺は本当にカレーが好きなんだろうかという、自分探しの旅みたくなっております。
ちなみに今の所一番自分に合っているなと思うのは、現在は嫁実家の近所にあるココであります。自分が20代中盤頃、職場の斜め前にあったから行き始めた店なんですが、最初に食べたものをずっと引きずっている感じでしょうか。
とまあ、そんなことはどうでも良いとしまして、夏終わりのこのタイミングで、丁度良いインターバルで定期的にミックスを出してくれるDj Dmtechさんの新しいミックスが出まして、この数日聴いておりました。タイトル通り夏の終わりにふさわしい選曲&振り返りが楽しめる内容に。
ヒット作や注目のアーティストと玄人好みな部分の混在が魅力だと思っているのですが、いつもながらそういった要件を満たした、技術的にも優れたDJミックスとなっております。イントロに入ってくるロード・フィネスと思わしきまろやかな声に触発され、今朝は出勤時に「Hip 2 Da Game」を聴いてしまった次第でありまして、色々な刺激を受けております。
今回も沢山聴きたいと思います。ダウンロードリンクもありますので皆様も暑さが残っているうちに是非。
Dj Dmtech / Latest Summer 2018
Intro / DMTECH,
Nice For What / Drake
Rollin feat. Future & Khalid / Calvin Harris
Best Believe / VanJess
Blue Lights / Jorja Smith
Loneliness / Chronixx
Whipped Cream / Ari Lennox
Come Way / Elijah Blake
Summer In November / SiR
What We Have / Cyhi The Prynce
Saved / Khalid
Big Checks feat. YG / Young Pinch
Top Down / Le$
Genie / Youngboy NBA
Hurt Feelings / Mac Miller
Malibu feat. Post Malone / 24Hrs
Ikuyo feat. Sophia Black & 2 Chainz / Kyle
Indica Badu feat. Wiz Khalifa / Logic
Blu feat. Damon Albarn / Mura Masa
Better Now / Post Malone
Til It's Over / Anderson Paak
Tanda / MF DOOM X TATSURO YAMASHITA
- 2018-08-29 /
- ヒップホップ
皆様の大好物であります山下達郎さんの名曲のトラックに、MF DOOMのラップを乗せたブレンド的な6曲が公開されているのを昨夜知りました。(VIA @hititlan)
とは言っても、私はMF DOOMのラップの意味が分かっているわけではないので、そのことについて語れることはほとんどないのですが、聴感上タイトなラップをするのでブレンドへのフィット感は良いかと。山下達郎さんのファンキーで、ポップなトラックは、MF氏の渋いラップを乗せても打ち消し合うこと無く調和しており、ヤマタツ氏がブラックミュージックファンから愛される理由が分かりますし、それを可視化出来たような感覚があります。
時折本人のボーカルやコーラスなんかも入れたりなんかして、ブレンドにバリエーションを持たせておりますので、6曲とも飽きずに聴けると思います。とりあえずName Your Price(¥0~)で公開されておりますので、気になる方はお早めにどうぞ。
Tanda / MF DOOM X TATSURO YAMASHITA
とは言っても、私はMF DOOMのラップの意味が分かっているわけではないので、そのことについて語れることはほとんどないのですが、聴感上タイトなラップをするのでブレンドへのフィット感は良いかと。山下達郎さんのファンキーで、ポップなトラックは、MF氏の渋いラップを乗せても打ち消し合うこと無く調和しており、ヤマタツ氏がブラックミュージックファンから愛される理由が分かりますし、それを可視化出来たような感覚があります。
時折本人のボーカルやコーラスなんかも入れたりなんかして、ブレンドにバリエーションを持たせておりますので、6曲とも飽きずに聴けると思います。とりあえずName Your Price(¥0~)で公開されておりますので、気になる方はお早めにどうぞ。
Tanda / MF DOOM X TATSURO YAMASHITA
- THEME : HIPHOP,R&B,REGGAE
- GENRE : 音楽
LNDN DRGS / Aktive (deluxe edition)
- 2018-08-29 /
- ヒップホップ
全曲和モノをサンプリングしたこと、また永井博氏作画の「大瀧 詠一 - A LONG VACATION」のジャケと同一の絵を、反転&トリミングして使用したことにより話題となった(この件どうなったんだろうか)、THE ALCHEMISTとのコラボ作「FANTASY ISLAND」を出していたJAY WORTHYが、トラックメイカーSean HouseとのグループLNDN DRGS名義で2015年にFool's Goldからフリーアルバムとして公開したアルバムに、9曲追加してDelux版として今年の7月末に発売しており聴きました。
私はと言いますと、2015年の段階でも気付いていなかったんですが、今年7月末に発売された時も気付いておらず(LNDN DRGSという文字はなんとなく記憶にあるのですが)、数日前にVinyl7 Recordsさん(@vinyl7records)がしたリツイートにより知りました。最初にYoutubeで「Funk It Up」のMVを見まして、モッタリして粘り気の強い、ピャーピャーしたシンセが特徴の、G-Funkの末裔といった感じの内容で一気に興味が出て、アルバムのジャケを見たらJoe Coolですので、聴かずとも内容はなんとなく察したんですが、そこで予想した以上に80's R&Bの要素が強めの内容で、完全に乗り遅れてはおりますが今の自分の気分にジャストミートしました。
ゲストには大御所Krayzie Boneや、この地域性全開の内容になぜか故A$AP Yamzが2015年版で参加していたのですが、2018年追加分にはRick Ross、Freddie Gibbs、Curren$y、Freewayなど少し豪華になっておりまして、評判良かったアルバムなんだなと言うのが、こういうところで分かります。
思えば90年代前半頃のGファンクは、10~20年位前のソウル、ファンク、R&Bを下敷きにしたレイドバックサウンドでしたが、そのGファンクからもすでに20年以上経過しているため、初期Gファンク自体が懐かしむものとなったようなところありますし、90年代に感じていたノスタルジーを、現在のGに中継する係をしているのかと思うとそれもまた面白いもんだなと。
もう少し暑い日が続きますので、この夏っぽいアルバムもしばらく聴けると思います。まだの方は是非フリー分(下記に貼ってあります)から是非。
LNDN DRGS / Aktive (deluxe edition)
Time Flies (2015)
sampled
Funny How Time Flies (When You're Having Fun) by Janet Jackson (1986)
Rest Inside My Love by Melba Moore (1980)
La Quinta (2015)
sampled
Betcha Don't Know by Najee (1986)
Susan (2015)
sampled
You Put the L in Love by Alfie Silas (1983)
Fade (2015)
sampled
Summertime With You by La Toya Jackson (1981)
Fade to Black by Cheryl Lynn (1985)
Plug B4 (2015)
sampled
Genie by B.B. & Q. Band (1985)
Fast Blakk (2015)
sampled
Who Would Have Guessed by Jeffrey Osborne (1986)
In the Rain (2015)
sampled
Making Love in the Rain by Herb Alpert feat. Lisa Keith and Janet Jackson (1987)
Aktive (2015)
sampled
Even When You Sleep by The S.O.S. Band (1986)
Uza Trikk (2015)
sampled
Only Human by Jeffrey Osborne (1990)
CHOOSE UP (2015)
sampled
Wanna Be Close to You by René & Angela (1981)
Feel Alright (2018)
sampled
Feel Alright by Komiko (1982)
Funk It Up (2018)
sampled
Funk It Up by Supermax (1983)
Won't Holler (Remix) (2018)
sampled
Soul Searchin' (I Wanna Know if It's Mine) by Meshell Ndegeocello (1994)
Mony Don't Make the Man (2018)
sampled
Knockin' by The Jones Girls (1983)
Flights (2018)
sampled
I Do Love You by Angela Bofill (1981)
Back in the Game (2018)
sampled
Get Off (You Fascinate Me) by Patrice Rushen (1984)
Day 2 Day (2018)
sampled
Thinking of You by George Duke (1984)
(Who Sampled調べ)
私はと言いますと、2015年の段階でも気付いていなかったんですが、今年7月末に発売された時も気付いておらず(LNDN DRGSという文字はなんとなく記憶にあるのですが)、数日前にVinyl7 Recordsさん(@vinyl7records)がしたリツイートにより知りました。最初にYoutubeで「Funk It Up」のMVを見まして、モッタリして粘り気の強い、ピャーピャーしたシンセが特徴の、G-Funkの末裔といった感じの内容で一気に興味が出て、アルバムのジャケを見たらJoe Coolですので、聴かずとも内容はなんとなく察したんですが、そこで予想した以上に80's R&Bの要素が強めの内容で、完全に乗り遅れてはおりますが今の自分の気分にジャストミートしました。
ゲストには大御所Krayzie Boneや、この地域性全開の内容になぜか故A$AP Yamzが2015年版で参加していたのですが、2018年追加分にはRick Ross、Freddie Gibbs、Curren$y、Freewayなど少し豪華になっておりまして、評判良かったアルバムなんだなと言うのが、こういうところで分かります。
思えば90年代前半頃のGファンクは、10~20年位前のソウル、ファンク、R&Bを下敷きにしたレイドバックサウンドでしたが、そのGファンクからもすでに20年以上経過しているため、初期Gファンク自体が懐かしむものとなったようなところありますし、90年代に感じていたノスタルジーを、現在のGに中継する係をしているのかと思うとそれもまた面白いもんだなと。
もう少し暑い日が続きますので、この夏っぽいアルバムもしばらく聴けると思います。まだの方は是非フリー分(下記に貼ってあります)から是非。
LNDN DRGS / Aktive (deluxe edition)
Time Flies (2015)
sampled
Funny How Time Flies (When You're Having Fun) by Janet Jackson (1986)
Rest Inside My Love by Melba Moore (1980)
La Quinta (2015)
sampled
Betcha Don't Know by Najee (1986)
Susan (2015)
sampled
You Put the L in Love by Alfie Silas (1983)
Fade (2015)
sampled
Summertime With You by La Toya Jackson (1981)
Fade to Black by Cheryl Lynn (1985)
Plug B4 (2015)
sampled
Genie by B.B. & Q. Band (1985)
Fast Blakk (2015)
sampled
Who Would Have Guessed by Jeffrey Osborne (1986)
In the Rain (2015)
sampled
Making Love in the Rain by Herb Alpert feat. Lisa Keith and Janet Jackson (1987)
Aktive (2015)
sampled
Even When You Sleep by The S.O.S. Band (1986)
Uza Trikk (2015)
sampled
Only Human by Jeffrey Osborne (1990)
CHOOSE UP (2015)
sampled
Wanna Be Close to You by René & Angela (1981)
Feel Alright (2018)
sampled
Feel Alright by Komiko (1982)
Funk It Up (2018)
sampled
Funk It Up by Supermax (1983)
Won't Holler (Remix) (2018)
sampled
Soul Searchin' (I Wanna Know if It's Mine) by Meshell Ndegeocello (1994)
Mony Don't Make the Man (2018)
sampled
Knockin' by The Jones Girls (1983)
Flights (2018)
sampled
I Do Love You by Angela Bofill (1981)
Back in the Game (2018)
sampled
Get Off (You Fascinate Me) by Patrice Rushen (1984)
Day 2 Day (2018)
sampled
Thinking of You by George Duke (1984)
(Who Sampled調べ)
- THEME : HIPHOP,R&B,REGGAE
- GENRE : 音楽
インドの屋台に料理をオーダーする動画 「今日ヤバイ奴に会った」 (Youtube)
- 2018-08-24 /
- 食べ物・旅
インターネット環境の無い(家族全員ガラケーか携帯無所持)嫁実家滞在中における娯楽と言えば、テレビ、海(夏場のみ)、昼寝、マッサージチェアというのが主力でして、そこに行けば郷に入れば郷に従えということでそういった生活をしておりましたが、今年頭頃からソフトバンクのパケ50GBのプランに変更したもんですから、SNSで流れてきた音楽&動画は基本的にすぐに鑑賞でき、どれだけタップリ使ったという実感があってもいつも30gbは残っているみたいな状況でありまして、今年の夏は暇つぶしにYoutubeが加わった感じでした。
そんな環境の中でとりあえず面白くてダラダラ見続けたのが、「今日ヤバイ奴に会った」というおそらくインド在住のアカウントの方が、インドの屋台に料理をオーダーしてそれをひたすら撮影した動画であります。こちら有名なんでしょうかね。
自分がユーチューバーの動画を見ない理由になっている、テンションの高い人物もここには一切出てこず、字幕での解説が淡々とあるのみ。調味料は何を入れたかなども適当で、調理中の音もなんとなく文字で表し、最後はインドの犬(野良?)の様子なんかを軽く映してフィニッシュという感じ。明らかに日本とはノリが違う、あるがままのインドの庶民の様子を笑うわけでもなく、ただただ伝えている感じでありまして、面白くてずっと見ていられます。
日本のサイトでスパイスカレーの作り方を見ますと、玉ねぎを飴色になるまで炒めて...なんてのは普通に書いてあることですが、本場の作り方見ていると、結構適当でそういう概念無いのかなとか思うこともしばしば。他にもチャーハンから日本の袋麺、デザートまでありとあらゆる屋台が、一年くらい前から活発に上がっており量がありますので、会社の行き帰りや土日家に居て暇な方よろしかったらどうぞ。
自分探しというわけではありませんが、生きているうちに是非行ってみたい国の一つがインドでして、いつかはと思っているのですが、この動画により猛烈に興味が出ると共に、ややデリケートな私としましてはお腹壊しそうだなとかトイレ事情から、逆にやや及び腰になりました。
インドの屋台に料理をオーダーする動画 「今日ヤバイ奴に会った」 (Youtube)
IBMのシャツ良いな
そんな環境の中でとりあえず面白くてダラダラ見続けたのが、「今日ヤバイ奴に会った」というおそらくインド在住のアカウントの方が、インドの屋台に料理をオーダーしてそれをひたすら撮影した動画であります。こちら有名なんでしょうかね。
自分がユーチューバーの動画を見ない理由になっている、テンションの高い人物もここには一切出てこず、字幕での解説が淡々とあるのみ。調味料は何を入れたかなども適当で、調理中の音もなんとなく文字で表し、最後はインドの犬(野良?)の様子なんかを軽く映してフィニッシュという感じ。明らかに日本とはノリが違う、あるがままのインドの庶民の様子を笑うわけでもなく、ただただ伝えている感じでありまして、面白くてずっと見ていられます。
日本のサイトでスパイスカレーの作り方を見ますと、玉ねぎを飴色になるまで炒めて...なんてのは普通に書いてあることですが、本場の作り方見ていると、結構適当でそういう概念無いのかなとか思うこともしばしば。他にもチャーハンから日本の袋麺、デザートまでありとあらゆる屋台が、一年くらい前から活発に上がっており量がありますので、会社の行き帰りや土日家に居て暇な方よろしかったらどうぞ。
自分探しというわけではありませんが、生きているうちに是非行ってみたい国の一つがインドでして、いつかはと思っているのですが、この動画により猛烈に興味が出ると共に、ややデリケートな私としましてはお腹壊しそうだなとかトイレ事情から、逆にやや及び腰になりました。
インドの屋台に料理をオーダーする動画 「今日ヤバイ奴に会った」 (Youtube)
IBMのシャツ良いな
OGGYWEST / Oggy Season
- 2018-08-22 /
- ヒップホップ
外見は内面を写す鏡と言いますが、最初にこのジャケットを見た段階でピンときまして。(もちろんなんでテカってんだろうとか思ったが)
午前四時 a.k.a young kyun(@mitaka2mitaka)と88Lexus(@ill_mimie)の二人によるユニット?OGGYWESTなんですが、ジャケの見た目で判断して申し訳ないのですが、仕上げにお金を全くかけていなさそうだなぁとか(失礼)、色々期待出来ない事が多そうなのに、もしそうだったとしてもそれを飛び越えてくる何か(なんとなく自分にフィットしたものが入っているんじゃないかという期待)を感じてしまいまして。その予感は的中し一周目の3曲目くらいで近々ブログにポスト仕様と決めた次第であります。
私もいい年なんで、国産ラップを聴く際には、自分の趣味的なものやライフスタイルを一度横に置いてといて、チャンネルを変えて聴く感覚をとっており、もちろん「川崎区で有名になりたきゃ 人殺すかラッパーになるかだ」(2018年度最優秀パンチライン賞だと思います)というリリックに共感は全くしないものの、そういった(主に若者の)後先見ない突き抜けたヒップホップライフを覗き見して、上手いこと言うなぁ、と楽しむ感覚はあるのですが、こちらは東京の片隅で仕事をしながら音楽を作る、杉並区西荻在住のラッパー&トラックメイカーの決して派手でも無い生活のリアルな断片という感じで、無理なくストンと自分の中に共感として入ってくるものでした。
ただし、平凡かと言われたらそこが違い、トラックの出来(ユルいトラップ的なのが中心)、固有名詞、ボースティング(低め)、暮らしている風景の描写、トレンドの取り入れ方(トラックのセレクト、変な合いの手等)、社会的なメッセージ、盛ってない恋愛事情、替え歌の取り入れ方など、全曲を聴き終わりこの人達の生活とセンス(私としては良いほうだと思う)が垣間見れる内容となっております。
まさに自分と近い暮らしをするゾーンの人達が、持ってるものを使って上手いことやったという印象で、ヒップホップはさほどお金をかけなくても(かけていたらすいません)十分かっこいい事が出来るし、センス一発で共感する人間も現れるので(俺)、本当に面白いもんだなとあらためて思います。
何周か聴いてから、自分達で書いたセルフライナーノーツを読んだのですが
「OGGY SEASONはマインドのビーチでの夏物語。ほんの一瞬。このアルバムが、この夏もどこにも行けなかった、どこにも行かなかったあなたの残暑のサウンドトラックの1枚になることを願って。」
という一文があり、確かに決してビーチや女の子とドライブしている時に聴くものではないし、自分たちの事よく分かっているなと。
とりあえず、BandcampでName Your Price(¥0~)で出ておりますし、アマゾンや各種ストリーミングでも聴けるようですので、私のように大好きになる可能性もあるので皆様一度聴いてみて下さい。
OGGYWEST / Oggy Season
Bandcampはこちらから
どこにも行けない、どこにも行かない。OGGY SEASON セルフライナーノーツ
少し前の、ゆるふわギャングのインタビュー(1stが出たすぐ後くらい。今はまたサウンドも、マインドも変わっていると思慮。)を読んでいて、彼ら(彼女ら)が霞ヶ浦周辺の路地や農道をドライブしながらリリックを書いていたと知った。おそらく夜中に、あのむせ返るような緑と滞った水の匂いに満ちた外気を遮断した車の中でビートを響かせながら、猛スピードで移動しながら。ゆるふわを聴いて感じたスピード感や高く上っていく感覚は、こうして出来たものなのかと納得したような気持ちだった。
2年前のempty LPからオレたちはどこにも行かなかった。lands end 杉並最西端。終着点。旅は終わった(仮)。変わらず徒歩圏内で、いつもの喫茶店でコーヒーを飲んだり、ファミレスに行ったり。たまに酒を飲んだり。そして88 Lexusの部屋で録音した。どこにも行けなかったし、どこにも行かなかった。ただひたすら、失われてしまった時間と記憶に手を伸ばし続ける毎日。ぐーんっ、。今も続いてる推敲なしのビートとライム。オレらのラブリーゴーストライター。素面だぜ。
マインドのビーチとはなにか?首元にパームツリー、胸元のテトラポットのタトゥー。甘ったるい安物の香水。チャーシューの代わりにハムが乗った海の家のラーメン。大切なのはどこでなにをしているのかではなく、なにを見るか、感じるか。たとえそれが自分たち以外には見えないものであっても。
OGGY SEASONはマインドのビーチでの夏物語。ほんの一瞬。このアルバムが、この夏もどこにも行けなかった、どこにも行かなかったあなたの残暑のサウンドトラックの1枚になることを願って。
01. INTRO
夏物語のはじまりとは思えない煮しめたようなフレイヴァ。突如youtubeにアップされ酷評(ラップしろ!)いただきましたOGGY OCEANの続編とも言える、かも。
02. エンプティ海
サニーデイ・サービスのSpotifyでのプロジェクト “the SEA ” に着想を得て、風呂場でMacBookのマイクに吹き込んだヴァースを88 Lexusがリミックス、ヴァースを追加したもの。ガラケーで音楽掲示板からダウンロードして聴いていた音源のような、とにかく平板で低解像度の音像を求めた。
03. I’m Sorry
オーセンティックなサンプリングビートのようできっちり同時代性のあるLexusビート。そしてリリストしての才気も溢れまくり、風景浮かびまくり。オレのヴァースも洒落じゃないぜ。
04. sweet callin’
「恋三部作」のひとつとして、原型は1年くらい前に出来ていたOGGY SEASONの中でも最古参の曲。こんなラップミュージック聴いたことあるけ?
05. 20 years (女友達REMIX)
Illmimie名義でドロップされるやいなや、拳を固く握り締め高く掲げたまま膝から崩れ落ちる老若男女が続出したクラシックチューンにyoung kyunヴァースが追加され最悪のかたちに着地したもの。これはもうジャンクとかではなくただの事故。ちゃんと気持ち良く浸りたい人はIllmimie ver.を聴こう!
06. people
インタルードの枠に収まりきらないこのエモーションにヤラれちまいな!!(僕はヤラれた)
07.LEXUS
当然LEXUSとは車のことだけではない。今後はホクロをLEXUSと呼んでも、、。いやそれは間違い。今、オレたちにとってのLEXUSとは、あなたにとってのLEXUSはなんだろうか。
08. サマースタミナ
クーラーの止まった六畳間でしゃかりきにスピットするふたりの男。脱力を通り越して虚無感しかないフック。これがリアルなサマーチューンだよ、マイメン。
09. YOUNGじゃない
実はこれも割とモロ使い。YOUNGじゃない。けど、YOUNGじゃない以外の何者でもない。絶対ならない老害。ピース。
10. good mood
いやでも耳に目に、入ってくるTokyo2020とかいう葵の御紋。まだこれ以上ひれ伏せってのか?
気持ち悪くなっていく嫌な予感の中で欲しいのは本当に、ただgood mood。
午前四時 a.k.a young kyun(@mitaka2mitaka)と88Lexus(@ill_mimie)の二人によるユニット?OGGYWESTなんですが、ジャケの見た目で判断して申し訳ないのですが、仕上げにお金を全くかけていなさそうだなぁとか(失礼)、色々期待出来ない事が多そうなのに、もしそうだったとしてもそれを飛び越えてくる何か(なんとなく自分にフィットしたものが入っているんじゃないかという期待)を感じてしまいまして。その予感は的中し一周目の3曲目くらいで近々ブログにポスト仕様と決めた次第であります。
私もいい年なんで、国産ラップを聴く際には、自分の趣味的なものやライフスタイルを一度横に置いてといて、チャンネルを変えて聴く感覚をとっており、もちろん「川崎区で有名になりたきゃ 人殺すかラッパーになるかだ」(2018年度最優秀パンチライン賞だと思います)というリリックに共感は全くしないものの、そういった(主に若者の)後先見ない突き抜けたヒップホップライフを覗き見して、上手いこと言うなぁ、と楽しむ感覚はあるのですが、こちらは東京の片隅で仕事をしながら音楽を作る、杉並区西荻在住のラッパー&トラックメイカーの決して派手でも無い生活のリアルな断片という感じで、無理なくストンと自分の中に共感として入ってくるものでした。
ただし、平凡かと言われたらそこが違い、トラックの出来(ユルいトラップ的なのが中心)、固有名詞、ボースティング(低め)、暮らしている風景の描写、トレンドの取り入れ方(トラックのセレクト、変な合いの手等)、社会的なメッセージ、盛ってない恋愛事情、替え歌の取り入れ方など、全曲を聴き終わりこの人達の生活とセンス(私としては良いほうだと思う)が垣間見れる内容となっております。
まさに自分と近い暮らしをするゾーンの人達が、持ってるものを使って上手いことやったという印象で、ヒップホップはさほどお金をかけなくても(かけていたらすいません)十分かっこいい事が出来るし、センス一発で共感する人間も現れるので(俺)、本当に面白いもんだなとあらためて思います。
何周か聴いてから、自分達で書いたセルフライナーノーツを読んだのですが
「OGGY SEASONはマインドのビーチでの夏物語。ほんの一瞬。このアルバムが、この夏もどこにも行けなかった、どこにも行かなかったあなたの残暑のサウンドトラックの1枚になることを願って。」
という一文があり、確かに決してビーチや女の子とドライブしている時に聴くものではないし、自分たちの事よく分かっているなと。
とりあえず、BandcampでName Your Price(¥0~)で出ておりますし、アマゾンや各種ストリーミングでも聴けるようですので、私のように大好きになる可能性もあるので皆様一度聴いてみて下さい。
OGGYWEST / Oggy Season
Bandcampはこちらから
どこにも行けない、どこにも行かない。OGGY SEASON セルフライナーノーツ
少し前の、ゆるふわギャングのインタビュー(1stが出たすぐ後くらい。今はまたサウンドも、マインドも変わっていると思慮。)を読んでいて、彼ら(彼女ら)が霞ヶ浦周辺の路地や農道をドライブしながらリリックを書いていたと知った。おそらく夜中に、あのむせ返るような緑と滞った水の匂いに満ちた外気を遮断した車の中でビートを響かせながら、猛スピードで移動しながら。ゆるふわを聴いて感じたスピード感や高く上っていく感覚は、こうして出来たものなのかと納得したような気持ちだった。
2年前のempty LPからオレたちはどこにも行かなかった。lands end 杉並最西端。終着点。旅は終わった(仮)。変わらず徒歩圏内で、いつもの喫茶店でコーヒーを飲んだり、ファミレスに行ったり。たまに酒を飲んだり。そして88 Lexusの部屋で録音した。どこにも行けなかったし、どこにも行かなかった。ただひたすら、失われてしまった時間と記憶に手を伸ばし続ける毎日。ぐーんっ、。今も続いてる推敲なしのビートとライム。オレらのラブリーゴーストライター。素面だぜ。
マインドのビーチとはなにか?首元にパームツリー、胸元のテトラポットのタトゥー。甘ったるい安物の香水。チャーシューの代わりにハムが乗った海の家のラーメン。大切なのはどこでなにをしているのかではなく、なにを見るか、感じるか。たとえそれが自分たち以外には見えないものであっても。
OGGY SEASONはマインドのビーチでの夏物語。ほんの一瞬。このアルバムが、この夏もどこにも行けなかった、どこにも行かなかったあなたの残暑のサウンドトラックの1枚になることを願って。
01. INTRO
夏物語のはじまりとは思えない煮しめたようなフレイヴァ。突如youtubeにアップされ酷評(ラップしろ!)いただきましたOGGY OCEANの続編とも言える、かも。
02. エンプティ海
サニーデイ・サービスのSpotifyでのプロジェクト “the SEA ” に着想を得て、風呂場でMacBookのマイクに吹き込んだヴァースを88 Lexusがリミックス、ヴァースを追加したもの。ガラケーで音楽掲示板からダウンロードして聴いていた音源のような、とにかく平板で低解像度の音像を求めた。
03. I’m Sorry
オーセンティックなサンプリングビートのようできっちり同時代性のあるLexusビート。そしてリリストしての才気も溢れまくり、風景浮かびまくり。オレのヴァースも洒落じゃないぜ。
04. sweet callin’
「恋三部作」のひとつとして、原型は1年くらい前に出来ていたOGGY SEASONの中でも最古参の曲。こんなラップミュージック聴いたことあるけ?
05. 20 years (女友達REMIX)
Illmimie名義でドロップされるやいなや、拳を固く握り締め高く掲げたまま膝から崩れ落ちる老若男女が続出したクラシックチューンにyoung kyunヴァースが追加され最悪のかたちに着地したもの。これはもうジャンクとかではなくただの事故。ちゃんと気持ち良く浸りたい人はIllmimie ver.を聴こう!
06. people
インタルードの枠に収まりきらないこのエモーションにヤラれちまいな!!(僕はヤラれた)
07.LEXUS
当然LEXUSとは車のことだけではない。今後はホクロをLEXUSと呼んでも、、。いやそれは間違い。今、オレたちにとってのLEXUSとは、あなたにとってのLEXUSはなんだろうか。
08. サマースタミナ
クーラーの止まった六畳間でしゃかりきにスピットするふたりの男。脱力を通り越して虚無感しかないフック。これがリアルなサマーチューンだよ、マイメン。
09. YOUNGじゃない
実はこれも割とモロ使い。YOUNGじゃない。けど、YOUNGじゃない以外の何者でもない。絶対ならない老害。ピース。
10. good mood
いやでも耳に目に、入ってくるTokyo2020とかいう葵の御紋。まだこれ以上ひれ伏せってのか?
気持ち悪くなっていく嫌な予感の中で欲しいのは本当に、ただgood mood。
- THEME : HIPHOP,R&B,REGGAE
- GENRE : 音楽
夏のミックス祭り 2018
- 2018-08-21 /
- DJミックス
いつもならお盆前にポストするんですが、今年はズバリ間に合いませんでした。とはいえ自分の趣味がだんだんグッタリしたものになってきた昨今なので、どちらかと言うと夏の後半向きと言えますので、このタイミングで夏のミックス祭りをやりたいと。
それにしても今年は夏のミックスが少なかったのかなと感じましたが、単に自分が探せなかっただけかもしれませんね。とりあえず一ヶ月くらい前のものから最近のまで、聴いていて好きだったものをポストしたいと思います。まだまだイケますのでもし聴いてないものがありましたら是非。すべてダウンロードを用意してくれておりますので、パケの量が心細い方々もご安心を。
Threepee Boys / 808 mix 2018
毎年の恒例で8月8日に公開されているThreepee BoysによるTR-808のドラムを使用した音源を選曲したDJミックスですが、今年も間に合ったようです。当たり前ですが8月8日に出るので、運悪く聴く時間を取れなかった場合、その日以降にポストすることになり、若干タイミングに困るところもありますが、今年もなんとか聴いてポストしております。
ヒット曲多めで楽しいYO!HEY!、FergやBAD HOP、そしてビヨンセなど例のビートの感じをまとめたところが印象的な、男らしいトラックが目立つDONSTA、そして日本産ラップのスクリューも多めのSir Y.O.K.O. という三人共個性出た内容に。
Sir氏が始まるところの最初にサイン波のBPMが落ちていく音が入っているんですが、初めて聴いたのが運転してる時で、なんか外で飛行機でも落ちたのか?はたまた耳鳴りがひどく体がおかしくなったか、と、とにかくめちゃくちゃ不安になり変な汗が出て路肩に車を停めた次第であります。
途中で入るThreepee Boysと本人たちの名前をシャウトする声は今売れに売れているPUNPEEさんのもののようです。いいな。私もシャウト欲しいです。
AGO / SLACKTAPE
シリーズが始まった際の、ドープなアコースティックというコンセプトに衝撃を受けましたが、4作続くと路線変更が徐々にされていくものだなとやや寂しくは思いますが、その時にしか出せない空気感(例えばめちゃくちゃ不幸な時とか)てあるので仕方ありませんよね。それでも高い水準のミックスを出してくるところは流石だなと思います。
この数十年のあらゆるクラブミュージックを聴いている人ならではの、忘れかけていたあれやこれ、ちょっとご無沙汰だった感じを上手いこと選んでくるところや、せかせかしていない間だったり、細かい仕掛けがあるのも良いです。
始まりのドレのところや、ターンテーブリズム系などのヒップホップ夏物もあったり、自分が最近ご無沙汰だった感じの中盤から後半にかけての踊れるのまで、全体的に夏の終盤に気持ちよく聴ける大人な内容であります。
カルロスひろし / 荒野で待つ
昨年夏に出会った夏のミックスから早一年。本当に多作でついていくのがやっとなんですが、今作も出てからというもの定期的に聴いておりますがポストのタイミングを失い、一ヶ月間聴き続けこのタイミングになりました。
内容はトラップ的なトラックのものを中心に選曲しており、いつも通り自分の好んで聴いているところと重なるところが多いのでとても良くてといった感じです。
自分的なポイントはMiyachi、KMの辺りでしょうか。それにしても毎回無理の無い展開を作れて本当に上手いもんですし、日本産音源の趣味が合う人なので、無理のない程度に続けて欲しいなと切に願います。
pigness1986 / Daytona2018
インディー・ロックからヴェイパー、チル・ウェイブ的なもの、ビートミュージック、USのR&B/SOUL/RAP、Badbadnotgoodのメンバーのソロまで。80'sリバイバル的なそもそも涼しげな音色のものも多く、ややエモーショナルであったり、ややダンサブルであったり、ゆったりと気持ちの良い曲が多く、現在使わない言葉で表現するならばナウいという感じでありましょうか。
実際には30分くらいしかないのですが、どこを切り出してみても極上の選曲で、ずっしりとした腹持ちの良さと言いますか充実感が凄いです。夏の終わりにとても合うと思います。出てからずっと聴いており勉強させていただいております。
RLP / Noods Radio July '18 (w/Aquadab & Tidal)
DL (RLPのみ)
アンダーグランドな質感とヤンキーな質感の混在具合にセンスを感じたりすることが多い私ですが、やはりこの人のバランス感は信頼出来ますし、このラジオのミックス音源も良い感じ。
新旧、そしてメジャーマイナー問わず、カニエ、ドレイクから忘れていた00年代の攻めた曲や自身の作品などまで絶妙な空気感があります。この中での特に驚いたのは、すっかり忘れておりましたリサ・スタンスフィールドを放り込んでくるところです。まさかと。こういうところがセンス高いなと思うですよね。このタイミングでこの人がなぜリサスタなんだろうかと。
ちなみにAquadabさん、Tidalさんもラジオに参加しておりますが、今回フリーでダウンロードを付けたのがRLPさんだけで、自分のiPhoneに入れることが出来たのがそれだけだったというのがありますが、お二人のもストリームの方で聴けますので是非そちらも。
DJありがとう / 宇宙 日本 あなたが好きです
5lackの名曲Hot Cakeの音質が悪くて3曲目でいきなりガクッと来ましたが、ATCQからPete Rock & CL Smoothに繋げる際に入れるところ若干間違えたのか、ちょっと頭が入っちゃったのが可愛らしくてまあ良いかとなりました。
今回もDJありがとうさんだなぁという感じの日本産音源(Jポップ、ロック中止)の選曲に、90'sヒップホップクラシックなんかも混ぜて、おっさんと若者が世代を超えて共存できる内容となっております。家族との車中、自宅、親戚の家などが主な行動範囲の、エナジー低めを求める私の夏にもバッチリ合うミックスでありました。
それにしても今年は夏のミックスが少なかったのかなと感じましたが、単に自分が探せなかっただけかもしれませんね。とりあえず一ヶ月くらい前のものから最近のまで、聴いていて好きだったものをポストしたいと思います。まだまだイケますのでもし聴いてないものがありましたら是非。すべてダウンロードを用意してくれておりますので、パケの量が心細い方々もご安心を。
Threepee Boys / 808 mix 2018
毎年の恒例で8月8日に公開されているThreepee BoysによるTR-808のドラムを使用した音源を選曲したDJミックスですが、今年も間に合ったようです。当たり前ですが8月8日に出るので、運悪く聴く時間を取れなかった場合、その日以降にポストすることになり、若干タイミングに困るところもありますが、今年もなんとか聴いてポストしております。
ヒット曲多めで楽しいYO!HEY!、FergやBAD HOP、そしてビヨンセなど例のビートの感じをまとめたところが印象的な、男らしいトラックが目立つDONSTA、そして日本産ラップのスクリューも多めのSir Y.O.K.O. という三人共個性出た内容に。
Sir氏が始まるところの最初にサイン波のBPMが落ちていく音が入っているんですが、初めて聴いたのが運転してる時で、なんか外で飛行機でも落ちたのか?はたまた耳鳴りがひどく体がおかしくなったか、と、とにかくめちゃくちゃ不安になり変な汗が出て路肩に車を停めた次第であります。
途中で入るThreepee Boysと本人たちの名前をシャウトする声は今売れに売れているPUNPEEさんのもののようです。いいな。私もシャウト欲しいです。
AGO / SLACKTAPE
シリーズが始まった際の、ドープなアコースティックというコンセプトに衝撃を受けましたが、4作続くと路線変更が徐々にされていくものだなとやや寂しくは思いますが、その時にしか出せない空気感(例えばめちゃくちゃ不幸な時とか)てあるので仕方ありませんよね。それでも高い水準のミックスを出してくるところは流石だなと思います。
この数十年のあらゆるクラブミュージックを聴いている人ならではの、忘れかけていたあれやこれ、ちょっとご無沙汰だった感じを上手いこと選んでくるところや、せかせかしていない間だったり、細かい仕掛けがあるのも良いです。
始まりのドレのところや、ターンテーブリズム系などのヒップホップ夏物もあったり、自分が最近ご無沙汰だった感じの中盤から後半にかけての踊れるのまで、全体的に夏の終盤に気持ちよく聴ける大人な内容であります。
カルロスひろし / 荒野で待つ
昨年夏に出会った夏のミックスから早一年。本当に多作でついていくのがやっとなんですが、今作も出てからというもの定期的に聴いておりますがポストのタイミングを失い、一ヶ月間聴き続けこのタイミングになりました。
内容はトラップ的なトラックのものを中心に選曲しており、いつも通り自分の好んで聴いているところと重なるところが多いのでとても良くてといった感じです。
自分的なポイントはMiyachi、KMの辺りでしょうか。それにしても毎回無理の無い展開を作れて本当に上手いもんですし、日本産音源の趣味が合う人なので、無理のない程度に続けて欲しいなと切に願います。
pigness1986 / Daytona2018
インディー・ロックからヴェイパー、チル・ウェイブ的なもの、ビートミュージック、USのR&B/SOUL/RAP、Badbadnotgoodのメンバーのソロまで。80'sリバイバル的なそもそも涼しげな音色のものも多く、ややエモーショナルであったり、ややダンサブルであったり、ゆったりと気持ちの良い曲が多く、現在使わない言葉で表現するならばナウいという感じでありましょうか。
実際には30分くらいしかないのですが、どこを切り出してみても極上の選曲で、ずっしりとした腹持ちの良さと言いますか充実感が凄いです。夏の終わりにとても合うと思います。出てからずっと聴いており勉強させていただいております。
RLP / Noods Radio July '18 (w/Aquadab & Tidal)
DL (RLPのみ)
アンダーグランドな質感とヤンキーな質感の混在具合にセンスを感じたりすることが多い私ですが、やはりこの人のバランス感は信頼出来ますし、このラジオのミックス音源も良い感じ。
新旧、そしてメジャーマイナー問わず、カニエ、ドレイクから忘れていた00年代の攻めた曲や自身の作品などまで絶妙な空気感があります。この中での特に驚いたのは、すっかり忘れておりましたリサ・スタンスフィールドを放り込んでくるところです。まさかと。こういうところがセンス高いなと思うですよね。このタイミングでこの人がなぜリサスタなんだろうかと。
ちなみにAquadabさん、Tidalさんもラジオに参加しておりますが、今回フリーでダウンロードを付けたのがRLPさんだけで、自分のiPhoneに入れることが出来たのがそれだけだったというのがありますが、お二人のもストリームの方で聴けますので是非そちらも。
DJありがとう / 宇宙 日本 あなたが好きです
5lackの名曲Hot Cakeの音質が悪くて3曲目でいきなりガクッと来ましたが、ATCQからPete Rock & CL Smoothに繋げる際に入れるところ若干間違えたのか、ちょっと頭が入っちゃったのが可愛らしくてまあ良いかとなりました。
今回もDJありがとうさんだなぁという感じの日本産音源(Jポップ、ロック中止)の選曲に、90'sヒップホップクラシックなんかも混ぜて、おっさんと若者が世代を超えて共存できる内容となっております。家族との車中、自宅、親戚の家などが主な行動範囲の、エナジー低めを求める私の夏にもバッチリ合うミックスでありました。
Syunsuke Ono / Urine Specific Gravity (EP)
- 2018-08-16 /
- ソウル、ファンク
取り立てて何も無かったお盆ではありますが、印象的な出来事としましては、なぜか2回ほどいきなりステーキに行ったことでしょうか。数ヶ月前に1度食べてからというもの、頻繁に肉食の衝動に駆られる瞬間がありましたが、時間に余裕があると人って単純な欲求を満たすためどんだけでも時間を惜しまなくなるんだなと。(移動や待ち時間なども平気)
とまあそんなことはどうでも良いとして、お盆でメールやSNSも見ずに、溜まった本や子供用の映画(主にジュラシックパークの過去作)、そして嫁の実家に数泊しての海(海水浴場なんですが、家族連れが3組ぐらいしか居ないような)への往復など、完全に停止モードになっている中、数少ない情報を取った中で凄いのがありましたので。
異例のリリースとなった、坂本慎太郎の「ディスコって」の7インチに、オリジナルと共に収録された同曲のカバーでその存在を知り、それを教えてくれた友人が更にスライのカバー集があることを教えてくれてといった感じで、その数少ない作品ですっかり虜になったSyunsuke Onoさんが、この夏が終わりに向かっていく時期にピッタリな遅くヨレたファンクチューンを3曲BandcampにてName Your Price(0円~)で公開しました。
トレードマークのトークボックスVocalWriterという古いスピーチシンセにチープなリズムを使用したモッタリ遅い、ファンクでサイケな作風はもちろん健在でして、暴動(スライ)のあたりのグッタリした感じが大好きな私にとっても、3曲とも完璧という他ない出来であります。
夏の楽しいことが終わって、ただただ暑さが何となくズルズルと続く様な9月末頃まで曲が合う大変良いシーズンとなってきますし、また冬のほっこりしたい時にも行けそうな内容となっておりますので皆様ぜひ。
Syunsuke Ono / Urine Specific Gravity (EP)
追記:
この3曲をイリシット・ツボイさんがリマスターしたものが登場。取り急ぎ聴いて、スコーンと抜けが良くなったのは確認しました。じっくり聴き比べてみたいと思います。
アナログもあるよ
とまあそんなことはどうでも良いとして、お盆でメールやSNSも見ずに、溜まった本や子供用の映画(主にジュラシックパークの過去作)、そして嫁の実家に数泊しての海(海水浴場なんですが、家族連れが3組ぐらいしか居ないような)への往復など、完全に停止モードになっている中、数少ない情報を取った中で凄いのがありましたので。
異例のリリースとなった、坂本慎太郎の「ディスコって」の7インチに、オリジナルと共に収録された同曲のカバーでその存在を知り、それを教えてくれた友人が更にスライのカバー集があることを教えてくれてといった感じで、その数少ない作品ですっかり虜になったSyunsuke Onoさんが、この夏が終わりに向かっていく時期にピッタリな遅くヨレたファンクチューンを3曲BandcampにてName Your Price(0円~)で公開しました。
トレードマークの
夏の楽しいことが終わって、ただただ暑さが何となくズルズルと続く様な9月末頃まで曲が合う大変良いシーズンとなってきますし、また冬のほっこりしたい時にも行けそうな内容となっておりますので皆様ぜひ。
Syunsuke Ono / Urine Specific Gravity (EP)
追記:
この3曲をイリシット・ツボイさんがリマスターしたものが登場。取り急ぎ聴いて、スコーンと抜けが良くなったのは確認しました。じっくり聴き比べてみたいと思います。
アナログもあるよ
渋谷ヨーコ / Mind Up
- 2018-08-10 /
- ヒップホップ
妻の友人が若かりし頃うっかり入ってしまったギャル系アパレルブランドで、研修として109に行った事があるという話を聞いたんですが、その夜はオーナーだか社長だかにナンパ箱みたいな店になぜか連れて行かれ、そこで錠剤(多分MDMA)を出されよく分からず飲んだら、大変なことになってみたいな絵に描いたような感じだったようです。
その後すぐお店はやめて、今では二人の子持ちでエリートサラリーマンの旦那さんとマイホームで暮らしておりますが、ガングロ時代の写真は一切相手(現在の夫)及びその家族は知らないようで、結婚式の日もある時期の写真がごっそり抜けた不自然なスライドショーを見たというところまでを、「渋谷」という単語を聞く度ハーレムとかレコードとかでなくまずはそっちを毎回思い出します。
そんなどうでもいい話は良いとして、日本の音源でハイペースなリリースを続けるカルロスひろしさんや、昨年のミックスがとても話題になったDJ MAYAKUさんなどのDJを要する、スケートショップGoldfish(現在はオンライン)周辺の女性DJであります、渋谷ヨーコさんの新ミックスが公開されておりました。
内容はといいますと、ストリート リリースやサンプルという大変珍しい日本産ヒップホップ音源をメインとしたミックスで、オーセンティックなブーンバップトラックにカチカチの韻が踏まれたラップが沢山入っており、男顔負けの男臭さ。
なによりオープニングを飾る、夏のセール関連ワードプレイの意味不明さなど、これ本当に女の人?オジサンじゃないの?という行ききったヤバさもあり、どんな年齢で仕事をしてるヒップホップ女子なのか大変気になるところであります。
フリーダウンロードもありますのでお盆用にどうぞ。
渋谷ヨーコ / Mind Up
Track List
STUTS - Track16 Beats by STUTS
JUBEE - Walk in the park Beats by JUBEE
VAVA feat.BIM - Basquiat Beats by VAVA
W@R - No Comply Beats by kiddblazz
呼煙魔 feat.旬潤 - さあ行こうMY MAN Beats by 呼煙魔
rkemishi - Time Beats by Mr.Bud
HEJIRUMAJIRU - Soul talk Beats by HAL-D
品愚 - 畑職人 Beats by 畑職人
VAVA - Chocking hazard Beats by VAVA
rkemishi - Mayday Beats by illsugi
GREEN ASSASSIN DOLLAR feat.HEJIRUMAJIRU- Time Beats by GREEN ASSASSIN DOLLAR
MAHBIE - Track10 Beats by MAHBIE
DEFRUG feat.JOC - Live my life Beats by GREEN ASSASSIN DOLLAR
GIVVN - Everyday Beats by GIVVN
POD,T9O,TOXIN - The title Beats by Matatabi
CHUCKIE - See ya soon Beats by GREEN ASSASSIN DOLLAR
DHRMA - Fxxxx the police Beats by DHRMA
その後すぐお店はやめて、今では二人の子持ちでエリートサラリーマンの旦那さんとマイホームで暮らしておりますが、ガングロ時代の写真は一切相手(現在の夫)及びその家族は知らないようで、結婚式の日もある時期の写真がごっそり抜けた不自然なスライドショーを見たというところまでを、「渋谷」という単語を聞く度ハーレムとかレコードとかでなくまずはそっちを毎回思い出します。
そんなどうでもいい話は良いとして、日本の音源でハイペースなリリースを続けるカルロスひろしさんや、昨年のミックスがとても話題になったDJ MAYAKUさんなどのDJを要する、スケートショップGoldfish(現在はオンライン)周辺の女性DJであります、渋谷ヨーコさんの新ミックスが公開されておりました。
内容はといいますと、ストリート リリースやサンプルという大変珍しい日本産ヒップホップ音源をメインとしたミックスで、オーセンティックなブーンバップトラックにカチカチの韻が踏まれたラップが沢山入っており、男顔負けの男臭さ。
なによりオープニングを飾る、夏のセール関連ワードプレイの意味不明さなど、これ本当に女の人?オジサンじゃないの?という行ききったヤバさもあり、どんな年齢で仕事をしてるヒップホップ女子なのか大変気になるところであります。
フリーダウンロードもありますのでお盆用にどうぞ。
渋谷ヨーコ / Mind Up
Track List
STUTS - Track16 Beats by STUTS
JUBEE - Walk in the park Beats by JUBEE
VAVA feat.BIM - Basquiat Beats by VAVA
W@R - No Comply Beats by kiddblazz
呼煙魔 feat.旬潤 - さあ行こうMY MAN Beats by 呼煙魔
rkemishi - Time Beats by Mr.Bud
HEJIRUMAJIRU - Soul talk Beats by HAL-D
品愚 - 畑職人 Beats by 畑職人
VAVA - Chocking hazard Beats by VAVA
rkemishi - Mayday Beats by illsugi
GREEN ASSASSIN DOLLAR feat.HEJIRUMAJIRU- Time Beats by GREEN ASSASSIN DOLLAR
MAHBIE - Track10 Beats by MAHBIE
DEFRUG feat.JOC - Live my life Beats by GREEN ASSASSIN DOLLAR
GIVVN - Everyday Beats by GIVVN
POD,T9O,TOXIN - The title Beats by Matatabi
CHUCKIE - See ya soon Beats by GREEN ASSASSIN DOLLAR
DHRMA - Fxxxx the police Beats by DHRMA
BIM / The Beam
- 2018-08-10 /
- ヒップホップ
三宅唱監督の映画「ザ・コクピット」を見に行った時はもうその存在を既に知っていたのですが、一体どの辺りから認知していたか覚えがなく、ですが一生懸命追わなくても常に一定のペースで話題に上がってきて、しかも芸能人や有名ラッパー、洋服関連の人達と写る写真をSNSで見かけたりしますと、田舎に住む私なんかから見ますと、業界ぽさといいましょうか、何か都会の強大なパワーに後押しされているように見えまして、この人が次の世代の先頭を走っていく予定の一人なのかと思ったり。
映画に出ていた時の印象なんですが、他の人達と違いキャラの押し出しが強くて、小学校時代に女子とグループ交際していた人気者を思い出して、たぶん天性の可愛さを持っているのだろうなと羨ましく思ったものです。その流れでOtogibanashi'sのアルバムを聴いて、可愛らしい集団でしたし若いって本当に素晴らしいなと思ったのと、不良以外の東京っぽさ(サブカルというか)をビンビン感じておりましたが、そんな私の中にあった印象が一気にひっくり返ったのが、ついこの間Youtubeにて先行で公開した「Tissue」でして、映像、音楽共に海外産に引けを取らない質感の出た作品となっており、日本人でこういう段階まで行ける(乗りこなせる)人が現れたんだなと嬉しく思いました。
その流れで新しいこのアルバムを聴いてみれば、そのTissueがたまたま上手く出来たみたいなまぐれとかではなく、トラックの制作やセレクトしてくるセンスが(今を切り取ってくる能力といいましょうか)非常に高く、思い描いたビジョンを形にする能力及びハイセンスさを持ち合わせている事が分かり一気に気になる存在になりました。
ラップの印象はPUNPEE&5lackなんかの背中を見て育ちまた継承した感じではありますが(正式継承者的な雰囲気有ります)、ただ継承しているわけでもなく自分なりの方向性をちゃんと提示していて好印象。あと今作ではより自身の内面によりフォーカスした印象で、少し大人になったのかもしれないなと。そもそも自身をプロデュースする能力が高く、オリジナリティを模索しておりますし、どういう形で進んでいくのかとても楽しみになりました。
また、今作一番気になったこのアルバムのアメリカっぽい質感についてですが、トラックには本人、OMSB、VaVaなど自分&仲間周りや、脂の乗りまくっているjjjなど国内組の他に、Kendrick LamarやMF DOOMに楽曲提供を行っているAstronote、Chance The RapperやJorja Smithのプロデュースを手がけるRascal、シカゴのClassick StudiosからはLanreという海外のプロデューサーを実際に使っているからなんですよね。国内、海外どちらも凄くいい仕事をしていて、且つアルバムの統一感が保たれており、私ごときが言うのもなんですが凄く良く出来ていると思います。ゲスト参加はPUNPEEさんのみという絞り方で、その曲もまたA5等級の夏ソングといった感じでここも良かったと。
これまでの度重なる無理解(一切悪口とかは言ってませんよ。)、この夏の内に謝っておきたい案件の一つであります。すいませんでした。実はこのインタビューの顔の写真にやられたというのもあります。結構真面目に考えているんだなと。
BIM / The Beam
Tracklist
1. Power On(Produced by BIM)
2. Bonita(Produced by VaVa)
3. BUDDY feat. PUNPEE(Produced by Rascal)
4. サンビーム(Produced by Astronote)
5. Orange Sherbet(Produced by BIM & VaVa)
6. Tissue(Produced by JJJ)
7. Beverly Hills(Produced by OMSB)
8. Starlight Travel(Produced by Rascal)
9. D.U.D.E.(Produced by Astronote)
10. TV Fuzz(Produced by BIM)
11. Red Apple(Produced by BIM)
12. Bath Roman(Produced by BIM)
13. BLUE CITY(Produced by BIM)
14. Magical Resort(Produced by BIM)
15. Power Off(Produced by VaVa)
16. Link Up -Bonus Track-(Produced by Lanre)
映画に出ていた時の印象なんですが、他の人達と違いキャラの押し出しが強くて、小学校時代に女子とグループ交際していた人気者を思い出して、たぶん天性の可愛さを持っているのだろうなと羨ましく思ったものです。その流れでOtogibanashi'sのアルバムを聴いて、可愛らしい集団でしたし若いって本当に素晴らしいなと思ったのと、不良以外の東京っぽさ(サブカルというか)をビンビン感じておりましたが、そんな私の中にあった印象が一気にひっくり返ったのが、ついこの間Youtubeにて先行で公開した「Tissue」でして、映像、音楽共に海外産に引けを取らない質感の出た作品となっており、日本人でこういう段階まで行ける(乗りこなせる)人が現れたんだなと嬉しく思いました。
その流れで新しいこのアルバムを聴いてみれば、そのTissueがたまたま上手く出来たみたいなまぐれとかではなく、トラックの制作やセレクトしてくるセンスが(今を切り取ってくる能力といいましょうか)非常に高く、思い描いたビジョンを形にする能力及びハイセンスさを持ち合わせている事が分かり一気に気になる存在になりました。
ラップの印象はPUNPEE&5lackなんかの背中を見て育ちまた継承した感じではありますが(正式継承者的な雰囲気有ります)、ただ継承しているわけでもなく自分なりの方向性をちゃんと提示していて好印象。あと今作ではより自身の内面によりフォーカスした印象で、少し大人になったのかもしれないなと。そもそも自身をプロデュースする能力が高く、オリジナリティを模索しておりますし、どういう形で進んでいくのかとても楽しみになりました。
また、今作一番気になったこのアルバムのアメリカっぽい質感についてですが、トラックには本人、OMSB、VaVaなど自分&仲間周りや、脂の乗りまくっているjjjなど国内組の他に、Kendrick LamarやMF DOOMに楽曲提供を行っているAstronote、Chance The RapperやJorja Smithのプロデュースを手がけるRascal、シカゴのClassick StudiosからはLanreという海外のプロデューサーを実際に使っているからなんですよね。国内、海外どちらも凄くいい仕事をしていて、且つアルバムの統一感が保たれており、私ごときが言うのもなんですが凄く良く出来ていると思います。ゲスト参加はPUNPEEさんのみという絞り方で、その曲もまたA5等級の夏ソングといった感じでここも良かったと。
これまでの度重なる無理解(一切悪口とかは言ってませんよ。)、この夏の内に謝っておきたい案件の一つであります。すいませんでした。実はこのインタビューの顔の写真にやられたというのもあります。結構真面目に考えているんだなと。
BIM / The Beam
Tracklist
1. Power On(Produced by BIM)
2. Bonita(Produced by VaVa)
3. BUDDY feat. PUNPEE(Produced by Rascal)
4. サンビーム(Produced by Astronote)
5. Orange Sherbet(Produced by BIM & VaVa)
6. Tissue(Produced by JJJ)
7. Beverly Hills(Produced by OMSB)
8. Starlight Travel(Produced by Rascal)
9. D.U.D.E.(Produced by Astronote)
10. TV Fuzz(Produced by BIM)
11. Red Apple(Produced by BIM)
12. Bath Roman(Produced by BIM)
13. BLUE CITY(Produced by BIM)
14. Magical Resort(Produced by BIM)
15. Power Off(Produced by VaVa)
16. Link Up -Bonus Track-(Produced by Lanre)
- THEME : HIPHOP,R&B,REGGAE
- GENRE : 音楽
Flamingosis / Flight Fantastic
- 2018-08-09 /
- ヒップホップ
たまたまツイッターのタイムラインを眺めておりましたら、アルバムのTeaserが流れて来まして、ちょっと気になったもんですから再生してみたらかなり良かった、Flamingosisのフリーダウンロードも可能な(Name Your Price:0円~)アルバムです。(VIA @iso_zin_)
ヒップホップや遅四つ打ち、遅ディスコ、ラテンなど、様々な音楽の要素が取り入れられておりますが、基本的にはオーセンティックなヒップホップのスピードや雰囲気を持たせた曲を中心に揃えた様な雰囲気。上に乗るものが総じて気持ちの良く聴ける、爽やかでクリアでキラキラでポップな夏仕様でして、ゴリゴリの多幸感に支配されておりますが、軽薄さは感じないセンスであります。もし冬に聴いていたらスルーしている可能性ありますが、夏ど真ん中でどストライクに来ております。
私はアニメ、イラスト共に短くスパンスパンと切り替わるTeaserで一気に掴まれたので、基準として最初にこれを見て興味出たら聴けば良いかと思います。下に貼っときますのでまずはそこから。
ちなみにジャケは世界的にも人気を拡大していっておりますイラストレーター永井博さん。(最近外国人の人が勝手に使っているの見かけたりしますね)
こうしてジャケに使われてこのアルバムの格が上がるといいましょうか、中身を凄く期待してしまうといいましょうか、そういうところありますが、見事に中身と外見が調和した内容となっております。
ド派手なお盆を用意している人ももちろんですが、家でリゾート地やプールサイドを思い浮かべながらパピコどっち食べようか(チョコかホワイトサワーか)悩んでる私の様な人間まで、皆様是非この夏の幸福度の一番ピークであります長期連休にでも聴いていただければと。Bandcampには昨年までのもあるようなので、それも併せて聴いてみたいと思います。
Flamingosis / Flight Fantastic
ヒップホップや遅四つ打ち、遅ディスコ、ラテンなど、様々な音楽の要素が取り入れられておりますが、基本的にはオーセンティックなヒップホップのスピードや雰囲気を持たせた曲を中心に揃えた様な雰囲気。上に乗るものが総じて気持ちの良く聴ける、爽やかでクリアでキラキラでポップな夏仕様でして、ゴリゴリの多幸感に支配されておりますが、軽薄さは感じないセンスであります。もし冬に聴いていたらスルーしている可能性ありますが、夏ど真ん中でどストライクに来ております。
私はアニメ、イラスト共に短くスパンスパンと切り替わるTeaserで一気に掴まれたので、基準として最初にこれを見て興味出たら聴けば良いかと思います。下に貼っときますのでまずはそこから。
ちなみにジャケは世界的にも人気を拡大していっておりますイラストレーター永井博さん。(最近外国人の人が勝手に使っているの見かけたりしますね)
こうしてジャケに使われてこのアルバムの格が上がるといいましょうか、中身を凄く期待してしまうといいましょうか、そういうところありますが、見事に中身と外見が調和した内容となっております。
ド派手なお盆を用意している人ももちろんですが、家でリゾート地やプールサイドを思い浮かべながらパピコどっち食べようか(チョコかホワイトサワーか)悩んでる私の様な人間まで、皆様是非この夏の幸福度の一番ピークであります長期連休にでも聴いていただければと。Bandcampには昨年までのもあるようなので、それも併せて聴いてみたいと思います。
Flamingosis / Flight Fantastic
- THEME : HIPHOP,R&B,REGGAE
- GENRE : 音楽
イシズカケイ / さまーそるときっく 2018
- 2018-08-08 /
- DJミックス
青臭さが充満し最高だった2013年~2015年までの3作、2016年の突然のヤンキー化、そして昨年思わぬ正統派和モノ攻めで一体何が起こったかと思いましたが、昨年のが普通でこれまでの夏が平常運転ではなくおかしな事になっていたのになんとなく気付いた次第であります。
そして今年、彼は一体何をしてくるのか夏前から気になっておりましたが、これまでの要素の全部盛りの総力戦といった感じ。いきなりボンサグから始まり、ヒップホップの元ネタのレイドバックチューンが続いた後、徐々にダンサブルになって行きしばらくしたところで、突然差し込まれる2000年代前半のR&Bヒット「Lil' Mo / 4 Ever」で頭ぶっ叩かれたみたいな衝撃を受け、その次に来るヒッキーで更にぶっ叩かれたような衝撃を。
4 Everはサビまで待ち遠しいバウンス曲だということや、めざましテレビのエンタメニュースで宇多田ヒカルのUSチャレンジのニュースを見た時、化粧のワールドワイド化にビビったのとか、この2発で一気に当時の事が思い出されました。Easy Breezyも今冷静に聴きますと、ファミコンぽさ(日本ぽさ)と売れそうなアコースティックギターを組み合わせた、いろいろ考えた末の戦略だったのが思い出されますが、これ作っていた頃まさか鬼のように単純なPPAPが10年後大爆発するなんて思いもよらないだろうなと。
後半に向かってニューソウルやSDPの定番、ギドラや大貫妙子、ランタンパレード、平松愛理と並びで見ると中々興味深い流れを抜けたところに、DIGGIN' ICEクラシックの大好きなBlow Monkeysで大満足という感じ。
全体的にとっ散らかっているように見せかけて、決めるところをガッチガチに決めてくるところが毎回の石塚さんの凄いところだなと。多少強引なミックスも多数あり、高校生DJが頑張って作った感みたいなのワザとなのか分かりませんが、そういうところも良いし。もちろんお約束のよく分からないアニメの胸キュンセリフのインタールードやアウトロもあり、いつも通り楽しい内容ですので、お盆の渋滞や家でひたすらインターネットをやる人まで、お供に是非どうぞ。今回もフリーダウンロード出来ます。
イシズカケイ / さまーそるときっく 2018
(昨年のをたどって過去のにもいけます)
01.Bone Thugs-N-Harmony / Tha Crossroads
02.Kool & The Gang / Little Children
03.Angela Bofill / The Only Thing I Could Wish For
04.渡辺貞夫 / カリフォルニア・シャワー
05.Little Beaver / Groove On
06.The Spinners / Could It Be I'm Falling In Love
07.Steve Khan / Darlin' Darlin' Baby (Sweet Tender, Love)
08.Patrice Rushen / Music of the Earth
09.吉田 美奈子 / ラムはお好き?
10.Thundercat / Captain Stupido
11.Domenique Dumont / L'esprit de l'escalier
12.Todd Terje / Alfonso Muskedunder (Mungolian Jetset remix)
13.坂本龍一 / THOUSAND KNIVES
14.Rejjie Snow / Mon Amour
15.Lil' Mo / 4 Ever (feat. Fabolous)
16.Utada / Easy Breezy
17.Mike Blankenship / Something Beautiful (feat. Juan Perez)
18.Kiefer / What a Day
19.スチャダラパー / 彼方からの手紙
20.キング・ギドラ / 見まわそう(BUN Remix)
21.ランタンパレード / 甲州街道はもう夏なのさ
22.大貫妙子 / くすりをたくさん
23.平松愛理 / マイセレナーデ
24.The Blow Monkeys / Digging Your Scene
RELEASE:2018
ARTWORK: ishizukakei
そして今年、彼は一体何をしてくるのか夏前から気になっておりましたが、これまでの要素の全部盛りの総力戦といった感じ。いきなりボンサグから始まり、ヒップホップの元ネタのレイドバックチューンが続いた後、徐々にダンサブルになって行きしばらくしたところで、突然差し込まれる2000年代前半のR&Bヒット「Lil' Mo / 4 Ever」で頭ぶっ叩かれたみたいな衝撃を受け、その次に来るヒッキーで更にぶっ叩かれたような衝撃を。
4 Everはサビまで待ち遠しいバウンス曲だということや、めざましテレビのエンタメニュースで宇多田ヒカルのUSチャレンジのニュースを見た時、化粧のワールドワイド化にビビったのとか、この2発で一気に当時の事が思い出されました。Easy Breezyも今冷静に聴きますと、ファミコンぽさ(日本ぽさ)と売れそうなアコースティックギターを組み合わせた、いろいろ考えた末の戦略だったのが思い出されますが、これ作っていた頃まさか鬼のように単純なPPAPが10年後大爆発するなんて思いもよらないだろうなと。
後半に向かってニューソウルやSDPの定番、ギドラや大貫妙子、ランタンパレード、平松愛理と並びで見ると中々興味深い流れを抜けたところに、DIGGIN' ICEクラシックの大好きなBlow Monkeysで大満足という感じ。
全体的にとっ散らかっているように見せかけて、決めるところをガッチガチに決めてくるところが毎回の石塚さんの凄いところだなと。多少強引なミックスも多数あり、高校生DJが頑張って作った感みたいなのワザとなのか分かりませんが、そういうところも良いし。もちろんお約束のよく分からないアニメの胸キュンセリフのインタールードやアウトロもあり、いつも通り楽しい内容ですので、お盆の渋滞や家でひたすらインターネットをやる人まで、お供に是非どうぞ。今回もフリーダウンロード出来ます。
イシズカケイ / さまーそるときっく 2018
(昨年のをたどって過去のにもいけます)
01.Bone Thugs-N-Harmony / Tha Crossroads
02.Kool & The Gang / Little Children
03.Angela Bofill / The Only Thing I Could Wish For
04.渡辺貞夫 / カリフォルニア・シャワー
05.Little Beaver / Groove On
06.The Spinners / Could It Be I'm Falling In Love
07.Steve Khan / Darlin' Darlin' Baby (Sweet Tender, Love)
08.Patrice Rushen / Music of the Earth
09.吉田 美奈子 / ラムはお好き?
10.Thundercat / Captain Stupido
11.Domenique Dumont / L'esprit de l'escalier
12.Todd Terje / Alfonso Muskedunder (Mungolian Jetset remix)
13.坂本龍一 / THOUSAND KNIVES
14.Rejjie Snow / Mon Amour
15.Lil' Mo / 4 Ever (feat. Fabolous)
16.Utada / Easy Breezy
17.Mike Blankenship / Something Beautiful (feat. Juan Perez)
18.Kiefer / What a Day
19.スチャダラパー / 彼方からの手紙
20.キング・ギドラ / 見まわそう(BUN Remix)
21.ランタンパレード / 甲州街道はもう夏なのさ
22.大貫妙子 / くすりをたくさん
23.平松愛理 / マイセレナーデ
24.The Blow Monkeys / Digging Your Scene
RELEASE:2018
ARTWORK: ishizukakei
Dorian Concept / The Nature of Imitation
- 2018-08-07 /
- ダンスミュージック
ウィーン生まれの天才Dorian Conceptが、Kindred Spirits(オランダ)、Ninja Tune(イギリス)と良質なクロスオーバーミュージックを取り扱う名門2つを経て、フライング・ロータスのライブメンバーをやっていた縁からか、Brainfeeder(アメリカ)に移籍し新アルバム「The Nature of Imitation」を発表しました。
ここ数年自分が聴くものが、だんだんUS、日本のヒップホップへの比重が増えていて、ビート系のような括りをされるエレクトロミュージックを聴く機会が少なくなっておりましたが、先行で公開されたノイジーでポップなPromisesを聴いた際、まだこんなジャズ+ヒップホップ+エレクトロの聴かせ方が残っていたのか!と感動しまして、アルバム全体がどんなことになるのか大分期待しておりました。
そのPromisesの作風で予測した通り、前作より更にポジティブになり、自分の中ではクラブジャズ的なものからジャズ的なものへ移行した印象でして、アルバム内は良作が連なっており更に一皮剥けた印象に。この移籍によって良い具合にBrainfeeder化(スーパーファミコン感)したと言いましょうか。
ちなみに、今年のSONIC MANIA2018に Flying Lotus、THUNDERCAT、GEORGE CLINTON、ROSS FROM FRIENDS、JAMESZOOと共に来日予定とのことです。
Dorian Concept / The Nature of Imitation
ここ数年自分が聴くものが、だんだんUS、日本のヒップホップへの比重が増えていて、ビート系のような括りをされるエレクトロミュージックを聴く機会が少なくなっておりましたが、先行で公開されたノイジーでポップなPromisesを聴いた際、まだこんなジャズ+ヒップホップ+エレクトロの聴かせ方が残っていたのか!と感動しまして、アルバム全体がどんなことになるのか大分期待しておりました。
そのPromisesの作風で予測した通り、前作より更にポジティブになり、自分の中ではクラブジャズ的なものからジャズ的なものへ移行した印象でして、アルバム内は良作が連なっており更に一皮剥けた印象に。この移籍によって良い具合にBrainfeeder化(スーパーファミコン感)したと言いましょうか。
ちなみに、今年のSONIC MANIA2018に Flying Lotus、THUNDERCAT、GEORGE CLINTON、ROSS FROM FRIENDS、JAMESZOOと共に来日予定とのことです。
Dorian Concept / The Nature of Imitation
ジョーダン・ファーガソン (著) 吉田雅史 (翻訳) / J・ディラと《ドーナツ》のビート革命
- 2018-08-03 /
- ヒップホップ
発売から10年経過していて、さらにラップが入っていないアルバムについての書籍がこうして出ること自体、瞬発的に時代の空気感をとらえて作品にしていく回転の早いヒップホップ業界において、かなり特別な存在というのが、今までJ Dillaのことをさほど気にせず生活してきたであろう若い方々にも伝わるとは思います。
この書籍はJ Dillaファン最大の関心事であります、ヒップホップ史上に輝くインスト作品(及びミックステープ)の最高峰としても知られる「Donuts」の制作の裏側と、各曲のサンプリングという視点からの解説、そしてその鬼気迫る作風と伝説化に死が関係しているかの考察などを、生い立ち、出会い、挫折、死に関する家族や仲間たちからのエピソードと、ポイントとなった過去作発表時などの様子も交えながらを記したものになります。
これを読んでからアルバムを聴いた場合とそうでなかった場合では、明らかに受け取れる情報量が違ってくる内容になっておりまして、ヒップホップを聴き続けている者が雑誌やインターネットで自然に知っていくレベルの情報から、全くもって初めて知るターニングポイントとなった重要な情報まで、リスナー歴問わずどのレベルの人が読んでもこのアルバムを深く楽しく聴くためにプラスになる書籍であることは間違いありません。
私的に彼の人生のハイライトは、ファーサイドのランニン、トライブ作品への召喚、ウェルカム2デトロイト、そして様々な出会いと別れを経て最終的にLAのインディーズレーベルに入ってくるところなんですが、彼が来る前から大好きだったストーンズスロウの件なんかは例えるなら、天才大空翼(マッドリブ)とSGGK若林源三(PBW)の南葛小(ストーンズスロウ)に、転校生の天才岬太郎(Jディラ)が入ってきたみたいな特に強烈なインパクトがあり、私自身猛烈に興奮した記憶があります。(病弱を加味しますと天才三杉淳的な要素もありますよね。)
定点観測をしていた者として、「Donuts」が伝説化した理由としてやはり、そのアンダーグランドの名門ストーンズスロウへのいわゆるメジャーシーンからの下野みたいなのが大きかったと思っていまして、USのサグラッパーと似たような服装や、楽曲の厳つめな声のサンプリングからも分かるように、文系サイドで理解されにくいであろうディラのUSヤンキー寄りの趣味と(そういうところが好きなんですが)、レーベルが持っていたオタク気質の土壌が合わさって、あまり無い奇跡的なバランスとなり、それをポップなビジュアルでパッケージ化した戦略によるところが功を奏したと思っております。
もちろん亡くなったことによるブーストもあったと思いますし、全てが重なって伝説化した様なものなので、一つとして無駄な要素が無かったようにも思います。PBWが勝手にホワイト盤作って怒られた話から、Donutsではなく他のものの続編を作るべきだというPBWとイーゴンと争ったミーティングの話など、もしかしたら何かが一つ掛け間違えていたらこれは出なかった(もしくはこの完成された形では出なかった)のかと思うと、本当にドラマティックだなぁと。
こういっちゃアレですけど、死後出たThe Shiningに対して、音楽的には良いと思っているのにいまいち乗り切れなかった自分が感じていたのは、ジャケがイマイチで、BBEのビート・ジェネレーションシリーズのクールさを知っていただけに、凄く残念だった記憶があります。ジャケは凄く大事だなと。そういった意味でもDonutsは完成されてたように思います。
途中、デトロイトテクノのオリジネーター三人の名前が出てくる箇所があるんですが、それを見かけた時にこの本がデトロイトに関連する本というのやゲトーに住む若い才能のあるクリエイターにまつわる実際のエピソードというのが重なり、読んだ人が皆デトロイトテクノ病にかかるあの「ブラックマシンミュージック」を思い出してしまいました。また、物語から好きになっていく人もいるのかと思うと、またこの書籍から始まる文化もあり面白いもんだなと思います。
人の数だけJ Dillaへの思い出もあるかと思いますので、自分の感じてきたものとの答え合わせであったり、より一歩進んで理解するための参考書として是非読んでみたら良いかと思います。ちなみに、Donutsをより楽しむための作成物やその時期の分析だったり、音楽を作らない人にもわかりやすい代名詞とも言うべきクオンタイズの件が書かれたおまけもあり、色々な側面からこの作品を知れる最上級の資料となっておりますので、知っている人も知らない人も皆様是非。
ジョーダン・ファーガソン (著) 吉田雅史 (翻訳) / J・ディラと《ドーナツ》のビート革命
内容紹介(アマゾンより)
ヒップホップ史に輝く不朽の名作《Donuts》には、
J・ディラ最期のメッセージが込められていた――
Q・ティップ、クエストラヴ、コモンほか
盟友たちの証言から解き明かす、天才ビートメイカーの創作の秘密。
地元デトロイトのテクノ~ヒップホップシーン/スラム・ヴィレッジ結成/Q・ティップ(ア・トライブ・コールド・クエスト)との出会い/
ソウルクエリアンズでの制作秘話、同志マッドリブとの邂逅/そして病魔と闘いながら作り上げた《ドーナツ》まで、
32歳の若さでこの世を去った天才ビートメイカー、J・ディラが駆け抜けた短い生涯とその音楽に迫る。
日本語版のみ、自身もビートメイカーとして活動する本書訳者・吉田雅史による解説(1万2千字)&ディスクガイドを追加収録。
目次
序文 文:ピーナッツ・バター・ウルフ
第1章 Welcome to the Show――《Donuts》の世界へようこそ
第2章 The Diff'rence――デトロイト・テクノからヒップホップへ
第3章 Hi――スラム・ヴィレッジ結成
第4章 Waves――ビートメイキングは連鎖する
第5章 Stop!――批評とは何か? 解釈とは何か?
第6章 The Twister (Huh, What)――グループからソロへ、デトロイトからLAへ
第7章 Workinonit――車椅子の偉大な男
第8章 Two Can Win――「これはハイプではない」
第9章 Geek Down――ビートを通して死に触れる
第10章 The New――ディラ流「晩年のスタイル」
第11章 Bye――《Donuts》という永遠の環
解説――《Donuts》をよりおいしく味わうために
ディスクガイド
A-side ディラ・ビーツの基本を知る10枚
B-side ディラ・ビーツの深層に触れる10枚
翻訳:吉田雅史
1975年生まれ。“ゲンロンx佐々木敦批評再生塾"初代総代。批評家/ビートメイカー/ラッパー/翻訳家。
「ele-king」「ユリイカ」「ゲンロンβ」などで音楽批評を中心に活動。著書に『ラップは何を映しているのか』(大和田俊之、磯部涼との共著)。
MA$A$HI名義でMeisoのアルバム『轆轤』をプロデュース。最新作は8th wonderのFake?とのアルバム『ForMula』。
著者について
ジョーダン・ファーガソン
フリーライター。カナダのトロントを拠点に、
ヒップホップやカルチャー分野の執筆活動を行う。
J Dilla(Jay Dee)が自分にとってなぜ特別なのか?という事を考えてみたのですが、それは自分がヒップホップを買い始めてから登場したキャラクターだった事が大きかったのではないかと思っております。
私の場合ですと、聴き始めた時には既にプレミア、ピート・ロック、ラージ・プロフェッサーなどは生きた伝説状態となっており、絶対的に外さない人として扱われておりましたが、当時駆け出しだったJ Dillaの作品はレコード店勤務の先輩が出してくれた、1st Downの12インチやファーサイドの2ndアルバムからのカットで、プロデューサー買いの部類には入らないものだったと。単に曲が良いからとかファーサイドのファーストが格好いいからという理由で購入したものだったので、自分のヒップホップ歴の初期段階で自然に並走し始め、そしてまだまだ新しい事を提案してくれそうな時に亡くなったような印象です。
A Tribe Called Questの4枚目での物議は私の近隣でもありましたが、私自身は好意的な意見の側(メローで良いじゃないかくらいの浅いかんじです)として、更に東京のレコ屋の通販のリストにやたらと推されるスラムヴィレッジにも騙されたと思って好意的に理解しようとした側(正直届いて聴いたら訳が分からなくビビった)、そしてThe Ummah周辺との合流の動向などにアンテナを張り、変なホワイトブートをワケも分からずまあまあ買った側として、常に新しくて問題を提議するような位置にいた気がします。もっともパフ・ダディの仕掛けたポップ化の波を拒絶した後の行き場としてそちら側に行ったのもあるかもしれません。(主にそこにRAWKUSや西海岸のアンダーグランド、ターンテーブリズムも加わっていく感じで)
そして、スウィズ・ビーツ、ネプチューンズ、ティンバランドが登場した時、変なキラキラのロンパースみたいなノリのパフ・ダディ一色のムードが若干薄くなった気がしたもんですから、アンダーグランドとメインストリームを両方聴くという形を再び取ったのですが、自分がその頃のJ Dillaから感じた印象は、トライブのラストアルバムでギリギリアンダーグランドとメインストリームの境界あたりがまだ曖昧だった最後くらいの時期に、大仕事したということでしょうか。先行のシングルでテイトウワ氏のテクノバを使ってきた時に、Q-TIPとネタ元の関係性によるものと勝手に思ってましたが、とは言えどんなお題を出してもビートが作れるのかなと、もう一段階上の存在に行った感じがしましたし、ようやく追いついて理解が出来るようになった頃だったと思います。
その後、Q-TIPのソロ作にて再び起用されましたが(キャラチェンジ後のQ氏のイケメンアピールが凄くて不評みたいな情報ありましたよね)、その辺りから特に感じるようになったのが、トレンドをとても気にしながらビートを作っているということであります。メインストリームでトレンドになり始めたプロデューサー達が共通事項として持っていたバウンス感や景気の良い感じを、本人の解釈で組み込んで来たことがそれを考えるきっかけになったんですが、その後のJaylibのチャンピオンサウンドでは、Madlibとの邂逅によりそことスキルトレードをしながらも、メインストリームで流行っていた中東系のテイストを入れてきたなという印象がありましたし、Donutsにおいてはやはりカニエ・ウエストの登場を意識したんではないかと雰囲気的に感じました。
本書にもこのことがQLの掲示板への書き込みの話として書いてあり、夜中本を読みながら思わず声が出たんですが、これにはDonuts発売日に集まって友人10人位でやった試聴会にてその発言したところ、熱心な友人からの反発にあい、やや自信なかったのかスッと引っ込めたというのがり、俺はなぜあの時もっと主張しなかったのかと悔いております。しつこいですね。
ちなみに、もし亡くなっていなかったらトラップ以降の世界では体どんな作風になってどんな人達をプロデュースしていたのか、全く想像出来ませんが猛烈な対抗意識で多分何かしらそこへのアプローチがあったかもなと思うと面白いですよね。
この書籍はJ Dillaファン最大の関心事であります、ヒップホップ史上に輝くインスト作品(及びミックステープ)の最高峰としても知られる「Donuts」の制作の裏側と、各曲のサンプリングという視点からの解説、そしてその鬼気迫る作風と伝説化に死が関係しているかの考察などを、生い立ち、出会い、挫折、死に関する家族や仲間たちからのエピソードと、ポイントとなった過去作発表時などの様子も交えながらを記したものになります。
これを読んでからアルバムを聴いた場合とそうでなかった場合では、明らかに受け取れる情報量が違ってくる内容になっておりまして、ヒップホップを聴き続けている者が雑誌やインターネットで自然に知っていくレベルの情報から、全くもって初めて知るターニングポイントとなった重要な情報まで、リスナー歴問わずどのレベルの人が読んでもこのアルバムを深く楽しく聴くためにプラスになる書籍であることは間違いありません。
私的に彼の人生のハイライトは、ファーサイドのランニン、トライブ作品への召喚、ウェルカム2デトロイト、そして様々な出会いと別れを経て最終的にLAのインディーズレーベルに入ってくるところなんですが、彼が来る前から大好きだったストーンズスロウの件なんかは例えるなら、天才大空翼(マッドリブ)とSGGK若林源三(PBW)の南葛小(ストーンズスロウ)に、転校生の天才岬太郎(Jディラ)が入ってきたみたいな特に強烈なインパクトがあり、私自身猛烈に興奮した記憶があります。(病弱を加味しますと天才三杉淳的な要素もありますよね。)
定点観測をしていた者として、「Donuts」が伝説化した理由としてやはり、そのアンダーグランドの名門ストーンズスロウへのいわゆるメジャーシーンからの下野みたいなのが大きかったと思っていまして、USのサグラッパーと似たような服装や、楽曲の厳つめな声のサンプリングからも分かるように、文系サイドで理解されにくいであろうディラのUSヤンキー寄りの趣味と(そういうところが好きなんですが)、レーベルが持っていたオタク気質の土壌が合わさって、あまり無い奇跡的なバランスとなり、それをポップなビジュアルでパッケージ化した戦略によるところが功を奏したと思っております。
もちろん亡くなったことによるブーストもあったと思いますし、全てが重なって伝説化した様なものなので、一つとして無駄な要素が無かったようにも思います。PBWが勝手にホワイト盤作って怒られた話から、Donutsではなく他のものの続編を作るべきだというPBWとイーゴンと争ったミーティングの話など、もしかしたら何かが一つ掛け間違えていたらこれは出なかった(もしくはこの完成された形では出なかった)のかと思うと、本当にドラマティックだなぁと。
こういっちゃアレですけど、死後出たThe Shiningに対して、音楽的には良いと思っているのにいまいち乗り切れなかった自分が感じていたのは、ジャケがイマイチで、BBEのビート・ジェネレーションシリーズのクールさを知っていただけに、凄く残念だった記憶があります。ジャケは凄く大事だなと。そういった意味でもDonutsは完成されてたように思います。
途中、デトロイトテクノのオリジネーター三人の名前が出てくる箇所があるんですが、それを見かけた時にこの本がデトロイトに関連する本というのやゲトーに住む若い才能のあるクリエイターにまつわる実際のエピソードというのが重なり、読んだ人が皆デトロイトテクノ病にかかるあの「ブラックマシンミュージック」を思い出してしまいました。また、物語から好きになっていく人もいるのかと思うと、またこの書籍から始まる文化もあり面白いもんだなと思います。
人の数だけJ Dillaへの思い出もあるかと思いますので、自分の感じてきたものとの答え合わせであったり、より一歩進んで理解するための参考書として是非読んでみたら良いかと思います。ちなみに、Donutsをより楽しむための作成物やその時期の分析だったり、音楽を作らない人にもわかりやすい代名詞とも言うべきクオンタイズの件が書かれたおまけもあり、色々な側面からこの作品を知れる最上級の資料となっておりますので、知っている人も知らない人も皆様是非。
ジョーダン・ファーガソン (著) 吉田雅史 (翻訳) / J・ディラと《ドーナツ》のビート革命
内容紹介(アマゾンより)
ヒップホップ史に輝く不朽の名作《Donuts》には、
J・ディラ最期のメッセージが込められていた――
Q・ティップ、クエストラヴ、コモンほか
盟友たちの証言から解き明かす、天才ビートメイカーの創作の秘密。
地元デトロイトのテクノ~ヒップホップシーン/スラム・ヴィレッジ結成/Q・ティップ(ア・トライブ・コールド・クエスト)との出会い/
ソウルクエリアンズでの制作秘話、同志マッドリブとの邂逅/そして病魔と闘いながら作り上げた《ドーナツ》まで、
32歳の若さでこの世を去った天才ビートメイカー、J・ディラが駆け抜けた短い生涯とその音楽に迫る。
日本語版のみ、自身もビートメイカーとして活動する本書訳者・吉田雅史による解説(1万2千字)&ディスクガイドを追加収録。
目次
序文 文:ピーナッツ・バター・ウルフ
第1章 Welcome to the Show――《Donuts》の世界へようこそ
第2章 The Diff'rence――デトロイト・テクノからヒップホップへ
第3章 Hi――スラム・ヴィレッジ結成
第4章 Waves――ビートメイキングは連鎖する
第5章 Stop!――批評とは何か? 解釈とは何か?
第6章 The Twister (Huh, What)――グループからソロへ、デトロイトからLAへ
第7章 Workinonit――車椅子の偉大な男
第8章 Two Can Win――「これはハイプではない」
第9章 Geek Down――ビートを通して死に触れる
第10章 The New――ディラ流「晩年のスタイル」
第11章 Bye――《Donuts》という永遠の環
解説――《Donuts》をよりおいしく味わうために
ディスクガイド
A-side ディラ・ビーツの基本を知る10枚
B-side ディラ・ビーツの深層に触れる10枚
翻訳:吉田雅史
1975年生まれ。“ゲンロンx佐々木敦批評再生塾"初代総代。批評家/ビートメイカー/ラッパー/翻訳家。
「ele-king」「ユリイカ」「ゲンロンβ」などで音楽批評を中心に活動。著書に『ラップは何を映しているのか』(大和田俊之、磯部涼との共著)。
MA$A$HI名義でMeisoのアルバム『轆轤』をプロデュース。最新作は8th wonderのFake?とのアルバム『ForMula』。
著者について
ジョーダン・ファーガソン
フリーライター。カナダのトロントを拠点に、
ヒップホップやカルチャー分野の執筆活動を行う。
J Dilla(Jay Dee)が自分にとってなぜ特別なのか?という事を考えてみたのですが、それは自分がヒップホップを買い始めてから登場したキャラクターだった事が大きかったのではないかと思っております。
私の場合ですと、聴き始めた時には既にプレミア、ピート・ロック、ラージ・プロフェッサーなどは生きた伝説状態となっており、絶対的に外さない人として扱われておりましたが、当時駆け出しだったJ Dillaの作品はレコード店勤務の先輩が出してくれた、1st Downの12インチやファーサイドの2ndアルバムからのカットで、プロデューサー買いの部類には入らないものだったと。単に曲が良いからとかファーサイドのファーストが格好いいからという理由で購入したものだったので、自分のヒップホップ歴の初期段階で自然に並走し始め、そしてまだまだ新しい事を提案してくれそうな時に亡くなったような印象です。
A Tribe Called Questの4枚目での物議は私の近隣でもありましたが、私自身は好意的な意見の側(メローで良いじゃないかくらいの浅いかんじです)として、更に東京のレコ屋の通販のリストにやたらと推されるスラムヴィレッジにも騙されたと思って好意的に理解しようとした側(正直届いて聴いたら訳が分からなくビビった)、そしてThe Ummah周辺との合流の動向などにアンテナを張り、変なホワイトブートをワケも分からずまあまあ買った側として、常に新しくて問題を提議するような位置にいた気がします。もっともパフ・ダディの仕掛けたポップ化の波を拒絶した後の行き場としてそちら側に行ったのもあるかもしれません。(主にそこにRAWKUSや西海岸のアンダーグランド、ターンテーブリズムも加わっていく感じで)
そして、スウィズ・ビーツ、ネプチューンズ、ティンバランドが登場した時、変なキラキラのロンパースみたいなノリのパフ・ダディ一色のムードが若干薄くなった気がしたもんですから、アンダーグランドとメインストリームを両方聴くという形を再び取ったのですが、自分がその頃のJ Dillaから感じた印象は、トライブのラストアルバムでギリギリアンダーグランドとメインストリームの境界あたりがまだ曖昧だった最後くらいの時期に、大仕事したということでしょうか。先行のシングルでテイトウワ氏のテクノバを使ってきた時に、Q-TIPとネタ元の関係性によるものと勝手に思ってましたが、とは言えどんなお題を出してもビートが作れるのかなと、もう一段階上の存在に行った感じがしましたし、ようやく追いついて理解が出来るようになった頃だったと思います。
その後、Q-TIPのソロ作にて再び起用されましたが(キャラチェンジ後のQ氏のイケメンアピールが凄くて不評みたいな情報ありましたよね)、その辺りから特に感じるようになったのが、トレンドをとても気にしながらビートを作っているということであります。メインストリームでトレンドになり始めたプロデューサー達が共通事項として持っていたバウンス感や景気の良い感じを、本人の解釈で組み込んで来たことがそれを考えるきっかけになったんですが、その後のJaylibのチャンピオンサウンドでは、Madlibとの邂逅によりそことスキルトレードをしながらも、メインストリームで流行っていた中東系のテイストを入れてきたなという印象がありましたし、Donutsにおいてはやはりカニエ・ウエストの登場を意識したんではないかと雰囲気的に感じました。
本書にもこのことがQLの掲示板への書き込みの話として書いてあり、夜中本を読みながら思わず声が出たんですが、これにはDonuts発売日に集まって友人10人位でやった試聴会にてその発言したところ、熱心な友人からの反発にあい、やや自信なかったのかスッと引っ込めたというのがり、俺はなぜあの時もっと主張しなかったのかと悔いております。しつこいですね。
ちなみに、もし亡くなっていなかったらトラップ以降の世界では体どんな作風になってどんな人達をプロデュースしていたのか、全く想像出来ませんが猛烈な対抗意識で多分何かしらそこへのアプローチがあったかもなと思うと面白いですよね。
- THEME : HIPHOP,R&B,REGGAE
- GENRE : 音楽